落第騎士の転生先(凍結)   作:五月時雨

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興が乗って勢いで書いてしまったが、内容が訳わかんなくなってます。

流し読みでオーケー


紅蓮の皇女は認めない(仮)

 

 破軍学園の理事長室に到着した僕達は、皮のソファーに座る理事長、新宮寺黒乃に対してここに至る経緯を話していた。

 

「なるほど。下着姿を見てしまった事故を、自分も脱ぐことで相殺しようとしたと」

「誠意として脱ごうとする人は初めて見たわ。面白かったわよ?一輝」

 

 黒乃に呆れた眼差しを向けられることに居心地の悪さを覚える。事実であるが故に否定しづらい。隣ではステラさんが出された紅茶を飲みながらクスクスと笑っている。

 

「アホだろお前」

「フィフティフィフティで紳士的なアイデアだと思ったんですよ、あの時は。尤も、ステラさんに先読みされて制されましたけど」

「本当に脱いだら、思いっきり叫んで痴漢としてここに連行しました」

 

 あれはビックリした。ステラさん、ジョ○ョ知ってるんだね。と言うか一字一句正確に当てるって…。あの時のステラさんは、どこか僕を見透かすような瞳をしていた気がする。

 

「確かに、ある意味紳士的ではあるな」

「いや変態紳士という意味ではなく…確かに、本当に脱いだら理事長先生に突き出すって言われましたけど…」

 

 ステラさんが怒ってないことに安堵したけど、『自慢ですらある』って…いや、綺麗だったから納得なんだけどさ。少し気を緩めると、また下着姿を思い出しそうになる。

 

「……一輝」

 

 なます切りと…し、子孫を残せなくなるのは遠慮したいからこれ以上考えないようにしよう。横から凄い怒気を感じるけど、努めて冷静に。

 

「……ふむ。その様子では、ヴァーミリオンは裸体を見たことは許したのだろう?」

 

 いや理事長先生。いまの底冷えするような視線と声音でどうして許したと思ったんですか。

 

「えぇ。でも許したのは私個人としてであって、父に知られても何もする気は無いですよ。むしろ…ねぇ一輝」

「その含み笑いを止めてほしい…なに?」

「『ごめんなさいお父様。……私は、汚されてしまいました』……国際問題にする時は、こう言うつもりなんだけど…どうかしら?」

 

 その儚い消え入りそうな笑顔をやめてッ!?直後のケロッとした表情と言葉で演技なのは分かるけど、一瞬ドキッとしたから!すんごい罪悪感を感じたから!

 

「ふふっ冗談よ。生徒の罪はそれを監視する学園の罪。問題にするなら理事長先生を訴えるわ」

「おいばかやめろ。黒鉄を好きにしていいから」

「自分のために生徒を売ったよこの人!」

「さて。ここまでで私が国際問題にする気がないとは分かってもらえたと思うわ」

「「どう分かれと!」」

 

 イヤほんと、どうしたら分かるんだよ。今は心底楽しそうに笑っているから、全部冗談で嘘八百なのは分かるけど、こんなにからかわれたのは初めてかもしれない。

 

「はぁ。ヴァーミリオンがこんな性格をしていたとはな。人は見た目じゃないことが良く分かる」

「これでも演技には自信があるんですよ、私」

 

 テレビでヴァーミリオン皇国での姿を見たことがあるけど、あれが仮面だったことがよく分かる。やっぱり、公に携わる人には大なり小なり裏表があるんだなぁ。

 

「………と言うか、あれだな。今更だが黒鉄はヴァーミリオンのことを知っていたんだな」

「鉢合わせしたときは気が動転して忘れてましたけど、許してもらって、冷静になったら思い出しました。すんごい人に失礼なことして、冷や汗が止まりませんでしたけど」

「そういう事だったのね。思わず、私ってそんなに有名じゃないのかと勘違いしたわ」

 

