ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

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565話

 

 

城戸による三門市民へのメッセージが終わると映像は調印式式典から祝賀パーティーの様子に切り替わった。

近界民(ネイバー)たちに囲まれて歓談しているツグミの様子が映るとアナウンサーが彼女に訊く。

 

「楽しそうに話をしていますが、どんなことを話していたんですか?」

 

「いろいろです。どこの国へ行ってもそうなんですが、近界民(ネイバー)たちは好奇心旺盛でこちら側の世界のことに非常に興味を持っています。トリオンを使わないで発展してきた文明がどのようなものかを知りたいということで、入れ代わり立ち代わり訊いてきました。特に食文化に興味があるようで、わたしが魚を生で食べると話した時にはとても驚いていました。近界(ネイバーフッド)の国々では海のある国は珍しく、魚といえば川や湖に生息する淡水魚ばかりです。鯉や岩魚、鱒などが主なもので、泥臭く寄生虫がいるために生食というのはありえないのだそうです」

 

「たしかに日本は魚の生食は普通ですが、外国ではあまりないらしいですからね」

 

「ええ。それに近界(ネイバーフッド)では国同士の交流が少ないために自国で生産できないものは貴重品で、貴族階級であっても手に入れるのはなかなか難しいということでコーヒーは存在しても生産国とその高価なコーヒー豆を購入できる金持ちの人間しか口にできないそうです。そこでお土産にインスタントコーヒーを1ケース持って行ったところ大変喜ばれました。このパーティーでも最後にデザートを食べながらコーヒーを飲みましたが、アフトクラトルの貴族でも初めて飲んだという人がいたくらいです」

 

「コーヒーが貴重品ですか…」

 

「そうです。でもこう考えるとわかりやすいですよ。…こちら側の世界でも交通機関が発達していないだけでなく国同士の交流があまりなかったとすると、日本ではコーヒーは手に入れることはほぼ不可能。いちおう小笠原や沖縄などで生産はされていますがほんの少しですので価格的な問題で滅多なことでは手が出せないと思います。また米はほぼ100パーセント自給していますが、小麦となるとその逆でほぼ100パーセントが輸入です。もし鎖国をしてしまったらパンやパスタは食べられなくなるそうです。野菜や果物の自給率はまあまあですが、バナナとかパイナップルなどの南国の作物だと輸入に頼るしかありません。これと同じ状態が近界(ネイバーフッド)の国々では進行形であるということです」

 

「はい、良くわかりました。…それでは調印式の映像が終わったことですので、後半は霧科局長が近界民(ネイバー)たちと交流していく中で感じたことなどをお話ししていただきます」

 

アナウンサーがそう言って前半は終わり、ここで15分の休憩となった。

 

 

 

 

後半はツグミがアナウンサーのインタビューに答える形式のもので、事前に質問の一覧をもらっていてその中から答えられるものかどうかツグミの側で回答を提出してある。

だから()()()()()()()()()()話せないことについての質問はされないし、質問の答えは用意してあるので安心して受け答えができるようになっていた。

もっとも想定外の質問があったとしても上手く対応できるのがツグミの得意技なので、そういったアドリブがあった方が番組的には面白いものになる。

ただしアナウンサーが機転の利く人間でなければそんなことにはならないだろうが。

 

休憩が終わって椅子に腰掛けるとカメラが回り始める。

 

「ここからは霧科局長にいくつか質問をさせてもらいます。昨年、17歳で総合外交政策局長という役職を引き受けた時の経緯について教えてください」

 

最初は当たり障りのない普通の質問である。

「ボーダー・タイムズ」では詳しく紹介されているが、それを読んでいない人にはなぜ彼女がこの若さで防衛隊員から転じて近界民(ネイバー)との交渉窓口の責任者になったのか疑問に思っているはずなのだ。

 

「わたしが初の近界(ネイバーフッド)有人往還に成功したふたりの人間のうちのひとりであることはご存じだと思います。この旅で初めて近界民(ネイバー)がわたしたちと同じ人間であることを知りました。これは敵の正体を何知らずに戦っていた防衛隊員であったわたしにとってショックでした。直接戦うのはトリオン兵でしたが、それを送り込んでいるのが人間であったのですから。ですが同じ人間であれば対話という手段でお互いに利益のある答えを探すことは可能だと考え、城戸司令に上申して防衛隊員を続けながらも近界(ネイバーフッド)へ渡航する任務を引き受けたのです。そのうちに近界民(ネイバー)との交渉事も任されて仕事が増えたために防衛隊員を辞めて総合外交政策局という新しい部署の設立をきっかけにその責任者となりました。年齢こそ若くて頼りなさそうですけど、近界民(ネイバー)たちとの交流に関してはこちら側の世界の人間の中で一番多くていくつもの国の元首やそれに準ずる人たちとも個人的に親しくしていますから適任であったと自負しております」

