ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

403 / 721
384話

 

 

13時ちょうどにツグミが二宮隊の隊室を訪問すると、二宮ひとりだけが彼女を待っていた。

内容が鳩原未来と雨取麟児絡みのものであれば、たとえ犬飼や辻、氷見にでも()()()()内緒にしておく約束だからである。

 

「あまり時間がないですので単刀直入にお話をします。前に雨取家へ行って雨取麟児の過去についてチカちゃんにいろいろ尋ね、その上で図書館へ行って卒業アルバムの写真を調べて、そして三門市に彼が存在はしていてもその形跡が一切残っていないことを確認したとお伝えしましたよね」

 

「ああ」

 

「でもそれは彼が近界民(ネイバー)であったという証明にはなりません。それに彼の写真が残っていないことも証拠にはならないので、もう少しだけ踏み込んでチカちゃんに戸籍謄本を取り寄せてもらいました。やはり戸籍謄本には麟児の名前はありませんでした。雨取家は両親とチカちゃんの3人家族です。これは公式なものですから、少なくとも雨取夫妻の長男・麟児はこの世に存在しない人間だということになります」

 

「そうか…」

 

「そしてもうひとつ新しい情報です。こちらは鳩原さんについてですが、本人のことではありません。そしてこれも口外無用の極秘情報ですが、城戸司令の許可をもらっていますからあなたにだけお話します。第一次侵攻で行方不明になった少年が生還したというニュースをご存知だと思いますが、その少年というのが鳩原さんの弟の智史さんなんです」

 

「何だって!?」

 

「彼はメノエイデスで発見され、ウェルスさんという人が連れて来てくれたというのはマスコミ発表のとおりです。そのウェルスさんというのがわたしの友人なものですから、わたしのあの一件に関わっていて真実を知っているんですよ。弟さんを探しに近界(ネイバーフッド)へ密航してしまった彼女よりも先にその弟さんが帰って来るなんて運命とは皮肉なものですね」

 

「ああ…。あのバカもこうなることがわかっていたなら…1年半待てば弟が無事に帰って来ると知っていればあんなことはしなかっただろうな」

 

二宮が悔しそうに言う。

 

「弟さんには鳩原さんがボーダー隊員で、去年の5月に数人の仲間と一緒に近界(ネイバーフッド)へ行ってしまい、それ以降連絡が取れない状態になっているとだけ伝えてあります。こう言っておけば密航したのではなく任務の中での事故だと勘違いしてくれるでしょう。いずれボーダー関係者の一部には彼の情報は公開されると思いますが、それまでは内緒にしておいてください」

 

「わかっている」

 

「そして奇跡の生還者のニュースが報じられたことで市民のボーダーに対する期待度がますます高まっていますので、市民救出計画の機運も盛り上がるでしょう。現在のところ候補地のひとつを調査するためにユーマくんが派遣されているんですが、その候補地というのがビンゴっぽいんです。智史さんの経験を聞くと連れ去った市民の一部はトリガー使いとして訓練をさせられて、()()としての価値が出たところで別の国に売られたということです。近界(ネイバーフッド)では各地で戦争が続いていますのでトリガー使いは価値の高い商品のひとつとなり、国の主産業が交易で人身売買もやっている国があるという事実をキオンの諜報員から聞かされました。第一次侵攻のタイミングで三門市に接近していた国が3つあり、そのうちのひとつがその人身売買をやっている国です」

 

「それで?」

 

