ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

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293話

 

 

[千佳、そっちに霧科先輩が行った。先輩は千佳が自分の身を守るために撃つことができるかどうか確かめるって言ってた。ここで撃たないと試験に不合格とされるだろう。ぼくも空閑も助けには行けない。だから絶対に撃って先輩を止めろ、いいな]

 

修のその通信は千佳に試験の合否の分かれ目についてヒントを与えたことになる。

ツグミはそれも想定して修に今回の試験の目的を話したのだ。

誰も助けが来ない状態で、自分で自分の身を守るために人間を撃つ。

彼女は「撃たないと修がやられてしまう」という状況であればツグミを撃つことはできた。

しかしそれは修を死なせたくないためであり、同時に自分が役に立たないことを責められたくないという気持ちがまだあるのではないかと推測される。

ならば自分が危機に瀕した時、自分の身を守るために()()()撃つことができるだろうか?

ひとまず当たる当たらないは別として、撃てるかどうかを確かめなければならない。

実戦経験の乏しい修と千佳は非常に重要なことを知らずにいた。

戦いの中で大切なのは仲間の命を守ることよりも、自分自身の命を守ることである。

仲間を助けるのは当然なのだが、それは自分自身に余裕があってこそで、自分がギリギリの状態にあって自らの命を蔑ろにしてまですることではない。

遊真が修を助けようとするのは遊真自身に自分を守ることのできるだけの余裕があるからこそできるのであり、自分自身すら守ることのできない修に遊真を守ることなどできはしないのだ。

すべての隊員が自分自身を守ることができれば()()()犠牲者は出ない。

よってツグミは修と千佳にも最低限自分自身の身を守ることができるようになってもらわなければ安心して近界(ネイバーフッド)へ送り出すことなどできないと、千佳の最終試験をこの模擬戦形式にしたのだった。

 

千佳はこの模擬戦で自分が試されていることは理解していた。

しかし単に人が撃てるかどうかではなく、自分の身を守るために撃てるかどうかの確認であることを知ったわけだが「ここで撃たないと試験に不合格とされるから」という理由で撃たなければならないと考えてしまう。

 

(ツグミさんを撃てなかったらわたしは遠征に行けなくなるかもしれない。撃つことはできてもさっきは全然当たらなかった。また次も同じように当たらなかったらどうしよう…。訓練でやった狙撃の的は模擬人型近界民(ネイバー)で、複雑な動きはなかったから当てることもできたけど、ツグミさんの動きは全然わからなくて1発も当てられなかった。また当たらなかったら今度こそ不合格にされてしまう)

 

千佳はそんなことを考えていたが、そのことをツグミが知ったら攻撃よりも先にその愚かな考え方に対して()()するだろう。

戦闘中に「当てられなかったら不合格になる」と考えている時点でアウトなのだ。

たしかにこの模擬戦は試験ではあるが、たとえ試験であるとしても合格したいから撃つ、不合格になりたくないから撃たなければならないと考えて戦うものではない。

命の奪い合いのない戦いであるからそんな()()()戦いしかできず、実戦でなくとも「死にたくなければ必ず相手を仕留める」といった覚悟で戦わなければいけないのだ。

 

 

 

 

千佳がまったく移動をせずに初期位置ともいうべきマンションの屋上にいるものだから、ツグミは彼女のいる場所から直線で約400メートルのビルの屋上へと再び戻ってきた。

ここなら千佳がイーグレットで撃とうと思えば撃てる位置である。

さっきはここで止まったツグミを確認してはいたが、千佳は撃たずにいた。

バッグワームを使っていないのだからレーダーで位置はわかっているはずで、照準器(スコープ)を覗けばツグミの表情だってわかるだろう。

 

(チカちゃんはわたしの存在に気付いている。イーグレットの銃口もこっちを向いていて、後は冷静に引き金を引くだけ。でもわたしだって無抵抗で的当ての的になる気はないわよ)

