ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

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154話

 

 

技術者(エンジニア)たちの手を借りて「ガロプラへのお土産」を軽トラックに積み込んだ後、ツグミと迅は本部司令執務室へと向かう。

そして最終打ち合わせも滞りなく終わり、ツグミたちが会議室から出て行こうとすると城戸がツグミと迅を呼び止めた。

 

「迅、ツグミ、待ちなさい」

 

城戸はふたりに近付くと、迅には風刃、ツグミにはミリアムの(ブラック)トリガーをそれぞれ手渡して言う。

 

「念のためにこれを持って行きなさい。使うかどうかはおまえたちの判断に任せる」

 

「「……」」

 

ツグミと迅は城戸の作為に戸惑うが、これが彼の精一杯の計らいであること、そして無事に帰って来てほしいという願いによるものだと察して大きく頷いた。

 

「城戸司令、お預かりいたします。でも使わないで済むはずですので、良い結果報告をここでお待ちください」

 

「俺がツグミに絶対に(ブラック)トリガーを使わせませんよ。だから心配しないで待っていてください」

 

「ああ、おまえたちを信じて待っていよう。気を付けて行ってこい」

 

城戸は迅とツグミの肩に手を置いて、祈るようにそう言うとふたりを送り出した。

 

 

 

 

旧三門市立大学キャンパス、午後7時。

第一次近界民(ネイバー)侵攻によって破壊されてボロボロになっていた校舎だったが、先のアフトクラトルによる大侵攻ではランバネインとA級・B級合同部隊が激しい戦いを繰り広げたことでいたるところが崩壊しており、より一層廃墟感を増していた。

ガトリンたちとの待ち合わせはキャンパス中央にあるグラウンドで、迅の運転する軽トラックはグラウンドの中にまで乗り入れている。

そしてツグミが強化視覚の能力を使ってトリオン反応の有無を確認していると反応があった。

 

「忍田本部長、ジンさん、ガロプラのみなさんがやって来たようです。…ん? グラウンドの周囲に小型のトリオン兵の反応があります」

 

忍田が険しい顔でツグミに訊く。

 

「それはたぶん本部襲撃に使った犬型トリオン兵だろう。奴らがこちらを100%信用するとは思っていなかったが、やはりトリオン兵を使ってきたか。それで数はどれくらいだ?」

 

近界民(ネイバー)は3人で、トリオン兵と思われる反応は…10です。グラウンドの周囲に等間隔に配置していますが、距離は一番近いもので約50メートル、遠いものは約120メートルです」

 

「やはり交戦もやむなしか…」

 

「いえ、大丈夫ですよ。こちらの反応を見るために配置しているだけで襲って来るとは思えません。電話でこちらが3人だけだと言ったものですから、逆に警戒して他に戦闘員を大勢連れて来ているかもしれないと考えたんじゃないでしょうか? でもここにはわたしたちだけしかいないとわかれば、トリオン兵は待機させたままでいるはずです。無用な戦闘にならないよう人質交換の前にワンクッション置くことにしたんですから、ここで馬鹿なことをして自分の部下を見殺しにするようなことはないでしょう」

 

ツグミは自信たっぷりだが、それにはちゃんとした根拠がある。

ガロプラ側が本気で戦闘をしようとしているのなら、トリオン兵は(ゲート)を使って出現させるはずで、これ見よがしに「ここにいます」という感じで予め配置するのは愚かしい。

むしろ自分たちが万全の体制で来ていると知らせ、ボーダー側の反応を見るのを目的としていると考える方が自然である。

そしてボーダー側は約束どおりに3人だけでやって来たことをガロプラ側が知ればトリオン兵を動かす必要はなく、話し合いで取引が成立すれば無用な戦いを回避することになり、お互いにとってWin-Winで終わるはずなのだ。

 

 

近界民(ネイバー)が3人、ツグミたちの方へ近付いて来た。

その3人とはガトリン、コスケロ、ラタリコフである。

このうちのガトリンとラタリコフのふたりと迅は本部基地襲撃の時に顔を合わせていた。

その時は敵同士であったが、今は同じ敵同士であっても状況が大きく違う。

お互いに刃を交えることはなく「交渉」という手段ですべてを解決しようと再び顔を合わせたのだから。

 