「仮に雨取麟児がその国の諜報員であったとしましょう。彼の任務は第一次侵攻を有利に運ぶための潜入調査で、本来なら5年前のあの日に役目は終わっていたはずですが4年弱も居残っていました。彼は三門市で雨取家の一員としての暮らしているうちに帰国したくないと思うようになったのではないかとわたしは推測します。だって彼の祖国がどのような国かは知りませんが、近界(ネイバーフッド)の他の国を見ていると、少なくとも庶民の生活レベルは圧倒的に玄界(ミデン)の方が上で羨ましいと思うはずです。それに雨取家の家族に情が移ったのかもしれません。だから彼は帰国を先延ばしにしようと考えました。理由はどうとでもなります。ボーダーの存在が明らかになったのですから、玄界(ミデン)にも武器(トリガー)を持つ組織があり、それがどれくらいのレベルなのかを調べるという()()()()()()()ことを言って任務の延長を認めてもらった。そしてこれ以上帰国の先延ばしができないとして帰国する際にボーダーの正隊員ひとりとトリオン能力者ふたり、そしてボーダーの武器(トリガー)が4つという『土産』を持ち帰った。協力者と称していた謎のふたりも鳩原さんのように家族や友人が行方不明になっていて探しに行こうと声をかけたのかもしれません。ボーダー隊員を複数連れて行くことができたら大収穫ですがボーダー関係者は正隊員の鳩原さんひとりだけで、あとのふたりはトリガー使いとして役に立ちそうな民間人だった。武器(トリガー)も正隊員用のものがベストでしたがそれが不可能なために訓練生用のものを彼女に盗ませた…というストーリーを考えてみました」

 

「おまえの想像力は並みの人間をはるかに超えるな。これまでにいくつかの仮説を聞かせてもらったが、そのどれもがありうると感じていた。しかしこうして状況証拠を積み重ねてもっともらしい話を聞くとこれこそが真実なのではないかと考えてしまう。…そうなると鳩原もどこかに売り飛ばされているとも考えられるな」

 

「はい。でも居場所がまったく掴めない五里霧中の状態だったのですが、この仮説が事実だったとすると彼女の居場所の手がかりとなります。それに市民救出作戦を進めていくことは彼女の居場所を確定することにもなるわけです。これで第一次侵攻での行方不明者の件と彼女の密航事件はリンクすることになり、上手くいけば同時に解決するかもしれません。ボーダーは隊務規定違反を犯した彼女のことを真剣に探そうとはしません。でもこれで彼女を見付ける手段ができたことになります。だからこう言ってはおかしいんですけど、わたしのこの突拍子もない仮説が事実であってほしいと思っています」

 

二宮はツグミが麟児のことを近界民(ネイバー)ではないかという仮説を唱えた時、何をバカなことを言っているのだと呆れてしまった。

しかし話を聞いていると根拠のないものではなく、むしろ小さな状況証拠を集め、それを総合して推理をした結果であって信憑性が高いと思えてきたのだった。

 

「ひとまず報告できるのはここまでです。雨取麟児という人物が近界民(ネイバー)である可能性が高まったという結果が出ましたが、このことはわたしとあなたとチカちゃんの3人だけの秘密となっていて城戸司令たちにもまだ報告はしていません。これまでは数点の状況証拠しかありませんでしたから、こんな与太話は話せませんでした。ですがここまで限りなく黒に近い灰色となると報告しなければなりません。どのタイミングで報告するかまだ決めていませんけど、これで鳩原さんが戻って来た時に重い罪にはならずに済むと思います。弟さんも帰って来たわけですからボーダー関連の記憶をすべて消してしまって普通の市民に戻ることが彼女にとって一番の幸せとなるでしょう。元々戦いに向いていない人でしたからね。家族揃って三門市を出て普通の暮らしができるようになればいいとわたしは思っています」

 

鳩原の隊務規定違反が麟児に()()されて操られていたせいだとすれば彼女の罪は軽くなる。

ツグミの考えるように無事帰国すれば記憶処理されて一般人となるだけで済むはずだ。

いや、そのために彼女が鳩原に有利な状況に導びこうとしていると言っていいだろう。

そして「麟児近界民(ネイバー)説」が事実であれば、彼が三門市に潜伏していた間の市民失踪事件(神隠し)にも関係していると考えられ、そうなると千佳の友人・青葉も第一次侵攻の行方不明者捜索の中で見付かるかもしれない。