 

ツグミは千佳の微妙な動きを確認し、狙撃と同時にさっと左に移動した。

続いて隣にあるほぼ同じくらいの高さのビルの屋上にジャンプし、そこで立ち止まる。

 

(1発目を外してしまったから次は自信がなくて指が上手く動かないでしょうね。だんだん近付いて行くんだから当てやすくなるはずだけど、外せば外すほど自信を喪失してしまうもの。特にチカちゃんは自己肯定感が低いから何かやって失敗するとすぐに自分はダメだって思うようになる。たぶん今も1発目を外したせいで2発目を撃つのに躊躇ってしまっているはず。…さあ、早く撃ちなさい。次はもっと接近するわよ)

 

千佳は2発目を撃った。

しかしそれも見事に外し、その隙にツグミは南側にある7階建てのマンションの屋上に移動した。

 

(さあ、ここは難しいわよ。5階建ての建物の屋上にいるチカちゃんでは低い位置からの狙撃になるし、南側だから逆光になる。わたしを撃とうと思ったらこの位置は条件が最悪。逆にわたしがチカちゃんを狙撃するには最高のポジションね。…さて、わたしも1発撃ってやろうかな)

 

ツグミはイーグレットを起動し、千佳を照準器(スコープ)に捕らえた。

千佳もツグミに銃口を向けていて、そのまま撃てば命中するはずである。

しかし自分が狙われているとわかると、貯水タンクの後ろにさっと身を隠してしまった。

 

(何で撃たないのよ! 今は条件は悪いけど最後のチャンスだったのに。わたしがイーグレットではなくアイビスを構えていたならその威力の差を考えて勝負を諦めるのはわかるけど、イーグレットなんだから早く撃った方が勝ちなのよ。よほど自分の技量に自信がないのね。まあ、わたしが自信を失わせた部分もあるけど)

 

「当てられなかったら不合格」のプレッシャーが千佳の指を動かなくしていた。

ツグミはグラスホッパーを展開して南側から真っ直ぐに近付いて行くのだが、空中で身を隠す手段などないのだし、シールドを展開していないのだから千佳は勇気を出して引き金を引くだけでいい。

しかしこれまでの狙撃が全部失敗しているから次も失敗すると思い込んでしまっているのだ。

ここで千佳の「思い込みの強さ」がマイナス面で働いてしまっていた。

撃てるという思い込みであれば多少技量不足でも撃つだろうが、撃てないという思い込みであるから撃とうもしない。

ツグミは悔しいので千佳が隠れた貯水タンクを撃ってそれを破壊した。

おかげで千佳は大量の水を浴びてずぶ濡れだ。

 

 

とうとうツグミは千佳のいる場所から約30メートルという隣のマンションの屋上まで来てしまった。

ここからならイーグレットよりも通常弾(アステロイド)の方が使い勝手が良いと、ツグミはイーグレットからメイン・サブ共に通常弾(アステロイド)に持ち替える。

メインとサブの両方を通常弾(アステロイド)にするということはシールド等の防御はせず、攻撃に専念する意思満々であることを示していた。

 

「チカちゃん、聞こえるわね? あなたがなかなか当たる弾を撃てないからここまで来ちゃったじゃないの」

 

ツグミは大声で千佳に呼びかけた。

 

「あなたは自分が人を撃てるようになったと思い込んでいるようだけど、模擬人型近界民(ネイバー)しか撃っていないから本物の人間の動きがわからなくて撃っても当てることができないのよ」

 

「……」

 

「今のあなたとわたしの距離は約30メートルしかない。イーグレットでは当てにくいでしょ? だけどわたしの通常弾(アステロイド)ならちょうどいい射程で、わたしは100%外すことはないと断言できるわ。あなたは狙撃手(スナイパー)として絶対にやってはいけないことをしてしまった。それは敵を自分に近付けてしまったということ。狙撃手(スナイパー)は自分の居場所を知られてはならないとレイジさんから教えられたはずよ。それなのに何でいつまでも同じ場所にいたの? それってオサムくんの指示がなかったからよね?」

