ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

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327話

 

 

犬飼と辻の緊急脱出(ベイルアウト)の種明かしは簡単なものである。

転送先を遠征艇ではなく別の場所つまり狩猟小屋に指定しただけだ。

別動隊がアフトクラトルに到着した際、エリン家の狩猟小屋のすぐそばに遠征艇を停めて「いざという時に使用する機材や道具」をここで保管していた。

その「いざという時」が誰かが緊急脱出(ベイルアウト)した時であり、「使用する機材」というのが緊急脱出(ベイルアウト)の転送先を指定するための機械、そして「道具」とは簡易トリオン銃(ターミガン)であった。

ツグミは遠征部隊本隊メンバーに対して何度も念を押すようにアフトクラトルでの戦いでは緊急脱出(ベイルアウト)をしない戦い方をするように誘導してきた。

しかし実際には緊急脱出(ベイルアウト)をするような状況に追い込まれることはありうるわけで、その時に遠征艇に転送されることを避けるために別の場所に転送されるようセッティングをしてあったのだ。

ボーダーの正隊員が緊急脱出(ベイルアウト)したならばそこに遠征艇があると考えて、ハイレインは確認のために部下を見に行かせるだろう。

自分では行かずに他の人間を行かせるとなれば飛行可能なランバネインだということは容易に想像できる。

その狩猟小屋にゼノンを待機させ、彼のトリガーで緊急脱出(ベイルアウト)した隊員を遠征艇へと転送すれば小屋の中で捕まってしまうこともない。

そしてランバネインが到着した時には誰もいなくて骨折り損の…ということになる。

遠征部隊本隊メンバーが別動隊の存在を知らなかったら事はスムーズに進まないが、すでにキオンのトリガー使いがツグミと一緒に先乗りしていろいろ工作をしていることを知っているから犬飼と辻もゼノンのことを怪しまずに従ってくれたわけだ。

 

 

ハイレインの目的は「雛鳥の奪還」であるが、欲をかいて正隊員も全員捕虜にしたいと考えるだろう…とツグミは推測しており、実際にそのとおりになっている。

ツグミはハイレインがライバル貴族たちの評判を非常に気にしていてナーバスになっていることを利用しようと考えた。

玄界(ミデン)に侵攻して得られたものが32人の雛鳥だけで、損失はイルガーやラービットを含む大量のトリオン兵と優秀なトリガー使いふたり。

それなのに雛鳥を奪い返されてしまえば玄界(ミデン)侵攻の結果は損失だけとなり、ライバル貴族たちから笑い者にされるのは目に見えている。

そんなことにならないためには雛鳥だけでなくのこのことアフトクラトルまでやって来た正隊員を含めて全員捕虜にするしかないのだ。

だから遠征艇の場所を確定したくて必死になっているのだが、緊急脱出(ベイルアウト)による生身の身体の転送先には遠征艇はなかった。

そうなると後はC級隊員と遠征部隊が艇に到着するのを待って艇を攻撃して破壊するという策に変更するしかない。

さらにボーダーがキオンと手を組んで近いうちに大規模な侵攻があるというかなり真実味のある噂 ── 実際に手を組んでいるのは間違いないが ── のせいで下手に深追いせずにハイレインは「遠征艇の停泊場所を突き止めて全員生け捕りする」という判断をしたのだった。

 

 

◆◆◆

 

 

犬飼と辻の緊急脱出(ベイルアウト)騒ぎがあったちょうどその頃、ツグミは勤務を終えて幼年学校を出た。

2時間前にはC級隊員がいなくなったと大騒ぎになり、職員や教員たちが駆り出されて捜索を行い、とうとう校内にはいないことがわかり校長がハイレインに報告をした。

そしてその30分後、C級隊員の脱走はハイレインの知るところとなり、城郭都市全域にサイレンを鳴らして緊急非常事態の宣言が発令された。

緊急事態宣言が出るということは敵の来襲という意味で住人たちはパニックとなったのだが、南門の外の耕作放棄地でC級隊員と実動部隊が発見されたことで城内の騒ぎは収まったのだった。

その後は街の中は普段と変わらない平穏を取り戻していたが、ツグミがこのチャンスを利用しないはずがない。

幼年学校のあるエリアは住宅が少なく昼間でも人通りがほどんどない上に、さらにまだ雨が降っているからよほどの用事でもない限り外出をしようなどと誰も考えないから彼女の周りに人影はひとつもなかった。

 

(たぶん必要はないだろうけど、念には念を入れておこうかな。それにハイレインに対してはちょっとばかり仕返ししてやりたいし)

 

ツグミは周囲に誰もいないことを確認すると左手を水平に伸ばした。

 

(スラッシュ、起動)

 

すると彼女の手にはスラッシュが握られ、さっと右手で支えてその銃口をベルティストン家の居城の最上階の部屋に向けた。

そして照準器(スコープ)を覗いて威力の調整をする。

 

