ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

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542話

 

 

ダフネが案内した場所は湖全体が見渡せる少し高台になっている入り江であった。

正午に近いために太陽の光が直上から照らすので湖全体がキラキラと輝いて見える。

初夏の日差しは少し強めだが、それ以上に湿気が少なく風が心地良いので日向にいても暑さを感じない。

木製のベンチとテーブルが設置してあり、4人までなら腰かけて休むことができるようになっていた。

 

「ここはわたしの一番のお気に入りの場所で、時々ここに来てひとりでぼんやりとしていることがあるの。今はそうではないけどわたしが女王になって3年くらいは右も左もわからない状態だったから、仕事で疲れた時にはここで休んでいたわ」

 

ダフネが吐き出すように言う。

 

突然の事故発生で王都は壊滅した。

事故の当事者や施設がすべて消失してしまったために原因は永遠に究明不可となってしまったが、爆発の規模から判断すると首都にあったトリオン研究施設で行われていた何らかの研究の失敗であろうということが推測される。

そして王都が丸々消えてしまったのだから住民たちだけでなく当時の国王、王妃、王族、政府首脳陣及び政庁にいた役人たちは全員死んでしまった。

彼女が生き残ることができたのは単純に運が良かっただけだ。

両親の結婚記念日が2日後だったために、彼女はふたりに記念の指輪をプレゼントしようとして少し離れた町にある細工師に完成品を受け取りに出かけていて難を逃れたのだった。

さらにその時に付き添いでいたロレンソも王都を離れていたおかげで生き残った。

その事故から半年間、ラグナは大混乱の中にあった。

辛うじて心臓部といえる(マザー)トリガーは無事であったものの操作できる人間が当時8歳のダフネしかおらず、また政府首脳陣がいなくなったために急遽仮の政府を立ち上げて国内の混乱を収めたそうだ。

もっとも(マザー)トリガーは特別に何か変更が必要であった場合にのみ操作をするが、そうでなければ作動を確認するだけで十分なので彼女であってもその役目は果たせた。

政府も混乱を収めたのがイシドロであったため、彼がそのまま宰相として政治の実権を握るようになったという経緯がある。

わけがわからないうちに女王に祀り上げられ、8歳の時から女王としての役目を強いられたダフネにとってこの9年間は自由を奪われ、実年齢以上の責任を負わされる理不尽なものであったことだろう。

周囲の大人たちも彼女に対して腫れ物を触る様に大切に扱うものだから増長してしまい、玄界(ミデン)からの賓客に対しても友好的な態度どころかあからさまに敵対視していた。

しかし彼女の事情を知ればそれも仕方がないことだと感じ、ツグミはとにかく彼女の心を開こうと努力をした。

そのおかげで公人の女王ダフネはまだわからないが、私人としての彼女はツグミと友人になろうという気になってくれたのだった。

 

「まだ10代の女の子ですから政治のことなどわからなくて当然ですよ、女王陛下」

 

ツグミが同意しようとするが、ダフネが彼女を睨みつけた。

 

「わたしとあなたのふたりだけの時にはそんな女王陛下だなんて堅苦しい呼び方はやめてちょうだい。公式の場で女王としてのわたしと話をする時にはそれでいいけど、友人同士であれば名前の呼ぶのが当然でしょ? ああ、それと丁寧語はナシ。わたしの方が年下なんだし」

 

「わかりま…いえ、わかったわ。わたしもその方が気が楽になるし、本音を言いやすくなるってものだから。それにわたしはあなたとこうして気軽に話せる関係になりたかったんだもの」

 

するとダフネが怪訝そうに言う。

 

「個人的に親しくなっても外交に関しては甘くしないわよ」

 

「ええ、もちろん。わたしだって個人的な関係を利用して交渉しようだなんて考えてもいないから。ただこちらの話を聞いてもらいたいという気持ちはあって、これでやっと一歩前進できたとは思っているけど」

