ハイスクール・フリート 航洋護衛艦『夜鷹』   作:レオパルト

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遅くなりまして申し訳ございません。今回はアドミラル・シュペーとの戦闘回です。


Episode07

『これは訓練ではない!繰り返す!これは訓練ではない!』

 

艦内放送に怒号が鳴り響く。晴風と夜鷹が航行する地点から4時の方向に一つの艦影が接近しているからだ。艦橋に戻り指揮を執る。

 

「本当にアドミラル・シュペーか?」

 

「はい!艦影と主砲の配置、スクリュー音からみて間違いありません!」

 

「だとしたら主砲じゃ対処出来ないぞ!エグゾセを使うぞ!あれならそこまで威力は高くない!」

 

「了解しました、艦長!聞こえたかCIC?全員戦闘配置だ!」

 

『こちらCIC!配置完了!』

 

双眼鏡にアドミラル・シュペーが映り、艦内に一層の緊張が張り詰める。更にアドミラル・シュペーの28.3cm砲の射程まで300mの位置だ。晴風は特殊なタービンエンジンを積んでいるとはいえ夜鷹の最新式のガスタービンエンジンには叶わない。晴風からは主砲でスクリューシャフトを撃ち抜こうと言ってきたので主砲も稼働させる。

 

『アドミラル・シュペー、主砲旋回中!目標は・・・・・・晴風です!』

 

「なに?晴風の前に出ろ!砲雷長!エグゾセを撃て!」

 

『砲雷長!照準よし!』

 

『撃てーーー!』

 

シュペーに向かってフランス製対艦ミサイルエグゾセが飛翔する。続いて四門の主砲が旋回しシュペーをロックする。しかし砲口は火を噴かない。射程が足りないのだ。

 

「主砲の射程はまだか?」

 

『あともう少しです!』

 

「CIC!VLSにアスロックを二発装填しろ!」

 

「艦長!晴風から通信です!」

 

「分かった!変われ!こちら夜鷹艦橋!」

 

『光介くん!今のはなに?まさかシュペーを沈める気じゃないよね?』

 

「今のはエグゾセミサイルだ。シュペーの戦闘能力を削ぐために発射した。副砲群に着弾するから脅威は半分以上減るぞ」

 

『分かった!ありがとう光介くん!』

 

「シュペー発砲!砲弾来ます!」

 

「チャフだ!主砲はまだか?」

 

「シュペー、射程圏内に入りました!」

「主砲一番から四番、撃ち方ー始め!」

 

「ってーーー!」

 

「副砲群を徹底的に狙え!」

 

俺の掛け声と共に夜鷹に搭載された四門の76mm速射砲が火を噴く。砲雷長も指示を出し各砲の照準を合わせる。突如、艦に大きな衝撃が走る。艦中央部にある中央VLSにシュペーの主砲弾を諸に命中したのだ。更に大きな衝撃と熱風が艦橋を襲う。

 

「中央VLS被弾!装填中のアスロックに引火、誘爆しました!」

 

「ダメコン班は消火活動に!救護班は怪我人の救助にあたれ!」

 

「武装は大丈夫か!」

 

「中央VLS以外無事です!」

 

「次弾来ます!」

 

またも命中し、艦に大きな衝撃が襲う。

 

「艦尾ヘリ甲板に命中しました!」

 

「主砲!弾幕を張り続けろ!砲撃の手を緩めるな!」

 

「艦長!火災が止まりません!このままだと30分もしないうちに艦全体に火が回ります!」

 

「シュペーが短魚雷の射程圏内に入ったら全部撃って構わない。確実にシュペーを航行不能にするぞ!」

 

「了解!・・・・・・艦長!また晴風から通信です!」

 

「こちら夜鷹!晴風どうした?被弾したか?」

 

『シュペーからボートが向かってるの!あっ!女の子が海に投げ出された!』

 

「なに?分かった、救助するから保健委員を待機させておいてくれ!」

 

『ちょっと待って・・・・・・』

 

急いで甲板まで走る。第一煙突の真横にある小型の武装スキッパーに乗り込み、クレーンで海面に着水する。この武装スキッパーには5.56mmクラスの汎用機関銃と84mm無反動砲を装備されている。

 

「カール・グスタフの射程は約1000m、恐らく乗組員がいるとすればシュペーから900mぐらいだからギリギリだなだな」

 

そう呟きながらシュペーの副砲群の射撃をちょこまかと避けていく。

 

「あと100m・・・・・・50m・・・・・・」

 

あと50mで乗組員を保護できる。カール・グスタフの射程に入っているので発射する。

 

「Feuer!当たれー!よし、おい大丈夫か?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・意識がないか・・・・・・」

 

海面に浮かんだ金髪の女の子をスキッパーの後部座席に引き上げる。首筋に手を当て脈を測る。しばらくすると呼吸をしていないことが分かった。人工呼吸は保健の授業でやったきりだが少し躊躇いながらも金髪の女の子の口に唇を重ねる。息を吹き込み心臓マッサージを行う。彼女が呼吸を戻すまで三分かかりその間にも周りには砲撃の着弾による水柱が立つ。意識はないが呼吸を戻したので急いでスッキパーで晴風に向かう。夜鷹は未だに艦中央部から赤い炎を上げている。

 

「岬さん!要救助者を保護した!晴風の保健委員に移管したいんだが・・・・・・」

 

予め渡しておいたインカムで晴風に連絡しスキッパーの回収を頼む。

 

『分かった!美波さんに待機してもらうね!』

 

「ありがとう!さてと・・・・・・」

 

スキッパーごと回収してもらい金髪の女の子をお姫様抱っこで甲板に寝かせる。そこに白衣を着た女子がやってきた。

 

「保健委員の鏑木 美波だ。あとは私に任せてくれ」

 

「ありがとう。済まないがこのまま晴風に・・・・・・」

 

視界が暗転し、体から力が抜ける。加賀 光介はここで意識を失った。




フラグっぽいことをしましたがヒロインはまだ未定です。次回こそシュペーと決着をつけたいと思います。

ヒロインは誰がベスト?最終選考

  • 岬 明乃
  • ヴィルヘルミーナ
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