ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

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526話

 

 

アフトクラトルは春真っ盛りであった。

広大な農地の半分以上が春まき小麦の畑で、ちょうど種まきが終わった時期であるために全体的に茶色っぽい。

それ以外の畑ではアスパラガスや玉ねぎなどが収穫時期を迎えている。

畑で作業をする農民の姿は生き生きとしていて、太陽の恵みを心から感謝しながら収穫しているように見えた。

前年の9月に「神選び」が終わり新しい「神」と王の登場によってアフトクラトルは文字通り生まれ変わった。

本来の姿を取り戻しただけでなく、これまでより一層豊かで穏やかな国になるのではないかと思わせる静かで活力のある光景だとツグミは感じていた。

 

 

前王が(マザー)トリガーを酷使して「神」の寿命を短くしてしまったために「神選び」が予定よりも早く行われたアフトクラトル。

四大領主のうち前王は非常に好戦的でハイレイン以上に他国への侵攻を頻繁に行っていた。

それが原因で「神」の寿命を縮めたわけだが、彼が再び王となっていたらまず間違いなく玄界(ミデン)への本格的な侵攻を行い、トリオンを集めるための「牧場」にしようと画策しただろうとヒュースは言った。

残りふたりの領主も似たようなもので、ヒュース曰く「ハイレインが王になったことは玄界(ミデン)にとって幸いであった」ということだ。

ハイレインは二度にわたるボーダーとの戦い及びツグミとの邂逅を経て武力だけが「力」ではないことを思い知らされたことで自分が王としてなすべきこと、そしてどのように国を治めていくかを改めて考えることとなった。

その結果、彼はキオンと同じように軍事国家の看板は下ろさず、これまで蓄えた軍備は縮小せず専守防衛のみとし、積極的に他国に侵攻することはないと決めた。

ハイレインは王に就任すると四大領主による専制を廃止した。

もっともそれはハイレインが王に就くと不都合な3領主によってクーデターが計画され、事前に察知した彼がその計画を潰して3領主を処断した()()にすぎない。

自分とベルティストン家を守るために戦った彼は彼自身の正義を貫いただけなのだ。

そしてもしここでハイレインによる独裁が始まったとすれば地方の弱小貴族が黙って従うはずもなく、再び国内が乱れることになっただろう。

ようやく(マザー)トリガーの力が復活してこれから国の立て直しをしようという時に地方貴族の反乱は致命的となるが、ハイレインは彼らの意見を汲み取ることで不満を解消させることを選んだ。

君主制を基本としながらも国民の代表として地方貴族の当主を議員として議会を開き、議会で審議された結果の多数決によって国政を行うことによって民意であると示すのだ。

アフトクラトルでは長い間ずっと絶対王政が布かれていたために政に関する知識はごく一部の上流階級の人間しかない。

したがって地方貴族の当主レベルでは議員として不十分だろうが、領民から尊敬され慕われている人間であれば領民の気持ちを反映した意見を述べてくれる点では十分だとハイレインは考えたのだ。

さらに多数決で決まった「民意」であれば反対する人間を抑えることも簡単で、法律を改正することによってその法に違反する人間を捕らえて罰を与えるにも王の独断ではなくそれがアフトクラトルの()()だと言い張ることができる。

そして議会で審議された結果、アフトクラトルはボーダーの主宰する同盟に加わることに決まったのだった。

 

アフトクラトルが同盟に加わることで近界(ネイバーフッド)の二大軍事大国が手を組むこととなり、近界(ネイバーフッド)における勢力バランスは大きく変わることになるのは明白だ。

この近界(ネイバーフッド)に多大な影響力を持つ2国が()()武力を伴わない対話による近界(ネイバーフッド)の平定を目指しているとなれば、恒常的に戦争が行われている中小の国々の中には自国が無関係ではないと理解できる国が出てくる。

そもそも中小の国同士の戦争はヒエムスとレプトの例を挙げるまでもなく、互いの国力や戦力が拮抗しているためになかなか決着がつかずに長期戦となり、双方とも疲弊するだけ。