 

「何それ? その言い方ってまるでわたしが聞く耳を持ってないみたいじゃないの」

 

「正しい言い方ではないでしょうけど、あながち間違ってもいないはずよ。あなたは交渉というものを勝ち負けで判断しようとしていて、自分にとって都合の良い場所で戦おうとしていて、都合が悪いと思われることは避けようとしていたのは間違いないでしょ?」

 

「うっ…」

 

図星を指されたものだからダフネは反論できない。

 

「だからってそのことであなたを責めるつもりはないわ。ただ双方にとってお互い利益のある結果へと導くことが交渉というものなの。まずはそれを知ってもらわないと話が始まらないということで、ようやくスタートラインに立てたというところかな」

 

「双方にとってお互い利益のある結果って…それってありえないわよ。どちらかが得をすればもう一方が損をするのは当たり前のことで、その場合強者が得をして弱者が損をする。だからラグナは常に強者でなければいけない。玄界(ミデン)の人を返せばラグナは大損をすることになるわ」

 

「そこが問題なのよ。強者が勝って弱者が負けるというのは当然だという考え方が蔓延っているから近界(ネイバーフッド)では戦いがなくならないんだもの。たしかにアフトやキオンのように強大は軍事国家がその武力によって支配域を広げていったのは事実。でもトリオン技術の面で劣る玄界(ミデン)の防衛組織がこの2ヶ国と対等に話ができるのはどうしてかわかる? 軍事面では絶対に勝てない国と対抗する手段は『ボーダーと手を組めば無駄にトリオンを使わずに大きな利益が得られる』って理解させることができたからよ。誰だって楽して得をしたいって思うでしょ?」

 

「それはそうだけど、じゃあボーダーはラグナに対してどんな『利益』を与えてくれるの?」

 

「その話をこれからするんだけど、それは帰ってからにしましょう。まずは昼食。そしてお互いのことをもっと話して、それでわたしがあなたやラグナという国に損をさせようとか騙そうとしているのではない人間だってことを知ってもらわなきゃ。話を聞いてもらうにしても疑って聞くのと心を開いて聞くのじゃ全然違うから」

 

「それもそうね。わかったわ。あなたの個人的な話を聞きながらの食事、どこまで話してくれるのか気になるけど楽しそうじゃないの」

 

ツグミは料理をテーブルの上に広げ、ダフネは侍女を下がらせてふたりだけのランチが始まった。

 

 

 

 

ツグミはダフネが知りたいということを()()()()()()話すことにした。

初めのうちは彼女の子供の頃やボーダーの仕事以外の日常などの他愛のない話であったが、そのうちに若い女の子同士の会話らしく「恋バナ」となっていく。

 

「ねえ、あなたには恋人とか婚約者っているの?」

 

ダフネがストレートに訊いてきたので、ツグミもそのまま直球で返す。

 

「ええ、もちろん。とっても素敵な人よ」

 

するとダフネは少し拗ねてしまった。

彼女には恋愛経験がなく、亡き姉の婚約者がそのまま自分の婚約者になったという経緯がある。

だから面白くないというのは仕方がないかもしれない。

 

「それは良かったわね。わたしなんて姉さんの恋人を押し付けられたようなものだから」

 

「でも嫌いってことはないわよね?」

 

「別に嫌いってことはないわよ。でも彼はわたしのことを恋人だった女性の妹としてしか見ていないと思う。だからとても優しいし大切にしてくれる。来年18歳になったら正式に結婚することになるけど嬉しくもないし、彼だって喜びはしないと思う。ただ王族としての役目を果たすってだけよ」

 

ダフネは「わたしってとても運が悪くて可哀想な女の子なのよ」と言いたげな顔だ。

 

「でもそれは本人の口から聞いたわけじゃないでしょ?」

 

「ええ。そんなこと訊けるわけないじゃない」

 

