ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

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193話

 

 

転送開始の合図と同時に「市街地B」に転送された東隊と嵐山隊の隊員たち。

初期位置はランダムであるが、ざっと見ると嵐山隊の有利に感じられた。

彼らの集合地点である児童公園までの距離は遠いものの、嵐山と時枝は初期位置が近くて、このふたりが合流するのに邪魔する者はおらず非常に楽だ。

さらに柿崎は児童公園に一番近い場所に転送され、真っ直ぐに進めば2分とかからない。

一方、東隊はフィールド全体にまんべんなく散り、ツグミはほぼ中央に転送され近くに柿崎がいるもので動きによっては遭遇(エンカウント)して一対一の戦いになだれ込むだろう。

なにしろ全員がバッグワームでレーダー上から姿を消しているから、敵部隊(チーム)の居場所はまったくわからない。

目隠しした状態で移動するようなものだから、不利な状況で敵と遭遇(エンカウント)してしまうと序盤から戦力を削られることになる。

そうなると本番の戦いにおいて駒が足りない状態で戦うことを強いられてしまうわけだ。

特に東と佐鳥という狙撃手(スナイパー)のふたりは近接戦闘に対しては防御しか手段はなく、仲間の援護がなければそこで退場となるだろう。

幸い東と佐鳥の両名はフィールドの北の端と南の端にそれぞれ転送されたので、初期段階で落とされる心配はないと思われた。

佐鳥は計画どおりに例のマンションの屋上を目指して北東へと走って行くのだが、その目的地を把握しているツグミも同じマンションへと走って行く。

これを見ると狙撃手(スナイパー)の佐鳥が狙撃に適しているポイントに向かっていて、ツグミも同様に狙撃手(スナイパー)の役目を果たすために向かっているのだと誰もが思うだろう。

しかし現実は違う。

ツグミの「トリオン体でできているものを検索(サーチ)できる」能力では個体の識別はできないものの、トリオン濃度の濃いものと薄いもので見え方が違う。

そこで再現された建物は濃度が低く、戦闘体は濃度が高い。

さらにトリオン能力の高い人間だと強く発光し、逆に低いとぼんやりと光って見える。

それを踏まえて全体を見渡せば、彼女にはおおよそ誰がどの辺りにいるのかがわかるのだ。

もっとも嵐山隊の4人のトリオン値はほぼ同じであるからどれが誰なのかわからないが、合流するために積極的に児童公園に向かう動きを見せるのが嵐山と時枝と柿崎であり、佐鳥のみ狙撃に適している場所へと動くからすぐにわかる。

その佐鳥が想定どおりの行動をしていることがわかったので、ツグミは彼を追うことにしたのだった。

彼女なら接近戦に持ち込めば100%勝てる。

佐鳥を真っ先に落とすのは狙撃手(スナイパー)がいると非常に厄介なことになるという自身の経験によるものだ。

 

佐鳥が先にマンションの外階段を昇り、彼が屋上に到着したタイミングでツグミも階段を昇り始めた。

このマンションの北西約350メートル先に児童公園があり、そこに嵐山たちが東隊のメンバーを連れ込む作戦である。

すでにフィールドの西側に転送された嵐山と時枝は合流しており、一直線に東側にある児童公園に向かっている。

柿崎は児童公園に一番近い場所に転送されたことで誰よりも早く公園に着き、嵐山たちが到着するのを待っていた。

柿崎とツグミの転送位置は近かったものの、彼が児童公園へと直接向かったことでツグミは柿崎と遭遇(エンカウント)せずに済んだ。

これはツグミにとって幸運であった。

敵と遭遇(エンカウント)せずに済んだからではなく、柿崎の動きがわかっているかのような()()()()()()をせずに済んだからである。

これなら彼女の「トリオン体でできているものを検索(サーチ)できる」能力がバレることはない。

 

