ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

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434話

 

 

「ツグミ、待ちなさい」

 

会議室を出たツグミは背後から声をかけられて振り向いた。

 

「忍田本部長、何かご用ですか?」

 

「おまえはこれからどうするんだ?」

 

「どうする、と言いますと今後の予定の意味ですか? それならまず寮に戻って洗濯を済ませ、次に白峰先生にエレナ大叔母様の容態についての報告をして、それから玉狛支部に行っているレクスくんにディルクさんとマーナさんの手紙を渡して、そして ──」

 

「おまえはいつ休むんだ!? 朝早く帰って来てすぐに報告だ会議だと休む間もない。どうせ仮眠をとったとか言うのだろうが、おまえのことだからアフトクラトルでの役目を終えるとすぐに出発し、艇のエネルギーとしてのトリオンもリヌスくんがいない分をおまえが提供したはずだ」

 

「…たしかにそのとおりなんですけど、早く帰って来たのはこの後の仕事を早く片付けて余裕をもって近界民(ネイバー)のみなさんをお迎えするためで、同盟締結が済めばしばらく休めると思って。それにリヌスさんにはリベラート殿下とキオンのおふたりをエスコートしてもらわなければならないので残ってくれるよう頼んだのがわたしなんですから、ゼノン隊長やテオくんに負担はかけられません」

 

言い訳をするツグミに忍田は父親として腹を立てている。

 

「だからといって無理をすれば元も子もないのだぞ。城戸さんは何も言わないが、気持ちは私と同じだ。洗濯なんて後でいい。白峰先生への報告だって特に急ぐ必要はない。手紙なら迅に寮まで取りに来させろ」

 

「わかりました。じゃあ、今日のこれからの予定は少し早めの昼食を本部基地(ここ)の食堂で済ませ、午後は寮に戻って夕方までお昼寝。目が覚めたら ──」

 

「今夜の夕食は私がご馳走する。食べたいものがあれば何でもかまわない。どこでも連れて行ってやろう」

 

「…それなら『幸寿司』でお願いします。しばらく生ものを食べていませんので、お腹いっぱいお寿司が食べたいです」

 

「幸寿司」とは忍田の家から徒歩圏内にあるこぢんまりとした寿司屋で、実家に住んでいた頃は忍田によく連れて行ってもらった馴染みの店である。

 

「わかった。では午後6時に寮へ迎えに行くから待っていろ」

 

「はい」

 

夕食の約束をしてツグミと忍田はそれぞれ廊下を反対側へと歩いて行った。

 

 

◆◆◆

 

 

寮の自室に戻って来たツグミは風呂に湯を張る。

近界(ネイバーフッド)を何度も旅して帰って来ると、玄界(ミデン)の文明の利器のありがたさに毎回感動してしまう。

ボタンを押すだけで自動的に湯を張る風呂などというものは近界(ネイバーフッド)には存在しない。

そもそも庶民は風呂に入ることすらできず、数日に1回水浴びをするかタライに湯を入れて濡らした布で身体を拭くという程度。

バスタブに湯を張って入浴できるのは貴族階級の人間だけであるから、キオンのゼノンたちやガロプラのガトリンたちは庶民階級の家に風呂があることにカルチャーショックを受けたくらいだ。

水洗トイレのウォシュレットについては現代社会で生きる人間にとってなくてはならないものとなっている。

しかし近界(ネイバーフッド)にはそんなものは存在しない。

玄界(ミデン)の最新兵器ですら通用しないトリオン兵などという兵器を造ることはできても、人がより良く生きるための道具や技術には無関心なのか玄界(ミデン)の100年200年前と変わらない生活レベルだ。

別に風呂の給湯システムやウォシュレットトイレがなければ生きていけないということはないが、トリオン兵を造って戦争をするよりはずっと()()()だと考えているうちに湯がたまり、久しぶりに湯船に身体を沈めて入浴をする。

 

(ああ、気持ちいい…)

 

