パーク職員です。(完結)   作:ハヤモ

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不定期更新中。 駄文。

学生時代か終わろうとしていますが、職員になれるか、ここに来て不安に。


学生時代は、あっという間に。

 

カコの両親は助かった。 あとは幼稚園から小中高大と何か起こらないか不安だったが、特にはない。

前世と変わらず、人間関係は相変わらずだと述べておこう。

 

本土で、同じ光景に対し優しい世界を求めてはならないのは、よく分かった。

 

あとは……些細なコトを報告する。

 

幼稚園は普通にカコと一緒で、他に見知った子はいない。 小学校になったら、ミライや菜々とも再会。 少し大きくなっていた。

ミライはこの時、メガネをかけており、このまま職員になるまでメガネユーザーなのだろうと思わせる。

 

中学で制服を着るようになる頃は、だいぶ大きくなった。 身長とか胸とか胸とか。 特にカコ。

 

いやはや。 ほぼ、「けもフレ」の姿になったね。 もう少しで記憶と合致する。

 

だが制服姿はココでしか見れないレア光景だ。 よく目に焼き付けねば。

新鮮であるが、ミライは……実は漫画版で制服姿(メガネなしの寝起きパジャマ姿もあるぞ!)を見た手前、驚きこそしなかった。

制服姿は夢の中の話だが、こうして見ると感動を覚える。 泣きそうになった。 実際、彼女たちの父親共々泣いた。

その都度、心配されて保健室に行くように言われるという。 うん。 保健室にはいった。

 

一方、父親は母親や娘に呆れられたり、ど突かれていた。 合掌。

 

因みにミライや菜々は学年下なので、入学は共に出来なかったものの、ともだち として仲良く過ごす。

 

数少ないヒトのともだち。 男と女の差が、会話や行動に齟齬というか……少し寂しさを感じる時もあったが、良好な関係。

ミライは けもの の話の最中、ヨダレを垂らして大興奮して語り始める事があり、ああ、もうこの頃からなのねと苦笑したが。

周囲には揶揄う輩が多かったので、人の少ない時や放課後に話す。

 

高校でも大凡同じ感じであった。

違うとすれば……彼女たちの けもの の話に専門的な、難しい話が混ざり始めたり、現実的な話が含まれ、磨きがかかったりはした。

 

して、肝心のジャパリパークが建設されるであろう島の情報であるが、とっくに上陸が始まっているそうな。 先ずはヒトの環境を整えている様子。 港の整備や物資搬入。 島内や海底に火山もあるから、本当に安全かの現地調査。

ある程度は、進んでいるともいう。

 

裏方では、動物や植物を輸送する為の手続きが進んでいるのだろう。 保全状況によっては持ち込めない生き物もいるからな。

島を丸ごと敷地とするジャパリパークは、民間、経済界や政界、日本国内のみならず、海外にも知れ渡っているはず。

もちろん、基本は善意ではなく利益で動いている世界。 オトナ同士、腹黒い交渉が行われているのは想像に難しくない。

 

光あれば影がある。

それでも嫌だねぇ……ヒトは。 皆が皆じゃないけどさ。

 

だが、希少な動物や植物類がパークに持ち込まれる決定打は、サンドスターだろう。

 

まだ公開されていないが、実はそれっぽいのは発見されているんじゃないだろうか。

勿論、それだけでなく交渉術もあったと思う。 法のプロセスによる障害の中、なんとかしようというのもある。

 

本当の海の前に、書類と法の荒波を乗り越えて、パークは建設運営されている……という妄想はすれど、俺の知るところではない。

 

政治家や学芸員、建設業並びに企業の皆さま、頑張りたまえ。

俺は職員になれれば良いです。 そして、もうすぐ発見されるだろう特殊動物……フレンズに会いたい。 他力本願です。

 

ジャパリパーク計画に最初から参加出来なくても、一般募集で何とか行けるか。

 

あー、でもその間は無職になるのか。 でも、なんとかなるさ。 パークは広大だ、学芸員でなくても、普通の清掃員等のヒトは必要のハズ。 たぶん。

 

