IS METROID BTMOF【連載停止】 作:刃狐(旧アーマードこれ)
スパメト時代のすっげぇハードなメトロイドが復活して欲しい…スパメトはアレですねあのドットがよかった。
シークエンスブレイクも面白かったですし、ゼロミッションのシークエンスブレイクは技術じゃなくてそう出来るようにしているシークエンスブレイクだったのでコレジャナイ感がありましたし、技術で想定されていない方法を使うのが面白いんです。
3Dメトロイドで代表的なシークエンスブレイクはスペースジャンプですね。
あ、ではどうぞ
決闘の翌日
「一年一組の代表は織斑一夏君に決定です。あ、一繋がりでいい感じですね!」
ぽんと手を叩いた山田先生が嬉しそうに言う、言うほどいい感じだろうか?
まぁ私はよく分からないから彼女がいい感じだと言うならいい感じなのだろう。
「先生、質問いいでしょうか?」
「はい!何ですか、織斑君?」
一夏が手を挙げてゆらりと立ち上がった、その後器用に人差し指と中指を私とセシリアに指して宣言する。
「俺何で二人に負けたのに代表なんですか?!サムスさんと戦ったときに至っては目も当てられない大負けだったのに!!」
「それは…」
「それはわたくしとサムスさんが辞退したからですわ!」
言葉を遮ってセシリアが立ち上がり例のポーズを決めて大声を上げる、確かにセシリアは辞退したかもしれないが私は正確に言うと辞退ではなく自重だ。
私のパワードスーツとISでは基礎スペックが違いすぎる、フルコンデションでもし戦うとすればグラビティ機能をフルに使い、アイスビーム、アイスミサイル、及びディフュージョンミサイルで動きを止めスーパーミサイルを叩き込む、グラップリングビームでエネルギーを奪い続ける。
他にはスクリューアタックやパワーボムなど、たかがISなど一瞬で消し飛ばす威力の攻撃も存在する。
それに余りスペックを露見させるわけには行かない、その為束に手を回して貰った。
「゜一夏さん゜にクラス代表を譲ることにしましたわ。やはりIS操縦には実戦が糧。クラス代表となれば戦いには事欠きませんもの」
『きゃー、セシリアさんカッコイイー』
「ホラそこ!またですか?!またなのですか?!」
『いや、すまない、だがまぁ初心者に経験を積ませるのはいい考えだ』
「はぁー…やっぱりISのアダムさんが言うと重みが違うわね!」
「いやあ、セシリアもわかってるね!」
束で思い出したが束に「情報と食い違っていた、一撃だけではあるがイギリスの代表候補の剣筋は一応それなりのものだったぞ」と言うと「たっ、束さんでも人間の事なんて知らないよ!だってどうでもいいもの!束さんはちーちゃんと箒ちゃんといっくんとさっちゃんとあーくんが居ればそれでいいもん!」だそうだ。
私が言えた事ではないが交友関係が狭すぎる、何で5人なんだ。
「それで…その…わたくしのような優秀なIS操縦者が一夏さんに教えて差し上げればそれはもう見る見るうちに成長を遂げて…」
バン!
