IS METROID BTMOF【連載停止】   作:刃狐(旧アーマードこれ)

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プロローグの時点で一万文字余裕でオーバー…毎度これほどの長さな訳ではありません
メトロイドはⅡ以外やり込みました、ピンボール?ねぇよ、んなもん
これが初となりますので生暖かい目でご覧下さい
なお、毎度毎度サムスが弱体化されるのも一プレイヤーとしては少々悲しいので常に全力全開最強火力最硬防御となっております。
パワービームでさえ常識外れの威力です、だってーパワービーマーなんですものー

―警告―
この作品は素人が見切り発車で作成したものです
誤字脱字がボロボロとあふれ出ると思われます
主人公、もといサムスがビックリするぐらい、一切の容赦が無いほど最強です
作者は頭がナニカサレテいます、AMSから逆流します
IS、メトロイド以外のネタが頻繁に出ます

キャラ崩壊が凄まじいです

以上の項目が許せないという方は回れ右をして障子をスタイリッシュにぶち破ってミッションリザルトでSSランクを取った後退出してください

2012 7 24 句読点及び改行の修正を行いました。
正直上手く出来ているとは思えません…orz


プロローグ

『大丈夫だ、役人連中にも話の判る人間は必ず居る』

私のオペレーターとして共に居てくれたAIは…否、彼はシップ内で私に言葉を掛ける。

上層部の人間はただ責任を追及しようとするだろう、彼はその心配事に答えてくれた。

 

人にはそれぞれの立場や事情がある。

そのしがらみによる過ちを繰り返しながら、人の心は、最終的に正しい答えを見い出すに違いない。

そう信じてみよう…

彼が自らその事を教えてくれたばかりではないか、と…

 

一度、少し目を瞑り今回の事を思い起こす。

最初はただのSR388の生態調査に来た調査隊の警護、それだけの筈だった。

装備も万全、更には銀河連邦兵と共に行動していた為に油断してしまった。

特に問題となったのが持てる最大最高の装備だった、それが最大の悲劇を引き起こしてしまった。

ナード、そう呼ばれる蛙のクリーチャーを倒した時に「それ」は出現した。

 

倒したナードが溶けるように変化し「X」と呼ばれる事になる最悪の寄生生命体に変わったのだ。

急ぎスキャンモードへと移り対象をスキャンしようとしたがあろう事か私のスーツ、いや…パワードスーツを通して身体の中に入り込んだ、と言った方が正しいのだろうか。

後ろに居た銀河連邦部隊の兵達が慌てて、本部に通信を行い始めたが体内スキャンをして異常が無い事を確認し、心配無いと伝える。

そう、その時は何も異常は無かった、気だるさも発熱も、解析結果にさえも…

 

それは突然起こった、SR388から帰る連邦の宇宙船に追従しスターシップをマニュアル操作していた時だ、突如今まで感じた事の無い激痛、苦痛が身体を走り意識を失ってしまった。

操作不能に陥ったシップは隕石群へと突っ込み大小様々な隕石がシップを破壊する。

 

私は銀河連邦医療チームの手によりパワードスーツの装甲を剥がされワクチンを投与され、一命を取り留めた。

しかし私が所持していたアビリティは全て消失し、本来の意味でのパワードスーツとなってしまった、それに形状も気に入らない…いや、形状の事は置いておこう…

 

私から剥がしたパワードスーツの残骸はB.S.L…BIOLOGIC宇宙生物研究所に保管される事となる。

私に投与されたワクチンはメトロイドから作られた物だそうだ、そのメトロイドはかつてSR388での私の任務で唯一生き残ったメトロイド、通称「ベビー」

ベビーは私に最後の力を託し、命がけで私を守り、助けてくれたメトロイド

そして、彼を失う事件のきっかけとなったメトロイド

今回私はベビーに再度助けられたのだ。

 

しかし間も無くB.S.Lで異常事態が発生し私が赴く事となった、それが今回の任務。

…正確には私がこの任務に申し出たのだが…理由は語る事ではないだろう。

私のスペースシップは大破し使う事が出来なかったので連邦で支給された最新鋭のシップでB.S.Lへと向かった。

B.S.Lが見え始めた時に搭載されているオペレートAIが平坦な口調で告げた。

『まもなくBIOLOGIC宇宙生物研究所に到着する。速やかに着陸態勢に移れ』

私のパワードスーツの破片が保管された保管庫で爆発が起きた…それが今回の異常事態…

 

