狙撃手の少年は   作:サンコン(マウントベアーの山の方)

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コラボ2話目‼
傭兵日記で紹介されてからお気に入りがすごく伸びた‼
ありがとうございます‼

これを機に読んでくれる人がもっと増えてくれると嬉しいな‼

それではどうぞっ


第8話(コラボ)②

・5月21日 続(映像付き)

 

下垣達はハイクラスのE.L.I.Dが発生したと思われる廃工場を訪れていた。

 

ここの汚染濃度は高いわけでも何でもないから本当にこんなところから出たのか疑わしいが、防衛戦の時に飛ばしていたドローンがここの工場からのそのそとE.L.I.Dが出てきたところをバッチリ捉えているんだそうだ。

 

実は汚染濃度が〜みたいな事が全く無いとも言えないので一応口元だけを覆うマスクをつけた。

 

「ん?ここは汚染濃度低いって話じゃなかったか?」

 

「念の為ですよ。あ、それとジャベリンさんこれつけてください」

 

俺は腰のポーチからヘッドセットを取り出してジャベリンさんに渡した。

 

ヘッドセットを渡されたジャベリンさんは訝しげにそれをみている。

 

「これは?」

 

「I.O.P製の情報共有装置みたいなもんです。拡張現実の技術で、目の前にホログラムで作戦情報やターゲットの情報などを閲覧できます。あと、これは俺か戦術人形限定ですが目とリンクして映像を出すこともできます。こんなふうに」

 

実際に映像を出してみせると関心したような表情をしていた。その気持ちとてもわかる。

 

I.O.P凄いよなぁ。

 

「そういえば、何で下垣の目とリンクできるんだ?」

 

「ああ、それは俺の左目が機械だからですよ。最近の任務でつぶれたんです」

 

「……そうなのか」

 

「まぁ、そのおかげというか…やたらハイテクな義眼になりましたが。とりあえずこれは渡すのでつけてください」

 

「わかった」

 

ジャベリンさんがヘッドセットをつけている間、俺は空気となっていたアーキテクトのところに向かう。

 

アーキテクトは任務に来ているという自覚があるのかないのか……ゴンゾウくんとタランチュラと戯れていた。

 

「アーキテクト、お前は俺とジャベリンさんが突入している間入り口で警戒をしていてくれ。ゴンゾウくんとタランチュラ達もフル活用してな」

 

「ラジャー‼気をつけてね‼」

 

「ああ」

 

これで大丈夫だろう。アホの子だから忘れそうになるけどアーキテクトは鉄血工造のハイエンド戦術人形だし、ゴンゾウくんにタランチュラもいれば並のテロリストやE.L.I.Dであればまず突破されることは無いはずだ。

 

話を終えてジャベリンさんの所に戻るとヘッドセットをつけて顔の前で手を動かしたりして色々試していた。

 

まぁ、脳波コントロールって最初慣れないよなぁ。

 

だから四苦八苦する気持ちはよくわかる。

 

「これ、どうやって操作するんだ?」

 

「ああ、それ脳波コントロールなんですよ。ようはどの資料呼び出したいか…とかを頭で考えれば実行されるわけです。慣れないうちはボソボソとつぶやきながら操作すると良いですよ」

 

「なるほど」

 

準備が整ったところでSCARを構えて、入り口から工場の中に入った。

 

中は薄暗く、視界は良くなかった。

壁の隙間から風が漏れて音を立てて不気味な雰囲気をかもしだしている。

 

俺もジャベリンさんも周囲を最大限警戒しつつゆっくりと奥に進む。

 

「……ポチに別のところを探させよう」

 

「……了解。あ、そのタブレットとヘッドセットリンクつなげます?」

 

「多分できる」

 

「なら、お願いします。俺のヘッドセットにもデータか来るようにしたいので」

 

「わかった」

 

ジャベリンさんは小声でブツブツと言いながらヘッドセットを操作してタブレットとリンクをつなげている。

 

少しすると、俺のヘッドセットにポチからのデータが送られてくるようになった。

 

「……それにしても気味悪いところだ」

 

「ですね……」

 

ほんとにそれには同意だ。非科学的な話しになるが、今にも幽霊が出そうな雰囲気だ。

 