「生憎だが一夏の教官は私一人で十分だ、私が一夏に頼まれたのだからな」
箒か、しかしいつその約束を取り付けたのだろう、やはり決闘を終えた後自室で話しをしたのだろうか…束に聞けば分かる…とは思えないな。
今の所何が起こって行っても余り私のメリットになるような事はありそうに無い、つまり暇だ。
「あら、あなたはISランクCの篠ノ之さん、Aのわたくしに何かご用かしら」
「ら、ランクは関係ないだろう!頼まれたのは私だ!い、一夏がどうしてもと懇願するからだ!」
「一ついいか、私もランクCだが」
瞬間全員の目が私のほうへ向く、何だ、ただの適性だろう、低かろうと思ったとおり動いてくれればそれで戦えるんだ。
ちなみに言うと実際は私にISランクは存在しない、試した事は無いが動かせない事もあるだろう、一応束には「パワードスーツがISに適応してくれるプログラムは作ったよ!さっちゃんに適性があるかどうかは分からないけど無くてもCランク相当で動かせるようにはなってるはず!」と、軽くチート紛いの事をしでかしてくれた。
「ふ、ふん!言ったろう!ランクなど関係ない!」
「ぐぬぬ…それでもわたくしの方が圧倒的に経験は多いですわ!」
席の最前列と後ろよりの方で二人が火花を散らせる、まるでコミックだ中心付近の生徒が可哀想でならない。
「へぇ~箒ってランクCなんだ」
「だからランクは関係無いと言っているだろうが!!!」
「ご、ごめんなさっ…!」
一夏が縮む、精神的にも見た目的にも、確かに凄まじい威圧感だ、納得の縮み上がり濃縮一夏100%
「座れ馬鹿ども!」
「「っ!!」」
二人が急いで席に着く、二人が縮む、精神的にも見た目的にも、確かに凄まじい威圧感だ、納得の縮み上がり濃縮セシリア100%・濃縮箒100% 今なら500mlが一種類ずつ3本セットで10ドルです。
「お前達のランクなどゴミだ、両生動物のクソをかき集めた値打ちしかない。私からしたらどれもすべて平等に価値がない。まだ殻も破れていない段階で優劣をつけようとするな」
なぜ今日の織斑教師はこれほど機嫌が悪いのだろうか、それともただの役作りなのだろうか。
『あの日か、ならば機嫌が悪いのも納得だ』
「マルコビッチィィィッ!!!」
「私ではありませんよ」
「だがアラン!もとよりお前のISだろうがっ!!」
困った、もういっその事アダム(ロケット)を織斑教師に渡したほうがいいのではないのだろうか。
と言うよりも私に怒りの矛先が向けられる理由の殆どがアダムの所為な気がする。
ゆっくりと出席簿を構えて近づいてくる、もしや今日が私の初出席簿なのだろうか、途轍もなく痛そうだから勘弁願いたいのだが。
「だ、駄目ですよ!マルコビッチ君!女性にあの日だなんてっ!」
「山田先生!貴女もだ!」
スパン!
「ひゃう!い、痛いですよう~!」
助かった、山田先生のおかげで痛みに呻く可能性は潰えた、彼女の冥福を祈ろう。
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場所は変わり外だ、全員ISスーツと呼ばれるかなり薄い服を着ている、私のゼロスーツも人のことを言えた物ではないが、それでも露出が多い、私は頭部以外一切露出していないのに対して腕と足を露出している、戦闘継続において四股は守らなければ戦闘を続行できないのにも関わらずだ。
「ほえ~サミーのISスーツって明るい所で見たら水色だったんだねぇ~」
「あ、背中光ってる、なんだろうコレ」
私もそれなりに疑問に思っていた、何なんだろうな、それ。
「あ~ん、織斑君カッコイイなぁー、腹筋も割れてるし」
「細身だけどしっかりと引き締まった体、いいわね」
「い、一夏…しばらく見ないうちに格好良く…」
「これが…一夏さんの体…ですのね」
軍人を見ればいいだろう、凄まじい筋肉だぞ、私は生憎力で男には勝てないから技と速度で戦うが。
特に筋肉達磨と極々一部の連中に言われていたアンソニーなぞ正に筋肉の固まりだ。