結果を言ってしまえばその爆発はXが起こしたものだった。否、SA-X…私のDNAデータを模倣し、能力を模倣し、最悪の強化が成されたX…

つまり偽者の私、それが私のパワードスーツを保管していたカプセル内で生まれ、いや…生まれたと言うのは御幣がある…変化し、パワーボムを起動させたのだ。

最終的な私の、私達の目的はXの根絶になる。

ただの上層部からの命令をそのまま指令として私に出す、心など存在しないと思っていたオペレートAIも最後は協力してくれた。

オペレートAIは私の元上司であり、寡黙で聡明な銀河連邦軍司令官で、私の良き理解者であり、私の………尊敬する人、アダム・マルコビッチだった。

 

ここでふと、私の脳裏にある疑問が浮かんだ。このシップは、マニュアル動作でなければ、起動させることはできない。

だが、最後に現れた敵、オメガメトロイドが現れる前に、シップは確かに自力で発進していた。

アダムはいったい、どんなマジックを使ったのだろうか…

 

ブゥン、という音と同時にバイザーに通信用ボイスウィンドウが現れる。

通信相手はアダム・マルコビッチ、彼だった。

『何を考えているんだ、レディー。…シップを起動させた方法を知りたいのか、簡単なことだ、よく考えてみたまえ。彼らが、手を貸してくれたのだ。』

後ろを振り返ると5匹の生物が体を寄せ合って静かな寝息を立てていた。

彼らはある惑星で発見し私に対して敵意を持たなかった生物たちだ。彼らは私がその惑星から脱出する際に偶々遭遇し、脱出を促した生物たち。

何故B.S.Lに居たのかは謎だが、ここでも彼らは偶然Xが蔓延る空間内で生存していた、他の生物はメトロイドを除き全てXに寄生されたのに、だ。

何にせよ彼らが無事でよかった、私は心の底からそう思う。

 

『レディー、そろそろ高速巡航に入るぞ、準備しておけ。と言っても衝撃があるわけでもないがな』

「了解した、アダム」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

アダムの言った通り私の話を聞き、賛同してくれた人は居た。それも多くの人が…

例えばある任務で私や他のバウンティハンターを召集し、パイレーツ掃討作戦の指揮を取ったデーン提督。

他には私を良く知る人物が多い、そして…

 

「よぉ、プリンセス! 聞いたぜ、お前がした事や判断を下した事、俺はお前のした事は正しいと思ってる。心配すんな! 馬鹿な上層部の奴はぶん殴ってでも理解させてやるさ!」

「…アンソニー…」

 

彼、アンソニー・ヒッグスも私に賛同してくれる人物だ。彼も元私の同僚、そしてアダムの部下でアダムの後を継ぎ司令官となった男

 

「どうした? プリンセス」

「プリンセスと呼ぶな」

「えっ…そっちなの? 感動して感謝する所じゃないの?」

「…今はお前が司令官だから殴る上層部もそう居ないだろう」

「ん? あぁ、そうだったな! じゃぁ部下か! 部下をぶん殴るのか!」

 

彼は何かと豪快で物事を深く考えない、頭は良いのだが普段は使っているとは思えない。

つまり脳筋だと私は思っている。

 

「…まぁ、感謝はしてるさ」

「お、おう…っとそうだ! プリンセス! 今度飯でもどうだ?」

「…気が向いたらな」

 

シップへと向かうため踵を返し歩き始めながら返事をしてやる、肯定でも否定でも返事をしなければしつこく話しかけてくるのだ。

後ろで「じゃぁな」とアンソニーの声が聞こえたのを確認してスターシップへと歩みを進めていく。

 

『戻ったかサムス、銀河連邦より下された命令で私はこのシップでサムスと行動を共にする事になった。簡単に言えばサムスの監視をしろ、と言う事だろう』

「そうか」

『そうだ、引き続きよろしく頼むぞ、レディー』

 

私は無言でサムズダウンをする、アダムはくつくつと笑いながらスターシップを浮かせた。

今回の出来事に学び、手動以外にもアダムの操作により起動も出来るようになったシップはホバリング態勢に入る。

『さてサムス、目的地はあるか?今のところ新たに入った依頼は無いぞ、それとBaby's Cry|(救難信号)もな』

「私に入る依頼もアダムが見るのか」

 

私はげんなりとして言葉を放つ、アダムに見られると言う事は銀河連邦にも見られると言う事だろう。

 

『確かに私はサムスに来た依頼を見るが心配は要らない、銀河連邦に報告するような事はしないさ、それに危険な内容は私の意見も入れる』

「それは安心だ、私のプライベートメールもアダムが閲覧して危険から守ってくれるのだろうな」

『それは皮肉か? 見る気は無かったがそう言うなら仕方が無い、さて、最新のメール内容だが…ほうコレは…』

「見なくていい、言わなくていい!」

『アンソニーが食事に誘っている、大丈夫な日程を聞いてきてるぞ』

「アダム…」

『ハハハ、すまないすまない、冗談だ、以後このような事はしないさ』

 