「それならすぐにでも確認してみるべきね。もしかしたらあなたもロレンソさんもとんでもない勘違いをしているかもしれないから」

 

「勘違いって…どういう意味よ?」

 

「わたし自身がそういう経験をしているからよ。今でこそ親も認める恋人同士なんだけど、お互いの気持ちを確認したのは2年前だもの。それまでお互いに兄と妹の関係でいたんだけど、それってお互いに好きなんだけど男女の恋愛じゃなくて兄妹愛ってことにしておけば相手に拒絶されることはないからという消極的な理由で自分の気持ちを隠していた。でもとあることがきっかけで想いを告げて恋人同士になれたから、ロレンソさんがあなたのことを元恋人の妹だから大切にしてくれるのか、それともあなた自身を好きで大切にしてくれるのか確認すべきね。そうでないとふたりとも不幸になるわよ」

 

ツグミが本気の目で言うものだから、ダフネはそちらの方が気になってしまった。

 

「ねえ、どうしてわたしのことにそんなに真剣に親身になって言ってくれるの?」

 

「それはもちろん友人の将来のことだし、他人事には思えないからね。もしあなたが勇気を出してロレンソさんに確認をすると約束するのなら、わたしの最大の秘密をあなたにだけは教えてあげる」

 

「最大の秘密」と言われたら知りたくなるのが人間の性分というもの。

これは近界民(ネイバー)であっても同じであるようだ。

ダフネはロレンソに彼の気持ちを確認することに躊躇していたが、ツグミの秘密を知りたいという好奇心がの方が勝ってしまった。

 

「わかった、約束する。だからその最大の秘密というものを教えてちょうだい」

 

ツグミは深呼吸をひとつすると吐き出すように言った。

 

「実を言うとわたしの身体には半分近界民(ネイバー)の血が流れているのよ。さっきわたしが7歳の時に両親を亡くしたと話したけど、2年前に父がエウクラートンの人間で、おまけに現王家であるオーラクル家の血筋だったという衝撃の事実も突き付けられたわ。そしてわたしの現在の立場はエウクラートンの次期女王で20歳になったら女王に就任することに決まっている。高齢の現女王の他に(マザー)トリガーの操作ができるのはわたししかいないから仕方がないんだけど、その前にやってしまわなければならないことが山積みなんで3年間の猶予をもらった。もう1年過ぎてしまったから残りは2年弱しかない。その間にわたしは拉致被害者市民を全員救出して帰国させることが目標なの。もちろん本人の意思を最優先させるけど、三門市に彼らを待っている人がいる以上は一時帰国だけでもしてもらって再会してもらいたい。それが第一次侵攻で戦ったわたしの()()()だから」

 

ダフネはツグミの話を聞いていていくつか疑問に感じていたことがあったが、彼女が純粋な玄界(ミデン)の人間ではなく近界民(ネイバー)との混血であればそういう考え方もありうると思えてきた。

またこれまでの彼女の仕事ぶりも「なぜそんなに急ぐのか?」とも思っていたが、残りの時間が2年弱となれば必死になるのも理解できる。

ダフネはツグミが自分と似たような境遇 ── 突然降って湧いたように責任のある役目を押しつけられた ── だと知ったことで親近感を抱くようになってきた。

 

「あなたの事情はわかったわ。あなたが玄界(ミデン)の人たちのことで必死になっていることも。そしてそんなあなたを支えているのが恋人だってことなのね。わたしにもそういう人がいればって思うけど、ロレンソがわたしにとっての支えになってくれるかしら?」

 

「だからそれを確認するのよ。それで彼が兄に徹するという答えだったら、その時にまた考えましょう。婚約破棄をして別の男性を探すんだっていいじゃないの。あなたには自分が幸せになるための道を選ぶ権利はあると思うわよ。それは女王だからじゃなくて、人は誰にだって幸せになる権利を持って生まれてくるんだもの」

 

「それもそうね。今夜の夕食には彼を呼んで、その後に話をしてみるわ」

 