ヒエムスはレプトに勝ったものの疲弊しきったレプトから得られるものは何もなく、失うものしかなかった愚かな戦争であったことを両国とも後悔していた。

そうなるとキオンとアフトクラトルがトリオンを使わない玄界(ミデン)の技術を独占するのではなく()()()()()()()()()()()()()()()()に分け与えてくれるとなれば、多くの国が無駄にトリオンを消費する戦争を続けるよりも有意義だと考えるだろう。

もちろん「相互不可侵」を守って同盟加入することが条件となるが、同盟に加わることで戦争をするよりも大きな利益が生じる。

さらに非同盟国から攻め込まれてもキオンとアフトクラトルが味方になってくれるということで、軍備を縮小してその分のトリオンを国民生活に回すようになれば国は豊かになっていく。

ボーダーがキオンとアフトクラトルに軍備の縮小を求めないのは彼らに近界(ネイバーフッド)の治安維持を担ってもらうためである。

近界(ネイバーフッド)だけでなく玄界(ミデン)を含め世界中から兵器をなくすことは不可能で、自国防衛の手段を奪う権利を持っている者は誰もいない。

そうなると戦争の火種もゼロにはできないが、その火種を大きくしないで済ませることは可能だ。

すなわちキオンとアフトクラトルが火消し役となり、国同士のトラブルを解決するのである。

そうやって近界(ネイバーフッド)における戦争を減らすことで三門市民は近界民(ネイバー)に怯えることなく安心して暮らしていくことができるというツグミのシナリオは完成する。

ただしこのシナリオが成立するには条件があり、キオンとアフトクラトルが共にボーダーを()()()()()という確約が必要だ。

だからこそツグミはキオンとアフトクラトルという国だけではなく、テスタやハイレインたちと個人的にも親しくなって強い絆を結ぼうとしている。

しかし彼らがずっと国のトップでいられるとは限らず、次の人間が彼らのようにトラブルを対話ではなく以前のように武力で解決しようとするのであればせっかく軌道に乗った平和への道が閉ざされてしまうだろう。

そうならないためには「強者と弱者」「奪う者と奪われる者」「支配する者と支配される者」が存在するのが当然だと考えている近界民(ネイバー)の意識改革が必要だ。

たしかにいつの時代でもどこの世界でも「強者と弱者」は存在するが、強者が奪う者であり支配する者であるとは限らない。

強者とは「与える者」であり「導く者」であってほしいとツグミは考えている。

そのためにはどうすればいいのかまだ彼女にはわからないが、彼女ひとりではできないことも彼女には多くの友人がいるのだから知恵を出し合えば世界を変えることも不可能ではない。

 

 

「ツグミ、城が見えてきたぞ。明日みんなでハイレインに謁見という段取りになっているってことだから、今日は王都にあるディルクさんの屋敷でゆっくりと休んで英気を養うぞ。久しぶりに広いベッドでぐっすり眠れるな」

 

操縦桿を握りながら話しかける迅。

先導するエリン家の艇の後ろを飛ぶボーダーの艇のトリオンは残り少ない。

通常なら途中の国で停泊してトリオン供給を行うのだが、今回の行程は片道5日と短いために無理は承知でノンストップで飛んできた。

艇の燃料は足りるという計算であったためだが、さすがに5日間も無停泊では燃料タンクもほとんどゼロに近い状態だ。

それはエリン家の艇も同じで、王城が見えたことで誰もがホッとしていることだろう。

そして王都に住まう貴族専用の駐艇場に到着すると、ツグミたちは艇を降りて馬車で城門をくぐって王都に入った。

約1年前に訪問した時よりも街の中は活気づいており、これも(マザー)トリガーが力を取り戻したおかげだとツグミは感じたが、同時に(マザー)トリガーの力が尽きてしまった時、国は滅びてしまうという近界(ネイバーフッド)(ことわり)を恐ろしいと感じるのだった。