彼の前では皮肉さえも通じない、いや、物の見事に返されるのだ、更なる攻撃力を伴って…の話だが。

しかし元々アダムがアンソニーとの会話を聞いていた可能性はある。と言うよりも確実に聞いていたはずだ、私はパワードスーツを着用し、アンソニーと会話をしていたのだから当然オペレートAIとして登録されていたアダムは私と同じ内容を聞いている。

それに別に見られて困るようなメールでもない、アダムはそれを分かっていて読んだのだろう。

私は一度深く溜息を吐き、スペースマップを起動、ぐりぐりとそこら中の銀河系を見る。

しかし困った事に特にやりたいことも行きたい所もない、しいて言うならば疲れを癒すために安全な所で休みたいと言った所か…

 

「アダム、安全な所、もしくは惑星は無いか?疲れを癒したい」

『そうだな…安全なだけで言うと連邦基地が安全なのだろうが休めるような所ではないな』

「それに今は連邦基地に行くと質問攻めにあいそうだ」

『うむ……ふむ、ここはどうだ、惑星エーテル、覚えているだろう? サムスが訪れた時は大変だったそうだが今は安全で自然が多いところだそうだ』

「惑星エーテルか…ルミナス達に迷惑を掛けるわけには行かない、パスだ」

『なら…大都市のある惑星だな、ホテルもあるだろうし娯楽も多い、羽を伸ばすには丁度いいだろう。まぁ完全に安全と言うわけでも無いし五月蝿い所ではあるだろうが』

「そうか、よし、それに該当する惑星をピックアップして最寄の惑星へ向かってくれ」

『仰せのままに、レディー』

「全く…」

 

目の前に立体のスペースマップが現れ、銀河系をズーム、ある恒星系をズーム、惑星をズームと繰り返し、該当する惑星を大きく映してYES・NOの選択肢が現れる。

向かう惑星を決定するか否かは私次第という事だろう。

私は迷う事無くYESの立体映像に触れる、すると立体映像は全て消えてシップに防護シールドが展開される。

 

『良き旅を、サムス。あっと言う間だがな』

「ふふっ、あぁアダム、良き旅を」

 

しばらくすると体がふわりと浮いたような不思議な感覚がする、高速巡航、つまりワープを開始した時の独特な違和感だ、最初は慣れなかったが今はもう慣れたものである。

 

 

次の瞬間高速巡航で起こり得る筈の無い衝撃が発生する、高速巡航はあまりにも早いため惑星レベルの障害物でさえ何事も無かったかのようにすり抜けるのだ。

しかしこれはどう考えても何かにぶつかったような衝撃、深く思案するよりも早く意識が無くなり視界がブラックアウトした。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

『…………ム……きる……お…え…か! サム…! 起きる…だ!! 聞こえているか!!』

 

声が聞こえる、しかしなぜこんなにも焦った様子で叫んでいるのだろう。

 

『サムス! おい聞こえているのか?! 目を覚ませ! 返事をしろ!!』

「う……」

『あぁ! 目を覚ましたか! 良かった!』

「うるさい…アダム…」

『………サムス、心配した私は馬鹿だったのか?』

「…っ?! ここは何処だ?!」

 

寂しそうなアダムの声を聞き流し目を開けると視界一杯に緑が映る、記憶に無い、知らない惑星に不時着した可能性が出たためアダムに現在地、及びこの惑星の情報を尋ねる。

 

『分からない、データログに該当しそうな惑星は無い、それにマップデータも表示されない。そしてもっと重大な問題が現在発生している』

「もっと重大な問題? ………!! アダム! 何故パワードスーツを展開していないのに話せる?!」

『ふむ、確かにそれも問題ではあるな、しかしそれよりもまず自分の体を見てみるといい』

 

アダムに言われ自分の体を見る、しかし別に違和感はあまり無い、しいて言うならば少し体が軽い程度だろうか、それならば問題ではない、それに着ているのはちゃんとゼロスーツである。

ん? いや、おかしい…胸が…すこし小さくなっている?