6人が顔合わせし、まずガトリンが一歩前に出て言った。

 

「俺が隊長のガトリン。このふたりが部下のコスケロ、ラタリコフだ」

 

コスケロとラタリコフが半歩前に出て無言で会釈をした。

続いて忍田がツグミたちの前に出て自己紹介をする。

 

「私がボーダー本部長の忍田真史。そして私の部下の迅悠一と霧科ツグミだ。…さっそく取引を開始しよう。お互いに貴重な時間を割いているのだからな」

 

そう言って忍田はそばに停めてあった軽トラックの荷台に積んである()()のシートカバーをさっと取り除いた。

 

「ここに貴君らに渡す()()が載っている。近寄って確認してもらいたい」

 

これは罠ではないかとコスケロが警戒するが、ガトリンは無言で首を横に振った。

 

「彼らは俺達を前にして換装すらしていない。トリガーは持っているだろうが、換装していないのは交戦の意思はないという意味だろう。ならば俺達も彼らを信じて取引を進めるしかない。ひとまず俺が確認する。おまえたちはここで待機だ」

 

ガトリンが歩み出て荷台を覗き込むと、そこには十数個の金属片が積んである。

金属片というのは長さが70~80センチのパイプ5本、一辺が1メートル四方の大きさの鉄板が3枚、さらに機械の部品が数種類であるからガトリンにはそれらが「土産」に相応しいものには見えず、怪訝そうな顔をして忍田に尋ねた。

 

「これはどういう意味なんだ?」

 

「それについてはこの取引の提案者である彼女に直接説明をしてもらおう」

 

忍田はそう言ってツグミを呼ぶと説明をさせた。

 

「では僭越ではございますが、わたくしがご説明いたします」

 

わざと芝居がかった言い方をして、ツグミは説明を始めた。

 

「これはボーダーで使用している遠征艇の外壁、トリオンエネルギー変換装置、エンジン部分の部品の一部です。あなた方が破壊しようとした遠征艇ではなく2年前に建造してつい3ヶ月ほど前まで使用していた艇のものですが、これらは正真正銘『ボーダーで使用している遠征艇』の一部に間違いありません。まだ十分に使用できるものですから技術者(エンジニア)たちは現在建造中の新しい遠征艇に転用しようとしていたのですが、お願いを言って少しだけ分けてもらいました」

 

「……」

 

金属片の正体がわかっても、まだガロプラ側の誰ひとりとして意図がわからずにいるようだ。

 

「まだわかりませんか? もっともこのままでは綺麗すぎて役に立ちませんけど、上手い具合に(ブレード)で傷を付けたり爆破したりしてそれっぽく演出すれば『格納庫にあったボーダーの遠征艇の破壊工作に成功した証拠』として十分通用するんじゃないでしょうか?」

 

「…!」

 

ここでやっとガトリンはツグミの意図が理解できたようであった。

ガロプラはボーダーの遠征艇破壊を目的として本部基地を襲撃したが失敗している。

しかしもし成功していたとしても「証拠」がなければ任務を完遂したと信用されないため、何らかの形で証明しなければならない。

そこで一番都合が良いのは「遠征艇の破片」という物的証拠だ。

ボーダーの遠征艇は「玄界(ミデン)で精製されたトリオンによって構成された素材」でできており、近界(ネイバーフッド)の艇とは明らかに材質が違うから破片を調べればすぐにわかる。

さらにその破片に()()()()()トリガーでダメージを与えたとなれば、ボーダー本部基地に侵入して地下格納庫にあった遠征艇を破壊したものとして通用するはずだとツグミは考えたのだった。

アフトクラトルはボーダーとガロプラが手を組んで自分たちを騙そうとしているなど考えもしないだろうから、ガトリンたちはこの「遠征艇の破片」を持って帰国し、アフトクラトルに任務成功を伝えれば良い。