毎度のことだが近界(ネイバーフッド)から戻って来ると感じるのは近界(ネイバーフッド)での衛生レベルの低さ、言い換えれば近界民(ネイバー)たちの衛生観念の低さである。

近界民(ネイバー)たちも手洗いのような基本的な衛生行為十分に浸透しているものの、それは単に汚れた手で物に触れたくないというだけで、見た目が綺麗であれば大丈夫と考えてしまう。

しかし目に見えない細菌やウィルスなどの存在を知らないから、それらの付着した手でそのままパンを掴んで食べて体内に細菌やウィルスを取り入れて病気になってしまうとか、傷口に触れて化膿させてしまうなどで病気になったり怪我を悪化させてしまうのは日常茶飯事である。

そういったことで命を落とす子供が多く、人口が増えないことがトリオン獲得のための戦争の一因となっていて、彼らの悲劇の多くが「無知」によるものなのだ。

近界民(ネイバー)の生活水準を向上させるにはそういった「教育」も重要であると考え、単純に玄界(ミデン)の技術を近界民(ネイバー)に与えればいいというものではないのだと思い知らされる。

家でのんびりしようとしても近界民(ネイバー)たちの生活と自分の今を比べてしまうのはもう彼女の癖のようになっていて、彼女の頭が休まるのは睡眠中だけになってしまっていた。

 

(それもそうよね…。大規模侵攻から約1年になるけど、そのうち3分の1は近界(ネイバーフッド)へ行ってるんだもの。大勢の近界民(ネイバー)と出会って、彼らの生活や考え方を知り、一緒に悩んだり喜んだりしてきたんだから、彼らのことを気にかけるのは当然じゃない。わたしたちが普通に受けている恩恵を彼らが当たり前のように受けることができるようになり、近界民(ネイバー)たちの持つトリオンを使った技術を軍事以外のものに利用することができたら、どちらの世界の人たちも今よりずっと()()()人生を送ることができるようになるはず。…でも不思議なものね。自分と自分の手の届く範囲の幸せさえあればいいと考えていて、今でもそのために行動しているだけなのに、いつの間にかふたつの世界の顔も知らない人たちのことまで心配するようになっていたんだもの。まあ、自分と無関係ではないんだから見て見ぬふりはできないんだし、いくら遠いところにいて知らない人だからって不幸な人がいるとわかっていたら気分がいいものじゃない。わたしは救世主じゃないんだからすべての人を救うなんておこがましいことは言わないけど、自分にできることをせずにいて知らんぷりはヤダ。…とにかく今は目の前のできることを全力でやるしかないわよ!)

 

 

風呂から出ると忍田との約束どおりに夕方まで眠ることにしたツグミ。

しばらく使っていなかったために少し湿気ているものの羽毛布団はフカフカで温かい。

遠征艇の備品や近界民(ネイバー)たちの使っている毛布に比べたらはるかに柔らかくて温かい寝具に包まれ、ツグミはあっという間に深い眠りに落ちていった。

 

 

◆◆◆

 

 

忍田が寿司屋に予約しておいてくれたので、ツグミたちは6畳の座敷に通された。

内密の話をするとなれば個室でなければならず、ツグミはそれを承知でこの店を指定したのである。

店の主が忍田の中学校時代の同級生で、忍田以外のボーダー関係者も利用することがあってボーダーの良き理解者であるからこの店での()()が外部に漏れることは絶対にない。

いつものように「おまかせ」で注文をした先付けが運ばれて来ると、さっそくふたりは話を始めた。

 

「早速だが城戸さんに提出した正規の報告書には書かれていない内容について教えてくれ。もちろん本部長ではない父親としての私にだけ話してほしい」

 

忍田の言い方は明らかにエウクラートンでの女王後継問題についての進展具合だ。

 