そして付けた覚えの無いネックレスを首からぶら下げている、いや、ネックレスではなくロケットか…

私は何が起こったのか理解できず首を捻っているとアダムの言葉が聞こえた。

 

『…確かに主観視点では分からないかも知れないな…サムス、落ち着いて聞くんだぞ?』

「あぁ、ん? 声が少し…高い?」

『諸々の原因はだな…非常に言い難いが…10代中盤の見た目になっている、私から見るに…15・6歳ぐらいか?』

「…何?」

『それと首に掛かっているロケットだがな…それが私だ、何故かは分からない、私も混乱している』

「パワードスーツを展開できるか?」

『分からん、バイタル上は何も問題ないが…試してみるといい』

「……分かった」

 

混乱したままだが心を落ち着かせてパワードスーツを展開させるように集中する。

 

光が私を包み一瞬でパワードスーツを展開させる事が出来た、どうやら問題は無いようだ。

…? これは…長い間見続け見慣れたオレンジ色のバイオ金属装甲を施された左手、ゴツゴツとした一切のスマートさを感じさせないアームキャノン。

間違いなくパワードスーツだった、それも…

 

『これは…メトロイドワクチンを投与される前のパワードスーツか?!』

 

装甲を剥ぎ取られる前のパワードスーツだった、何故戻ったのかは分からないが鳥人族の力だと納得しなければ叫びそうなほど混乱するだろう、だからこれは鳥人族のテクノロジーのおかげなのだ。

 

「鳥人族って すげー」

『何を言っているんだ、サムス』

 

続いてアビリティーやステータスのチェックを行う。

 

ステータスチェック

バイタル     ………異常なし

パワードスーツ  ………異常なし

アームキャノン  ………異常なし

エネルギー供給  ………異常なし

生命維持     ………異常なし

体内毒素     ………異常なし

含有フェイゾン  ………含有率不明 多量のフェイゾンが存在 異常を及ぼす可能性0%

精神安定率    ………平常時との誤差12%………原因:混乱によるものと推定

 

ステータスは概ね良好、最後のは仕方が無いだろう、誰だって混乱する。

ただし含有フェイゾン、お前はダメだ、いくら異常が無くてもダメだ、そんな気がする。

 

アビリティーチェック

パワードスーツ機能

チョウゾパワードスーツ…正常 展開

バリアスーツ   ………正常 展開

グラビティースーツ………正常 待機状態

PEDスーツ   ………正常 待機状態

 

スーツアビリティ機能

パワーグリップ  ………正常 展開

ハイジャンプ   ………正常 展開

スピードブースター………正常 展開

スペースジャンプ ………エラー 内容:本来の機能から逸脱していますスーツ負荷無し 展開

スクリューアタック………正常 展開

グラップリングビーム……正常 展開

 

モーフボール機能

モーフボール   ………正常 展開

スプリングボール ………エラー 内容:本来の機能から逸脱していますスーツ負荷無し 展開

ブーストボール  ………正常 展開

スパイダーボール ………正常 待機状態

ボム       ………正常 展開

パワーボム    ………正常 展開

 

バイザーシステム

コンバットバイザー………正常 展開

スキャンバイザー ………正常 展開

サーモバイザー  ………正常 展開

Xレイバイザー  ………正常 展開

コマンドバイザー ………正常 使用不可:スターシップが通信可能距離にありません

 

ビーム機能

パワービーム   ………正常 展開

チャージビーム  ………正常 展開

ワイドビーム   ………エラー 類似の機能が既に存在します 待機状態

スペイザービーム ………エラー 類似の機能が既に存在します 展開

ウェイブビーム  ………正常 展開

アイスビーム   ………正常 展開

プラズマビーム  ………正常 展開

ノヴァビーム   ………正常 展開

 

サブウェポン機能    エネルギー供給に異常発生:パワービームエネルギーで代替可能

ボルトドライバー ………正常 展開

バトルハンマー  ………正常 展開

インペリアリスト ………正常 展開

ショックコイル  ………正常 展開

ジュディケイター ………正常 展開

マグモール    ………正常 展開

 

ミサイル機能

ミサイル     ………正常 展開

シーカーミサイル ………正常 展開

アイスミサイル  ………正常 待機状態

ディフュージョン ………正常 待機状態

スーパーミサイル ………正常 展開

アイススプレッダー………正常 展開

ウェイブバスター ………正常 展開

フレイムスローワー………正常 展開

 

タンク・弾数・アビリティ向上機能

エネルギータンク ………20

リザーブタンク  ………4

アクセルチャージ ………6

ミサイル     ………250

 

チェック完了…複数の機能にエラーが発生しています。

 

おかしい、明らかにおかしい、ルミナス製の装備は全て返却したため無いのだろう。

だが明らかに直前までで装備していなかった物さえ展開状態になっていたり待機状態になっている。

そのためビームに至ってはワイドとスペイザーで相互干渉が起こりエラーが発生している。今はスペイザーが優先されているがワイドを選択すればエラーを残したままワイドが優先されるのだろうか?