千佳にとって麟児が近界民(ネイバー)であったという可能性が高まったのはショックだが、第一次侵攻の行方不明者捜索の流れの中で青葉の手がかりが掴めるだろうという点だけは朗報である。

なにしろ自分の力で麟児と青葉を探したいと言って入隊した千佳だがボーダーの遠征では自由行動ができるものではない。

本人は近界(ネイバーフッド)さえ行けば自分で探せるだろうと考えていたが、どこにいるのかわからない人間の居場所を探すのは容易ではないのだ。

手がかりを掴むために遠征に参加するというのではなく、手がかりを掴んだ上で目的地を定めて行くのではなければ探し人など見付かるはずがなく、広い近界(ネイバーフッド)を闇雲に探し回ったところで成果など出せるはずがないのだということ()()わからないでいた千佳。

しかしボーダーによる第一次侵攻で行方不明になった市民救出計画の延長上に麟児と青葉がいるとなれば、彼女が目的 ──自分の力で麟児と青葉を探したい ── は果たせるだろうが、その結果が必ずしも幸せなものになるとは限らないのであった。

 

 

◆◆◆

 

 

二宮の「俺の解説するB級ランク戦を見ていけ」という()()()を丁寧に辞退したツグミは自分の隊室で城戸への報告書の作成に取りかかった。

内容はもちろん雨取麟児が近界民(ネイバー)である可能性についてのもので、千佳と彼女の両親の許可を貰った「戸籍謄本」のコピーを添付する。

以前に彼の住民票がなかったことは確認したが、念の為に戸籍も調べたのだ。

麟児の子供の頃からの写真が1枚もないとか該当する卒業アルバムにも載っていないといった証拠のみでは話にならないが、何人もの人間が存在を確認している「雨取麟児」という人物に戸籍がないというのであれば城戸も無視はできないはずである。

もちろん近界民(ネイバー)ではなく玄界(ミデン)の人間が麟児を装っているだけの可能性もあるが、そうなると雨取家に紛れ込む理由はないのだから近界民(ネイバー)であろうと判断するわけだ。

そして彼女の仮説が当たっているとすれば、他の候補地であった2ヶ国を除外してもかまわないということになる。

しかしエクトスが()()であったとしてもそこに400人近い市民がいるわけではなく、近界(ネイバーフッド)の各地に散らばっていることになり、捜索は広域になるだろう。

売り払われた時の記録があるはずなのでそれを辿っていけばある程度までは居場所を特定できるものの、()()()()()の国が素直に返してくれるとは限らず、その場合は武力行使という場合もありうる。

しかしここでボーダーがキオンと同盟を結んでいるとなれば、状況はボーダー側に有利となる。

ボーダーと対立すればキオンが介入してくると()()()()()()()だろうから、早いうちにキオンとボーダーの「首脳会談」を実現させたいとツグミは考えていて行動している。

かつてキオンはその強大な軍事力で他国を制圧してきたという「歴史」があり、現在のテスタ・スカルキ総統の代になって方針を180度変えたものになったために軍事大国でありながら戦争をしないという国となった。

これはツグミの持つミリアムの(ブラック)トリガーと同じで、圧倒的な破壊力を持つ武器を所持していることで敵対する勢力の戦意を喪失させることになるのだ。

それが良い効果を出していて、テスタは武力を温存しながら近界(ネイバーフッド)の軍事大国として君臨している。

一方、アフトクラトルは国内の四大領主が権力争いをしていて、それぞれが自前の戦力で周囲の小国へ侵攻して勢力を伸ばしているのだが、ハイレインが玄界(ミデン)に手を出して大失敗したようにハイリスク・ハイリターンな政策だといえるだろう。

保持している戦力を誇示するだけで使わないキオンと、持っているものはすべて使って他を圧するアフトクラトル。

どちらも「武」によって近界(ネイバーフッド)を統一することで戦争をなくすことを目的としているのだがやり方がまったく違う。

ツグミは玄界(ミデン)の歴史を学んだことで前者は「仕方がないこと」とし、後者を「あってはならないこと」と考えていて、どちらか選ばなければならないならキオンを選ぶと決めた。

