狙撃手の少年は   作:サンコン(マウントベアーの山の方)

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なんだか話がへんな方向に向かいだしているきがしてならない()
なんでこうなったんだろ(すっとぼけ)

まぁ……なんとかなりますよねw
それでは最新話どうぞっ


第12話

・11月3日

 

何を書くべきだろうか………

昨日任務から帰ってすぐに部屋に戻った。

本当なら早く報告書を書かなきゃいけないんだけどそんな気力は全く沸かなかった。

 

いいや、生きる気力がなくなっていると言っていい。

 

なんとか日記を書くことはできるが………

父さんに最後に託された任務も達成できなかった。

 

WA2000に諭されたにも関わらず感情に流されて相手を殺した。

 

俺に、隊長を務める資格はない……

 

・11月4日

 

ろくに眠る事もできない。昨日は寝ている最中に家族の夢を見て、気付いたら泣いて起きてた。

 

眠ろうとしたけど眠れなかった。

 

今日は部屋にこもってた。

 

・11月5日

 

もう……数日飲まず食わず…少し意識が朦朧としてきた…いっその事このまま家族の元に行くのも有りかもしれない…

 

・11月6日

 

今日は1日寝てた…

 

・11月7日

 

……

 

★★★★★★★★★★

 

WA2000は気が気でなかった。

あの出来事があってから智樹が自室から出てこない。

 

何回か心配になって部屋に訪ねてみたが、曖昧な返事をするばかりで顔を出すこともしない。

 

というか1日のどの時間帯でも基地内で智樹を見かけない。

 

「……ちゃんと食事しているのかしら?」

 

さすがにおかしいと思い始めるだろう。

異変は他のメンバーも感じ取っているらしく、急遽、会議が開かれた。

 

「んで、智樹の様子だけど……」

 

「ここ数日誰も見ていないそうだ……」

 

ダネルの報告にWA2000はやっぱり…とつぶやき険しい表情になる。

 

「智樹の部屋に水とかはあるのかしら?」

 

「水道ならありますけど……飲料水の備蓄は……」

 

「……まて、そうなるともう3日以上水分を取っていないことになるぞ‼」

 

珍しくゲーガーが軽く取り乱す。

 

人間は大体3日水分を取らないと生きることはできないとされている。

もちろん多少個人差はあるだろうが、大体の目安だ。

 

仮に……仮に智樹が何も口にしていないとするならば…相当弱っているはずだ。

 

「大変……‼」

 

スプリングフィールド…カーラが勢い良く立ち上がり、智樹の部屋まで駆けていく。

 

他のメンバーも大騒ぎだ。

 

「医務室から医者を‼」

 

「了解‼」

 

カーラとついてきたケイティは智樹の部屋のドアを開けようとするが、内側から鍵が掛かっていて開けられなかった。

 

しかし、命の危険があるかもしれないということで戦術人形のパワーを活用してドアを素手で破壊した。

 

「お兄ちゃん‼‼」

 

ケイティがベッドでぐったりとなっている智樹のもとに向かう。

 

顔色は悪く、呼吸にも力が無かった。

 

「医者を連れてきたぞ‼」

 

ダネルが医者を連れて、部屋に入ってくる。

医者はグチャグチャに破壊された扉を見てドン引きしていたが、智樹を見るとすぐに表情を引き締めた。

 

「これは…まずい。すぐに点滴の用意を‼」

 

医者の指示の元部屋に器具が持ち込まれ、智樹に処置が施される。

 

おおよそ5分ほどでとりあえずの処置は完了した。

 

「あの……智樹は大丈夫なんですか?」

 

カーラが心配そうに聞く。

いつもの優しいお姉さんの姿はどこにもなく、今にも泣きそうになっていた。

 

「…肉体の方はおそらく大丈夫だろう。ただ……目を覚ますかはわからない」

 

「ど、どうして……?」

 

今度はアーキテクトが震え声で問いかける。

相当ショックなのか、手は震えている。

 

「目の前で最後の肉親をなくされたんだよね?おそらくだが精神に相当のダメージを追っている。心身喪失による昏睡状態だ。……場所を移して目を覚ますまで見守るしかない」

 

「そ、そんな……!」

 

アーキテクトはその場にへたり込んでしまった。

 

部屋が重苦しい雰囲気に包まれる。

 

WA2000は表情にこそ出していないが、胸が締め付けられるような思いだった。

 

ケイティはもう悲壮な表情で俯いて固まっていた。

 

「……とりあえず、精神病患者を入れる為のロッジがちょうど1つ空いているから、そこに移動させよう」

 

医者の提案で智樹を移動させる事に。

点滴の予備やシーツの替え、服を準備してステルスホークに乗り込む。

 

もちろん、いくら普通のステルスホークより大形と言ってもベッドを載せるのは無理なので担架にのせかえているが。

 

アーキテクトがいつも以上に慎重にヘリを操作する。

 

おかげで今までで1番の乗り心地だ。

 

WA2000は移動中、ヘリアントスに連絡をしていた。

 

「そうよ……智樹はしばらく戦えないわ」

 

『そうか……こんなことになるとはな…』

 

ヘッドセットのホログラムスクリーンに映るヘリアントスの顔は苦虫を噛み潰したような状態になっていた。

 

『ううむ……とりあえず隊長代理はWA2000に命じる』

 

「それはいいけど……私達がいない間、護衛はどうするのよ」

 

『ああ、そのへんは心配しないでくれ。ちょうどいいのが1人いるからな。1週間は任せることができるはずだ』

 

「そ……ならいいわ。……とりあえず切るわ」

 

通信を終えて、智樹を見る。

ぐっすりと眠って目を覚ます気配は全く無かった。

 

もしかしたら本当にこのまま目を覚まさないかもしれない。

不安だ。

 

さきほどから電脳がぐるぐると余計な思考処理ばかりするせいで変な予想ばかりが浮かんでくる。

 

こうなったらいっその事、寝てたほうがましだ。

 

そう結論づけたWA2000は強制的にスリープモードに入った。

 

★★★★★★★★★★

 

「ああ、そうだ。依頼内容はとある重要人物が療養しているロッジの護衛。期間は一週間だ、

報酬は弾む。ああ…では、頼んだぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャベリン」





今回は短めですね……
まぁ、あんまり書くことなかったですし……

感想、評価お願いします。

アンケートですが……このまま行くとWA2000に決定しそうですw
うまく書けるか不安ですががんばります。

あ、一応まだ置いておきますねw

ヒロインアンケート③

  • WA2000
  • ダネル

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