それと問題が一つ浮かび上がってしまった。

現在いる惑星内にシップは存在しないらしい、シップが無いため救難信号も出す事が出来ない。

コレは面倒な事に…なった……

 

『…ふむ、これは…また…何と言う事だ、私もパワードスーツに取り込まれてしまっている』

「なに? 装飾品も体の一部と認識されてしまったか?」

『いや…本当になぜか取り込まれてしまった、かと言って何かの役割を果たしている訳でもない。しいて言うならば…本当にただのオペレーターだ』

「…もしパワードスーツを解除したらどうなる?」

『ふむ…もとあった様にロケットとして存在するか…それとも消滅するか』

「……賭けか…?」

『かもしれないな、一応試してみるか?』

「アダムが決めてくれ、私には……決める事が出来ない」

『やってくれ、大丈夫な気がする』

「……分かった、アダムの勘を信じよう」

 

フッとパワードスーツを待機状態に戻す、恐る恐る視線を首元に下げるとパワードスーツを展開する前と同じようにロケットが首元にぶら下がっていた。

しかし油断は出来ないもしかするとアダムが消滅してしまった可能性も0では無いのだから。

 

「……アダム?」

『………あぁ、問題ない、とんだ杞憂だったようだ』

 

ホッと胸を撫で下ろし大きく息を吐く、冷や汗を拭い再度パワードスーツを展開させる。

アームキャノンを構え辺りを散策しよう一歩前に進んだ瞬間にあるものが見えた。

バイザーの左上にある生体センサーに反応がある、ある程度大型の生物が居る。

バイザーをスキャンバイザーへと切り替え生体センサーを頼りに生物の居る方向に体を向ける。

アームキャノンを構えながらゆっくりと近付いていく、スキャン可能範囲で一旦止まり恐らくその生物であろう物をスキャンする。

一見耳とも角とも見えるそれはスキャン完了したときに分かった。

 

「…兎の耳? なぜこんなものが単体で生体反応を示す…?」

 

バイザー機能をコンバットバイザーに切り替えじりじりと近付いていく。

兎の耳に気を取られすぎて後ろから近付いてくるモノに気付かなかった。

そしてそれは一瞬だけだが双方共にデメリットが発生した。

 

「おやおや? そのISは束さんの見たことの無いISだね!」

「ッ!」

 

先方に素早く跳び、空中で体を捻りパワービームを威嚇の為に何かを見るよりも素早く足元に撃ち込む。

 

「おっ! おぉっ?! ひ、酷いよ?! 何も急に束さんを撃つ事無いじゃないのかな!!」

 

視界に映ったのはパワービームの熱量で溶かされた地面を見てあたふたと身振り手振りで何かを抗議する女性だった、その女性の姿はブルーのワンピースにエプロン、そして先ほどスキャンした兎の耳と同じ物――いや、違う可能性もあるのか?――を装着している。

髪の色はガンドレイダに似たような色をしていてどう考えても人間種で自然に発生する色とは思えない。

どこのファンタジーからはみ出して来たのか理解に苦しむが戦闘能力は無さそうである。

 

「…誰だ…?」

「おっとおっと! 面白いジョークだね! 束さんの秘密基地に全く気付かれず侵入しただけでも束さんの興味をギュンギュン惹くのにその上束さんの全く知らないISを装備して止めには束さんを知らないなんて! 箒ちゃんやちーちゃんやいっくんと同じぐらい興味が出来たよ!」

「アダム、彼女が何を言っているのか分かるか? 言語も理解できるが意味が分からない」

『ふむ、すまないがサムス、全く分からない』

「おや? !おやおやおやぁ?! 今の声は何かな! ここでは音声通信は完全遮断されているんだよ? て事はそのIS自体が喋ってるのかな! でもでも束さんは作ったISコアを全部知っているのにそのISは束さんを知らない?! ホワイ?」

『…私は誰かに作られた覚えはないしそもそもISと言うものを知らない、もしお嬢さんが話の出来る人物なら是非とも話を聞きたいものだ』

「束さんもISも知らないのに動くISとはこれ如何に! いいよいいよ、おいでおいで! あなた達二人を束さんの秘密基地にごしょうたーい!」

 

彼女は脳波リンクさせているのだろうか、機械仕掛けの耳を動かしながらスキップで森の中を移動し始める。

正直ついて行きたくないが現在少しでも情報が欲しい、それにいくらパッと見ただけで戦闘能力が無さそうであっても油断するわけには行かない、最上級の警戒をしつつ付いていく事にした。

