ハイスクールD×D 僕は人畜無害なんです。   作:絵画(あーと)

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皆様、お久しぶりです。

リアルの諸事情とどう進めても原作キャラが死んでしまうという事態から回避するためになんとか、なった…なってない気もしますが形にしました。


では、どうぞ


第二話 初めてのお話なんです。

 

 

 

 

 

 

 

「二度と教会に近づいちゃダメよ」

 

 

 

 

 数日前、とある堕天使に殺されたところをリアス・グレモリーによって助けられ、晴れてオカルト研究部の一員となっていた兵藤 一誠は部室のソファで縮こまっていた。

 

 

 

 いつもは優しいはずの部長がいつになく険しい表情をしている、それだけでも事の重大さが少しは理解できた。

 

 

 

 

「教会は私達悪魔にとって敵地、踏み込めばそれだけで神側と悪魔側の間で問題になるのよ。今回はシスターを送ってあげたあなたの好意を素直に受け止めてくれたみたいだけど……

 

 

 

 

 そこまで話して、一呼吸おく。

 

 

 

 そして若干話しづらそうにしながらも口を開いた。

 

 

 

 

 ーーもしかしたら貴方はまた光の槍で貫かれていたかもしれないわ」

 

 

 

 

 その瞬間、イッセーの頭の中にあの時(・・・)の光景がフラッシュバックしてきた。

 

 

 

 自分の初めての彼女が、名も知らないスーツ姿の男性が、光る槍を振りかぶり、そして……

今はもう無い傷が疼いた。

 

 

 

 

「だから教会関係者に関わってはダメ、特に悪魔祓い(エクソシスト)は我々の仇敵。神の祝福を受けている彼らは私達を滅ぼせるほどの力を持っているの、それは死と隣り合わせているのと同義だわ。イッセー」

 

 

「は、はい」

 

 

 

 

 リアスの呼びかけに自らの頭に浮かぶ、嫌な記憶を隅に追いやり慌てて返事をする。

 

 

 その後も悪魔祓いに消された者の末路……それをイッセーにリアスが説明していると姫島 朱乃がリアス達に声をかけた。

 

 

 

 

「部長」

 

 

「あら?朱乃、どうかしたの?」

 

 

「討伐の以来が大公から届きました」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 はぐれ悪魔、という存在がある。

 

 

 

 それは爵位持ちの悪魔に下僕として貰った者が、主を裏切り、逃げ出したり、または主を殺して主なしとなった者が……そう呼ばれる。

 

 

 悪魔の力、それは圧倒的だ。

 

 

 人間など一捻りで殺せてしまうほど。

 

 

 だが、悪魔の中にも力の差というものが存在する。

 

 

 

 

「……なんだよ……これ?」

 

 

 

 

 数分前、血の匂いがする、そう言った小猫の案内でやってきた倉庫。

 

 

 まるでゲームみたいだな、なんて思っていたさっきの自分を殴ってやりたい。

イッセーの中で出来ていたしまっていた生温い、勘違いした悪魔という世界が音を立てて崩れ落ちていく。

 

 

 

 

「……これをやったのは貴方……?」

 

 

「あはっ、これをやったのが僕、だって?違う違う、僕は何もやってないよ!この悪魔くんが僕に飛びかかってきて……気がついたらこんなズタズタになってたんだ、きっと正義のヒーローがやってきて殺してくれたんだね!あぁサインでももらっときたかったなぁ、そうそう会えるものじゃないと思うんだよ正義のヒーローって」

 

 

 

 

 その光景に数々の死体を見てきたリアス達でさえ、顔を青ざめる。

薄暗いおかげで鮮明には見えない、そのことに感謝をする。

 

 

 

 すでに何かわからない肉の塊を蹴り飛ばす、桃色の髪の少年。

 

 

 

 足元に飛んできた肉の塊に小さく、イッセーが小さく声を上げる。

 

 

 

 

「……イッセー、予定変更よ。小猫!イッセーを連れて逃げなさい!」

 

 

「……え、でも……!」

 

 

「いいから!早く逃げるのよ!私達も後から絶対に行くわ!」

 

 

 

 

 決心を固めたように、小猫は一度拳を握りしめ、今だ呆然として動けないイッセーを抱えてその場から走りだした。

 

 

 

 そして小猫とイッセーの姿が見えなくなると、リアスはその桃色の髪の少年ーークロナに向き合う。

 

 

 

 

「随分と優しいのね、わざわざ逃げるのを待ってくれるなんて」

 

 

「いやぁ、今日は気分がいいんだ!この街に僕が探してる人がいるってわかってねぇ、今は壊す気分じゃないんだ、一刻も早くそこに向かいたいんだけどね、ちょっと精神乱れまくりで魔力探知が上手くいかないんだよねぇ……まぁ、でもーー

 

 

 

 

 クロナが右腕を前に掲げ…

 

 

 

 

「“Λόγχη του μαύρο αίμα(ブラッディ・ランス)”」

 

 

「……ッ!?」

 

 

 

 

 クロナの突然の攻撃、地面を風圧で抉りながらリアス達を大槍が襲うが、それを紙一重で躱すリアス達。

 

 

 

 

 ーーまた殺したくなる前に君達を殺しとくことにするよ」

 

 

「祐斗!」

 

 

「はい!」

 

 

 

 

 先程の攻撃から相手(クロナ)は動きを見せない。それを好機に思い、神器である魔剣創造の能力で氷の魔剣を生み出し…首へと斬りかかる。

 

 

 

 

「冷たいなぁ……もう!熱いのと冷たいのは苦手なんだよ、僕」

 

 

 

 

 そういって首に剣を叩きつけたまま驚愕の表情で固まっている木場を右手で薙ぐ。

 

 

 

 ただそれだけ、軽く右手で薙いだだけで木場は自らの魔剣を粉々に砕かれるだけでは済まず、吹き飛ばされ、壁にヒビを残して倒れ伏した。

 

 

 

 

「……思った以上に弱くてびっくりだな、力加減間違えた?殺さずに遊ぼうと思ったんだけど……」

 

 

「祐斗!?」

 

 

 

 

 リアスが悲痛な叫び声をあげると同時に隣に立っていた朱乃の腕から巨大な雷がバチバチと音を立てクロナに放たれた。

 

 

 

 

「びりびりびりびりびりびり!?」

 

 

 

 

 その雷の玉はクロナに直撃し、爆裂しながら白い煙を撒き散らす。

 

 

 

 

「ケホッ……ケホ!……やったかしら?」

 

 

「ざぁーんねん!それはフラグってやつだよ!」

 

 

 

 

 次の瞬間、朱乃の腹部から血で赤黒い染まった黒剣が飛び出ていた。

そして腹部から夥しい量の血を撒き散らしながら地に倒れ伏す。

 

 

 

 悪魔なのですぐに死ぬ、ということはないが、それにしても出血量が多い。

直ぐに止血をしないといけない状態だ。

 

 

 

 立ち尽くし、呆然としているリアスにクロナが声を掛ける。

 

 

 

 

「んー、本当に弱っちぃね、君達。殺すのもつまんないしなー……あ!そうだ!僕の質問に答えれたら見逃してあげるよ!うん、そうしよう!」

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 





どうだったでしょうか?

この後、どうなるかは作者の中でも決まっていません。

では、ばいばい

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