「良い結果を聞かせてね」

 

同世代で同じような立場の少女ふたりであるから、きっかけさえあれば打ち解けるのはそう難しいことではない。

そのきっかけを作ることができたおかげでツグミの仕事も捗りそうである。

もっと個人的な話をしたかったのだがツグミには午後から重要な仕事があり、ダフネも女王としての執務があるということで、プライベートな話の続きは明日の昼食の時ということになった。

 

 

◆◆◆

 

 

午後からは41人の拉致被害者市民の本人確認と彼らの希望調査を行った。

41人の市民のうち成人男性12人は全員未婚 ── 近界(ネイバーフッド)では男性が有り余っているので男性は単なる労働力でしかない ──で、女性29人のうち既婚者24人と未婚が5人となっている。

さらに既婚女性のうち21人には子供がいて、彼女たちの配偶者や子供は45人に及ぶ。

41人の市民は全員帰国を希望しているが、家族を残して自分だけ帰ることはできないので一時帰国だけでかまわないという人や、家族と一緒に三門市で暮らしたいという人もいる。

ひとまず彼らの希望を調査し終えたのでその結果をラグナ政府に報告し、それを元にしてボーダーとラグナ政府の間で交渉を行うことになる。

ラグナ政府に対しての補償、ラグナに残る市民とその家族への支援について双方が納得できる形で合意させるところまでは一両日中には済ませたいとツグミは考えていた。

 

(ダフネがこちらを敵視しないで話を聞いてくれるならそんなに長い時間はかからないはず。ボーダーの提供できる条件はヒエムスやレプトでも十分納得してもらえた内容だし、この国だって他の国と同じで子供の健やかな成長こそが国の発展につながるんだからNOとは言わないわよ。特に女性に優しい生活のレベルアップだから彼女だって賛成する。そうなれば政府首脳陣のオジサンたちも文句は言えないものね)

 

ツグミは急いで報告書を仕上げ、夕食前にその報告書をイシドロの手元に届けることができた。

そして翌日の午前中にツグミは交渉を行い、お互いの条件を出し合ってすり合わせをしていく予定である。

その間にゼノンたちには彼女が依頼した個人的な調査を済ませてもらい、帰国する市民の準備ができ次第出発できるようにしておくよう指示した。

何よりも優先すべきことは帰国が可能となったら1時間でも30分でも早く発ち、三門市に到着したらすぐに須坂に連絡して本部基地まで来てもらい家族との再会を果たすことができるよう手配してある。

これはツグミのボーダーのスポンサーである須坂に対しての「お礼」で、須坂家の3人を特別扱いするとしても許される範囲だと認識しており、城戸たち上層部メンバーも承知していて艇が到着する72時間前には連絡が可能となるため唐沢が須坂に伝えるという手筈になっている。

 

(須坂さんのご家族を特別扱いするとしても他の人たちに不便や不公平を強いるわけじゃないし、なによりも須坂さんが支援してくれているから拉致被害者市民の救出も進んでいるんだから文句は言わせないわよ。わたしが総合外交政策局長という肩書を持っているのだって、こういう時に役立てるためだもの。それに須坂家の3人を特別扱いしたとしても翌日には他の人たちも家族に会うことはできるんだから少しは我慢してもらいましょ)

 

ラグナにいた44人の拉致被害者市民の家族は奇跡的にも全員無事であった。

拉致被害者の中には家族が全員死亡して、帰っても出迎える家族がいないという人もいる。

そういう人がいる場合は他の拉致被害者は気を遣うことになり、嬉しい気持ちも顔に出すのを憚られるということで素直に喜べない。

今回は全員に出迎えてくれる家族がいるためツグミも気分的に楽であった。

 

(とにかく交渉を成功させなきゃ! 三門市に帰ったらやることも山積みなんだし、たぶん帰国する頃には()()が待っているだろうからここでぐずぐずしてはいられないものね)