「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑、オルコット、アラン。試しに飛んでみせろ」
言われると同時にパワードスーツを展開する、展開終了後隣を見ればセシリアも展開を終えていた。
「ふむ、オルコットは一秒を切るか、流石代表候補だ、アランは…早すぎる、スーパースローカメラが欲しいな」
『当然だ、たかが展開に1秒も掛かっていたらあっと言う間にタンパク質の塊にジョブチェンジするからな』
「だそうだ織斑、一体展開程度に何をそれだけ時間を食っている」
全員が一夏の方を見る、何やら可哀想な事になっているが一夏も一夏でかなり必死なようだ。
何故その形状なのか分からないがISの待機状態になっている手甲に手を添える。
すると一夏の手甲が光り、粒子となり飛び散りISとして形作っていく。
「遅すぎる、1秒を切らなければ話にもならないぞ」
「ご、ごめんなさい…」
「まぁいい、3人とも飛べ」
その指示と同時にセシリアが急加速し上昇を開始した、私も膝を曲げ跳ぶ様に飛ぶ、最高速度を維持し、指示があるまで飛び続けよう。
くるりと空中で後ろを向き(同じ方向に飛び続けたまま)一夏を確認する、遅い、スペックは一夏の白式の方が早いはずだ。
「……遅いな、一夏。」
「そうですわね…」
「仕方ないだろう!まだ乗り始めたばかりのルーキーなんだから!」
こと空を飛ぶことに関しては私もルーキーなのだがな…
飛行速度をやや落とし一夏に合わせて飛ぶ、何を「よし追いついた」見たいなしたり顔をしているんだ。
所で何処まで高く上がればいいのだろうか、そろそろ肉眼で人の顔を認識するのが難しいほどなのだが。
『よし、全員その高度で停止しろ』
「了解しました」
「わかりましたわ」
「はい」
おおよそ300~400メートルほどか、スキャンモードに切り替えるかインペリアリストのスコープ機能を使用する事ではっきりと見えるほどだな。
ちなみにインペリアリストの長距離スコープはやろうと思えば地平線の遥か彼方まで、言ってしまえば障害物で見えなくなる場所以外は全て見る事が出来る。
『それが後々のフラグになると誰が予想できただろうか』
「何を言っているんだアダム」
すると一夏がまるで子供のようにぐずり始める。
「うぅ…俺って飛ぶ感覚が今一よく分からないんだよ…」
「慣れだな、何、数十分も自由に飛びまわればそれなりに飛べるようになるさ、私のようにな」
「そもそも何で飛んでるのかもわからねぇ、どういう原理で飛んでんだコレ」
知らん、恐らく反重力発生装置的な何かが組み込まれているのだろうが詳しい事は知らん。
セシリアが「希望するなら詳しい説明をする」といった様な事を言う。
一夏は一夏で露骨に嫌そうな顔をして申し出を断る、もう少し女性に気を使う事は出来ないのだろうか?
「いつまでそこにいるつもりだ! 早く降りて来い!」
「う、おっと…」
見ると箒が山田先生の持っていたであろう拡声器―で合っているだろうか―を奪い取りこちらへ叫んでいた、なるほど、可愛い嫉妬心だ。
続いて織斑教師が出席簿で箒を叩き拡声器を奪い取る、叩かれた箒が若干涙ぐんでいる。
「そこから降下して空中停止しろ、目標は地表から10cmだ」
「ではわたくしから行かせて貰いますわ、お先に失礼しますね、一夏さん、サムスさん」
ヒュ…オン、と静かな音を残し地面へと降下するセシリア、空中で体を翻しフワリと地面付近で停止する。
なるほど、上手いものだ、次は私か、それとも一夏か、何はともあれ恥ずかしい着地は勘弁願いたい。
「お…お先にどうぞアランさん」
『何故だ?』
「い、いやだなぁ! レディーファーストに決まってるじゃないですか!」
「…行かせて貰うぞ」
と同時に落下、そう、落下だ、空中で何にも頼らずただ落下する。
地面が見え、空が見え、また地面が見え、段々と地上に近付いているのが分かる。
「あ、危ないっ!!」
「きゃぁ!!」
皆が悲鳴を上げるのと同時に急停止、正に速度を一瞬で0にする。
目の前には地面が広がっていた……失敗した、2㎝も地面から離れていない。
これは…面倒な事になった…か?