(アイビスモードで出力を最大に…。これなら周囲のシールドを破って建物に命中させられるはず。いくわよ…)

 

発射(ファイア)!」

 

イルガーですら1発で墜とすことのできる砲撃である。

ベルティストン家の居城を守るために張り巡らされたシールドは木っ端微塵に砕け散り、最上階の部屋も一瞬で消滅してしまった。

建物の破片すら残らないほどの威力にしたのは瓦礫が街へと落下しないようにとの配慮で、実際わずかに小豆大の欠片がパラパラと民家の屋根の上に降り注いだだけで済んだ。

 

アフトクラトル四大領主のひとつであるベルティストン家の居城が突如敵の攻撃を受けて地上部分の一部だけだが破壊されてしまったのだからこれは前代未聞の一大事である。

城壁の中に響き渡った轟音で民家の窓ガラスの一部が割れたりヒビが入ったりしたものだから、さっきの緊急非常事態を知らせるサイレンよりも住民たちを驚かせた。

さらにもう1発撃って残りの部分も吹き飛ばす。

これで塔を破壊しただけなのだが効果は絶大だ。

これだけ派手にやれば城外にいるハイレインたちが気付かないはずもなく、地下の研究室(ラボ)にいた技術者(エンジニア)たちはハイレインに報告をすると慌てふためいて基地から避難をしてしまう。

ツグミは居城を狙われたことを知ったハイレインの心の中を容易に想像することができた。

 

(城外で戦っているといってもハイレインたちがこの轟音に気付かないはずがない。この状況でそれだけの大音響がして部下から『何者かに強襲され、城の塔を破壊されました』なんて報告を受けたら誰だって…ね)

 

騒ぎが起きる前に現場を離れたツグミはほくそ笑みながら早足で南市場へと向うことにした。

万が一砲撃を目撃されていた時に直接エリン家の屋敷に帰ることでディルクとの関わりを知られてしまうためのそのリスクの回避と、市民の様子を確認するためだ。

 

 

 

 

南市場はいつくかの屋台は出ているものの客の姿はほとんどない。

雨が降っているせいもあるが、午後になれば雨が止むとわかっているのだから買い物は午後にしようと考えて外出を控えているはずだ。

ツグミは何度も買い物をして顔馴染みになっている果物屋で買い物をすることにした。

 

「おばさん、今日は何かいいものが入っていますか?」

 

「あんたはエリン家の…。今日はあんまり質のいいものは入っていないからねえ。残念ながらお貴族様の口に合うようなものはなさそうだよ」

 

「それは残念です。ところで今朝のサイレンとさっきの大きな爆発音にはびっくりでしたね?」

 

「ああ、その話かい…。あたしがここで開店の支度をしてたところにサイレンがなって、そりゃびっくりしたよ。あんなの何年ぶりかねえ…。それにさっきの爆発音、てっきりどこかの国が攻めてきたのかと思ったよ。でも2回大きな音がしただけであとはしんと静まり返っちまって…。あれは何だったのかねえ?」

 

「わたしはお屋敷の中にいて突然の大音響に驚いて花瓶を落としてしまいました。執事さんから聞いた話だとベルティストン家のお城が何者かに砲撃を受けて塔の部分が全壊してしまったそうですよ」

 

「ハイレイン様のお城が!? そりゃ大変だ」

 

「でも敵の攻撃にしては中途半端ですから、これは宣戦布告ではないかと旦那様がおっしゃっていました」

 

「宣戦布告? ってことは近いうちに大きな戦争があるってことかねえ?」

 

「かもしれません。噂だとキオンが玄界(ミデン)と手を組んで侵攻してくるかもしれないということですから」

 

玄界(ミデン)か…。そりゃ玄界(ミデン)の子供たちをさらってきたっていうんだから恨まれて当然さね。…それで何か買っていくかい?」

 

「それじゃあ…このクランベリーの小袋を3つとリンゴを4個ください。ドライフルーツにしておけばいつでも食べられますからね」

 

「あいよ」

 

ツグミはフルーツの入った紙袋を受け取ると支払いをし、この市場ではこれ以上の情報収集は無理だとわかってエリン家の屋敷へと帰宅した。

もちろん誰にも尾行されていないのを確認してからである。

 

 

◆◆◆

 

 

ボーダーの遠征部隊との戦いの真っ最中であったハイレインの耳にも砲撃の轟音は届いていた。

城郭都市の方から聞こえてきたのだし、その直後に部下から攻撃を受けているとの報告があれば血相を変えて戻るはず。

しかしボーダーのことを放ったらかしにはできないため、ハイレインは苦渋の選択を迫られた。

 

「ランバネイン、俺を抱えて城まで飛んでくれ。ヴィザ翁、ここはあなたにお任せします」

 

