狙撃手の少年は   作:サンコン(マウントベアーの山の方)

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どうもサンコン(マウントベアーの山のほう)です。
すっかり遅くなってしまい申し訳ない。

さてさて、ここからシリアス続きになりますよ〜

……なるはずw


第17話 ①

・2月5日(映像つき)

 

俺は今、私服にバラクラバという格好にM249を装備してテロリスト共のアジトにいる。

 

現在アジトから5キロほど離れた所でフェスティバルが開催されているが、そこに襲撃をする。

一体何人の犠牲者が出るのかちょっと想像ができない。

だがどんなことがあったとしても自分はこいつらを殺すという任務を完遂するだけだ。

 

そこに思うところなどない。

 

目の前では危ないクスリをキメてハイになった連中が、銃を片手に雄叫びを上げていた。

 

「さぁ、いよいよだ‼神のメッセージを無視し続けた挙句、同志を亡きものにした愚か者共に神罰がくだる‼我々はその使命を賜った神の使徒である‼‼」

 

「「「「「うぉぉぉぉぉぉ‼‼‼‼‼」」」」」

 

痛々しい事を言っているもんだ。

あとでメンタルにダメージをうけないのだろうか。

 

それより……先程からモヤモヤとした感覚がしていた。

この場にいるだけでそれは感じるが、任務で大量に人を殺すと意識をするといっそう強くなる。

 

この感覚は一体なんだろうか。

決行時間が近づくにつれてさらに感覚は強くなる。

 

今はまだ問題ないが、あまりに強すぎると任務に支障が出てくる。

 

酷すぎるなら俺も危ないクスリをキメる必要があるかもしれない。

 

「ハッハー‼全く最高の気分だぜ‼なぁお前もそう思うだろ、アンドレイ?」

 

ラリったメンバーのうちの一人がアンドレイこと俺に話しかけてきた。

 

「はぁ……ハイになるのは結構だが体力は残しておかないとパーティが楽しめなくなるぞ」

 

「おぉっと、それもそうだな‼忠告ありがとよ‼‼お前も楽しめよアンドレイ‼」

 

「ああ」

 

最高の気分になっているのは今お前が現在進行形でキメてるクスリの影響だというツッコミはとりあえず置いて、演技の作り笑いで反応を返す。

 

アンドレイというのはこの極秘任務の間だけ使われるコードネームだ。

任務が終了したら二度と使うことはないだろう。

 

流石に本名を極秘任務で使うわけにはいかない。

 

やがて決行時間が近づき、馬鹿騒ぎしていた連中も弾薬の準備を始める。

 

「そうだ、バラクラバじゃなくて仮面にしないか?ちょうど良いものが手に入ったんだ」

 

そう言いながらメンバーが取り出したのは不気味な笑みを浮かべた仮面だった。

 

「いいねぇ〜‼最高にクールだ‼」

 

「覆面なんかよりずっといいぜ‼」

 

クスリで頭の逝った連中がまともな判断ができるはずもなく、流れるままに俺も仮面をつける羽目に。

 

ダサいことこの上ない。

まぁとはいえ今この瞬間だけつけていればいいだけの話なので我慢してつけていよう。

 

そういえば今更だが俺は変装をしている。

いつもより肌を白くして鼻を高くし、目は両方青くなっている。

 

任務前にペルシカのラボに連れて行かれてこうなった。

すぐに着脱できるタイプだから楽ではあるが違和感が凄い。

 

それにしても……

顔の形を把握するからといろんな機械に突っ込まれて身体をスキャンされたりしたけどなんの意味があるんだろうか。

 

というか1つ明らかに脳波スキャナーあったしな。

意味わからん。

 

まぁ、今となってはどうでもいいが。

 

「さぁ、そろそろ時間だ。全員準備はいいな⁉」

 

「「「「おう‼‼」」」」

 

威勢よく返事をして軽トラックに乗り込む。

ただの軽トラックではなく、重機関銃を取り付けたテクニカルだ。

 

まずは手始めにコイツを弾の許す限りぶっぱなすらしい。

 

これから大量殺戮をするというのに鼻歌を歌ったりとお気楽ムードのままだ。

やっぱりクスリってすごいな。

 

「さぁ〜……見えてきたぞ」

 

その言葉に釣られて運転席側を見るとたくさんの人が歩き回り、祭りを楽しんでいるようだった。

 

中にはまだ小さい子供もたくさんいるように見える。

 

ーーほんとうにいいのか?