 

「……」

 

「なぜ自分で考えて行動することができないのかしら? たしかに自分の判断で行動することは難しいわ。だけどあなたはそれだけじゃなくて、もしそれで失敗すれば誰かに責められるってまだ心の隅に残っているんだと思う。それが怖くてオサムくんの指示が出るのを待っていたんじゃないの?」

 

「……」

 

「オサムくんは自分の戦術がことごとく効果なくて自信を失い、いつもは彼を励まして立て直しをしてくれるユーマくんはジンさんが相手をしていてそれどころじゃない。ここであなたが自分自身でこの状況における最適解…とまではいかなかくても何らかの答えを出すことができたらこんなことにはならなかったでしょうね」

 

「……」

 

「わたしに何も言い返せないところまで以前のあなたと全然変わっていない。自分の行動に正当な理由があるのなら弁解できるのに、その理由がないから何も言えないのよ。…ここでわたしがあなたを落とせばあなたは戦線離脱しなければならない。そうなるとオサムくんはまた自分のせいだ、自分の判断ミスであなたが試験に不合格になったと落ち込むでしょうね。まあ、それは仕方がないことだけど、これが実戦だったらどうなると思う? 単に戦線離脱だけでは済まないわ。アフトクラトル遠征で同じようなことになれば、あなたはアフトクラトルの捕虜としてハイレインの元へ連れて行かれて(マザー)トリガーに放り込まれることになる。戦いで負けるということはそういうことなのよ。戦闘体を破壊されたら安全な場所に緊急脱出(ベイルアウト)してそれでおしまい、なんて近界(ネイバーフッド)での戦いでは通用しないんだから」

 

「……」

 

「さあ、おしゃべりはこれでおしまい。本気でいくわよ。あなただってこういう場合を想定して炸裂弾(メテオラ)くらいは装備しているんじゃない? 少なくとも両防御(フルガード)で身を守ることはできるはず。あなたが人を模したものは撃って当てることはできても生身の人間を撃って当てることができないと()()()()わかったから無駄な時間はこれで終わりよ。…両攻撃(フルアタック)!」

 

ツグミは千佳に向けて通常弾(アステロイド)両攻撃(フルアタック)で攻撃をした。

それを千佳は両防御(フルガード)で受ける。

地面に固定した彼女の両防御(フルガード)であればツグミの両攻撃(フルアタック)は十分に防ぐことができるが、両防御(フルガード)をしている以上反撃はできない。

ツグミは1撃目の両攻撃(フルアタック)の直後、大きくジャンプして千佳のいるマンションの屋上に着地した。

そしてすぐに2撃目の両攻撃(フルアタック)

ゆっくりと歩いて近付きながら両攻撃(フルアタック)を続けるツグミに千佳はなすすべがない。

こうなればツグミのトリオンが切れるまで亀のようにじっと身を守っているしか千佳にはできないのだ。

 

「なんて無様な格好かしら? あなたの取り柄はその膨大なトリオンしかないものね。わたしのトリオンが切れるまでずっとそうして小さくなって怯えていればいい。もしくはこの絶体絶命の状況をひっくり返す方法でも考える? まあ、これまで自分で考えて行動することをしてこなかったあなたには無理かもね」

 

ツグミは通常弾(アステロイド)両攻撃(フルアタック)を続けた。

千佳が攻撃されて手も足も出ない状態であることは修も承知しているが、足を切られていて助けに行くどころか交差点から一歩も動けずにいる。

遊真は迅と戦っていて、迅が千佳のいる場所へと行かせないようにしているから援護に向かえない。

 