 

彼女に付いてしばらく歩き、ロック可能な特殊ギミック、恐らく立体映像に触れて起動するタイプの機械。

エレベーターの可能性が大きい…彼女はそれに触れ、こちらに振り向きニマニマと笑みを浮かべている。

ガコンと少し小さめの音が響き案の定エレベーターだったそれは地面ごと下部へと移動していく。

彼女が悪戯の失敗した子供のような顔をしながらエレベーターの端付近でこちらを窺う。

 

『サムス…もしかするとと思って既に消滅、及び生物が存在できない惑星になってしまった為にデータから消えてしまった惑星から、この惑星と類似するデータを調べてみた』

「進展があったのか?」

「ん? んんっ?」

『生物が存在可能だった頃の地球に非常に似た環境だ』

「え?! ちょっと何を言っているのかなお二人さん!」

『どうした? お嬢さん』

「他の惑星の話とか昔の地球とか!! 凄くおかしいよ! でもでも束さんは興味津々だよ!?」

「…アダム、失策だったな」

『…他の惑星と何も関わりが無いタイプの惑星だったか』

「それにそれに過去じゃなくて今この星が束さんの住む星、地球だよ!」

『そんな! …そんな馬鹿な…コレはマズイ…サムス、大変な事になったぞ』

 

珍しくアダムが狼狽している、理由は私にも分かった、私だってバカではない。

ある一つの可能性が非常に大きくなった、もしくは100%確実になった、そしてこの不時着した惑星がすでに生物が住める環境ではなくなった筈の「地球」であるという事…

つまりそれが意味する事とは…

 

「(過去に来てしまったと言う事か?)」

『(…しかし地球のデータでISという物が存在したというデータは無い)』

 

声が外に漏れないようスーツ側でシャットダウンしてアダムと会話をする。

音を外部に漏らさないように出来るのは前々から知っていたしもしかしたらと思ってやってみた事が予想通り上手くいった。

 

「(とんでもなくマイナーだったため記録に残っていないのかも知れないな)」

『(確かにその可能性は大きい……だがこの目前の女性はまるでISを知っていて当然だと言う様な言動をしているぞ)』

「(……同名なだけの地球という惑星であるという希望を持っておこう)」

『(可能性は0に近いがな)』

「急にだんまりしちゃって束さんはつまらないよ! ぷんぷん!」

 

アダムと会話をしていると急に無言になった私達に対し頬を膨らませて怒ったような顔をする。

しかし元々目が眠そうに垂れているので全く怖くない、それは生命危機としても対人としても怖くない。

しかし不機嫌そうなのは見て取れる、警戒を決して解かず彼女に返事をしようとした瞬間。

 

『サムス! 何者かにロックされている! 高圧エネルギー体だ! 避けろ!!』

 

アダムの指示に反応してすぐさま横に大きくステップする。

ステップの直後先ほどまでいた所に真っ直ぐとレーザーが照射されていた、エレベーターのフェイクの粉塵を巻き上げて貫きエレベーターの地面自体を溶かし大穴を空けた。

 

「な、なぁ…なに?! え? えぇ?」

 

女性は地面へと座り込んで目尻に涙を浮かべ体を震えさせながら穴の空いた場所を見る。

私はレーザーの照射元である上をスキャンバイザーに変更し見る。

高速で下に下りるエレベーターを追いかけて黒い人型…と言うには余りにも歪な機械が3機飛んでくる、その腕は異常に長くそのまま地面に降り立てば手が地面に付いてしまうだろう。

スキャンを終えて結果をアダムに寄越す、自分で読んでいる暇など無い。

 

『名称は不明、アンノウンと呼ぶぞ、アンノウンは体の周りに特殊なフィールドを発生させている、恐らくバリアだ。バリアステータス自体は低い、パワービームで十分減退させれるはずだ。

 先ほどの攻撃を見るにまともに喰らえばエネルギータンク一つ分はまるまる持って行かれるだろう、だが先ほどの攻撃にはチャージが必要なはずだ、油断はするなよ、こちらには壊れる地面があるのだからな。それと最も重要な事だが…』

 

アダムは一息置いて最後の重要項を話し始める、その声はとてもイキイキとしていた。

 

『無人機だ、容赦しなくていい、木っ端微塵に破壊しろ。ただしあのお嬢さんは守るんだぞ』

「了解、アダム」

 