一方、東は転送位置から南東にある佐鳥のいるマンションに向かい、二宮と三輪はそれぞれ児童公園へと向かって走っていた。

このままでは柿崎のいる児童公園に二宮と三輪が着き、そのすぐ後に嵐山と時枝が到着して5人での乱戦に持ち込まれるだろう。

これでは嵐山隊の思うつぼであるが、まだ誰もツグミが佐鳥の背後を捉えていて()()()()倒せる状態にあることを知らない。

ツグミは密かに佐鳥を倒すタイミングを計っていた。

 

(今はまだ生かしておいた方がいい。嵐山隊は自分たちに都合の良い流れになっていると考えているはず。だったら…)

 

ツグミは相手を限定した内部通話で東に呼びかけた。

 

[東さん、聞こえますか?]

 

[ああ。どうした?]

 

[わたしは現在例のマンションの屋上で佐鳥さんの背後にいます。いつでも殺れる態勢ですが、わたしにちょっとした策があるので待機中です]

 

[ちょっとした策だと?]

 

[はい。東さんはこちらに向かっているようですけど、あとどれくらいで来られますか?]

 

[俺は…あと5分くらいかかるな]

 

[それはちょうどいいです。東さんは二宮さんと三輪さんに公園に着くのを5分後に指示してください]

 

[それはかまわないが…理由を教えてくれ]

 

[現在児童公園には柿崎さんがいて、すでに合流した嵐山さんと時枝さんのふたりを待っている状況です。そこに二宮さんと三輪さんが着いたら二対三で不利になります。ですので東さんがここに到着したタイミングで合図をして公園に入ってもらたいんです]

 

[きみはどうするんだ? きみがそこで狙撃をするなら俺は不要じゃないのか?]

 

[いいえ。東さんには狙撃手(スナイパー)として重要な役目をしてもらわなければなりません。嵐山さんと時枝さんは公園の西から向かっていますので、北側からマンションの敷地に入れば遭遇(エンカウント)することはありません]

 

[わかった。まだきみの思惑はわからないが、その策に乗ってみよう]

 

ツグミは通信を切ると、佐鳥に気付かれないように回り込んで児童公園の様子を探る。

この公園は東西約300メートル、南北約180メートルの長方形の敷地で、出入り口は東西南北にひとつずつあった。

東半分のエリアに遊具が点在しており、北東の隅に公衆トイレがある。

西半分は芝生に覆われていてサッカーコートとして使用するために遊具等の建造物はないが、周囲は背の高いポプラの木が植えられていてマンションからの射線を遮ることができるようになっている。

その東エリアと西エリアの境には簡単な金網の柵が南北に走っていて、両エリアを繋ぐ出入り口は1ヶ所しかない。

嵐山隊はここの東エリアを使う予定である。

まだ柿崎しかおらず、彼は死角からの襲撃を避けるためか公衆トイレの壁を背にしていた。

彼は佐鳥が狙撃ポイントで待機していることを知っており、ここなら敵の襲撃を受けても佐鳥から良く見える場所なので、援護射撃が期待できる。

もし地上で一対二になっても佐鳥の援護があれば二対二の五分になるし、まもなく嵐山と時枝が到着するので有利な状況は変わらない。

普通なら敵との遭遇(エンカウント)を避けて仲間と合流する児童公園に到着するまで邪魔が一切入らなかったことに安心しているところだが、その安心が油断につながることを承知の上であるから、柿崎は周囲の警戒を怠らずにいた。

 

(さすがは柿崎さんね。真面目で堅実、調子に乗ってうっかりミスをすることがない頼れる兄貴的なキャラ。攻撃、防御・援護、機動、技術…どれも平均以上のバランスのとれた戦闘員だけど、だからこそ想像の斜め上の奇策を編み出すことはない。悪く言えば平凡で、想定外の行動をすることもないからこちらとしては()()な敵でもある。…っと、東さんが来たみたい)

 

東がマンションの外階段を上がって来る気配を感じ、ツグミは彼を迎えに出るように階段の出口に移動した。

 

「霧科、そっちの様子はどうだ?」

 