 そう。彼女の名前はステラ・ヴァーミリオン。

 ヨーロッパに位置する小国ヴァーミリオン皇国の第一皇女。

 彼女が日本の破軍学園に推薦入学することは、かなり大きな話題になった。『十年に一人の天才騎士!ヴァーミリオン皇国第一皇女ステラ・ヴァーミリオン様(15)破軍学園に歴代最高成績で主席入学!』という見出しの新聞記事は記憶に新しい。

 

「本物のお姫様で、主席入学なんて、すごいですよねぇ」

「それもぶっちぎりのナンバーワンだぞ。判断基準に規定される『運』を除く五項目で全てA判定。伐刀者(ブレイザー)にとって一番大切な能力である《総魔力(オーラ)量》に至っては新入生平均の約三十倍という正真正銘のAランク(化け物)だ。……能力値低すぎで留年してもう一回一年生をやるどこかのFランク(だれか)とはえらい違いだな。なあそう思うだろ?《落第騎士(ワーストワン)》」

「ほっといてください」

「理事長先生。私、運もA判定なので」

 

 僕がムスッとしたように言ったら、横からサラッとえげつないことを言われた。六項目で、つまりオールA判定。天才と謳われるのも納得だ。

 

「ほぉ…ヴァーミリオン。黒鉄がランクFの留年生であることには驚かないんだな」

「ランクが低いことは気付いてましたから。魔力が平均を大きく下回っているのは、彼からほとんど魔力を感じないことで分かってましたし、入学式よりかなり早いにも関わらず、一年生で既に入寮していることを鑑みれば、自ずと」

 

 ステラさん、僕をからかいながら冷静に状況を分析してたんだ…。って、この部屋に来た理由を忘れることろだった。

 

「そうだ理事長先生。話がかなりズレてしまいましたけど、なんで僕とステラさんが同室になるんですか?第一、男女でペアになるなんて聞いたことがない」

「それは私が理事長に就任する前の去年までの話だ。黒鉄。お前には既に話しただろう。私の方針を」

「………完全な実力主義。徹底した実戦主義……でしたっけ」

「そう。それが私の方針であり、ヴァーミリオンが聞こうとしたものであり、お前たちが同室になった答えでもある」

「まさか、この学園が私を推薦という名のスカウトをしたのも関係があるんですか?理事長先生」

「その通りだヴァーミリオン。負け続きの『七星剣舞祭』。他の騎士学校と比べて良いところがない現状。これらを立て直すために私が理事会に喚ばれ、私の好きにしていいことを条件に就任した。そして立て直しの第一歩が君のスカウトとこの部屋割だよ。出席番号も性別も関係ない。()()()()()同士で同室にした。互いに切磋琢磨させ合うためにな。同等の存在がいれば、競争が生まれるのは道理。この部屋割りはソレを意図的に起こすための工夫というわけだ」

 

 どうだすごいだろうと言わんばかりに不貞不貞しい態度だけど、それならそれでおかしいだろう。

 

「でも、なら尚の事おかしいですよ。ステラさんはぶっちぎりのナンバーワンと学年最下位で留年した僕が同じ部屋になるのは」

「なんとなく想像は付きますが、私も納得できかねます」

「ほぅ、ヴァーミリオン。君の想像とは?」

「あなたの独断と偏見でしょう。一輝と私なら、その競争が生まれる、という」

 

 瞬間、理事長は鋭い視線をステラさんに向けた。僕自身、Aランクの天才騎士と言われるステラさんが、僕をこれほど買っているとは思いもしなかった。今の発言は僕と彼女が同格であると認めるようなものだったから。

 

「………念の為聞こう。何故、そう思った?」

「ここに来るまで、一輝のことを観察しました。身体の姿勢や足運び、体幹はもとより、指先の一点に至るまで無駄なく洗練されていた。―――洗練と、しすぎていました。分かるのは体術だけですが、それでも学生レベルを遥かに上回っています。勘ですが、実戦では最低でもC…いえ、Bランク相当に戦えるのでは?あとは……私に優るとも劣らない人がいる。そういったのは、理事長先生ですよ?」

 