私が返事をアダムに返すのと同時にアンノウン達が片腕を私のほうに突き出す、先ほどの攻撃を再度行おうとしているのだろう。

しかし3機共に撃たせてやるほど私は優しくない、パワービームを中心のアンノウン…以後アンノウンAとする…に連射する。

アンノウンAが攻撃を中断し回避行動を取る、しかし私は偏差射撃を行い的確にアンノウンAのバリアを削っていく。

アンノウンB・Cが順にチャージを完了したレーザーを撃ってくる、Bが現在私のいる位置に撃ち、私が回避した所でCが回避先を予測して撃つ。

 

しかし私は背部ブースターを使い、空中で回避角度を変えて後ろへと跳んだ、結果レーザーはただ地面を溶かしただけ、すぐさまアンノウンAが反撃にチャージ率の低いレーザーを私へ連射する。

威力は地面を炸裂させ、エレベーターの表面を融解させる程度。

一体だけならば避けれるが他のアンノウンが追従しレーザーを乱射する、そう、乱射だ。

的確に狙ってくるならばまだ避けるのは容易い、だが何処を狙っているのか分からない場合、避ける難易度は跳ね上がる。

 

「ぐっ…!」

 

一発被弾した、エネルギー減少数値27――総エネルギー量はリザーブタンクを含めると約2400――流石に威力は低いがそう何発も喰らいたい物ではない、どうやってこの場を切り抜けるかと思案していると。

 

『サムス、奴らは攻撃の度にバリアエネルギー値が減少している。つまり今あいつらのバリアは紙も同然だ、まぁ装甲自体はどれほどの強度があるか調べていないが…少し待て、攻撃しながらな』

 

いい事を聞いた、私はチャージを開始し、一瞬でフルチャージを終えアンノウンAへと放つ、アンノウンAは自分や他のアンノウンの乱射するエネルギー体に紛れてチャージビームが向かってくるのが分からなかったのだろう、いとも容易くシールドを貫きアンノウンAの右腕に直撃する。

 

アンノウンAの右腕はチャージビームの熱量で融解し衝撃でひしゃげ大きく上へと跳ね上がる。

私はアンノウンAへと跳び一瞬で距離を詰め頭部を左腕で掴む、パワーグリップレベルの握力があるので逃さぬようフルパワーで力を込めれば必然的に指が頭部にめり込む。

そのままクルリと半回転し力一杯下へ投げつける、アンノウンAは抵抗する間も与えられず地面、正確にはエレベーターだが、へ仰向けに叩きつけられる。

 

アンノウンAを地面に叩きつけた直後にブースターを起動、凄まじい速度でアンノウンAを踏みつける、ギィィッと鉄をこすり合わせるような嫌な音と共に残った左腕で私を殴りつけようと左腕を振り上げた。

私はアームキャノンをアンノウンAの左肘へと突きつけミサイルを放つ、ミサイルの爆発で左腕が千切れ飛び両腕の使えなくなったアンノウンAを掴み上げ高速で下に下りているエレベーターの外壁に押し付ける。

目が眩むほどの量の火花と音を響かせてゴリゴリと削れていくアンノウンAから視線をはずし、左腕でアンノウンAを壁に押し付けたまま、アームキャノンで他のアンノウンを撃つ

尤も、直線的な上それなりに距離も離れているしそもそも私自体狙う気は無いため当らないが。

 

『サムス、再スキャン完了だ。奴らの装甲自体も大した強度ではない、関節部分を狙えばミサイル一発で壊れるだろう』

「あぁ、知ってるよ、アダム」

『ふむ、やはりスキャンはサムスが行った方が早いな…それとサムス、もうそれを放さないとそろそろ自分の手を削る事になるぞ』

 

アダムの忠告でアンノウンAを見ると身体の後ろ半分が無くなり、ボロボロだった右腕も途中で凹凸にでも引っ掛けたのか既に千切れてしまった。

機能が完全に停止している事を確認してエレベーターへと放り投げる。

ゴロゴロと転がって笑えてくるような体勢で停止、残りのアンノウンへと視線を向ける。

 

アンノウンBが身体を急に高速回転させ、アンノウンCが全身のスラスターを噴かせ高速戦闘を開始した。

コマのように回転しながらレーザーを短距離射出しながら凄まじい速度で近付いてくるアンノウンB、私の回避場所を限定させるかのようにレーザーを撃ってくるアンノウンC。

回避可能な方向は高速回転で突っ込んでくるアンノウンBの方向のみ。

 

『熱烈歓迎だな、誘いに乗ってみるのも一興だと思うぞ、スクリューアタックはアクティブだな?』

 