「…ISを纏っているからと言う余裕か? 今度からもっと自然に降りろ、生徒の心臓に悪い。
だが素晴らしい技術だ、賞賛に値する」
「ありがとうございます」
「素晴らしいですわ…流石はサムスさんですわね」
比喩無しに地面を蹴りクルリと前転、地面に着地する、続いてチラリと一夏の方を見た。
凄まじい速度で迫ってくる、あぁ、コレは無理だな、地面にぶつかる。
ズ ド ン
『コレが世に聞く土遁の術だ、鳥主任が突撃攻撃をしてくるのに合わせてマスブレなりハウザーカノンなりで倒せばかなりの確立で地面にめり込むぞ』
「TE防御が高いのが必須条件ですわね」
何の話をしているんだ。横を見ると盛大に穴の開いた地面、またその横を見ると眉間を押さえて溜息を吐く織斑教師。
中を覗いてみると案の定一夏が半分埋まってた、ウゴウゴと蠢いて穴から這い出る一夏、飛べば早いだろう。
「…織斑…いや、もう何も言うまい…」
「やっぱさぁ、やるもんじゃないね、キャラじゃない事は」
『いいから早く並べ、授業が進まん』
「すまんな、マルコビッチ…」
なにやら織斑教師が疲れ切った様子だ、私には関係ない話なのだろうが…
「よし、次は武器の展開だ、オルコットやってみせろ」
「わかりましたわ」
セシリアが手を横に伸ばして何かを掴むような動作をする、それと同時に武器が展開された、危ないな…
「オルコット、何処を撃つつもりだ? 正面へ展開できるようにしておけ」
「で、ですがコレはわたくしのイメージを固めるのに必要な…」
『セシリア、もし友軍と共に行動している時に急に仲間がこちらへ銃口を向けていたらどう思う?』
「う…はい…わかりましたわ…」
しょんぼりと肩を落としてセシリアが返事をする、アダムは訓練教官まがいの事をしていた事もあるのでこのあたりの説明は的確だ、私も何度か指導を受けた事もある。
「次は近距離武器だ、展開してみろ」
「は、はいっ!」
1秒、2秒、3秒、ぐぬぬと唸りながら四苦八苦しているわけだが…あれほど時間の掛かるものか?
「どうした、いつまで時間を掛けている、敵は待ってはくれないぞ」
「あぁっもう! インターセプターッ!!」
「遅すぎる、もっと早く、武器の名を言わずに展開できるようになれ」
[やっほー! みんなのアイドル束さんだよー! さっちゃんとあーくん聞こえてるかな?]
『聞こえている、なんの用だ?』
[話してみたかっただけー! じゃーねっ!]
本当になんだったんだ…一応オープンタイプじゃなく私とアダムにだけ聞こえるクローズタイプだったからよかった物のもし皆に聞こえていたら大変な事になるだろう。
「次はアランだ、武器を展開しろ」
「既にしていますが」
そう言って右腕を持ち上げる、アームキャノンだ、展開と言うよりも常にこの状態な訳だが…
「ならば武器を変更しろ」
「終えました」
「……変わっていないが?」
言われたとおりパワービームからウェイブビームに変更したのだが、確かに他人から見れば変わっていないように見えるだろう、だがよく見ればアームキャノンが横に広がり紫電を纏っているのが分かるはずだ。
「撃てば分かって頂けると思いますが」
「…ならば近距離武器に変更しろ」
「ありません」
『今までサムスが近距離戦を行っていた時に近接武器を使っていたのを見たことがあるか?』
「そういえば…無いですわね…」
『全て蹴るか殴るかだった筈だ、グラップリングビームは武器ではないしな』
織斑教師が珍しく驚いたような顔をしている、何か変な事を言っただろうか?
やはり近距離武器がないというのが問題だったのだろうか、しかしそれを言うなら一夏と対照的なだけなのだが、ブレード一本のみとアームキャノンのみ、近距離専用と遠距離専用の違い。
「あれが…武器では無いだと?」
「そっちか…」
『アレは移動手段、及び障害物排除のための物だ、他にもエネルギーを奪ったり与えたりも出来るが』
機械系等の敵のエネルギーを奪って体力の回復も何度かした事がある、使い勝手の良い装備だ。
手が空いているので無意味にアームキャノンのビーム機能を変更する。
アイス・プラズマ・スペイザー・ノヴァ・ボルトドライバー・バトルハンマー・インペリアリスト・ショックコイル・ ジュディケイター・ マグモール
「あれ? アランさんの腕微妙に形変わったり色変わったりしてない?」
『ほう、気付いたか、さっきから武器の変更をしていたんだ。よく分かったな、10点やろう』
「わ、わーい…?」
[あーくん! あーくん! 今束さんの見たことの無い機能があったよ! 詳しく教えてくれないかな?!]
『無理だ』
[酷いよっ!]