「まだ嵐山さんと時枝さんが到着しておらず、柿崎さんがひとりで公園内にいます。そちらはどうですか?」

 

「二宮と三輪には公園の北と南の出入り口付近で待機させている。俺の合図で一気に突入する手筈になっているが、きみの作戦の要領がまだ掴めずにいる。説明してくれ」

 

「はい、もちろんです。実は…」

 

ツグミは自分の作戦を東に説明した。

 

「なるほど…。たしかにそれだと敵の想定外の攻撃ができるな」

 

「ですのであとはよろしくお願いします」

 

「わかった」

 

東は内部通話でツグミの作戦を二宮と三輪に説明し、実行することを伝えた。

二宮と三輪は半信半疑な反応であったが、()()考えた作戦だということになっているのでおとなしく従ってくれることになった。

そして嵐山と時枝が児童公園に到着し、柿崎と3人が集まったところで東は二宮と三輪に突入の指示を出した。

 

「今だ、行け!」

 

二宮と三輪が公園の北と南から()()()()()突入して来たものだから、嵐山隊の3人は二宮と三輪に挟撃されないようなフォーメーションで攻撃を開始した

三対二、いや四対二という最高の状態での戦闘開始となったことで嵐山隊の4人は勝てる確信を持っていたに違いない。

しかしツグミがあえて嵐山隊に都合の良い状態を作り出したのには理由がある。

 

地上での戦闘が始まり、佐鳥は援護射撃をするために身を乗り出してイーグレットを構えた。

この状態では照準器(スコープ)に映る敵の姿に夢中になってしまい、背後から近付いて来る敵に対しての警戒心はゼロになる。

佐鳥も照準器(スコープ)の中の敵のみに集中してしまい、周りの音や気配にまったく気付くことはなかった。

そんな彼にツグミは弧月を握って一気に間合いを詰めた。

 

「!?」

 

足音を立てず、また無言で首を一刀で落としたものだから、佐鳥は何が起きたのかまったくわからない状態で緊急脱出(ベイルアウト)してしまった。

嵐山たち地上部隊も佐鳥の異常に気付いたのは、彼の緊急脱出(ベイルアウト)の軌道が視界に入ったからで、あまりにも突然のことだったので動揺が走る。

そのせいで一瞬だが動きが止まり、そこにツグミがマンションの屋上の柵に足をかけてイーグレットを撃ったのだ。

彼女の弾は時枝の左側頭部から右頬へと貫通し、トリオン伝達脳破壊で時枝は緊急脱出(ベイルアウト)となった。

 

「気を付けろ! 霧科くんのイーグレットがこちらを狙っている! 射線を遮る位置に移動するぞ!」

 

嵐山の指示で柿崎はツグミの狙撃を逃れる動きをした。

シールドを張ろうにも突撃銃(アサルトライフル)を持っているから両防御(フルガード)はできない。

彼女のトリオン能力ならシールド1枚くらい簡単に割ることができる。

そうなれば防御よりも回避を選ぶのは賢い考えだ。

しかし()が動いているとはいってもツグミにとっては楽勝で、残すはあとふたりだけである。

 

児童公園内では二宮と三輪が嵐山隊に対して決定打を打たず、あえて時間稼ぎをするようにのらりくらりと攻撃をしたり敵の攻撃を回避するだけといった()()()()()動きをしていた。

そこに佐鳥と時枝の緊急脱出(ベイルアウト)である。

当初は嵐山隊に有利な条件であったのだが、わずかな時間にその有利な状況をひっくり返されてしまった。

何が起きているのか良くわからない状況であるが、こうなると嵐山と柿崎は目の前にいる二宮と三輪を二対二の五分の条件で戦いたいはずで、ツグミの援護射撃は避けようとするに決まっている。