アダムの話を聞き高速回転で移動してくるアンノウンBへ跳ぶ、レーザーが接触する瞬間に空中で前転する。

パワードスーツから夥しい量のエネルギーが放出され、余りの熱量にスパークを発生させ、アンノウンBのレーザーへ接触、相殺どころの話ではない。

スクリューアタックがレーザーを消滅させ伸ばした腕を削り消し、アンノウンBと交差する。

 

ガゴン ギン ゴッ

 

私が地面に降り立った時に背部から何か重い不規則な形の鉄が転がる音がした。

すぐさまステップし、アンノウンCの砲撃を回避しつつ後ろを見る。

そこには残骸となり笑える体勢で佇むアンノウンAに寄り添うアンノウンBの下半身、これには流石のアダムも苦笑い。

 

最後に残った一機に手こずる可能性は皆無、そう言えば少し被弾しエネルギーが減少していた事を思い出す。

左手を握り締め高速移動するアンノウンCへと向け、捕捉し動きを止める瞬間を今か今かと待つ。

アンノウンCが射撃の為に停止した瞬間を見極め、上体を横に反らす事で回避。

再度アンノウンCが動き出す前に左腕のグラップリングビームを射出。

 

グラップリングビームがバリアーを突き破りアンノウンCへと突き刺さる、アンノウンCがそれを外そうともがくが徐々に動きが鈍くなる。

最後にはエネルギーが枯渇し、エレベーターへと墜ち、これまた他のアンノウンの残骸周辺に倒れる。

 

アンノウンCのエネルギーが枯渇した理由はグラップリングビームを通して無理やりエネルギーを奪い取ったためである、27程度のエネルギーは一瞬で回復したがリザーブタンクが空だったのでそれを埋めるためにエネルギーを全て奪い取った。

おかげでリザーブタンクもエネルギータンクも満タン満足お腹一杯だ。

 

クルリと振り向き先ほど怯えていた女性の元へと歩き、手を差し伸べる。

地面に座り込んだまま顔を下に向け震えていた。

 

「大丈夫か?」

『もう心配ない、奴らは全て始末した』

「………す…」

『「…す?」』

「スッゴイよ!! 凄いよ凄いよ!! 束さん感動しちゃった!!」

 

女性は急に私に抱きつき頬擦りを始める、きゃーきゃーと言いつつぐりぐりとパワードスーツを撫で回す。

助けた為にこうなったのかと最初は思ったがこの直後この女性の恐ろしさを知る。

 

「束さんの作ったゴーレム0をたった一発の被弾で皆壊しちゃうなんて!! これはちーちゃんに並ぶぐらい強いよ!! 1号機にもなれないたかが試作機だけど現行のISだと手も足も出ない火力なのに!! もう束さんすっごく感動しちゃった!!」

『…なに? 作っただと? 自分で作ったものに襲われてたのか?』

「ちがうよっ! アレは束さんが命令を出したんだ、あなた達とあなたのISの力を知りたくて!」

『…………』

「んふふ! あなたのお名前なぁーにっ! 束さんの名前は篠ノ之束! 今世界中で活躍しているISの生みの親だよ!」

「…………」

「もーぉ! ふたりともダンマリはだめだよ? 名前を名乗られたら名乗り返すのが武士の心得だよ!」

「…どうする?」

『悔しいが選択肢は無い、名乗るしかないだろう』

「うん、それでよしっ、それではあなたのお名前なぁーにっ」

「サムス・アラン」

『…オペレートAI』

「アダム・マルコビッチだ」

『酷いな、レディー』

「うんうん! じゃぁさっちゃんとあーくんだね!」

「さっちゃん? …あーくん?」

『サムスだからさっちゃん、アダムだからあーくんだろうな…他の呼び方は無いのか?』

「無いね」

『それに私は君付けで呼ばれるような若い男ではない、だから他の呼び方はないか?』

「無いね」

『燃える…燃えてしまう…私の尊厳が…消えてゆく…これは…面倒な事に…なった』

 

ガコン、という音と共にエレベーターが停止、束が前に進み扉のボタンを操作する。

するとゴウンゴウンと重い音を伴って鉄の巨大で分厚い扉が開いて行く。

束は両腕を広げ楽しそうな笑顔で大きな声を出した。

 

「ようこそ! この私、天才束さんこと篠ノ之束の秘密基地へ!」

 

コレが後にとてつもなく大きな影響を世界に与える事となった二人…いや、三人の出会いである。




以上です、そして異常です
長かったな…言葉は不要か…
誤字脱字の指摘や「あれ?コレ原作側と設定違うぞ?」などがありましたらガンガン指摘してください
ガハッ!…これ…イイッ!
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