ハイレインとランバネインが帰城し、ヴィザが残るということに決めたらしい。

ここで真っ先にミラを戦闘不能にし窓の影(スピラスキア)を封じておいたことが役に立つ。

ハイレインは自分の目で城郭都市の様子を確認しなければならない領主としての義務があるが窓の影(スピラスキア)が使えないために移動はランバネインに頼らなければならないのだ。

ヴィザはハイレインに頭を下げて答えた。

 

「ハイレイン様、お任せください」

 

ヴィザには策があった。

ボーダーの遠征の目的はC級隊員を全員救出することで、たったひとりでも欠けてはならないということをこの男は良くわかっているのだ。

誰かがアフトクラトルに取り残されたら次にその隊員を救出する遠征部隊を出さねばならず、なんとしてでも必ず全員で帰還することを大前提として行動をしているのだから、遠征部隊を足止めする手はある。

 

緊急脱出(ベイルアウト)の転送先が遠征艇ではなくとも、最終的には遠征艇に戻って来なければ玄界(ミデン)には帰ることはできぬ。このまま膠着状態が続けばボーダーにとって有利な状況になるだけ。少々危険ではあるが攻撃範囲を広げて予測のできない場所からの攻撃によってダメージを与えるしかなかろう)

 

星の杖(オルガノン)(ブレード)を密集させることで防御が可能となるが、攻撃範囲を広げてしまうと防御が薄くなってしまう。

しかしそんな受け身な戦闘ではなく積極的に攻撃してひとりでも多くのボーダー隊員を戦闘不能に陥らせなければならない状況である。

幸い近くにいる味方はゼロで、どんなに派手に戦っても周囲は耕作放棄地であるから被害は出ない。

 

「さて、玄界(ミデン)の戦士たちよ。お遊びはここまでにして、そろそろ決着をつけようではありませんか」

 

ヴィザのセリフが終わらないうちに星の杖(オルガノン)(ブレード)が目にも止まらぬ速さでレイジ、小南、京介の戦闘体を真っ二つに切り裂いた。

それが一瞬のことであったから何が起きたのかわからないうちに3人は緊急脱出(ベイルアウト)してしまい、3つの軌道がきれいに並んで狩猟小屋へと飛んで行ったのだった。

想定していた射程よりも3割増しで長かったため、玉狛第1の3人が射程外で安全だと考えていた場所も星の杖(オルガノン)の射程に入ってしまったということである。

大規模侵攻での情報しかなかったのでその時の射程が最大であると思い込んでしまったのが敗因だ。

こうなると(ブレード)がどこまで届くかわからず、下手に近寄るどころか狙撃手(スナイパー)でなければ攻撃は不可能だ。

 

「次はどなたが私の相手をしてくれるのですか?」

 

ヴィザが本気を出したとなれば足止め班のメンバーはその役目を果たすために全員で総攻撃をしなければ勝ち目はない。

これまでは緊急脱出(ベイルアウト)をしない戦いに専念してきたが、もうそんなことは言っていられない。

緊急脱出(ベイルアウト)の転送先が遠征艇ではないとわかったので安心して戦えるはずなのだが、玉狛第1の3人が一瞬で緊急脱出(ベイルアウト)させられた光景を見てしまったことで()()()()()捨て身の戦術ですら効果がないとわかってお手上げ状態である。

 

忍田は三輪のそばに歩み寄ると風刃を彼に手渡した。

 

「きみはこれを使いたくないと言うが、この状況ではきみにやってもらうしかないんだ。やってくれるね?」

 

「俺ではあの男にダメージを与えることはできそうにないですけど」

 

「それでかまわない。無駄な足掻きをしていると思わせることと、少しだけ時間稼ぎができればいい」

 

「少しだけってどれくらいですか?」

 

「最低でも5分。狙撃手(スナイパー)の奈良坂と古寺にも手伝ってもらえば倒せずともC級が遠征艇に避難する時間くらいは稼げるはずだ。このまま少しずつ下がりながら遠征艇に近付いて行き、雨取のアイビスの射程まで入ったところでヴィザを狙撃して倒す」

 

「でもそんなことをすれば遠征艇の場所が敵に知られてしまうのでは?」

 

「もうこうなったら隠し通すよりも一刻も早く全員を収容してここから撤退した方がいいと判断した。C級32人を全員キューブ化するには約45分かかってしまうが、約半数の15人だけでもキューブ化が済めば遠征艇は飛ばすことができるそうだ。だからそれまでの約20分間を耐えしのぐことができればこちらの勝ちとなる。敵の攻撃を受けても大丈夫なように艇の外壁は本部基地の外壁並に強固なトリオンコーティングがしてあるからイルガーの自爆攻撃にも3回は耐えられる。それ以上の攻撃をされたらお手上げだが、奴らは我々を殺すのではなく生け捕りをしたいのだからトリオン兵を無駄遣いしてわざわざ遠征艇を破壊しようとはしないだろう。それにこちらには()()()がある」

