ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

527 / 721
508話

 

 

想定外の攻撃によって作戦の変更を強いられたレプト軍の指揮系統が混乱していることはヒエムス軍にとって都合が良かった。

それはボーダーの本隊が到着するまでの時間稼ぎになるだけでなく、レプト側に精神的ダメージを与えることで士気を下げさせることにもなるからだ。

一方、ツグミの狙撃によってレプト軍が出鼻をくじかれたことはヒエムス軍の兵士の士気を高めることになる。

フランコやエヴァルドが信頼して救援を求めたといっても実際にどれくらいの力があるのかは不明であったボーダーの実力。

自軍の遠距離攻撃トリガーの射程の3倍もあるボーダーの武器(トリガー)によってレプト軍に衝撃を与えたのだから、「これなら勝てる!」と自信が湧いてきたことだろう。

たった3発の狙撃が両軍に与える影響は大きかった。

これはツグミだからこそできた芸当であり、戦端を開くに当たってインパクトを与えることで敵は萎縮し、味方は活気づく。

レプトがバドではなく大型トリオン兵の大群を首都へ向けたのであれば、地雷とアイビスによる狙撃で派手に片付けようと考えていたのだが、それよりも敵レプト側には精神的ダメージを与えられたかもしれない。

絶対的に自信のある作戦 ── この場合はバドによる偵察と威嚇 ── が破られたとなればショックは大きい。

高い金を払って買ったバドが使えないとなれば、残るは地上を行く大型トリオン兵による攻撃しかなく、数の上では優っても敵地であるから地理的な不利は覆すのは難しいからだ。

 

ツグミの視力でも敵の姿は見えず、バドの出現から30分近く経過したところでようやく新たなトリオン兵が現れた。

それはバムスターでもバンダーでもモールモッドでもなく、ラッドの群れであった。

ラッドといえばアフトクラトルが大侵攻の前に三門市の情報収集のために放ったもので特に戦闘能力はない。

ここでラッドを投入したということは何らかの思惑があってのことに違いない。

 

「先輩、ラッドってことはまた(ゲート)を開いてトリオン兵やトリガー使いをここのすぐ近くに投入しようということでしょうか?」

 

修の質問にツグミが答える。

 

「それは違うわね。(ゲート)を開くラッドはアフトの改造によって付加された機能だから、レプトのラッドは単なる偵察用。これは偵察としてというよりも数でこっちを翻弄しようという魂胆かもしれない。わたしだってラッドの素早い動きに対応するにはライトニングくらいの速射性がないと無理だもの。狙撃手(スナイパー)が10人以上いないと対応しきれない。…違う。これは地雷原の一掃だわ!」

 

ツグミはそう叫んだ次の瞬間、12時の方向、約1700メートルで爆発が起きた。

それはヒエムス軍が仕掛けておいた地雷にラッドが触れて爆発を起こしたもの。

近界民(ネイバー)同士の戦いでは防衛側が地雷を使うことは珍しいことではなく、むしろ使うことは想定内のことであった。

だからまずコストの低いラッドを使って地雷の処理をし、その後に本命のバムスターやモールモッドを突入させようという腹なのだ。

ラッドはバラバラに動き回り、次々に地雷に触れて爆発をしていく。

このままでは800匹以上の大型トリオン兵を相手にしなければならなくなる。

 

「面倒なことになったわね…。でも地雷原が無効化されてもやることは同じ。ただひとり当たりのトリオン兵の討伐ノルマが増えるだけ。人手が足りなければわたしが参戦してもいいし。ヒエムス軍(こっち)のトリオン兵はあまり使いたくないから、トリガー使いを早いうちに出すべきかしら?」

 