ただしキオンも自国の食料が不足すれば武力によって他国から奪うという手段を講じるのは目に見えていて、だからこそツグミはそういった状況にならずに済む方法を模索しているのだ。

素人の少女がひとりで試行錯誤しているレベルだからこのままでは何十年もかかってしまうだろうが、ボーダーの総司令官が「ボーダーの活動に協力敵な近界民(ネイバー)であれば拒絶しない」という軟化した態度を見せたことで市民の近界民(ネイバー)に対する感情も変わってきた部分がある。

近界民(ネイバー)が助けてほしいとやって来たとして、近界民(ネイバー)はすべて敵だから拒否するということにはならず、助けてあげてもいいのではないかという風潮が広まれば()()()専門家を派遣できるだろう。

その時にボーダーが送迎と護衛を担うことで民間人を近界(ネイバーフッド)へ送り込むことは認められるだろうし、ボーダーも民間人の()()ができる。

近界(ネイバーフッド)のトリオンとトリガーの技術が悪用されないためには必要なことで、近界(ネイバーフッド)との交流の窓口をボーダーに限定することでそれを防止するのだ。

トリオンを使った技術は玄界(ミデン)にない優れたものだから、それを取り入れないのは勿体ない。

しかしそれは軍事に関するものは絶対に持ち込まずボーダー組織の中で留めておき、それ以外の災害救助や医療現場などに利用できるものだけを広めていく計画である。

トリオン体で身体を強化すれば地震や大雨などによる土砂崩れ現場での救助作業も安全で捗るし、四肢の欠損はトリオン体で補助することによって五体満足な人と同じように行動できるようになるだろう。

実際、織羽は欠損した左腕をトリオンによる義手で補っていたのだが、ツグミはそのことをまったく知らずにいたくらい精巧なものであったのだから、それが民間人にも広めることができたなら喜ぶ人は大勢いることに違いないのだ。

そして何よりもトリオンを生み出す人間が大勢いて、軍事に使わなければトリオン不足で困るということもない。

近界民(ネイバー)たちがトリオン不足で喘いでいるのは人口が少ないことと、(マザー)トリガーから抽出するトリオンの多くを軍事に注ぎ込んでいるからである。

だから玄界(ミデン)でも使()()()()()()()()()()()有用なものとしてトリオンを大いに利用すべきなのだ…というのがツグミの結論であった。

ただし、これはツグミという人生経験の少ない未成熟な人間の()()()であり、現実に通用するとは本人も考えていない。

そういうことで彼女は唐沢に自分の希望を投げて受け取ってもらい、酸いも甘いも噛み分けた大人に現実で通用するものに直してもらおうと考えているのだった。

城戸や忍田ではなく唐沢だという点がツグミの賢いところである。

損得勘定を重視し、ビジネスライクに物事を運ぶことができる人間こそが組織を維持できるのだと理解しているからだ。

もちろん義理人情も必要だが、そのバランスが取れるからこそ外務・営業部長としてその辣腕を振るうことができるのであり、何よりも「表」と「裏」に幅広い人脈を持つことは重要である。

唐沢はツグミのキャラクターに魅力を感じていると同時に彼女が何をやろうとしているのかに非常に興味があって一緒に仕事をするのが楽しいし、ツグミは単純に唐沢の見事な仕事っぷりが気に入っていた。

だからツグミが唐沢の()()の手伝いをし、ツグミが自分の力ではできないことを唐沢に依頼する。

傍目から見ればお互いに相手を利用していることになるのだが、ビジネスライクであり且つwin-winであることでふたりが上司と部下の関係を良好なものにしているのだ。

 