「特にこれといった話はありませんが、女王陛下の健康状態は回復の兆しを見せています。貧血症状も食生活を見直したことでもう不安はなさそうです。ですから今すぐに大きく動くことはありません。主治医も彼女の回復がめざましいもので驚いていました。近界(ネイバーフッド)での医療レベルはこちら側の世界に比べると天と地ほどの差があります。病気の原因すら掴めないのであれば治療などできるはずもなく、逆に原因と治療方法さえわかれば完治も可能な病気が大半を占めているようですから、近界民(ネイバー)にも正しい医療知識と技術さえあれば死亡率を下げることができるでしょう。…といったところですので、わたしが今すぐにエウクラートンの女王にならなければいけないということにはなりません。それに少なくともエウクラートンの王家に関する慣習という名の愚かなルールを変えてもらわなければわたしは首を縦には振りません。それについてはリベラート殿下がこちらへいらした時に次期女王候補の父親の立場で直接お話しをしてはいかがでしょう?」

 

「ああ、もちろん女王の後継問題については話しておきたいことが山ほどあるからな。娘の人生を左右する重大事をエウクラートンの人間だけで決められては困る。…しかし彼らも人の親。おまえの幸せを蔑ろにしてまで国の維持を優先するとは思えない。だから不安はないが、私に心配をかけたくないからと隠し事はしないでくれよ」

 

「わかっています。わたしは20歳になるまでは忍田ツグミでいると約束しましたから、それまでは結婚もありえませんし、女王になることもありえません。そのことは女王陛下にもリベラート殿下にも言ってあります。だから女王陛下には健康の回復に努めてもらっているんです。わたしが20歳になる前に女王の役目が果たせなくなっても、わたしは自分を犠牲にするなんて絶対にないと断言しましたから、彼女も必死になって健康を取り戻そうとしているんですよ。あと3年は頑張ってもらわないといけませんからね」

 

「それならいいが…」

 

「わたしが世界で一番大好きな真史叔父さんを哀しませるようなことをするはずがありません。ジンさんのことが好きでも結婚を20歳まで我慢するのだってそれまでは真史叔父さんの娘でいたいからです。それに結婚しても娘である事実は変わりません。この言葉を信じてもらえないなら何を言っても効果はないと思うんですけど…」

 

そう言ってツグミは忍田の顔をじっと見る。

 

「おまえのことは信用している。…わかった。この件はリベラート殿下とお会いした時に3人で話そう」

 

「はい。いずれ女王陛下ともお会いしていただくつもりですが、三国同盟の件が無事に済んだらボーダーの代表として城戸司令にもお願いしようと考えています。エウクラートンがこちら側の世界に接近している間でないと無理でしょうから、その点は城戸司令と打ち合わせをしておいてください」

 

「ああ、わかった。…それから夜の雫(オミクレー)の件だが、全防衛隊員を対象に起動実験をしてみたが適合者はゼロだった」

 

「すると残りはわたしひとりですね」

 

「そうだ。それとキオンの3人にも起動実験には参加してもらおうと思っている。彼らの中に適合者がいたとしても夜の雫(オミクレー)をキオンに譲渡するわけではないのだが、起動できる者がいれば能力がどんなものかわかるだろうとの城戸さんの判断だ。おまえがキオンで調べてきてくれた内容だけではやはり心許ない。今後市民救出計画を進める上で強力な(ブラック)トリガーは相手への威嚇に使える」

 

「相手を警戒させることにもなりますけどね。それに能力よりも元になった人間の素性の方が気になります。もしこちら側の世界の人間であるのなら、そして遺族がまだ存命なら()()()()あげたいです。認識票(ドッグタグ)って遺族にとっては形見となるものですから」

 

認識票(ドッグタグ)の姿をした(ブラック)トリガー・夜の雫(オミクレー)

近界民(ネイバー)たちが使うことのない認識票(ドッグタグ)の形状をしているということで、元になった人間が玄界(ミデン)から消えた人物だとツグミは想像しているため、その由来を気にするのは当然だ。

 

「できればミリアムさんみたいに語りかけてくれたら素性がわかるんですけどね。他の(ブラック)トリガーでは元になった人間の声を聞くことはないようで、あの風刃の最上さんはジンさんにすら何も語りかけてくれなかったですから。ミリアムさんだけが特別なのかしら?」