 

 

◆◆◆

 

 

ディルクは外相に就任したために王都住まいとなっている。

領地は執事のセリウスに任せ、王都の屋敷ではマーナと数人の使用人たちと暮らしているそうだ。

領民のことを大切に思うディルクにとって王都住まいは望むものではないが、ハイレインが王となり有能な家臣を重用したいというのであれば仕方がない。

ハイレインが信頼できる家臣は少なく、ランバネインが国王補佐、ヴィザが軍総司令官に就任したものの他の役職はかつてライバルであった3領主の直属の貴族たちからバランス良く選んだために政治の才能はいまひとつである。

強者が支配するアフトクラトルのやり方では国を動かす「人材」など生まれるはずがなく、身分に限らず子供に教育を施して将来に備えなければいけない。

政治家に限らず教師や医師など人を導いたり救う仕事に就く人材の育成は時間がかかるものであるから最優先で行うべきでだ。

とはいえ彼もできることはすべてやっているという状況だから、ツグミたちはただ見守るしかないのだ。

ディルクもそのことは理解していて自分の領地に住むレクスと同世代の子供を対象とした学校を開校させている。

学びたいという意思のある子供に学問を与えることは大人の義務だと考えて、自分の領地に私財を投じて学校を建設したのだった。

これが成功すればエリン家の領民から優秀な人材が生まれ、いずれは国王を支えることになるはずだ。

そうなった時、ハイレインはディルクを「神」にしなくて良かったと心の底から思うことだろう。

ディルクも仕事の合間には領地へ戻り、子供たちの成長を自分の目で確認しているのだと言う。

それは実子のレクスが三門市で成長する姿を見ることのできない気持ちを穴埋めしているのかもしれないが、彼にとっては領民の子供たちもまた我が子と同じくらい可愛いと思っていてその成長を楽しみにしているのだろうとツグミは想像している。

 

 

エリン家の屋敷は王城のすぐそばの高級住宅地の一角にあった。

以前は前王の親族コヴェリ家の人間が住んでいたそうだが、コヴェリ家はクーデターの首謀者であったために爵位剥奪と世襲財産の没収があって()()になっていた屋敷をハイレインがディルクに与えたものだそうだ。

したがってディルクの趣味とは言い難い豪奢な内装で、前の所有者が王族の縁者というだけで途方もない贅沢をしていたということがわかる。

それでも絵画や家具など持ち出して売却できるものはほとんど売ってしまい、その代金を王都にある孤児院にすべて寄付したという。

トリオン体で戦うトリガー使いであっても戦場で命を失うことはあり、そういった兵士の遺児を育てる施設はどの国にもあるらしい。

ただしハイレインの治世では戦争そのものがなくなるはずなので、アフトクラトルにおいてこうした孤児院はいずれ不要となるだろう。

 

ツグミと迅と修はそれぞれ客間を与えられ、アフトクラトル滞在中はエリン家の世話になる。

予定では4日と短い滞在になるが、ツグミがハイレインに自分のシナリオを説明して納得してもらうだけなので時間は十分だと考えていた。

ボーダーからの使者が到着したことはすでに王城に伝令が向かっていてすぐにハイレインの耳に届くはずで、翌日には面会が叶うことだろう。

かつての滅びに瀕していた国土を復活させ、国民の支持を得るための約1年の成果の断片を見たツグミはハイレインという男に対して期待をしている。

三門市に侵攻して大きな被害をもたらした戦犯だがそれだけで彼を悪人だと判断できるものではなく、彼にも大切なものを守りたいという誰もが持つ人間らしい感情があったからだと考えれば歩み寄ることは難しくない。

そうやってツグミはハイレインの心を開きお互いに友人と呼べる関係になった。

彼女がアフトクラトルまで来たのは単に友人との友好を深めるためではなく総合外交政策局長としての訪問ではあるが、個人的に親しい関係にあることで話がスムーズに進むことは想像できる。