ツグミはそう呟き、見張り台の中にある通信機を使って総司令部にいるニクラスに()()()()()()()()()現状を伝えた。

するとニクラスはまずトリオン兵を先行させ、それに続いてトリガー使いを出撃させることにした。

同時にツグミにはレプト軍の士気を削ぐために、そのまま狙撃を続けてもらいたいと依頼をし、ツグミはそれを受諾する。

武器(トリガー)を使わない戦いにシフトした彼女だが、犠牲を減らすためには圧倒的な力を見せつけて敵の戦意を失わせるというやり方は彼女にとっての「正義」であり、必要に応じては()()()()()として立ち上がる覚悟でいた。

だからこそトリオン能力と戦力の低下に備えて可能な限りの訓練を続けている。

A級レベルの戦闘力を持つ彼女には伝家の宝刀「ミリアムの(ブラック)トリガー」もある。

これまでに「玄界(ミデン)にあるボーダーという組織にはミリアムの(ブラック)トリガーを持つキリシナ・ツグミという少女がいる」と各地で噂を流してきていて、レプトの遠征部隊の司令官であるボスマンの耳にも届いているはず。

「トリオン兵なら停止するまで、トリガー使いであれば換装が解けて生身になっても襲いかかり、生身のトリオン器官をも撃ち抜いて死亡させる」という恐ろしい能力は20年以上も前から噂されており、古株のトリガー使いなら誰でも一度は耳にしたことがある。

その「キリシナ・ツグミ」が戦場に立っているとなれば、彼女の敵となる者たちは震え上がるだろう。

もちろん彼女はミリアムの(ブラック)トリガーを使う気はないが、それを知らない人間は「使われたら一大事」となるわけだ。

 

 

 

 

ニクラスの指示で南門が大きく開かれ、そこからヒエムス軍のモールモッドの大群がぞろぞろと出撃していく。

先に控えさせておいた大型トリオン兵と合わせても数は250とレプト軍の3割ほどだが、これが戦力のメインではなくトリガー使いたちの()()()でしかない。

レプト軍のトリオン兵を殲滅することは不可能だが、ツグミの狙撃という援護があるヒエムス軍のトリガー使いたちがいることでいい勝負になるはずだ。

ツグミは城壁の上で地面を埋め尽くしていくトリオン兵の群れを見てスラッシュをアイビスモードに切り替え、射程を500メートルに設定した。

さらに見張り台の周辺で待機していたヒエムス軍の狙撃手(スナイパー)たちも地上のトリガー使いを援護するために準備をする。

射程は短いが標的(ターゲット)が近付きさえすれば倒すことができるので高所からの狙撃は地上のトリガー使いにとって心強い援軍となるのだ。

ツグミもスラッシュをかまえ、本隊とも呼べる敵トリオン兵の群れの()()を待った。

 

ラッドが地雷原を更地にしてしまうと大型トリオン兵が津波のように北上してきた。

 

「さて、いくわよ!」

 

射程の長いツグミは群れの先頭のバンダーの()に狙いをつけた。

 

発射(ファイア)!」

 

ツグミの放った弾は真っ直ぐに標的(ターゲット)を貫いた。

イーグレットモードでも十分だったが、射程を縮めてアイビスモードにしたのはその威力を見せつけるためである。

もっともトリオン兵がこれで尻込みするわけではないので群れは前進を続けるが、それを見ていたレプト兵は驚愕した。

なにしろバンダーの砲撃のような弾が500メートルもの先から発射されたのだから、さっきの射程1500メートルのイーグレットモードでバドを撃ち落としたことと合わせて、それが従来の近界(ネイバーフッド)にある武器(トリガー)ではないと理解できたのだ。

エクトスとの交易を除いて外国との交流のないヒエムスに既存の技術を上回る武器(トリガー)が存在することが何を意味しているか…

それはヒエムスがエクトス以外の国で唯一接触のあった国 ── 玄界(ミデン)によってもたらされたものであるということだ。

ここでボスマンはこのまま攻め込むか撤退するかのどちらかを選ばざるをえない。

攻め込むとすれば当初の想定よりも厳しい戦いになるだろうが、トリオン兵とトリガー使いの数ではヒエムス側を圧倒している。

だから勝利の可能性が消えたわけではない。

撤退をすれば被害は食い止められるが、何の結果も出せずに帰って来たとなれば本国での立場はなくなる。

当然のことながら彼は前者を選んだ。

軍内部での立場を失うことはすなわち彼の社会的な死となり、ここでイチかバチかで戦うしかない…というのが彼の判断であった。

もしここで彼が「休戦・対話」という第3の選択肢を思いついたのであったら被害を最小限に抑えて利益を得ることができたはずなのだが、近界民(ネイバー)であり軍人である彼には想像もつかないことであったらしい。