そしてツグミは千佳のすぐそばまでやって来た。

その距離は1メートルもなく、ツグミの手は千佳の固定シールドに触れることもできる。

 

「チカちゃんの両防御(フルガード)とわたしの徹甲弾(ギムレット)のゼロ距離攻撃…どちらの方が勝つか試してみたかったのよね。こんな形で試すことになるとは思っていなかったわ」

 

ツグミは悪役令嬢のごとく千佳を罵って責めてきた。

そして崖っぷちまで追い詰めたことになり、千佳がヒロインとなれるのなら自力でこの状況を覆すか、王子様が助けに来てくれるはずである。

しかし千佳はヒロインとして不適格で、誰も助けには来ず、そして自分で勝利を勝ち取ることもできなかったのだった。

 

徹甲弾(ギムレット)

 

ピシッ

 

ツグミの徹甲弾(ギムレット)が千佳の固定シールドにヒビを入れた。

並の人間のシールドであれば木っ端微塵になっただろうが、さすがトリオンモンスターである。

 

「ふ~ん…ヒビが入る程度か。でも2発目を撃ったら中にいるあなたもおしまいね。さあ、自分の無力さと愚かさを悔いるといいわ。…徹甲弾(ギムレット)!」

 

「いゃあぁぁ!」

 

千佳は目を瞑ってしまった。

そして徹甲弾(ギムレット)の弾はいとも簡単に固定シールドを破壊し、千佳は徹甲弾(ギムレット)の直撃を受けてしまう。

結局何もできずに戦闘体を失い、生身でうずくまる千佳の姿が現れた。

 

「これで詰んだわね。わたしがアフトのトリガー使いだったらあなたを拘束してハイレインの前に連れて行く。そうすればご褒美をたっぷりと貰えるでしょうから。その代わりにあなたは死ぬまで『神』として苦しむけど」

 

「……」

 

「これでもうあなたに用はない。わたしはこれからジンさんの所に行ってユーマくんと戦うのも良し、オサムくんにトドメを刺すも良し。あなたは自分の身を守ることができなかった上にチームメイトを危険に晒してしまったことになるのよ。そこでチームメイトが落とされるところを見ながら反省しなさい」

 

そう言い残したツグミは迅に通信をする。

 

[ジンさん、そっちはどうですか?]

 

[ああ、さすがに遊真は強いよ。マンティスのせいでなかなか間合いに入れない。足止めが精一杯だ]

 

[こっちの用は済んだのでそっちへ行きましょうか?]

 

[メガネくんはどうする?]

 

[放っておいても問題はないと思います。足をなくして動けないですし、放っておけばトリオン流出過多で換装が解けてしまうでしょうから。そして自分の判断ミスがどれだけ重大な問題に発展するか隊長として()()()姿()()最後まで見届けてもらわなければなりません]

 

[じゃ、こっちへ来てくれ。おまえもやることをやっちまったんだからさっさとこんな不毛な模擬戦を終わらせたいだろ?]

 

[ええ。じゃあ、そっちへ行きます]

 

 

 

 

ツグミは戦闘体のあちこちからトリオン漏れをしている迅と遊真が対峙している姿を見付けた。

このまま勝負をつけずに放置しておけば両者ともトリオン流出過多によって戦闘不能となるだろう。

この戦闘フィールドで無傷でいるのはツグミだけで、修と遊真が戦闘不能になった瞬間に模擬戦は玉狛第2の負けという結果で終了することになる。

だからわざわざツグミが迅と遊真の戦闘に介入する必要はないのだが、ここで無駄な時間を費やすことはない。

 

「ジンさん、お待たせしました。だいぶやられてますね~」

 

「そりゃ相手が遊真なんだからな。有吾さんの息子だが一番優秀な弟子でもあるんだぞ」

 

「でもジンさんだって最上さんの一番弟子でしょ」

 

「まあな。…じゃ、さっさと終わらせよう」

 

「了解」

 