「だ、ダイナゲート⁉どこから‼」

 

突然、近くから叫び声が聞こえた。

俺とジャベリンさんはその方向に急いで向かう。

 

ヘッドセットに現在のポチの位置を表示。

 

それを頼りに移動して到着した。

 

そこにはポチとポチに驚いている白衣の男。そしてその後ろには、廃工場のものとは思えない真新しい部屋のようなものがあった。

 

「……ビンゴ…ですかね」

 

「まだ確信は持てないが情報を見る限りここは怪しさ満点だな」

 

「な、なんだお前達は‼」

 

白衣のハゲ散らかした男が喚く。

もう怪しすぎるんだよなぁ。

 

うろたえ過ぎだし、目が泳ぎまくってるし。

 

「…ん?そのマーク…グリフィン⁉こんなガキが⁉それにこっちは武器庫⁉…………くそっ」

 

「動くな‼」

 

咄嗟に銃を向けたが、既に部屋の中に入られてロックまでされてしまった。

 

怯えまくっていた割には随分とすばしっこいやつである。

 

「ちっ……壊すか」

 

ジャベリンさんがSCARを撃って鍵を壊そうとするが頑丈なはもので7.62ミリをくらっても壊れることはなかった。

 

なぜこんなにも頑丈に………

 

「……バレットでやってみますか。流石に12.7ミリなら壊れるでしょう」

 

「……それでも壊れなかったら?」

 

「……ゴンゾウくんの50ミリでやりますか」

 

「……それ多分あいつごと吹っ飛ぶぞ」

 

「………………………………さ、とりあえずやってみましょう」

 

はぐらかしたって?ハハッ聞こえんなぁ。

 

別に生け捕りにしろとは言われていないしなぁ。

まぁ、もしかしたらなにか有益な情報が出てくる可能性がないわけじゃないが…

 

てかよく考えたら俺もすっかり傭兵に染まったなぁ。

 

“マスターキー”……ショットガンがない現状では仕方ない。

 

12.7ミリの弾丸で壊れない鍵にショットガンの弾丸が有効とは思えないけど。

 

少し距離をとって床において自分も寝そべり、鍵に照準を合わせる。

 

そして引き金を引くと轟音が工場内に響き、12.7ミリの大きい薬莢が床に投げ出された。

 

鍵は火花を散らして大きくひしゃげて壊れた。

 

『お、おい、私は生みの親だ‼私の言う事を聞け‼…よせ…よせっ………うわぁぁぁぁぁぁ‼』

 

壊れたはいいが、中からやつの叫び声が聞こえた直後にぐしゃりとなにかが潰れる音がした。

 

『グ…オオ……オオオオオオオオオ‼‼‼‼‼‼』

 

そして明らかに人間のものとは思えない雄叫びが。

 

「え、ちょ……冗談きついんですけど」

 

「だよな……」

 

銃口を向けつつもジリジリと下がる。

ポチはジャベリンさんの後ろに隠れていた。

 

ゴォン‼

 

扉が殴られてひしゃげる。

そうとう頑丈なはずなんだけど、やつのパワーはとんでもないらしい。

 

そのあと続けて数発の打撃が加えられて扉はさらにひしゃげる。

 

バギィ‼‼

 

ついに完全に扉がふっとばされて姿が顕になった。

 

サイズだけを見たらハイクラスのE.L.I.Dだが、黒い硬質そうなものに覆われていて腕が異様に太かった。

 

「特異種か?」

 

「少なくとも今まで確認された中では同じやつはいない……つまり新種…というか完全に人工的に造られたものですね」

 

「で、俺らはあれと戦わなきゃいけないと」

 

「………………えぇ、まぁ」

 

「勘弁してくれ…」

 

まったくもって………

 

「グォォォォォ‼‼‼」

 

勘弁してほしいもんだ………

 

 

 

 

 

 

〜続く〜




主人公の不幸体質はコラボあいてをも巻き添えにする……

シャレにならんな()


か、感想と評価を、どうかっどうかお願いします‼
そ、そろそろ感想&評価エネルギーが切れそうなんだっ(意味不明)

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