そしてハイレイン自身がツグミに()()()()と感じているから、ボーダーの外交部門の責任者であり恩人を蔑ろにすることはなく、むしろ厚遇すると考えられるので4日間という短期決戦で終わると考えているのである。

 

 

 

 

この日の夜はささやかな晩餐 ── 料理は質素であったが心のこもった美味しい料理が供された ── で済ませ、長旅の疲れを癒すために早々と眠りに就いたツグミたち。

ハイレインとの謁見が明日の午前に決まったことで、ツグミはすぐに深い眠りに落ちていったが、迅と修は緊張して熟睡できずにいた。

迅は以前のようにいくつもの可能性としての未来が視えることがなくなり、確定した未来しか視えないようになっていった。

それは彼に日々「トロッコ問題」を突きつけていた忌まわしい副作用(サイドエフェクト)がなくなったのであれ喜ばしいことだが、同時に回避できたであろう未来も視えなくなったということ。

これまでいくつもの「最悪の未来」を回避してきた彼にとって未来視(サイドエフェクト)が限定的なものとなると「あの時にこっちの道を選んでいたら…」ということにもなりかねない。

能力の「質」の変化がトリオン量の()()によるものかどうかわからないが、自分とツグミの未来が視えた時にそれが可能性ではなく確定した未来であるとなれば視たいようで視たくない気持ちになるというもの。

未来視のサイドエフェクトは非常に便利なものだが、それは周囲の人間にとって都合が良いのであって本人にとってはただの苦しみでしかない。

それでも仲間のために耐えてきたのだが、そんな彼の苦しむ様子を見たくないというツグミは「迅が苦しむ未来を視せないように自分が未来を変える」と言って頑張っている。

もしかしたらそんな彼女の願いが叶いつつあるのかもしれないが、迅本人にとっては複雑な気持ちのようだ。

 

(明日ハイレインと会うことは確定しているからツグミがあいつと話をしている姿は視える。だけどその結果どういう未来になるのかまでは視えない。単純に未来はふたりの話し合いの結果によって変わるからなんだろうが、視えないということがこんなに不安になるものだとはな…。ツグミを信じてはいるし大丈夫だと思いたいが、これが本当に俺たちにとって最善の未来へと続いているんだろうか?)

 

ツグミが自分の手の届かないところへと行ってしまいそうな気がして不安が脳裏をよぎる迅。

 

(アフトの侵攻とキオンの連中による拉致事件がなければあいつは今みたいに近界民(ネイバー)近界(ネイバーフッド)と深く関わることはなかっただろう。あの頃はあいつも玉狛支部にいて、恋人同士ではなかったがお互いに兄妹として仲良くしていられた。そん時の方が幸せだったような気がする。…すべては順調だ。あいつが近界民(ネイバー)との関係を上手く築いていくことで第一次侵攻の被害者の帰国も進んでいる。ボーダーと三門市にとってはいいことばかりだが、このままあいつの好きにさせておくことは本当にあいつのためになるんだろうか…?)

 

目をつぶればツグミの笑顔がまぶたに映ってなかなか眠れない。

身体は疲れていても意識がはっきりとしていて、ベッドに横たわっても覚醒してしまうのだ。

 

 

 

 

修もベッドに入ったものの眠れずにいた。

 

(とうとうアフトまで来てしまった…。C級を救出する遠征の時には遠征艇から出てはいけないという理由で戦闘にも参加できずにいたぼくだけど、こんな形で再び来ることになるなんて想像もしていなかった。あの時は勢いで霧科先輩に連れて行ってほしいと言ってしまったけど、ハイレインに会って何を言えばいいんだろう…?)