そこで西エリアへと向かって走って行った。

こちら側なら射線を遮ること木が植えられているから、ツグミの援護射撃は受けられないという理由だ。

援護射撃さえなければ二対二で戦える。

しかしその動きを読んでいたツグミはすでにマンション屋上の狙撃ポイントを捨てて児童公園へと向かっていた。

彼女が二宮たちと合流すれば東隊有利の三対二の状況に持ち込めるのだが、彼女の目的はそれではない。

嵐山と柿崎の前の姿を晒すことが目的なのである。

 

ツグミが児童公園に到着した時には戦場の位置が初めとは変わっていた。

初めは佐鳥の援護射撃が上手く決まる東エリアであったが、その佐鳥が消えてツグミが狙撃をするようになったのだから、逆に射線の通らない西エリアに移動したわけだ。

そこにツグミが現れたものだから、嵐山と柿崎は二対三の不利な状態になったことに気付いた。

しかし逆に彼女による射撃がなくなったということにもなり、狙撃を警戒せずに済む…と嵐山は考えて再び東エリアまで嵐山と柿崎は一旦退避することにする。

 

「ふたり固まっていると集中砲火を浴びることになる。そこで東隊の3人がおれたちを追って東エリアに入って来たら、そのタイミングでおれは北、おまえは南と二手に分かれて挟み撃ちにする。機動力はおれたちの方が上だがタイミングを間違えればアウト。これは賭けになるが上手くいけば3人を一気に倒せるぞ」

 

嵐山は柿崎に指示を出すが、柿崎は慎重だ。

 

「それはそうだが、東さんはどこにいるんだろうか?」

 

「ああ、それは気になるが、少なくともこの公園の中の人間を狙撃できる場所にはいない。マンションの屋上にはついさっきまで霧科くんがいたんだし、他に狙撃できるような場所も見当たらないからな。東さんのことだから、彼女が地上に降りたことで交代にあの位置にやって来るだろうが、それには時間がかかるはずだ。だから一刻も早く終わらせよう。そうしない二対四になってしまい勝てる見込みはなくなる」

 

「東隊がそれを狙って時間稼ぎをするかもしれない」

 

「いや、それは大丈夫そうだ。ほら、もう追い付いて来た。一気に片付けるぞ!」

 

二宮、三輪、そしてツグミの3人は東エリアと西エリアの境の出入り口を抜けて東エリアに入って来た。

両エリアを結ぶのは中央にある出入り口1ヶ所だけなので、そこで待ち受けていれば楽に攻撃できる。

おまけに3人が固まった状態であったから、そこを嵐山と柿崎は突撃銃(アサルトライフル)で集中砲火を浴びせかけた。

 

「「「両防御(フルガード)!」」」

 

この状況を見抜いていた…と言うよりも嵐山と柿崎が集中砲火を浴びせかけるようにわざと3人で固まって狭い通路を抜けようとしたツグミと二宮と三輪は3人同時に両防御(フルガード)する。

さすがにこの()()()を破壊することができない嵐山と柿崎であるが、両防御(フルガード)をしている間は反撃ができない。

東隊のトリオンが切れてシールドが破られるのが早いか、嵐山隊のトリオンが切れて攻撃ができなくなるのが早いか…そのどちらかだと観客は考えていた。

しかし2部隊(チーム)に均衡はすぐに破られた。

東の狙撃が嵐山の動きを止めたのだ。

マンションの屋上で狙撃のタイミングを見計らっていた東は450メートル先にいる嵐山の左側頭部を見事に撃ち抜き、彼を緊急脱出(ベイルアウト)させてしまう。

残るは柿崎ひとりとなった。

東隊はまだ4人とも無事で、狙撃手(スナイパー)に狙われながら地上の3人とひとりで戦うのは不可能である。

しかし自発的に緊急脱出(ベイルアウト)することもできず、柿崎は八方塞がりとなってしまったのだった。

トリオンキューブを右の手のひらに浮かべながら冷ややかな目をしている二宮。

右手に弧月、左手に拳銃(ハンドガン)を握りながら標的(ターゲット)を睨みつけている三輪。

そしてツグミは弧月を握りながら困った顔をしていた。

なぜ困っているのかというと、残りの敵がひとりで、二宮と三輪はまだ無得点であるからだ。

 