そもそもガロプラが本部基地を襲撃をしたのは民間人に被害が出るような戦闘をして要らぬ恨みを買う必要はないと考えてのことである。

玄界(ミデン)の足止め」の手段は一任されていたのだから、遠征艇を破壊して近界(ネイバーフッド)への渡航手段を奪ったということにして証拠を突き付ければアフトクラトル側は文句のつけようがない。

そして任務を完遂したということになり帰国できるというわけだ。

ボーダーとしてはガトリンたちが帰国すれば憂いなくアフトクラトル遠征計画を進められるというもの。

よってボーダーとガロプラの双方にとって利益しかなく、ボーダー側から歩み寄って来てこの有利な条件を提示されたのだからガロプラ側に迷う理由はない。

ガトリンはコスケロとラタリコフの顔を黙って見ると、ふたりは同じようにガトリンの顔を見て黙って頷いた。

彼らの答えは出たということだ。

 

「シノダ本部長、貴公らの申し出に心より感謝する。我らはそちらの条件を呑むことに決めた」

 

ガトリンの返答に忍田も緊張を解いて言う。

 

「そう言ってくれると信じていた。ならば続いて人質の交換方法を確認したい。こちらの提案は ──」

 

「待ってくれ、シノダ本部長。この一件は我らガロプラ側が仕掛けたもの。そこで先に我らが貴公の部下をお返しする。そしてその少年の無事を確認後に俺の部下を解放してもらうという順にする。それを我らの誠意の証としよう」

 

ガトリンの言い分はもっともであり、忍田たちに断る理由などない。

 

「貴君がそれで良いと言うのなら、もちろんこちらにも異存はない」

 

「では、これから(ゲート)を開き、遠征艇と繋ぐ。そして貴公の部下をここへ下ろし、そちらの提供してくれた遠征艇の破片を積み込む。その間に俺の部下をここへ連れて来てもらいたい」

 

「わかった。ではすぐに始めよう」

 

 

交渉は順調に進み、まず拉致されたC級隊員の武川がボーダー側に引き渡された。

数日間囚われの身であったわけだから多少は衰弱しているが命に影響があるというものではない。

ツグミは彼の身体に毛布を掛けてやり、ひとまず軽トラックの助手席で休ませることにした。

そして忍田が大学キャンパスの隅に停めた車の中で待機していた林藤に連絡し、すぐにレギンデッツを連れて来ることになった。

その間にガトリンたちは遠征艇の破片を地面に並べて()()()()()()()()()()()()()()()()()ダメージを入れ、自分たちの遠征艇の中へと運び込む作業を進める。

ガロプラ側はその作業と並行して周囲に配置したトリオン兵の回収も行い、そうこうしているうちに林藤の運転する車が到着。

その車が停車するやいなや、助手席のドアが開いて飛び降りたレギンデッツがガトリンたちのそばに駆け寄って来た。

 

「隊長、二度も任務に失敗してすみませんでした」

 

頭を下げて謝罪するレギンデッツの肩に手を置いてガトリンは優しく言った。

 

「いや、おまえは良くやった、レギー。ただ今回は相手がおまえよりも数段格上だったというだけだ。それよりもおまえが無事で良かった」

 

「隊長…」

 

「それに俺達の作戦は失敗したが、アフトに対して一泡吹かせてやることができることになった。それはおまえが捕虜になってくれたおかげだとも言える。これからもおまえは俺の大事な部下だ。一緒に国に帰るぞ」

 

「はい!」

 

ラタリコフがレギンデッツを遠征艇内に連れて行き、ツグミが武川を林藤の車に乗せた。

人質状態であったものだからそれぞれ心身共に疲労しており、特に武川の方は早めにメンタルケアをする必要がある。

そういったことでお互いにゆっくり語り合っている暇はない。

ガトリンたち3人は(ゲート)の前に並び、ツグミたちも4人並んで対面する形で向かい合った。

 

まず先に忍田が口を開いた。

 

「これで貴君らが近界(ネイバーフッド)へ帰ってくれたらこの取引は完了となる。お互いに不本意な形で敵対することになったが、次に会うことがあればその時には友人同士として相見えることを願う」

 