 

「おまえとミリアムさんには祖母と孫娘という血のつながりがあるからな。とにかく明日にでもゼノン隊長とテオくん、そしておまえには本部基地で起動実験をやってもらいたい。リヌスくんが帰国したら彼にも頼むが、ひとまずおまえたちだけでやってほしい」

 

「了解です。…それにしても300人近くいる隊員でひとりも起動できないなんて、よほど人見知りの激しい(ブラック)トリガーなのかしら? それともミリアムさんみたいに自分の想像を超えた武器(トリガー)になってしまって、誰にも使わせたくないのかも。(ブラック)トリガーになるってことは追い詰められて、さらにもう後がないけど誰かを助けたいという命懸けの行為ですからね。その人はどういう事情で近界(ネイバーフッド)へ渡り、どんな経験を経て(ブラック)トリガーになったのか…。個人的にとても興味があります」

 

(ブラック)トリガーに関してはその作成手段や条件など謎が多い。今後解析が進んで(ブラック)トリガーを元の人間に戻す方法が見付かれば、最上さんや……いや、何でもない」

 

忍田は途中前言いかけて口を噤んだが、その様子を見ていてツグミは勝手に想像する。

 

(たぶん続きは『有吾さんが生き返れば』なんだろうな。でもそれはユーマくんを死なせてしまうことになるし、有吾さんはそんなことをしてまで生き返ることなんて望むはずがない。…それに(ブラック)トリガーを元の人間に戻す方法なんてあるはずがない。そりゃ生き返ったら嬉しいけど、人間の命ってそんな簡単に扱っていいものじゃないもの。そもそも生身の身体から抜いた命とトリオンで(ブラック)トリガーを作った時にその肉体は塵となって消えてしまっている。じゃあ、その肉体になるものをトリオンで作ってそこに入れ直すの? トリオン体には成長する機能がないらしいけど、だとすると衰えもしないのかな? そうなると肉体の老化がないなら不老不死みたいな状態になっていつまでも生きられることになりそう。仮にそんなことができたとしても、それは絶対に手を出しちゃいけないものだと思う)

 

お互いに深刻な顔をして黙り込んでしまったので、ツグミは話題を変えた。

 

「ところでお願いしてあったレクスくんの就学の件はどうなってますか?」

 

「ん? ああ、それならおまえのシナリオどおりの設定にして手配をし、4月の新年度から小学4年生として編入できるよう進めている」

 

レクスが日本で暮らしていく上で必要なことはたくさんある。

そのひとつが就学で、彼の年齢なら小学校に通うのが当たり前であり、医師になりたいというなら必要不可欠であるため、彼の架空の設定をツグミが考えたあった。

国籍は例のごとく「カナダ」で、先天性の病気の治療のために来日し、治療は完了したもののずっと日本にいたために帰国せずに日本で暮らすことになったという設定で、両親が仕事の関係で帰国したためにボーダー関係者の知人の家で預かっていることになっている。

書類上の彼の保護者は忍田であるが「ボーダー関係者の知人」を保護者としたのはレクスのプライベートに深入りさせないためである。

レクスの友人が彼の家に遊びに行きたいと言っても「ボクの家はボーダーの人の家だから、普通の人は来ちゃいけないんだ」と言わせて断ることができるし、プライベートな話をしなくても「家であったことや話したことは学校で言っちゃいけないと禁じられている」ということにすればいい。

もっとも「外国人」「両親が帰国」「ボーダー関係者の家に預けられている」はすべて事実であり、玄界(ミデン)で暮らすためには多少の嘘も仕方がないとレクス本人が考えているので無用なトラブルは生じないだろう。

日常生活に関しては日本人の子供と同じレベルでできるようになっているし、勉強も素地はできていたので小学3年のレベルには達していて落ちこぼれる心配もない。

ただしサイドエフェクトの関係で周囲の人間の気持ちが視えてしまうという副作用が気がかりではあるが、アフトクラトルにいた時のようにあからさまな悪意の気持ちを向ける人間はいないだろうと楽観している。