彼の最終判断は「力でねじ伏せる」というもので、トリオン兵とトリガー使いの数がヒエムス軍よりも優っているという点から力技で戦おうというのであった。

たしかに現状で()()()()しているのはボーダーの武器(トリガー)はツグミのものひとつだけだが、他にもあるかもしれないと想像せずに自分に都合の良い条件だけしか()()()()()()()という心理が働いていたのだろう。

ボスマンの判断はツグミにとって好都合であった。

ここで全軍撤退となれば拉致被害者市民のトリガー使いを救出する作戦は失敗となってしまうからだ。

 

トリオン兵の大群は北上を続け、南門から約500メートルの地点で一時停止した。

これはヒエムス軍の遠距離攻撃トリガーの射程ギリギリ外で、ここまで届くものはツグミの武器(トリガー)しかないと判断してのことなのだろう。

ヒエムス側のトリオン兵も初期位置から動かず、南門から約100メートルの位置で王都を守るかのように並んでいる。

トリオン兵の数だけでいえばレプト軍が圧倒的に優勢だが、ヒエムス軍が想定外の戦力を持っているということで一気に攻め込むことをためらっているようだ。

ヒエムス側はレプト軍を叩き潰そうというのではなく、撤退してもらうだけで十分なので精神的にも余裕があり、レプト側の動きを静観しているだけでいい。

何らかの動きがあればニクラスの指示で動くだけ。

そしてニクラスにはツグミという「鷹の目」があり、総司令部の司令室にいながら正確な情報を得ることができるのだから、兵士たちも安心して待つことができるのだ。

一方、レプト軍の兵士たちはこの「待ち」が長く続けば続くほどストレスが溜まり、それが士気の低下の原因ともなるのだがボスマンはそれがわからないらしい。

そのレプト軍の兵士の中に拉致被害者市民のトリガー使いがおり、彼らは再び自分たちとは無関係な国同士の戦いに駆り出されるため士気なんてものは最初からない。

時間がかかればかかるほどヒエムス側に有利となることに気付かない人間が司令官だということで、ツグミは少々落胆してしまった。

 

近界民(ネイバー)には『兵は神速を尊ぶ』といった意味の言葉はないのかしら? 戦いにおいて軍隊は素早く動かすことが最も重要だと理解していたら、こんな具合にグズグズしているはずがないもの。たしかに想定外のことが起きて作戦の変更を余儀なくされたとしても、トリオン兵をお見合いさせてどうするってのよ? 大量のトリオン兵を見たからってヒエムス軍がビビって逃げるとでも? だったらこっちは予定よりも早く()()()わよ)

 

ツグミはニクラスに連絡をし、ヒエムス側のトリオン兵を撤退させた。

その動きをレプト側は見ているはずなのだが、追って来ることはなくじっと動かずにいる。

これはボスマンがヒエムス側の行動の意味を読めず、またこれが自軍にとって好機なのか危機なのか判断できずに迷っているからに違いない。

どうして彼が遠征の責任者になったのかはわからないが、優柔不断なタイプの人間では部下たちが困惑するだけで。

ここで「攻め」の決断ができなかったことで完全にツグミの術中に嵌ってしまったのだった。

 

そして戦場にはレプト軍のトリオン兵だけが取り残された。

それを確認したツグミは修に指示をして拡声器のスイッチを入れさせて自分はマイクを握る。

さらにスピーカーの音量を最大にセットして、さらに北から吹く風も利用してレプト軍の本陣にまで聞こえるように呼びかけた。

 

