短編集 アインズの召喚   作:にゃんこの助

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ナザリックと栗饅頭

 

その日ナザリック地下大墳墓は重大な危機に陥った。

 

どう足掻いても抜け出す事のできない個の群衆、何をしてももう遅い………

 

もう駄目だ、もう抑えきれない、次の五分で何もかも潰れてしまう。

 

アインズは最後の最後まで決断できなかったのだから………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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アインズはその日守護者達を労う為いろいろ考えていた、皆の趣味趣向に合うものを与えるのはどうだろうと思い自身のインベントリ内をあさり始めた。

しかしいざ探してみると良いものはなくどうしようかと思った矢先にこの問題を打開できそうなアイテムを発見した。

 

そのアイテムはユグドラシル時代にはイラストとフレーバーテキストだけのアイテムであったが今は現実の世界、取り出してみると見事に形になっている。

そのアイテムは【くりまんじゅう】、ある猫型ロボットとのコラボの時にイベントに参加した者に配られるアイテムの1つだった。

 

このくりまんじゅうのフレーバーテキストはとても短く『五分ごとに倍になる不思議な栗饅頭』とだけしか書かれていなかった、そんな内容を思い出しつつアインズがそのくりまんじゅうを見ていると二つに分裂した。

形も大きさも匂いも一緒、アインズ自身は食す事は出来ないが多分味も同じだろう、とりあえず守護者達を全員呼ぶとアインズの部屋が大変な事になるのでアルベドだけ呼ぶ事にした。

 

 

 

ほどなくしてアルベドが部屋に来てひと悶着あったが無事にくりまんじゅうを渡す事ができた。

 

「アルベドよ、その饅頭は私からの贈り物だ、守護者達と分け合って食べてくれ」

 

そういわれて渡された饅頭を大事に抱えながらアルベドは部屋を後にした。

 

 

 

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アルベドは言われた通り饅頭を分けるために切ろうとした瞬間饅頭は分裂して増えた、これを喜んだアルベドは切らずに守護者達に渡して歩く、ゆっくり歩きながら各階の守護者達に渡したからだろう、うまい事分裂して皆に行き渡った。

饅頭を貰った者達は偉大なる御方であるアインズに感謝しその饅頭を大事に保管した。

 

 

そう、食べずに保管したのである。

 

 

各階層に散らばったくりまんじゅうは五分ごとに倍になる、1個が2個に、2個が4個に、4個が8個に、倍に、倍に。

最初の方はアインズから貰った饅頭が増えた事に喜んでいた皆だったがどんどん増える饅頭に頭を悩ませた、せっかく貰った物を食べるのは勿体無いと思っていた者達もこれだけ増えたならと少し食べる、しかしすべてを食べた訳ではないのでどんどん増える。

 

 

 

増えて増えて皆が困った時これだけあるなら全部食べようと皆で食べる事に、数だけは多いナザリック地下大墳墓の者達であったがすべてを消費することはできずまた増える。

 

 

もうどうしようもなくなった時ようやくアインズの耳に入ることに、しかしもう手遅れである、魔法で消し炭にしようが隔離しようが増えるスピードの方が速い。

魔法で一気に消し飛ばす事もできるがそんな事をすればこの墳墓内が傷ついてしまう。

アインズは最後まで決断できず最後にはナザリック地下大墳墓がくりまんじゅうに支配されてしまった。

 

 

 

 




ドラえもんの「バイバイン」の話で登場したくりまんじゅうです。
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