 

「奥の手? …わかりました。やってみます」

 

三輪はトリガーを右手に握り締めると叫んだ。

 

「風刃、起動!」

 

 

 

 

C級隊員と護衛班のメンバーは遠征艇から約100メートルの距離まで来ていた。

直接遠征艇に向かって停泊場所がバレてしまうことを避けるためと逃げ回っているように見せるために遠回りをしていたが、そろそろC級隊員たちが体力の限界を迎えようとしている。

トリオン兵はほぼ片付けたがまだ人型が半数残っており、ここから先はC級隊員と東を先に行かせて迅、遊真、影浦、村上の4人でこの場を死守することにした。

この先数十メートルも行くと遠征艇が肉眼で確認できるのだから、絶対にこの先には行かせられないのだ。

 

「東さん、ここは俺たちに任せてC級を連れて先に行ってください。一刻も早くC級を遠征艇へ帰還させることがこの作戦の成功率を高める唯一の手段なんですから」

 

「わかった。迅、後は任せた」

 

東はライトニングに持ち変えると32人のC級隊員たちを連れて森の奥の方へ、そして残った迅たちはそれぞれが自分の()()を手にC級隊員たちとは逆方向へと走り出した。

 

 

 

 

遠征艇の中では居残り組の面々がC級隊員と実動部隊メンバーが姿を現すのを今か今かと待っていた。

艇のドアは開け放たれているから戦闘中の音はずっと聞こえていたが様子は全然わからないので誰もが不安であった。

しばらくしてから突然遠征艇のすぐそばに(ゲート)が開いてそこから換装の解けた犬飼と辻が姿を現し、その後ろからゼノンがゆっくりと出てきたものだから事情を知らされていない修と千佳、オペレーターの3人はびっくりしてしまった。

そこでゼノンがその場にいた全員に事情を話し、納得してもらうと再び(ゲート)を開いてその中に消えてしまう。

彼の持ち場は緊急脱出(ベイルアウト)の転送先の狩猟小屋で、実動部隊のメンバーが緊急脱出(ベイルアウト)をしてしまった際のフォローが役目であったからだ。

もちろん狩猟小屋に()()()()()()()様子を見に来るはずなので、小屋から少し離れた場所に(ゲート)を開いた。

ちょうどランバネインがイライラしながら小屋の周りを1周しただけで飛んで行ってしまうタイミングであり、ゼノンは再び小屋に戻って待機をする。

そして玉狛第1の3人も同様に遠征艇へ送り届け、ゼノンは自分の役目をきっちりと果たしてくれた。

 

そのうちにC級隊員の姿がひとりふたりと見え始めたところで修は艇の外に出てC級たちに指示を始める。

 

「慌てないでひとりずつタラップを上がり、中にいるオペレーターの女性の指示を受けてください。もし怪我をしたり具合の悪い人がいたら中に医師(ドクター)がいますので申告してください」

 

生身の身体で5キロ以上を駆けてきたのだからみんな息を切らしている。

そこに気を利かせた千佳がペットボトルに入ったミネラルウオーターを用意していて艇に乗り込んだC級たちに1本ずつ手渡した。

 

「みなさん、お疲れさまでした。慌てずにゆっくりと飲んでください。まだたくさんありますから、もっと必要なら遠慮なく言ってください」

 

C級隊員は一度プレイルームに案内され、そこで到着した者から順にキューブ化の説明を受けて、ひとりずつ工作室に入ってキューブ化の作業を行った。

キューブ化の作業とはC級隊員32人をそのまま遠征艇に乗せようとすると定員オーバーとなってしまうため、艇の運航に関係のない彼らにはトリオンキューブとなってもらうことで体積を減らすのだ。

おまけにキューブになってもらっていれば食料は不要であるから、その分の荷物も減らすことができるという利点もある。

仮にキューブ化をしなかったら遠征艇の定員を現在の倍にしなければならなかったわけで、そうなると遠征の決行時期がもっと遅れていたのは間違いない。

 

C級隊員の何人かは転んだ時の擦り傷や打撲といった負傷をしていたが、ようやく全員が無事に遠征艇までたどり着くことができた。

ここで実動部隊メンバー全員に「C級帰還」の報が伝えらえ、それが彼らにとってモチベーションのアップにつながる。

ひとつの大きな山を乗り越え、後は実動部隊のメンバーが全員遠征艇まで帰還すれば良いのだから。

しかしあと少しというところで失敗するケースは多く、忍田の「全員、気を緩めずに行くぞ!」の掛け声に力強く「了解!」と返事をして全速力で遠征艇の停泊場所に向かって走り出した。

 

 

 

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