 

自信満々で言うツグミの姿を見て頼もしいと感じるか鼻持ちならないと思うかは視聴者にお任せするしかないが、ここで謙虚な姿よりも「外交なら任せてください」という()()を見せた方が良いと彼女は判断したのだった。

 

「国家元首と個人的に親しいとはすごいですね。それではアフトクラトルを含めて他の国の近界民(ネイバー)について教えてもらえますか」

 

「ええ、いいですよ。まずはわたしが初めて出会ったメノエイデスのウェルスさんについてお話ししましょう。彼が良き隣人(ネイバー)であったからこそ、ボーダーは近界民(ネイバー)と対話の道を進むことを決心したのですから」

 

そう前置きをしてからツグミはウェルスの話を始めた。

その内容は真実ではなく彼女の作り話なのだが、真実を話せばボーダーがこれまで築き上げてきた信頼を含むすべてが瓦解してしまうことだろう。

だから真実と嘘を上手く織り交ぜながら()()()()()語るのだ。

 

「こうしてメノエイデスがボーダーに協力的な国であったためにアフトクラトル遠征はスムーズに進みました。なにしろ近界(ネイバーフッド)渡航の経験のない隊員たちが安全に遠征を成功させるためには近界民(ネイバー)の協力者は不可欠でしたから。そしてこの遠征での功労者はキオンという国のゼノン少佐、リヌス大尉、テオ少尉の3人です。彼らは腕利きの諜報員で、彼らの情報がなければアフトクラトルまでの航路も確定できませんでしたし、敵地に潜入してC級隊員がどこにいるのかを調べることもできませんでした。わたしは彼らのプロの仕事を見て情報こそが勝敗を大きく左右することを教えてもらいました。彼らは軍人ですがそういった堅苦しい雰囲気はなく、調査対象の国の人間に交じって調査をするわけですから軍人とバレないキャラクターが重要なのだそうです」

 

ここで三門市民に受け入れられているゼノン、リヌス、テオの()()を手短に語った。

続いてテスタの話になる。

 

「キオンの元首はテスタ・スカルキ総統です。彼はこれまで出会った近界民(ネイバー)の中で最も先進的な考え方を持つ方で、この方がボーダーの協力者となってくれたおかげでアフトクラトル遠征が成功したとも言えるのです。以前に三門市にいらっしゃった時にはいろいろなものを子供のように目を輝かせて見ていて、新しいものや珍しいものを受け入れる意欲に溢れている人だと思いました。現在キオンではこちら側の世界の寒冷地でも育つ穀物や野菜などの種を畑に蒔いて育てる実験をしています。この実験が成功すればキオンでは食料の自給率がアップし、国民の生活も楽になることでしょう。それを期待して積極的に交流を進めています」

 

キオンの話が終わると次はエウクラートンに移る。

 

「わたしが訪問した国の中で個人的に大好きなのはエウクラートンです。北海道の美瑛や富良野のようにどこまでも美しい丘の風景が続き、戦争とは無縁の穏やかな国でした。滞在中はリベラート皇太子殿下と親しくなり、この時にボーダーの対近界民(ネイバー)政策を説明したことで同盟に加わってもらうことになりました。殿下とは祖父と孫くらい年齢が離れていますが、人と人が心を通わすことに年齢は関係ないことを知りました。そして原則として一族の人間以外とは一切面会をしないエレナ女王陛下ともお会いすることができました。彼女は病気で家族との面会すら滅多にできない状態でしたが、お会いしたところ極度の鉄欠乏性貧血を患っていて、次の訪問の際には医薬品や健康改善のためのサプリメントなどを持って行き、その効果が現れて健康を取り戻したと報告を受けています。近界(ネイバーフッド)での医療技術はこちら側の世界と比べて非常に遅れており、近界民(ネイバー)たちは病気になっても治療方法どころか原因さえわからないということもしばしばあります。ですので近界民(ネイバー)からはトリガーの技術を提供してもらい、こちら側は医療面の支援をすることでお互いにより良き未来を築き上げることができるとわたしは信じています」

 

「一族の人間しか面会のできない女王に会えるなんて、よほどリベラート殿下に気に入られたんですね?」

 

