The New Wolrd ~404 not found~ 作:天海望月
The New Wolrd
「HQ、HQ。こちら416。至急応答願う」
通信機からはただノイズ音が流れ続けるのみ。
森の中で一人孤立している416は、司令部に連絡を取ろうと無線機のボタンを押し続けた。
だが、いくら経ってもノイズ以外の音は返ってこない。
それどころか、連絡が取れないのは司令部だけではなく、小隊メンバーも同じだった。
「ダメね……。繋がらないわ」
そんな状況にいら立ちを見せながら、416は連絡を取るのを諦める。
「小隊メンバーとはぐれて、森で迷子か……」
周りを見渡しつつ、416は言う。
彼女は作戦中であった。
森の中にある鉄血の工廠に対する破壊工作。それが彼女たち404小隊の任務であった。
だが、その任務の途中で鉄血の奇襲を受け、四人は分断されてしまった。
更にその途中416は自分のアサルトライフルをスクラップにされている。
彼女に残された武器は、腰に吊り下げたハンドガンとナイフだけであった。
今はこうして隠れ、安全を確立してはいるものの、またいつ襲われるか分からない。
「はぁ……。絶望的ね」
そんな状況に、416は顔を覆いため息をつく。
だが、落ち込んでいる暇はない。今にも襲われる危険があるからだ。
「とりあえず、周囲の探索から始めるか……」
彼女はホルスターからハンドガンを抜き、森の中を歩き始める。
難は逃れたとはいえ、いつ襲撃されるか分からない。警戒を厳にし、416は歩き始めた。
だが歩いている途中、彼女は何か違和感を感じる。
先程までと違い、周りの植物の種類が違う気がするのだ。
気のせいかもしれない。若干色が違う、というレベルだからだ。
ただ単に違う植物の生息域に入っただけかもしれないが、416は言い知れぬ違和感を感じていた。
やがて木々の間から砂浜が見え始める。周りの風景から察するに、どうやら入り江に到達したようだ。
一度周囲を見渡して、敵がいないかを確認する。
その確認作業の中で、遠目ではあるが木々の間に一人、倒れている少女を発見した。
「G11?」
その少女は仰向けに倒れていた。
腰まで伸ばした銀髪が特徴的な彼女は、砂浜に背を預けて安らかに眠っていた。
416にとって、そんな行為をする少女はG11、ただ一人しか思いつかなかった。
「やっと見つけた。こんなところで寝てたなんて」
はぐれた部隊員を見つけた416は、ひとまず安心して一息。
彼女はハンドガンをホルスターに収めて少女に近付く。
「起きなさい。さっさと行くわ……よ……?」
だが木々を抜けて、見えた少女はG11によく似た、赤の他人であった。
背丈は小さく、服は学生のようなセーラー服。帽子は海兵がかぶるようなデザインの帽子になっている。
これでは、顔以外はG11と似ても似つかない。衣服を変えたと言われても、そもそも体格が違う。
「うっ、ぐ……、君は……?」
「なっ、G11じゃあない……?――そっちこそ誰よ」
少女が目を覚まし、顔をしかめながら起き上がる。
彼女は怪我をしているのか、右肩をかばっている。
「私は響。それより、君がたまたまここに来たなら」
響と名乗った少女はゆっくりと立ち上がろうとして、バランスを崩して膝をつく。
「今すぐここから逃げた方がいい」
そして、はっきりとそう言った。
416はそんな響の様子から、彼女が鉄血に襲われたのかと考える。だが、彼女には目立った外傷はない。せいぜい服の一部が千切れている程度だ。
響を介抱しようと、416は彼女のそばに座る。
「どこの人形かは知らないけど、負傷してるならそっちこそ撤退した方がいいわ」
だが、響は目を白黒させて答える。
「人形?人形とかっていうのはよく分からないけど」
彼女は416の肩を借りて立ち上がった。
「私は逃げている場合じゃないんだ」
響はそういって、そばに置いてあった鋼鉄の巨大なオブジェに手を掛ける。
グレーを基調とした、上部を黒く、下部を真っ赤に塗られた煙突のようなオブジェである。
そして、そのオブジェを何食わぬ顔で持ち上げると、響はそれを軽々と背負う。
416はその光景を見て、彼女が間違いなく人ならざる存在だと確信すると共に、響が背負った物体が何なのか疑問を抱く。
「私にはまだやるべきことがある」
「やるべきことって……」
すると突然響が何かに驚いたように目を見開く。
「後ろっ!」
「ッ!?」
その声に反応して振り向くと、木と木の間に映るその先、大海原の上に、一つの人影があった。
黒い髪を頭の両サイドでシニヨンにして結び、服はセーラー服。何よりも彼女の肌は透き通るように白かった。
それは416にとって少し見覚えがある姿で、416は必死に頭の中のメモリーを参照する。
そして、一つの結論に達する。
「ウロボロスッ!?」
416は銃を抜いた。
クロスオーバーを書ききれるかどうか……。頑張ります
指揮官「なんか部隊まるまる一つ返ってこないんだけど。――もしもし運営さん?」
運営「あーそれバグですね。お詫びとして部隊データの巻き戻しと、各資源十万差し上げます」
指揮官「Foo↑」