ツグミは迅に返事をすると、続いて遊真に言う。

 

「ユーマくん、あなたはあなたの役目をきちんと果たしてね」

 

 

現在3人がいる場所は市庁舎の屋上で、遊真の有利に働くような条件はひとつもない。

B級ランク戦のRound5以降は修のワイヤー陣を上手く利用した戦法を駆使してきて、それは遠征部隊の特別訓練にも及んでいる。

だがここにはワイヤー陣はないし、修もいない。

千佳の援護射撃もないという状態であるから、遊真は単身でA級レベルのふたりを相手にしなければならないのだから苦戦は必至。

だというのに遊真の顔は絶望していなかった。

それは心に余裕があるからなのだが、その余裕とは殺られても死にはしないという安心感である。

斬られようと撃たれようと戦闘不能になるだけで絶対に死なないという保証があるものだから恐れることは何もない。

遊真はひとりで近界(ネイバーフッド)の数々の戦場を駆け、そこを生き抜いてきた強者だ。

しかしボーダーに入隊してからは仲間と一緒に戦うことが普通となった。

いや、仲間と一緒に戦うことには何の問題もない。

問題は緊急脱出(ベイルアウト)によって戦闘体を破壊されても生身の身体が安全の保証をされている場所に転送されるというシステムが当たり前になってしまい、戦闘体が破壊されることで命の危険に晒される心配がなくなったということで、平気で手足を犠牲にするという戦い方が身に付いてしまっていることだ。

遠征先では原則緊急脱出(ベイルアウト)が使えないことをツグミは強く説いてきたのだが効果はなかったようである。

 

(こうなったらこんなバカバカしい模擬戦なんて早く終わらせてしまおう)

 

ツグミは両手にトリオンキューブを浮かべると、迅のタイミングに合わせて通常弾(アステロイド)を撃つ構えであった。

間合いを取って攻撃のチャンスを見計らっている迅と遊真。

ふたりの気迫や息遣いなどは修と千佳といった()()にはないベテラントリガー使いのもので、ツグミはこのふたりの勝負見たさにこの模擬戦を計画した部分もあった。

 

迅とツグミが合流したことで、遊真は自分が圧倒的に不利になったことに気付いた。

 

(こりゃヤバイな。きりしな先輩の戦い方はB級ランク戦で何度も見てきたけど、それは個人(ソロ)での戦いだ。迅さんと連携した時にどうなるか…。それにまだ見たことのない技をいくつも持っているに違いない。1足す1が2じゃなくて3や4になるケースは多いけど、このふたりの場合は全然想像できないぞ。どうやったらこのふたりを倒せるんだ…?)

 

ツグミはいかにも迅と共闘して遊真を倒そうとしているかのように()()()いた。

そうすれば遊真はツグミにも意識を向けなければならず、迅だけに集中できない。

そういう状況を作って遊真にプレッシャーを与えるのがツグミの戦術である。

これまで遊真はマンティスで迅にダメージを与えていたが、ツグミが加わったことにより通常弾(アステロイド)で刃を折られることを危惧しているからなかなか攻撃できずにいた。

長く伸ばしたスコーピオンであるから攻撃範囲は広がるが強度は格段に下がり、通常弾(アステロイド)で破壊することは簡単である。

刃を折られたタイミングで迅のスコーピオンを受けたら受け太刀も防御できずに斬られておしまいとなるだろう。

グラスホッパーを使って一気に間合いを詰めて…と考えてもツグミもグラスホッパーを持っているからそれを使っての背後からの急襲の可能性もありうる。

迅を倒せてもツグミに殺られておしまいだ。

遊真の攻撃用トリガーはスコーピオンしかないため攻撃の幅は限られたものとなり、迅との1対1ならともかくツグミが加わると手も足も出ない。

 

そしてしばらく迅と遊真は睨み合っていたが、とうとう動きが見られたのだった。

 

 

 

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