まさかとは思うが私の装備機能を何時でも見るために私を監視しているのではないだろうか?
ふと思って空を見る、何も異常は見受けられない。
「アランはハイレベルすぎてお前達生徒の教材にならんな、武器も分かり辛く技術も一級品、おまけに近接武器が無いのに他者を圧倒する」
「ま、まるで存在がギャグですねっ!」
いたのか、山田先生、ずっと気付かなかった…
「そろそろ時間だな、授業を終了する。織斑、その穴を埋めておけ。いいな」
「はい……」
皆がわいわいがやがやと口々に好きな事をいいながらバラバラに分かれていく。
私も同じように寮へと向かう一夏の穴埋めに付き合う必要など皆無だからな、ふと気配を感じて後ろを振り返ると本音が相変わらず袖を振り回す移動法で私の方へと走ってきた。
「サミー、あのね~あのね~今日ね~え~っと…」
『今日何かあるのか?』
「うん! えっとね~おりむーの~え~と…何かお祝いするんだって~」
一夏のお祝い的なサムシングか、何だ? 地面に穴を開けた記念、セシリアを落とした記念、専用機の入手記念、あぁそうだ…クラス代表就任もしたな、そういえば。
「サミーもいっしょに行こうよ~ごはんもいっぱい出るんだよ~」
「ふむ…」
私は食いしん坊キャラではないのだが…本音は私がそういうキャラだと思って食事で釣って来たんだろうか、もしそうだとすればやはりアレか、あの時のステーキセットが駄目だったのか。
あれ以降私はちゃんと選んでいるのだが、だからそれ程変なキャラに仕立て上げられる要素は無いはずだ、本音も共に食事を取っているわけだし…
『元来お祭り事はそれほど好きではないのだがな…しかしサムス、これを期にクラスメイトと仲良くしておけばどうだ?』
「ねーねーいっしょに行こうよ~」
「わかった、わかったからグイグイと引っ張らないでくれ…」
「やったぁ~えへへ~」
実に嬉しそうに喜ぶ本音に対し恐らく傍目から見ても分かるであろう私の雰囲気の暗さ、まぁ内心それ程でもないのだが。
スキップをしながら私の周囲を回りつつ私に追従してくる、楽しそうな所申し訳ないが見ていて危なっかしい。
「わ、きゃ!」
「ッ…大丈夫か?」
案の定躓いて―見る限り足元には何も無い、恐らく足が絡まったのだろう―バランスを崩し倒れるのを私が体を支える、咄嗟に踏み込んだため殆ど本音を抱きしめる形になった。
「えへへ~ありがと~サミー」
『ちゃんと気をつけて歩くんだぞ、怪我をしたら大変だ』
「そうだな、ちゃんと歩いて行こうか」
「は~い」
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「織斑君まだかなぁー」
「おそいね~おりむー」
「ホント、ホント」
私は今食堂で皆に混ざってクラッカーを持って待機している、自分自身でも変だと思うのだから周りから見た人間にしてみればもっと変で……
「あ、アランさんの無表情でクラッカー構えてる姿って凄くシュールだよね」
「なんて言うか…ゴ○ゴ13で○ルゴがクラッカーを無表情で鳴らしてたシーンを思い出すわ」
「でもそんなサムスお姉様もステキです…!!」
好奇の目、と言ってもいいのかどうかと迷うほどの視線が今私に刺さっている、早くこの状況を脱したい所だ。
「き、来た! 来たわよ! 皆用意して!!」
伝令係…に仕立て上げられた少女が食堂に突入してくる、それに合わせ全員がワタワタと動き始めた。
私はずっと不動で待機していたので動く必要は無いのだが隣でクラッカーを探す本音はまだ少し時間が掛かりそうだ、いや…もしかするとずっと用意できないかもしれない。
「本音、自分の胸ポケットを見てみるんだ」
「へぅ? あ! あったぁ~、ありがと~サミー」
ニコリと微笑んだ本音が再度ゆったりとした動きでポケットからクラッカーを取り出して構える。
ブカブカに余った袖でクラッカーを掴んでだ、器用なのかそうでないのか分からなくなる。
「せーのっ!」
パァンッ!!