 

当初の予定では修は参加しないはずだったのだが、出発間際になって一緒に行きたいと言い出した。

ツグミは特に理由を訊かずに許可したので修が何のためにアフトクラトルまで来たのかは知らない。

それでも連れて来たということは修のことを信頼しているからで、その信頼を裏切りたくはないし仕事の邪魔もしたくはないと修は考えている。

 

(ハイレインのせいで千佳はさらわれそうになったし、ぼくは死にかけた。憎んでも憎みきれない敵で、ぼくはともかく千佳に対しては謝罪させようと思っていた。それなのに何て言えばいいのかわからないなんて変だな。自分がそうするべきだと思ったからアフトに行くと決めたけど、これもぼくの後先考えないで行動してしまう悪い癖だ。物事を深く考えないから自分の行動の結果がどんな影響を与えるかを想像できず、失敗を繰り返すことになってしまう。霧科先輩はそんなぼくに何度も注意をしてくれたのに、それでもぼくは馬鹿なことを繰り返してしまった。そんなぼくを見捨てずにいて、自分の仕事を手伝ってほしいとぼくを総合外交政策局に入れてくれた。…ぼくはハイレインに会うために来たというのに、今になって何を話せばいいのか迷ってるなんて、全然成長してないじゃないか!)

 

修の「自分が『そうするべき』と思ったことから一度でも逃げてしまえば、本当に戦わなければいけない時にも逃げるようになる」という考え方は間違ってはいない。

しかし何らかの行動をするための正当な理由はあっても、本人にそれをなすだけの力がないというケースがいくつもあって、そのせいで問題を起こしてばかりいた。

C級隊員でありながら本部基地以外でのトリガー使用で上層部から睨まれることになったが、それは木虎が言ったように彼が正隊員であれば何の問題もなかった。

それにトリオン体に換装するだけで身体強化できるのだから、モールモッドを倒さずとも時間稼ぎをして嵐山隊の到着を待つこともできたかもしれない。

C級隊員ならB級ランク戦を見学して正隊員の戦い方を学ぶということもできたが、彼はそれすらせずにいて訓練生のままであったから学校でのモールモッド事件は大きな問題になったのである。

また大規模侵攻後の記者会見でも勢いで極秘事項の近界(ネイバーフッド)遠征のことを公の場でバラしてしまい、ボーダーが遠征を急がなければならない事態の原因を作ってしまった。

これも彼の「自分が『そうするべき』と思ったこと」を実行することが正しいのか否か考えずに突っ走ってしまう悪い癖によるもの。

ツグミから自分がやりたいと思うのならそれをなすための力を身に付けろと言われ続けていたにもかかわらず、修はその後何度も同様のことを繰り返した。

そんな彼をツグミが見捨てないのは「力さえ持っていればその行動力は有益なものとなる」からで、()を身に付けるためにいろいろなことを経験させることにしたのだった。

トリガー使いとしてはトリオン能力の低さのために限界がある。

しかし考える力はあるし人を惹きつける力もあるのだから、それを上手く利用すればナンバーワンにはなれずともオンリーワンにはなれるはずと彼女は考えた。

だからこそツグミは修に「外交」という武器(トリガー)を使わない戦い方を教え、彼女の戦い方を見ることで()を付けさせようとしていたのだ。

そのことを修も理解をしているのだが、「ハイレインに会う」ことを目的として来たものの、何をどう話すかまでは考えていなかった。

いや、正しくは「ハイレインに会って千佳に対する謝罪をさせる」つもりでいたのだが、それをどうやって切り出すのか考えていなかったし、今さらそんなことをさせても意味はないとようやく気付いたのだ。

千佳もハイレインの謝罪など望んではおらず、それに何よりもせっかくツグミがハイレインと良い関係を築いたというのにそれを壊してしまうかもしれないと想像したところで自分の判断が正しいのかそうでないのか修はわからなくなってしまった。

 

(来てしまったけど明日の謁見の場には行かないでおこうかな…。そうすれば霧科先輩に迷惑をかけることはない。それに正直に訳を話せば先輩も許してくれるだろうし)

 

修は自分にそう言い聞かせて眠ろうとするが、結局朝までぐっすりと眠ることはできなかった。

 

 

 

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