「それはこちらも同じ気持ちだ。()()()今後一切玄界(ミデン)への敵意を持つことはなく、侵略行為もないと約束しよう。よって次に会うとすれば貴公らが近界(ネイバーフッド)へ赴いた時になろう。アフトクラトルに命じられれば意に沿わない戦いを強いられることになるやもしれぬが、我らガロプラの人間は一度受けた恩を忘れることはない。敵とならずに済むのなら、いつか必ず友人として共に酒を酌み交わそう」

 

ガトリンはそう答えると玄界(ミデン)へ来て初めての笑顔を見せ、忍田とガトリンはお互いに歩み寄って固い握手をした。

 

「では、これで失礼する」

 

そう言って敬礼するガトリンに忍田が同様に敬礼して言う。

 

「道中ご無事で」

 

ガトリンたちが遠征艇に乗り込み、(ゲート)が閉まる様子を忍田たちは姿勢を正して見送った。

そして(ゲート)が完全に消滅すると、全員が一瞬にして緊張を解く。

 

 

「はぁ~、これで終わったな」

 

林藤がひと仕事終えて感慨無量といった面差しで言う。

すると忍田がそれに答えるように言った。

 

「ああ。やっとこれで任務完了、だ」

 

しかし迅がふたりに釘を刺した。

 

支部長(ボス)、忍田さん、城戸さんに任務完了の報告をしなきゃ完了とは言えませんよ。城戸さんは連絡が来るのを今か今かと待っているはずです。おふたりは先に行って武川くんを医務室にお願いします。俺はツグミと一緒に軽トラを返してから城戸さんのトコへ行きます。…ツグミ、行くぞ」

 

「は~い」

 

迅に呼ばれたツグミはパタパタと迅に駆け寄って行き、一緒に軽トラックに乗り込んだ。

 

 

◆◆◆

 

 

開発室に軽トラックを返却してから本部司令執務室へと向かったツグミと迅。

そこには先着していた忍田と林藤と城戸が待っており、全員揃ったところで城戸への報告となったのだが、その前にツグミと迅にはすることがあった。

それぞれが預かった(ブラック)トリガーを城戸の前に置き、軽く頭を下げるふたり。

 

「幸いこれを使わずに済みました」

 

迅がそう言うと、城戸は滅多に見せない笑みを浮かべた。

 

「おまえたちのことは信じていたが、こうして無事に帰って報告を聞くまでヒヤヒヤして落ち着かない」

 

「それはどういう意味ですか、城戸司令?」

 

ツグミが訊くと、城戸は苦笑しながら答える。

 

「おまえたちなら任務をやり遂げることに疑う余地はないが、それに至る経緯には正直複雑な気分になるものがあったからな。とにかく良くやってくれた」

 

「……」

 

ツグミには心当たりがたくさんありすぎて何も反論できなかった。

そして忍田が経緯を説明し、残る問題はひとつとなった。

問題とは拉致されたC級隊員・武川の扱いである。

彼が近界民(ネイバー)に拉致監禁されたことを口外すれば、これまで内密に済ませてきたガロプラの存在が公になる可能性が出て、ボーダーという組織にとって不利益を生じる恐れがある。

そこでトラブルが発生する前に記憶処理を施して今回の事件のことは()()()を忘れてもらおうというのが城戸の判断なのだ。

ボーダー関係者の場合「記憶処理」を行うのは重大な規律違反で除隊させられるケースか、自ら辞めると決めて記憶を消すことを望んだ場合だけであるから、今回のケースも本人に確認してからということになるはずなのだが城戸の言い方だと半強制的に行うといった気配があった。

本人の意思に関わらず記憶を消すとなれば人権に関わる問題だが、この場合は本人にとっても良いことだと思うものだからツグミは黙っていた。

しかしいつもならツグミが「本人の意思ではない記憶処理には反対です」と言い出すのに黙っているものだから、逆に城戸がおかしいと感じて彼女に訊いた。

 

「ツグミ、おまえの意見はどうだ? 何かあれば言ってみろ」

 