レクス本人もツグミに影響されたらしく「他人の気持ちは変えられないけど、自分自身の気持ちはいくらでも変えることができる」と考えているので、あとは本人の頑張り次第だ。

 

「わたしが留守の間ずっとジンさんと玉狛支部のみんなにお任せしてしまったので気になっていました。明日からはまた ──」

 

ツグミがそう言いかけると忍田が制止した。

 

「待て。三国同盟の件が済むまでふたりにはそのまま玉狛支部で暮らしてもらうことになっている。何でもかんでも自分で抱え込もうとしてはダメだ。おまえは器用だがひとりの少年の人生を左右することにもなる重大事とボーダーの今後を変えることになる同盟締結の件を並行して行うとなれば相当な負担となる。せめて同盟締結が済むまでは…いいな?」

 

「はい、わかりました。レクスくんも玉狛支部にいた方が賑やかで楽しいでしょうし、勉強もゆりさんとレイジさんがいれば安心です。…そういえば麟児さんの様子はどうですか? 2月になるとB級ランク戦が始まりますし、また最下位からの出発ですからみんなで気合入れているんでしょうね」

 

昨年11月に麟児が正当な手段を踏んで入隊し、入隊日にB級昇格をしたことで新生玉狛第2が誕生していた。

隊長は修のままだが、ヒュースと遜色ない優秀な隊員を加えたことで早くも来期の注目No.1株となっている。

ヒュースと違って麟児は千佳の実の兄として入隊しているので、他の隊員からの妬みや疑いの目がないことは幸いである。

もっとも鳩原未来の事件を知っている二宮隊や風間隊のメンバーたちには彼が第一次近界民(ネイバー)侵攻の加害者であるエクトスの人間だということは城戸から知らされている。

万が一麟児がボーダーに不利益となる存在となった場合、直ちに適切な()()をしてもらうためである。

 

「二宮隊がA級昇格したことで玉狛第2も上位3位までに入ることも夢ではない。そうなれば彼らにも武器(トリガー)改造が許可される。三雲くんにも彼に合った武器(トリガー)を用意してやれるだろう。その三雲くんは冬休みの間ずっと本部基地で個人(ソロ)ランク戦に挑戦したり、太刀川隊の唯我と個人的に模擬戦をやっていたそうだぞ」

 

「それは良い傾向ですね。彼はユーマくんと出会うまではC級だというのに仲間と切磋琢磨する気すらなくずっと停滞したままで、突然B級に昇格すると玉狛第1や本部のA級隊員に手助けをしてもらってようやくB級ランク戦で戦っていたというイメージでした。だからずっと()()()の姿勢でいて、これじゃあダメだと思っていたんです。自分と同じレベルの人間と戦うことは上級者に教えを請うよりはるかに上達するもの。B級であっても上手く立ち回れば唯我に勝つことも充分可能なオサムくんと、A級とはいっても油断すればオサムくんに負けてしまう唯我。その点でふたりはちょうど良いライバルですね。唯我にも良い影響が出ていそう」

 

「ああ。太刀川が『ちょっとは使えるようになった』と言っていたからな。もっとも遠征に連れて行けるレベルではないから、彼には留守番組に入ってもらうが」

 

「戦闘になる可能性(リスク)を極力減らすようにしていますが、やっぱり(ブラック)トリガーに対応できるレベルの戦闘力は必要です。それに彼にはスポンサーの御曹司という役目を果たしてもらわなければなりませんから、うっかり怪我でもさせてしまったら大変です。彼の父親は()()()()人間ですけど、あんなバカ息子がボーダー入隊したいと言ったからって許可しちゃうようなバカ親であることも事実ですからね。まあ、唯我本人が遠征に行きたいとは絶対に言い出さないでしょうからボーダーも安泰です」

 

「そのとおりだ。…っと次の料理が運ばれて来たようだ」

 

良いタイミングでメインとなる特上握りが運ばれて来たものだから、ツグミと忍田はしばし料理を楽しむことにした。

 

 

 

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