「艦長、全員が武装の確認をしました!いつでも行けます!」
「分かった!このまま武蔵に向かえ!」
晴風の後甲板で俺を拾ったヘリはそのまま武蔵へ向かって飛行する。武蔵はヘリに気付いた様子はなく、主砲を晴風向けて測距している。ヘリはそのまま武蔵の後甲板の上でホバリングしロープを降ろし、俺を一番槍として降下を開始する。しかし俺が降下を終え、二人目が降下しようとすると、武蔵の速射砲群がヘリに気づき測距と照準を定めようとしている。
「ヘリは今すぐ離脱しろ!」
『ですが!』
「早く!」
すると速射砲群が発砲を開始した。辛うじて砲弾は命中しなかったが砲弾が次々とヘリを掠めていく。
『艦長!艦橋にはまだ非感染者がいるみたいです!』
「ありがとう!」
ここまで乗ってきたヘリに別れを告げ、爆風に呑まれないように遮蔽物を使い艦橋へ近づいていく。そして艦橋へ登る勾配が高い階段を駆け上がる。艦橋内部へ通じる扉が見えると扉を叩き、返事を確かめる
「かつらぎ立検隊だ!非感染者はまだ居るか!居るならこの扉を開けてくれ!」
すると中から物音が鳴り出した。こちらも扉を蹴破ろうと扉を蹴る。そしてしばらくすると、艦橋内部に通じる扉が開き、中から士官服を着た武蔵艦長と思わしき人物と涙目の数人の生徒が艦橋内部にいた。
「救助隊ですか?」
「そうだ、小型直教艦かつらぎの艦長をしている加賀光介だ。貴女は?見た感じだと艦長みたいだが?」
「私は、武蔵艦長の知名もえかです。救助に来て頂きありがとうございます。・・・・・・・・・・・・本当にありがとう。本当に、本当に!」
話の途中に黙り込んだ知名艦長は俺に抱き着きながら、涙目になりながら感謝の意を伝えてきた。
「ちょっ!知名艦長!」
突如、女子に抱き着かれキョドる俺を他所目に、知名艦長の他に感染していない三人の生徒が泣き出して艦橋内部はカオスなことになっていた。
「・・・・・・艦長!砲術科の子たちが艦橋に登って来てます!」
しかし、落ち着きを取り戻した武蔵乗組員が艦橋に登って来ている感染者に気付いた。
「知名艦長!今から聞くことに答えてください!食糧は後どのくらいありますか?」
「あと二週間は持つはず、でもそれって・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・すいませんが貴女方を今すぐ救助することは出来ません。この船から脱出となるとかなり体力が必要になります。しかし、それをいくら海洋学生だからといっても貴女方に強要は出来ませんし、命の危険もある。だから俺一人でしかこの場を脱出することは出来ません。必ず戻って助けに来ます!」
「そんな・・・・・・・・・・・・いえ、分かりました。それまでここで耐えます。その代わり絶対に助けに来てください!」
「分かりました!」
そう叫び、階段を一気に駆け下る。だが、途中で足を踏み外しバランスを崩し、階段を登っていた感染した学生諸共、甲板に叩きつけられる。それでもふらつく体に鞭を打ち、海に飛び込み救命ボートを展開して避難する。しばらくすると、階段から落ちた時の衝撃で遂に視界が暗転した。
終わりが無理矢理なのは許して下さい。あと、ローレライの乙女の番外編?を書くかもしれません。
次回からの元ネタは?
-
劇場版を先に書く!
-
アニメをそのまま!
-
オリジナルストーリー!
-
息抜きに未来編!