「わたしは…今後の長い人生の中で恐怖や苦痛といったものの記憶はない方が良いと思います。忘れることができるなら忘れてしまうべきです。本人が望めば当然ですが、望まなくても今回の事件は()()()()ものとすべきです。もちろん本人が記憶を残したままで強く生きていく意思と覚悟があればまた別ですけど」

 

ツグミには過去に恐怖の経験があり、それを思い出せないから今を生きていけるのだと身に染みている。

そんな彼女の言葉だからこそ、城戸たちも重く受け止めた。

 

「わかった。明日、彼に会って直接話をして納得させた上で記憶処理をすることにしよう。しかし私はこういうことは得意ではない。むしろ苦手だ。そんな私に彼を説得するのは無理がある。そこでおまえにも手伝ってもらいたいと思うのだが…どうだろうか? おまえはこういうことは得意だろ?」

 

「得意とまでは言えませんが、ここにいるメンバーの中ではわたしが一番の適任かもしれません。16歳の訓練生にとって総司令とか本部長といったお偉いさんを相手に話をするのは想像以上にプレッシャーを感じるでしょう。その点わたしは同い年だし、ジンさんみたいな元S級なんていう雲の上の人でもありませんから気軽に話ができるでしょうね。お引き受けします」

 

「そうか、それは助かる。明日〇九〇〇時に私の部屋に来てくれ。記憶処理の件もあるが、今回の件の事情聴取もあるから午前中いっぱい拘束するかもしれないから心に留めておいてくれ。…では、ひとまず今夜はこれで解散だ。皆、ゆっくりと休んでくれたまえ」

 

城戸はそう言って皆を解散させた。

 

 

ツグミが偶然耳にしたC級隊員たちの会話から、ガロプラによる本部基地襲撃に始まる一連の事件は一応終結したと言って良いだろう。

拉致されたC級隊員を取り戻すことはできたが、ガトリンたちが帰国したという確証はない。

こればかりは確認のしようがないため彼らのことを信じるしかないのだ。

もし彼らが嘘をついてまだこちら側の世界に滞在していたとなれば、再び何らかの行動をする可能性もある。

もっとも彼らもアフトクラトルに対して任務を達成したと報告できればおしまいであるから、「お土産」を渡した以上こちら側の世界に滞在する理由はなくなる。

あくまで宗主国であるアフトクラトルの命令に従わざるをえなかったため不本意ながら戦闘を仕掛けてきたのだのだから、彼らが自らの意思でこちら側の世界を敵に回すようなことをするはずがないのだ。

そしてアフトクラトルはガロプラとボーダーが組んで芝居を打っているとは夢にも思わないだろうから、ボーダー隊員たちがアフトクラトル本国に足を踏み入れる瞬間まで、ハイレインは自分たちがツグミという小娘の掌の上で踊らされていたことに気付くことはないだろう。

 

 






ツグミがガロプラへ「お土産」として渡したのは12月に帰還したA級上位3部隊(チーム)の遠征隊が使用していた遠征艇の一部になります。
原作では千佳がアフトフラトル遠征に参加することに決まり、そのために遠征艇の()()()を大きなものにするということになっています。
元の遠征艇に居住部分を追加して定員を増やすような改造をするみたいなので、ゼロから新しく造るということではないようです。
ですがツグミはまだ使える艇ではなく、新造した遠征艇を使ってアフトクラトルへ行くのだと勘違いさせるような言い方をしました。
それは「ボーダーは新しい遠征艇を造ることができるほど豊富なトリオンがあり、()()()アフトクラトルに攻め込むのだと思わせるためです。
よってガトリンは「もしボーダーを敵に回せば恐ろしいことになる」と察し、「今後一切玄界(ミデン)への敵意を持つことはなく、侵略行為もないと約束する」と発言することになります。
そこまで考えてツグミはこのシナリオを考えたのです。

なお、ボーダーの遠征艇は「玄界(ミデン)で精製されたトリオンによって構成された素材」でできているので、近界(ネイバーフッド)の艇とは明らかに材質が違うから破片を調べればすぐにわかるということにしています。
原作の中にはそういった設定はありませんが、同じ物質を用いても作成における過程や環境が違えばでき上がるものは微妙に異なるということは現実世界にも普通にあることですから。



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