『織斑君クラス代表就任おめでとう!!』「…………」「ぶふっww」
「え? へ? は?」
混乱して歩いて来た道を見て、再度こちらを向く、そして私は噴出した生徒の方を見る。
「ごwwごめwwwで、でもwwシュールwwくふふっ」
「なぁに~? どうしたの~?」
「なんでも無い」
『クククッ、まぁアレだ、サムスは無表情が過ぎると言うだけさ』
好き放題言ってくれる、別に腹立ったりはしていないが首からぶら下げているロケットを指で弾く。
『ま、待てサムス! 悪かった、謝る! だから止めてくれ!』
「私は別に怒ってなどいないが」
怒ってない、怒ってないとも、だが無意味にロケットを指で弾き続ける、あぁ、私は全くと言っていいほど怒ってないさ。
『た、助け…っ』
「サミー、まるるーをいじめちゃめっ! だよ~」
「…………」
『た、助かった…ありがとう、本音』
「いいよ~」
ニコリと笑いながら返事をした本音が不意に立ち上がりフラフラと移動を始めた、非常に危なっかしく内心とても心配しながら見守るような状態だ。
「こんにちわー! 新聞部の取材できましたー! 今話題の1年生織斑一夏君やブリュンヒルデに並ぶのではないか?! と、実しやかに噂されているサムス・アランさんにお話を伺いたいのですがー!」
「え? オレぇ?!」
私にもどうやらこの被害は届くらしい、何故か世界最強に並ぶかもしれない等と噂さえされている始末だ。
食堂の隅で静かにしていよう、私にはこの空間は似合わない。
「自分、不器用ですから」
「うっわ、前時代的!」
「次は…一組の専用機持ちの一人、オルコットさん! アランさんはトリね」
「わ、わたくしですか? し、仕方ありませんわね、ごほん」
幸運にも私に気を向ける人間は居ない…
「はぁ~、遠くを見るような目で静かに座っているサムスお姉様…ステキです…」
「あ、今サムスお姉様と目があったわ!」
「いや、アレは私と目があったのよ!」
あぁ、いた…それも割と多そうだ、イリアン筆頭に複数人の女子が固まってこちらを見ながらキャイキャイと話をしている。
『ふむ…特にすることも無いな、サムス』
「…あぁ」
すると先ほどインタビューに来た生徒が私を見つけたのか急いで近付いてくる、メモ帳とペンを握り締め満面の笑みを浮かべる様子は嫌な予感しかしない。
「はいっ! アランさん、インタビューに答えてください!」
「…………」
「じゃぁまず最初の質問ですけど」
無言は肯定と受け取る、と言った所か、私の意志など関係ないのだろうな…
「アランさんのISは意思を持ってるって本当ですか?」
『その通りだ』
「わ、すごい! 本当なんだ! お名前は?」
『アダム・マルコビッチ』
「まるで人物名みたい…変わったISの名前ですね!」
『あぁ、いや…それは私個人の名前だ、ISの名称ではない』
「じゃあISの名前は何ですか?」
すると回りがザワザワとし始める、彼女に連れられて集まってきた生徒達だ、聞くと「ISの名前じゃなかったんだ…」と言っている。
「…パワードスーツ、私はそう呼んでいる」
「え゛っ……そ、それはまた…変わった…名前ですね」
『だが性能は凄まじく高いぞ、地味な名前に似ずな』
「じゃぁ次の質問です! アランさんにファンクラブがあるのをご存知ですか?」
「…あぁ、そうらしいな…」
「そのアランさんのファンクラブ、通称ORCA旅団について一言!」
「まぁ…誰が何をしようと私は構わない」
『サムスと仲良くしてやってくれ、こんな性格だからな、親しい人物が少ない』
事実だが改めて言われると腹立たしい、指で一度だけロケットを弾いた。
「最後の質問! アランさんは何処の所属なのですか?!」
…これは困ったぞ…これは束の用意したカバーストーリー外だった、確かによく考えてみれば無所属で専用機など手に入るはずもない、私はどう言った返事をすればいいのだろうか。
「極秘だ、教えていいと許可が出ていない」
「えー、いいじゃないですか、私にだけ…ね?」
『命を狙われる事になるぞ、多分だが3日以内に人生を終えることになる可能性が高い』
「う…え、遠慮しとこうカナ…ははは」
勿論命を狙われる事なんてない、ただの出任せだ、アダムもこう言えばもう知ろうとしないだろうと検討を付けたのかも知れない。
「じゃ、じゃあ最後に専用機持ち3人で写真を取らせてください!」
『どうする? セシリア、一夏』
「わ、わたくしは全く問題ないですわ! むしろドンと来いですわ!」
「んー、まぁ別にいいけど」
どういう訳か一夏を中心に3人並んで写真を撮ることになった、二人は気付いていないようだが周りを見れば写真を撮るタイミングを今か今かと待ち構えている、十中八九入って来るつもりだろう。
「じゃぁ撮るよー! 1,600Nの重さのモータがおのおの135N/mmのバネ定数を有する4個のスプリングで支えられている。共振を起こすモータの危険回転数(rpm)は?!」
「え…?! に、2?」
[549.5 rpmだよ!]