「レプトの兵士のみなさん、はるばるヒエムスまでようこそいらっしゃいました。しかし訪問の目的が友好的なものではないことは明らかで、この分だと王都に攻め込もうという腹積もりのようですね。そうなるとこちらは門を開くことはできません。中に入りたいのであれば堂々と戦って自らの手で門をお開けなさい!」

 

ツグミはレプト軍の司令官を挑発するように言い放つ。

しかしレプト軍はすぐには動かない。

射程の長い武器(トリガー)を持っていながらレプト軍を驚かすためにしか使わず、一度出撃したトリオン兵を撤退させるなど行動の意味が汲み取れないためにボスマンはヒエムス軍が何を考えているのかわからずに混乱するだけだ。

もちろんこれはツグミによる攪乱のようなもので、特に意味はないのにあるように見せかけているだけである。

ヒエムス軍がどんな罠を仕掛けているのかわからずにいたが、地雷原はラッドによって一掃されたことでレプト軍は大量の大型トリオン兵を首都の500メートルにまで接近させることは成功した。

順調に進軍しているというのに敵の思惑を測りかねて迷っているのだ。

 

「どうやらレプトのみなさんは狙撃が怖くて近付けないようですね。たくさんのトリオン兵を従えているというのに積極的に攻めてこないなんて意気地がありませんねぇ~。どなたか根性のあるトリガー使いの方はいらっしゃいませんか? わたしが自らお相手してもかまいませんよ。あ、そうか。わたしの長距離狙撃に恐れをなしてトリガー使いは誰も近付けない、と。玄界(ミデン)武器(トリガー)もなかなかバカにはできませんね。たった1丁の弾丸トリガーでレプトの兵士が恐れをなして近付けないんですもの」

 

ツグミはさらに挑発する。

そしてここでさっきの狙撃が玄界(ミデン)武器(トリガー)であることを明かし、それが1丁だけだということをアピールした。

まるで自慢をしているようで、相手には重要な情報を伝えてしまったことになる。

…と思わせて、実際は1丁しかないのなら恐ることはないとレプトのトリガー使いたちが接近してくるという筋書きなのだ。

実際、トリオン兵の背後からトリガー使い約40人が前に進み、バラバラになって左右に動きながら接近してきた。

それを城壁の上からヒエムスの狙撃手(スナイパー)が狙うが、動きが早くて的が小さい人間にはなかなか当たらない。

そもそも近界民(ネイバー)たちの使う狙撃手(スナイパー)用トリガーはトリオン兵を倒すようにできているため、ボーダーのアイビスのようなもので速射性はないため動きの複雑な人間には当てられないのだ。

そこで南門からヒエムス軍のトリガー使いが20人ほど出撃するが人数はレプト側の半分しかいない。

狙撃手(スナイパー)を含めても30人にも満たず、これではヒエムス側が不利となるが、ツグミはここぞとばかりに修に指示を出した。

 

「今よ、オサムくん!」

 

「はい、スイッチ・オン」

 

修は見張り台の中に設置しておいたCDプレイヤーのスイッチを入れる。

するとそこから流れてきたのは「夕焼け小焼け」のメロディーであった。

スピーカーを通して戦場の隅々にまで物悲しいメロディーが流れていく。

 

♪~♪~♪~♪~♪~

 

そのメロディーを聞いたトリガー使いたちの中で動きを止める者が現れた。

それはすべて拉致被害者市民のトリガー使いで、26人全員がそこで立ったまま動かなくなったり、その場でしゃがみこんで泣き崩れてしまうなど、これ以上は戦えないという状態になったのだった。

ヒエムスでもレプトでも近界民(ネイバー)たちにとっては何の意味もない「音」なのだが、拉致被害者市民のトリガー使いにとっては特別なものである。

その「夕焼け小焼け」は三門市で夕方4時になると毎日防災無線から流れてきたもので、音源も市役所から借りてダビングしたものだから、そのメロディーを耳にしたことで故郷を思い出して戦意を喪失してしまったのだった。