「ええ、そういうことになりますね。長い間病床に伏していたのでやつれてはいましたが威厳があって、それでいて親しみのある女性でした。どうやらわたしのことをお気に召してくださったようで、わたしの作ったお菓子でお茶会もしました。そこで信頼してもらえたのか、わたしが持って行った薬を飲み、日常の食生活の改善をするよう指導するとそれに従ってくれました。近界(ネイバーフッド)の国々にはそれぞれ必ずひとり女王とか巫女と呼ばれる高位の女性がいて、国民の精神的な支えとなっています。その女性が健康でいることは国が健康であり、逆に病に罹っていると国も弱くなっていくそうです。これでエウクラートンの未来も安心ですね」

 

さも自分がエウクラートンの王家とは無関係だと言いたげなツグミ。

ここで彼女の()()がバレてしまうと今までの公式発表がすべて作り話だということにされてしまう恐れがある。

特に彼女が近界民(ネイバー)との混血(ハーフ)であると知られると彼女が近界民(ネイバー)側の人間で、これまでの第一次近界民(ネイバー)侵攻も彼女の手引きによるものだと勝手に決めつけられてしまうかもしれないのだ。

彼女はあくまでも日本人の霧科織羽と忍田美琴の娘でなければいけない。

そして彼女が近界民(ネイバー)たちの間で特別扱いをされているのは単に彼女の人間性を見込まれてということにしておく必要がある。

 

それから拉致被害者市民救出計画で赴いたヒエムス、レプト、ラグナで出会った近界民(ネイバー)たちの話をし、最後にアフトクラトルでのことを話すことになった。

 

「では最後にアフトクラトルでのことをお話ししてください。視聴者のみなさんはこの話を聞きたいと待っていたはずですから」

 

アナウンサーの言っていることは本当だ。

なにしろアフトクラトルでの調印式での出来事については三門ケーブルテレビが独占報道をし、ツグミが経験したことや感じたことはまだどのようなマスコミでも取り上げていないのだから特ダネとなる。

ここでテレビ局側が満足するような内容で収録を終わることができればおしまいだし、そうでなければなかなか終わらないだろう。

 

(時間は…そうね、あと30分以内には終わらせてしまいたいな)

 

ツグミにはやるべきことがたくさんあって、この後も本部基地に戻って幹部会議に出席し、その後は唐沢と一緒に大口のスポンサーと面会することになっている。

収録が長引けば会議に遅刻か欠席することになるので早く終わらせたいのだ。

 

「それでは先ほども少しお話ししたアフトクラトルで親しくなった方々のお話しをしましょう。まずハイレイン・ベルティストン国王陛下ですが、この方は家臣に対しても自分に対しても厳しい人物ですが、意外なところで動物好きなんですよ。子供の頃に黒猫を飼っていて、祝賀パーティーの時に猫カフェのことを話しましたら思いっきり食いついてきました。見た目が厳しそうな人なので陛下が目を細めながら膝の上の猫を撫でている様子を想像したら笑ってしまいました。動物好きな人に悪い人はいないというのがわたしの信条で、時間があればもっといろいろな話がしたかったですね」

 

ハイレインの猫好きは以前に三門市の猫カフェに行った時に知ったことである。

子供の頃の体験が「力がなければ大切なものを守れない」という考えに至り、その力を得るために自分にも他人にも厳しく生きてきた彼。

だからといって彼の行為を肯定することはできないが、気持ちは理解できるので寄り添おうと決めたのだ。

そのおかげでハイレインの心を救うことになり、ツグミに対する強い信頼はここで生まれたのだった。

 

「次に宰相のランバネイン・ベルティストン閣下ですが、この方は宰相になる前の地方貴族であった時には庶民との交流をしながらどうしたら誰もが笑顔で暮らせるかを考えていたそうです。国民の人気は国王陛下よりもあって、宰相となった今でも時々市井の様子を視察すると言いながら実は市場の屋台で買い食いしたり子供たちに交じって遊んでいるようです。貴族なのに親しみのある人物で、話していてとても楽しかったです。それからヴィザ軍総司令官ですがこの方は貴族階級の出身ではありませんが、若い頃からトリガー使いとして活躍していたことで誰からも一目置かれる存在です。この方も動物を飼うことがお好きなようで、本当は総司令官などという役目は若い人に押し付けて隠居したいのだとぼやいていました。どうやら隠居したらお屋敷でたくさんの犬や猫などの動物に囲まれて暮らすのが夢だったようで、早くその夢を叶えたいとおっしゃっていました」

 

ランバネインとヴィザは好戦的な人物ではあるが強い相手との戦いを楽しむだけで、人を殺傷することを楽しんでいるのではない。

いくら平和が一番だと言ってもこういった人たちから武器(トリガー)を取り上げてしまうのは大好きな趣味を取り上げてしまうようなものである。

今後交流が進むことで彼らにはボーダー本部基地にある仮想訓練室を使い、ボーダーの若者たちと模擬戦を楽しめるようになってほしいとツグミは考えていて、彼らが戦闘狂(バトルジャンキー)であることは受け取り方によっては危険人物と勘違いされそうなので黙っていることにした。