(キオンとエウクラートンとの同盟についてはほぼ確定だから唐沢部長に任せてしまえばいいけど、アフトのことはまだいくつもの不確定要素がある。今のうちに考えておいた方がいいかもしれない。ディルクさんたちが早くアフトに帰れるようにするためには新しい王との()()が必要になってくる。エリン家の人たちはボーダーによって拉致されたということになっていて、執事のセリウスさんにはわたしの書いたシナリオどおりに行動してもらっているからディルクさんは被害者ということになっている。エネドラが延命処置を受けていて、自分を殺そうとしたハイレインへの意趣返しのためにボーダーに情報を流し、その見返りとしてハイレインに対して最上級の嫌がらせである生贄候補№1のディルクさんとその家族を玄界(ミデン)へ連れて来ることを要求した。よってボーダーはエリン家の家族を拉致して玄界(ミデン)へ向かったということになっている。ヒュースがアフトの情報を一切喋らないというのはハイレインたちも承知しているから、城郭都市の情報はすべてエネドラから手に入れたと考えているはず。この茶番劇を多少は疑うだろうけど、アフト遠征前にディルクさんとボーダーが接触した証拠がないから信じるしかないでしょうね)

 

実際にはゼノン隊とディルクの情報提供によるものだったが、キオンの諜報員が地下道の存在など知るはずがなく、ヒュースは絶対に口を割らない、そしてボーダーとディルクに接点がないのだからエネドラから聞いたと考えるのが自然な流れである。

エネドラなら地下道の存在は知っているし、C級隊員たちをどこに住まわせているかなど想像できるのだからエネドラが復讐するためにボーダーに協力したのでボーダーがあれだけ手際良くC級隊員の奪還ができたとしか考えられない。

ミラによって殺害されたエネドラだが、すぐに(ホーン)トリガーをラッドに移植して生体データつまり人格や記憶をラッドに乗せ換えるのは技術的に可能なことはハイレインも承知しているだろうから、復讐心に燃えるエネドラから情報を引き出したという()も十分信じられるものとなる。

 

(もしハイレインが王になったとしてももうディルクさんの命が狙われることはない。それに彼は100パーセント被害者の立場で、本人もボーダーには厚遇されたと証言してくれるだろうから、全部エネドラが悪いってことにしてしまえばいい。さらに『神選び』が終わってこれからまた他国を侵略しようとするなら優秀なトリガー使い(ディルクさん)は欠かせない存在で、当然彼のそばには蝶の楯(ランビリス)を持ったヒュースがいる。わたしがハイレインの立場だったらこれまでの確執は帳消しにしてこれまでどおりに働いてもらおうって考える。でももしベルティストン家以外の領主たちの誰かが王になった場合は玄界(ミデン)のことを詳しく知っているディルクさんを重用するでしょうね。その時には自分の直属として扱うためにベルティストン家から引き抜きをするのは間違いないからエリン家は安泰。そしてボーダーと同盟を結ぶためにディルクさんに仲介役をやってもらってキオンよりも早く手を結んでしまおうと考えるだろう。ボーダーとキオンはまだ正式に同盟を結んだわけじゃないから王がベルティストン家に大規模侵攻の謝罪をさせることで手打ちにしようとするはずで、その場合の謝罪とはハイレインの処刑とベルティストン家の断絶になるだろうな。別にあの男の死を望んではいないけどね)

 

考え始めるといくつもの可能性が生まれ、そのひとつひとつに対してどのように扱うかを考えるから思考が止まらなくなってしまう。

普通の人間だったらそこまで考えないだろうというところまで考えるものだから彼女は斜め上のさらに上をいく「誰も想像のできないこと」を思い付く。

それが同時に複数のことを考えていても混乱は起きないのは彼女のサイドエフェクトのおかげだ。

記憶を正確に管理し、様々な情報を整理整頓できているから可能な芸当であるが、それ以前に想像力が逞しいと言える。

しかしその能力がアフトクラトル遠征成功の一助となっているのは紛れもない事実で、それを誰に誇ることもなくツグミは次のさらにその先を見据えて今日も考えているのだった。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。