 

ツグミは明日の交渉の準備を始めた。

 

 

◆◆◆

 

 

夕食を終えてツグミが自室で寛いでいると、ダフネの侍女が「至急会いたいという」内容の手紙を運んで来た。

理由は例の件だろうということで、指定された庭園の東屋へと向かう。

するとダフネは先に来て待っていて、ツグミの姿を見ると微笑みながら手を振った。

 

「ツグミ、来てくれてありがとう」

 

「お待たせ。それでこんなに急に呼び出すなんて何か重要な話があるってことでしょ?」

 

「ええ。夕食の時に彼を呼んでふたりきりで話をしたの。そうしたら彼が正直な気持ちを教えてくれて、わたしが今まで勘違いしていたってことがわかったのよ」

 

「勘違い?」

 

「そう。彼は姉さんのことを愛していて死んでしまったことで哀しんでいたのは事実だけど、わたしの婚約者になったのは単にわたしが女王になるからというんじゃなくて姉さんの遺言を果たすためだったの」

 

「遺言というと?」

 

「姉さんは彼に『自分に何かあった時には妹を頼む』って言ってあって、あの事故があった時にわたしが外出するからと彼が一緒に行ってくれたのは姉さんがお願いしたからなんですって。そして姉さんは事故に巻き込まれ、わたしには家族も親戚もいなくなってしまった。だから彼は自分が守ってやらなければと考えて婚約者となってくれたの。だけど当初は責任感だったけど今ではわたしのことを好きだって。それも姉さんに似ているからじゃなくて、わたし自身を女性として愛してくれているんだってはっきりと言ってくれたのよ」

 

「それは素敵じゃない。それであなたの気持ちはどうなの?」

 

「わたしは…これまで彼がわたしを姉さんの代用品だと考えていると思っていたから否定的な目で見ていたけど、そうじゃないってわかったらなんとなく彼を異性であるって意識するようになっちゃったの。これまでは公式の場で彼とダンスを踊っても何とも思わなかったんだけど、さっき部屋まで送り届けてもらう時にちょっと手が触れただけでドキドキして顔が熱くなっちゃった。もしかしたらわたしも彼のことが好きで恋してるってことなのかな?」

 

恥ずかしそうに訊くダフネのことがとても可愛いと思ってしまうツグミ。

自分も迅と相思相愛だとわかった時に似たようなことがあったものだから、彼女には幸せになってほしいと心から願っている。

 

「そうね、あなたは彼に恋をしているのよ。あなたのことを元恋人の代用なんかじゃなくてひとりの女性として寄り添おうとしてくれている優しい男性に。9年という年月が長いのか短いのかわからないけど死んでしまったお姉さまへ対する想いに終止符を打ち、代わりにあなたと生涯を共にしたいと思えるようになる心の整理のために必要な時間だったのは間違いない。最初は義務感であったとしてもそれは単なるきっかけ。その後はふたりが歩んだ道が同じものだったからこういう結果になったのよ。あなたには彼が好きになるだけの魅力があったってこと。そうでなかったらいくら婚約者だといってもあんなに優しい目であなたのことを見つめるはずがないわ。…幸せになってね、ダフネ」

 

「ええ。ありがとう、ツグミ。あなたに背中を押されて良かった。そうでなかったら彼のことを勘違いしたままだったし、自分の本当の気持ちにも気付けなかったかもしれないもの」

 

「余計なこと、お節介なことをしたと責められずに済んで安心したわ。これで明日はすっきりと交渉の場に臨むことができるわね」

 

「そうだけど、これはこれ。交渉においては別だから。わたしはラグナの女王として国民の利益のために戦うわよ」

 

「もちろん、覚悟の上よ。楽しみにしているわ」

 

ツグミはかけがえのない親友となる少女との出会いに感謝し、この出会いが近界(ネイバーフッド)を変革する引き金(トリガー)になることを確信したのだった。

 

 

 

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