6年前にさらわれた市民の多くは小学生から高校生くらいの子供だったため、男性であっても懐かしさのあまり泣き出してしまうのも無理はない。

わけのわからないレプトのトリガー使いは戦闘に復帰させようとするが効果はなく、立ち止まれば的にされるために拉致被害者市民のトリガー使いは放置して進軍していった。

 

そこで作戦は次の段階に移る。

 

「6年前にエクトスに拉致された三門市民のみなさん、わたしは三門市にある界境防衛機関ボーダーの霧科ツグミです。わたしたちはみなさんを救出するためにまいりました」

 

その声を聞いたとたん、拉致被害者市民のトリガー使いは驚いた顔で声のする方向を見た。

 

近界民(ネイバー)同士の戦争に三門市民のみなさんが戦う理由なんてありません。どうかヒエムス軍に投降してください。そしてわたしたちと一緒に三門市へ帰りましょう」

 

ツグミが優しくそう呼びかけると、26人の男性は真っ直ぐに南門に向かって全力で走り出した。

ヒエムスの狙撃手(スナイパー)には音楽を流したら狙撃を止めるよう言ってあるので、彼らが撃たれる心配はない。

あっけにとられているレプト軍のトリガー使いを一気に追い抜き、南門に到着したところで門を開けて彼らを中に入れて保護の完了である。

こうなるとレプト軍のトリガー使いはわずか十数人となり、ヒエムス軍のトリガー使いの半分以下となってしまった。

残るは約800匹のトリオン兵に頼る道しかないが、所詮トリオン兵でしかない。

おまけに射程に入ってしまえば狙撃手(スナイパー)にとって当てやすい巨大な的になり、下手に近付けることができないので動きの早いモールモッドを接近させ、バンダーによって遠距離砲撃をさせるのが常套手段となる。

そして兵力を温存しておく余裕がないボスマンはトリガー使いだけでなく簡易トリオン銃を使う一般兵まで投入し、自らは後方の仮司令部のテントの中で指揮をするのだが、そこが()()()なのであった。

 

 

南門の前でトリガー使いたちが刃を交え、トリオン兵が暴れている最前線から約2000メートル離れた崖の上に地面の色と同じ褐色のテントが張られ、そこに仮司令部が設置されていた。

戦場の全体を見渡すことができるだけでなく、地上から30メートルほどの高さがあるから攻撃されにくい。

高い場所に本陣を置くのは定石で、ボスマンはここなら安全だろうと考えて本陣を定めたのだろうが、それはヒエムス側も承知している。

ならばツグミがそのことを作戦に織り込まないはずがないのだ。

ボーダーの本隊が到着して本来の作戦を決行する際にはカメラマンの役であったゼノンとリヌスは行動部隊として仮司令部の背後で様子を伺っていた。

カメレオンで姿を消したゼノンとリヌスは足音を消してボスマンに近付き、自分の計画どおりの事が運ばないことに苛立っている彼の背後に立つとゼノンはカメレオンを解除してスコーピオンの切っ先をボスマンの喉元に当てる。

そしてボスマンが悲鳴を上げるよりも早く耳元で囁いた。

 

「声を出さないでもらおう。騒げば貴公は二度と故郷の景色を目にすることはなくなるぞ」

 

「……」

 

ボスマンは小さく頷いた。

続いて自分の上官が危機だということにも気付かずにいる護衛の兵士に向かってリヌスはライトニングの銃口を向けて呼びかけた。

 

「レプトの兵士諸君、きみたちの司令官は我が手中にある。こちらも手荒な真似はしたくないので抵抗はしないでいただきましょう」

 

その声でやっと自分たちがヒエムス軍に降伏しなければいけないことに気付いたのだった。

 

「さて、この遠征の終結を宣言してもらいましょうか」

 

ゼノンはボスマンに指示をし、レプト軍はトリガー使いと一般兵、そしてトリオン兵を撤退させたことで戦闘は終結した。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。