(最後の1点をどちらが取るかが問題なのよね…)

 

初の部隊(チーム)ランク戦であるからせめて1点は取りたいと思うのは無理もない。

おまけにツグミが2得点であるから、無得点で終わらせるのは癪である。

だが佐鳥を倒すのはツグミにしかできなかったことで、時枝への狙撃も彼女がマンションの屋上にいることをアピールするために必要であった。

わざと外すという手もあったが、400メートル弱の()を外すのは彼女のプライドが許さない。

そして彼女が地上に降りたことでしばらく狙撃はないと油断させることも絶対に必要なことであったから、この流れは仕方がないのだ。

なにしろ彼女のこの試合での目的は「狙撃手(スナイパー)は重要なポジションである」ことを知らしめるためであったのだから。

彼女にはいくつかの作戦が頭の中にあり、狙撃手(スナイパー)を一切使わないものもあった。

しかし初戦で狙撃手(スナイパー)の有用性をアピールしようと考え、二宮と三輪に囮として動いてもらったのである。

これは東の立てた作戦ということになっているから二宮と三輪も渋々それに従っているのだが、ツグミの策略だとバレたら非常にマズイことになるだろう。

 

ようやく二宮と三輪は柿崎に向けてそれぞれ攻撃を始めた。

こうなると柿崎は両防御(フルガード)で身を守るしかない。

勝ち目はほぼゼロとなったが、だからと言ってむざむざ殺られたくはないと最後まで戦うつもりなのだ。

その気迫は賞賛すべきだが時間稼ぎにすらならなかった。

 

東の放った1発が柿崎の腹に風穴を開けたのだ。

東はツグミの立てた作戦を知っている唯一の人間で、狙撃手(スナイパー)として自分の役目を果たした。

狙撃手(スナイパー)は地上部隊が戦いやすいように援護射撃をするという役目と同時に、地上部隊が敵を追い詰めて狙撃手(スナイパー)がトドメを刺すという役目もある。

そしてこの東の狙撃は二宮と三輪のどちらが得点するかで譲り合わない状況も打破したことになる。

二宮と三輪はお互いに譲り合わなかったが、東に得点されたのなら仕方がないと諦められるはずだ。

柿崎は戦闘体を破壊されて緊急脱出(ベイルアウト)し、記念すべき部隊(チーム)ランク戦初勝利は東隊の全員生存という誰も想像していなかった結果に終わったのだった。

これで暫定1位の座を得たこととなり、以後部隊(チーム)が増えてランク戦は活気溢れるものになっていくのだが、ツグミが辞めた後も東隊の1位はしばらくの間続くことになる。

 

 






マップ「市街地B」ですが、現在のランク戦で使用されているマップとは異なるものになっているので、実質オリジナルマップです。
「市街地B」と呼称したのは、現在のそれと同様に建物が密集していて背の低い民家だけでなくマンションや学校、ショッピングモールなど高い建物と低い建物が混在する地形であるためです。
のちの「市街地B」の元になったマップということにしておいてください。

この試合について事前に作戦会議はしていましたが、結局「その時の状況に応じて臨機応変に」というところまでしか決まっていませんでした。
そこでツグミは自分の考えた策を東の提案ということにして二宮と三輪を動かします。
これがツグミの考えた作戦だと知られたら、()()ふたりが素直に動いてくれるとは思えないからです。
あの試合の後、観客たちは「東さんの戦術ってスゲェ」ということになって()()使()()戦いに興味を示すようになりました。
そしてそれがボーダー隊員の戦力のアップに繋がっていき、彼女の最終的な「ボーダー全体の戦力アップをすれば忍田が苦悩することも、迅が悪い未来を視ることもなくなる」という目的を達成することになるわけです。
よってこの試合での彼女の戦術は戦略的目標へのステップのひとつに過ぎず、さらに次のステップをすでに考えているのですが、それは次回に。


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