「残念! 549.5 rpmでした!」
『工業力学だと?! 馬鹿な…ありえるのか…! こんな高校生が…!』
「イェーイ!!」「ウィス!」
写真を撮るのと同時にクラスの殆どが枠内に収まる、あちら側もあちら側で全員を入れれるように予めピントと枠の余白を調整していたらしい。
束が一瞬で答えを出し私の体内通信に伝えてきた、そんな無駄な事まで聞いていたのか。
「なんで全員入ってるんだ? ていうか何で箒が隣に?」
「さ、サムスさんが引っ張り込んだんだ! 私の所為じゃないぞ!」
確かに私が引っ張り込んだ、何やら私と一夏を見て羨ましそうな表情をしていたので一夏の隣を譲ってやったのだ。
「あ、あなたたちねぇっ!!」
「セシリア達だけ抜け駆けは無しだよ!」
「そうそう! セシリアと織斑君抜け駆けなんてずるいじゃない! 私達だってサムスお姉様と一緒に写りたかったの!」
私の方に固まって写ったのがファンクラブの面々、一夏周辺に集まったのが他の生徒達だ。
まぁ彼女達も別段邪魔をしようという訳でも無いため変に付きまとってくる事以外は何の問題も無い。
「私はこれで失礼する、部屋に戻って休ませて貰う」
「え?! あぁ! サムスお姉様ぁ……!!」
『ファンが待って欲しいと懇願しているぞ、サムス』
「…………」
無視する事にしよう、私も早く休みたい、明日に響かせる訳にはいかないからな。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
「まっ…く自分…探せ……いん…しょ。探せ…さぁ」
『サムス、聞こえたか?』
「あぁ、聞こえた」
こんな夜中に若い女性の声が付近から聞こえた、声の雰囲気からして苛立っている様だ、予測できる年齢的には生徒である可能性があるが、襲撃者の可能性もある。
[うーん、別に襲撃者とかじゃないね…何だっけ? 甲龍(シェンロン)の搭乗者だった気がするよ、中国代表候補 誰かなんて知らないしどうでもいいよ]
束の話が耳に入る、丁度いい時に丁度いい情報を教えてくれる、実にありがたいことだ。
すると何故苛立っているのか、それが問題になる、何か関連する事を聞けないだろうか…
「本校舎一階総合事務受付って何処よ! 不親切にも程があるでしょ!」
彼女は誰かに聞いて欲しかったのだろうか…非常に大きな声で自分の境遇に関する事を喋り始めた、勿論周りには誰もいない、私も声しか聞こえないのだから。
もしかすると私の心の声…思考が周りに聞こえているのではないかと心配になってくる。
「うー! もう飛んで行っちゃおうかしら…あっ! 名案!」
『いやいや、それは問題だぞ、何も名案ではない』
「ひきゃぁっ?!」
『少し傷つくな…』
「感到非常惊讶! 请不要惊讶! (ビックリしたじゃない! 驚かせないでよ!)」ぐうぐる翻訳也
曲がり角の向こうに居たらしく私が姿を現すと同時に喋ったアダムに驚いた少女は目尻に涙を浮かべ抗議する、生憎だが何を言っているのか分からない。
ココは日本だ、日本語で喋れ。
「その制服…アンタIS学園の生徒?」
「そうだ、何か困った事でもあったか?」
「あぁ助かった! ねぇ、本校舎一階総合事務受付ってどこか分かる?」
『ふむ……あぁ、あったぞ』
「そいういえば……誰の声? 男の声がするんだけど」
少女が疑問の声を上げる、確かに疑問に思うだろう、私の情報は束とIS学園の人間だけが知っているからな、喋るIS…いや、ISでは無いのだがな…とにかく思考するISは聞いたことが無いのだろう。