 ビックリした。……うん。本当にビックリした。ステラさんがそこまで分かっていたということに。そして、理事長先生が僕をそれだけ認めていたことに。確かに僕は、今の戦い方を身につける為にあらゆる武術を身に着けてきた。道場破りなんかもしてきた。剣術が主ではあるけれど、大抵の武術に精通しているという自負はある。そのことを、ステラさんは見抜いてきた。

 

「ヴァーミリオンが、それほどまで黒鉄を買っているとはな。だが、ならば何故、同室になることには納得できないんだ?」

「これでも観察眼には自信がありまして。でもやはり、多少の配慮はしてもらいたかったんです。私は学生である前に皇族です。もし仮に間違いが起きてしまえば、一輝にも多大な迷惑が掛かってしまう。実に関係なく噂が立つことを忌避しているんです」

 

 不覚にも感動した。ステラさん、自分がただ嫌だった訳じゃなくて、僕のこともキチンと考えていたみたいだ。理事長には見習ってほしい。

 

「ほほ〜一体どんな間違いや噂が立つと困るんだ?ぜひ聞かせてほしいなぁ〜」

「不純異性交遊ですが?皇族が誰かと付き合うというのは、それだけでスキャンダラスなんですよ。(まぁ純粋な交際なら父も黙らせますが)

 

 泥酔したおっさんみたいに絡む理事長には聞こえなかっただろうが、隣にいる僕にはバッチリと聞こえてしまった。え、清い交際なら王様も黙らせるの?

 

「……ヴァーミリオン。先程から、君の言い分は、要領を得ない。黒鉄を見下さずむしろ認めている。私の考えを見抜き、納得した様子を見せながら、皇族としてという理由だけで拒否している。私は受け入れることはないのに、だ。同室になることに嫌ではないとも受け取れる。なぁ、ヴァーミリオン。お前の本心はどこにある」

 

 真剣な表情で問うそれは今、僕も思っていた。ステラさんが同室を拒否する言い分には私情がなかった。少しむず痒いが、僕の実力を認めていながら、皇族としての考えで同室を拒否している。

 

「………確かに私自身、分かりづらい態度だったかもしれませんね。ですが、答えは本当に単純なんですよ」

 

 そう言って、ステラさんは小さく微笑んだ。

 

「先生の考えは分かります。ランクはさておき、見てわかる一輝の実力を買ってはいます。

ですが…

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()

 

 直前まで浮かべていた優しさを含んだ笑みから一転、獰猛な獣の如く瞳を輝かせ、お前は格下だと、そう告げられる。

 

 

 

 

 

 

「現時点でわかる実力には限界があるので、一輝の力を確かめさせてください」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このステラ(一輝)ちゃん、ある意味で面倒な性格になってます。前世が一輝くんである故に、自分自身を貶すことが出来ないばかりか認める発言までしちゃう

 

 それでも前世のステラちゃん成分を出そうと振り絞った結果、『実力は認めてあげるけど、私にはかなわないんだからね!』となったのが顛末。ツンデレかな?

 

 一輝くんsideでお送りしました今回、ステラ(一輝)ちゃんsideで書くとステラちゃんの内心のテンパり具合でアタフタドタバタして倍以上の文量行きます。

 

 それはそれでコメディーチックになるけど。最初の3分の1は量変わらず、後半に行くに連れて話が全く進まなくなる。

 

内容も(先生の考えに理解示しちゃったよどうしよう)

(一輝(ぼく)の実力認めるって同室okにならない!?どうしよう)

(皇族としてって理由聞かないんですけどこの人!どうしよう)

って感じで終始アタフタしてるだけなので需要ないよねっ!

 

精神性は一輝ですが、15年も女性として生きてきたために自分の中でもフワフワしてる。

 

次回は必死こいてなんとかこぎ着けた試合。ステラちゃんの精神はここまででもう既にグロッキー!さてどうなる!




ノリと勢いだけの深夜テンションで書いちゃダメなんやなって…。
今回ので『訳分かんねー』って所は、模擬戦後に寮でお話しします。物語が続けば。

まだ…まだ続けっ!(別世界線の構想を練りつつ)
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