ーー任務だ

ーーWA達はどうなる

ーー任務が優先だ。

 

ーーほんとうに…いいんだな?

ーーああ

 

まだ少しの良心が働いたのか、自分で自問自答を何回か繰り返す。

だがそれでも……引き返す気はなかった。

 

「パーティの始まりだぁ!!」

 

まず手初めに、人の集中力しているところにスピードが出た状態で突っ込んだ。

 

これだけで10人は死者が出る。

 

「ふぅ〜〜〜‼いいねぇ‼‼‼‼」

 

そして軽トラが止まると、荷台に座っていた一人が重機関銃を操作してやたらめったらに撃ちまくる。

 

当然逃れるすべもなく、人々は12.7mm弾の餌食となっていった。

華やかだった会場がまたたく間に血と硝煙の臭いで満ちていく。

 

「ふぅ〜‼最高ダァ!おい、車動かせ‼逃げた奴ら始末するぞ‼」

 

こっちは最悪な気分だ。おそらくだが、もうこいつらはもともとの目的など忘れてしまっているだろう。

 

今やただ大量に人を殺すだけのマシーンだ。

本当ならアジトにいる時点で殺してもいい。

だが、殺戮が終わるまでメンバーは誰も殺すなとの命令だ。

 

逆にこいつらに敵とバレないためなら何をしても良いとも言われている。

 

まぁ、殺し過ぎたら問題だから当たりそうで当たらない絶妙な位置に撃ち込んで置こう。

 

俺は目の前で逃げ惑う人々にライトマシンガンを向け……

引き金を引いた。

 

等間隔で5.56ミリの弾が発射される。

一応当たらないように配慮しているが、パニック状態の人々はあらゆる方向に逃げている。

 

当たらないように。撃ってもどうしても当たってしまう。

 

まぁ、こんなことしておいて配慮もクソもないが。

 

たった今も逃げ惑う若い女性の腹部に命中したところを義眼がバッチリと捉えてしまった。

 

拡大するように設定した覚えはないんだが……

意識させるためなのだろう。

 

「ぐっ……」

 

被弾して倒れ込んだ女性を見た瞬間、強烈な頭痛が襲ってきた。

思わず膝をついてしまうレベルだ。

 

「ヒャ……アンドレイ?」

 

俺が膝をついたところを見た仲間が声をかけてきた。

一応仲間意識はあるんだな……

 

「大丈夫だ……ちょっとめまいがしただけだ」

 

「ならいいが……もし本当にヤバそうならお前もクスリをキメれば万全になるぞ‼」

 

「ああ」

 

なぜすぐにクスリをキメようとするのか。

まぁ、中毒患者に言っても仕方ないが。

 

男が去り、誰も見ていないことを確認してからペルシカに予め手渡されていた錠剤を飲む。

 

詳しい効能は聞かされていないが、おそらく精神安定剤と似たようなものだろう。

 

ようやく体調がもとに戻ったところで立ち上がり仲間のところに行く。

仲間は何かを取り囲んでケラケラと笑っていた。

 

「なんかあったのか?」

 

「お、アンドレイ遅かったな。たった今お遊びを終えたところだ」

 

見ると、男達の足元には表現するのも躊躇われるほど無残な死体となった親子の姿があった。

 

ああ……イカれてやがる。

 

 

もっとも任務とはいえこんなことに加担している俺も十分イカれているが。

 

「さて、ここらは処理終わったな。次のポイントに……」

 

途中で男は言葉を止めて空を見上げる。

それに釣られて他の男も空を見上げた。

 

ヘリのローターの音が聞こえる。

 

「おい、早いところ引き上げないとまずいかもしれん」

 

「どうしてだよ?」

 

「グリフィンのイカれ部隊がお出ましだ」

 

智樹にとっては聞き慣れたヘリの音だ。

 

上を見上げると、そこには1機のブラックホーク。いや……ステルスホークの姿があった。

 

その機体にはグリフィンのロゴと……チームリーパーのロゴがあった。





いやぁ外道外道()
主人公も堕ちたねぇ。読者さんに止められてたのにやらかしちゃって←諸悪の根源が何か言ってる

この先どうするんでしょうか?

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