『私か、彼女のオペレーター…いや、ISだ』
「はぁ? え、はぁ?! 何言ってんの?!」
「…受付はこっちだ、着いて来るといい」
「ちょ、ちょっと待ってよ! え? 何?! 意味分かんないんだけど!」
と、疑問の声を上げながらも私に付いてくる少女、チラリと顔を見るとまだ小学生後半から中学生前半と言っても十分に通じるであろう見た目だ。
やや早歩きで移動する私に小走りでついてくる少女は流石に無駄だと悟ったのかやや不満そうな顔をして黙っている。
「そうだ、アンタの名前は何? 私は凰(ファン) 鈴音(リンイン)って言うんだけど、あと中国の代表候補ね」
「サムス・アラン、1年1組の生徒で専用機持ちだ」
『私がサムスの専用機…そして兼オペレーターのアダム・マルコビッチだ』
「ふーん…え?! い、1年?! その見た目で?!」
そう言われれば確かに私の身長は高い、10センチ近くこの時代に来て低くなったがそれでも男の一夏よりも少し高い、パワードスーツを着用した時は相変わらず190ほどだが他のメンバーがISを装着すると私のほうが低くなる、あの脚部、少し無駄が過ぎるのではないだろうか。
「到着したぞ、凰鈴音」
「え? あぁ、ありがと私の事は鈴って呼んでくれるといいわ、2組だけどこれからよろしくね」
『ならば私達の事もサムス、アダムと呼んでくれ』
「おっけー、あ! ねぇ、織斑一夏って知ってる?」
『ISに関係していて一夏を知らなかったらそれはそれで凄いな』
「まぁそうよね」
「一夏なら1組のクラス代表だ」
「……へぇ…そうなんだ、いい事を聞いたわ」
『どうした?』
「ううん、なんでもない。それよりここまで案内してくれてありがと」
彼女、鈴はそれだけ言って受付へと歩いていった、では私は早く部屋に戻る事にしよう。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
「おかえり~サミー」
「本音、戻っていたのか、ただいま」
『ただいま、どうした? もうパーティーは終わったのか?』
「ううん~先に抜けてきたんだ~」
『それはそれは、お疲れ様だな』
本音から話を聞いてみるとどうやら私が出て行ったのをきっかけに何人かパーティーを抜けたらしい、主にファンクラブの人員が。
私と違って年頃の女子なのだからこのような祝い事は大好きなはずだ、なのに途中で抜けるとは…一体イリアンやファンクラブのメンバーは何を楽しみに学生生活を送っているのだろうか、心配になる。
「はっ! サムスお姉様に気に掛けて貰っている気がする!!」
「何を偉そうに、心配して貰えるのがそんなに上等かしら」
「……嫉妬」
「ハッハー! 羨ましいわねぇ!! イリアァァァァァァン!!!」
スッパァン!!
「いったぁ?!」
「やりすぎたのさ、貴様は、もう少し、小人(しょうじん)の妬心(としん)を知るべきだったな。後は頼んだ」
「メルツェルの小娘めが、きつい仕事を押し付ける」
「フェアじゃない?
だが、だから私が勝った 重要なのはそこよ」
「警告はしたはずだが、侮られたものだな 私も」
「何で皆私の事を苛めるの?! アレ?! サムスお姉様と唯一直接会話した旅団員だから?!」
等と言う後書きな寸劇、本編とは殆ど関係ありません。
次回は…どうなるんでしょうかね?
賛否両論、あらゆる感想お待ちしております。