という感じで。

 

努力が嫌いな俺であるが、なんとかカコと同じ学校に行ける努力をしてきたのでありまして……いや、大学は諦めた。 無理。 頭良すぎる。 偏差値的にアウト。

 

高校も滑り込みセーフで受かって、赤点ギリギリ、もしくは取って補習再テストが当たり前だったのだ。

 

大学なんて無理ゲーであったよ。 よよよ。

 

カコが、俺なんかの為に進学を止めようとしてきたのは驚いたが、それでは色々問題がある。 パークの危機だ。

 

それと俺なんかの為に、人生を変えることもない。

 

気持ちだけ受け取り、だけれども、ちゃんと大学には行くように説得した。

 

別に大学まで一緒じゃなくたって、家は隣同士。 携帯の連絡先だって知っている。

例え就職先が違くなっても、その気になれば会える。

 

 

「───でも」

 

 

しぶられた。

もう子どもの頃みたいに、そんなにオドオドしてはいないが……やはりこういうトコは弱いのかなと笑みか溢れる。

 

ならさと安心させるべく、俺はカコに言う。

 

 

「こうしよう。 ほら、デカい動物園を創るかもって話題の島があるだろ? そこで会おう」

 

「仮称ジャパリパーク計画?」

 

「そう。 ヒトや物資が足りてないとも言ってるじゃん? 調査や研究も大変だって。 まだ本格的に計画が纏まって立案されてないようだけど……カコは優秀だからね。 きっと呼ばれる。 一般募集がかかれば、俺も遅れてでも参加する」

 

 

そう言うと、色々悩んで……渋々という感じに頷いた。

 

でも、会えなかったら酷いからね、と念を押されるという。 うん。 プレッシャーを与えないで欲しい。 行ければ行くよ。 たぶん。

 

カコは最初から計画に携わっていたという。 たぶん、ミライもだ。

本当は、俺も最初から参加したい。 だが弾かれるだろう。 取り柄ないし。 そんなに動植物に詳しくないし。

取り敢えずカコには、お偉いさんの目に止まって貰うべく大学に行かせる。 そして、パークの計画に最初から参加して頂く。

 

では他のヒトは、どうか。

 

菜々は将来の夢的な感じで、アニマルガールの飼育員さんになりたかったらしいが、もうこの時点で多少の矛盾がある。

幼い頃と呼べる時期は、とっくに過ぎている。 俺がカコの両親の件で云々唸ってる頃、まだアニマルガールはおろか、パークの情報はなかった。

 

俺という存在がいる以上、色々とオカシイわけだが……。

 

取り敢えず、彼女も俺と同時期か分からんが、遅れてパーク職員になるだろう。

 

園長は……知らん!

 

見た目も、これといった特徴がなかったし、同じ学校だったか何処かで会ってるかも分からん。 幼き頃の神社での記憶は曖昧だ。

そも、彼は客として招待されているんじゃなかったか。 最初から職員ではなかったのかも知れない。

 

まあ、なんだ。 そのうち皆と再会出来るさ。

 

 

「さて。 大学は諦めたとしても、少しくらい勉強をば。 動物園……博物館法……学芸員……いや、駄目でも学芸員補なら……うーん? 俺、パーク職員になれるのか不安になってきたぞ!?」

 

 

おつむの悪い俺。

 

皆に置いてかれないか不安になってきたのでありました。

 




あーかいぶ:(当作品設定等)
学芸員
日本の博物館法に定められた、博物館(美術館・天文台・科学館・動物園・水族館・植物園なども含む)における専門的職員および、その職に就くための国家資格のこと。

カコやミライ、菜々や園長がこれらの資格を所持しているかは不明。 た、たぶん持ってる。 頭良さそうだから(震え声)。
ジャパリパークは、普通じゃない特例だと思うので、必ずしもいるかは分からない(テキトー)。
補佐とか、清掃員とか警備員とか。 他にも逃げ道はあるかな……(雑リアン)。

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