その代わりに親しみのあるキャラクターだということをアピールしたのだ。

 

「そして今後も外交の窓口となってくださるのがディルク・エリン外相です。この方も地方貴族であり身分はそれほど高いわけではないのですが外相という重要な役職をハイレイン陛下から与えられたのはそれだけの実力者だからです。先代の王の時代までは身分が高く王家とのつながりが強い人間が要職に就いており、専制政治が当たり前となていました。ですが国王の交代があり、政治形態も大きく変わろうとしています。身分は関係なく才能のある人物を登用し、現在は貴族階級だけで行われている議会もいずれは平民からも議員を選んで民主主義的な国へと変えていきたいということでした。ディルク閣下は領民から慕われていて、領地を離れて王都へ向かう際には領民が涙を流して別れを惜しんだとのことでした。話をしてみてそれが作り話や大げさに言っているのではなく、本当に閣下の人柄に誰もが親愛の情を抱いていたのだとわかりました。閣下は私費で王都の自分の屋敷の近くに学校を建て、庶民の子供でも学校へ通って勉強ができる環境を増やしていこうとしています。『子供は親を選んで生まれてくるわけではないのだから、勉強をしたい気持ちを親の身分や経済的なもので諦めざるをえないというのは理不尽である』と考えてのことで、わたしもその考えに感銘を受けました。もし三門市訪問が叶うのなら、その時には小学校や中学校などを視察して祖国のために役立てたいとおっしゃっていました。外相よりも教育相の方が適任ではないかと思ったくらい熱心に子供たちの未来を語ってしましたね」

 

アフトクラトル側の主要メンバーの紹介を終えてからその他の大臣や議員などの話を()()するとスタッフから「そろそろ()()をお願いします」という指示が入った。

ちょうど良いタイミングだったので、ツグミはこれからのアフトクラトルとの付き合い方について話すことになった。

 

「先ほどの調印式の映像にもありましたようにハイレイン陛下は贖罪の意味を込めてトリガー技術の供与を申し出てくださいました。そのお気持ちは大切にしたいと思っております。近界民(ネイバー)たちはその長い歴史の中で強者が弱者から力で奪うということを当然のように考えていましたから、アフトクラトルも同様にこちら側の世界の人間をさらうことに躊躇いはありませんでした。ですが近界民(ネイバー)の理屈を一方的に押し付けられることは許しがたいことで、ボーダー(わたしたち)は彼らに対して熱心にトリオン依存の体質から脱却するよう説得して理解してもらうよう努力しています。彼らがトリオンを欲するからこそわたしたちの同胞をさらうのですから、トリオンがなくてもいいのだとわかれば彼らは無駄な拉致行為はやめることでしょう。ボーダーはこれまでどおりに三門市防衛を主たる任務としておりますが、今後は対話によって多くの近界民(ネイバー)を人類にとっての脅威ではなくより良き未来へと歩む同志となってもらうことに力を入れていきたいと考えております。それが総合外交政策局の仕事であり局長であるわたしの責任ではありますが、わたしにできることは微々たるものです」

 

ツグミはそこまで言うと少しだけ身を乗り出してカメラに向かって続けた。

 

「そのためには多くの三門市民のみなさまのご協力が必須です。具体的に何か働いてくれというのではなく、意識や気持ちを少しでもいいので切り替えてもらいたいだけです。日本でも過去には大きな戦争がありましたが、その時の敵国と今でもいがみ合っていますか? そうではありませんよね。お互いに不幸な歴史は忘れずにいて、その上で良い関係を築いてきました。それと同じだと思ってください。わたしはアフトクラトルの侵攻で戦った人間です。わたしは彼らのことを許すことはできません。どのような償いをしても傷ついた人の心を完全に元に戻すことはできず、失われたものは取り戻すこともできません。それで相手を憎む気持ちが生じるのは当然で、それを否定する気はありません。ただわたしは自分の気持ちの整理をし、憎む気持ちを相手への理解へと置き換えることで彼らを受け入れることができました。それをみなさまに強いる気はありません。わたしのような人間がいて、それで近界民(ネイバー)との対話による外交を進めていこうとしているのだと知ってもらうだけでいいのです。どうかみなさま、どうぞよろしくお願いいたします」

 

最後にそう言ってから深く頭を下げたツグミ。

それに続いてアナウンサーが言う。

 

「本日は近界民(ネイバー)近界(ネイバーフッド)のお話をしていただきありがとうございました。これは私の個人的な感想なんですが、これまで抱いていた近界民(ネイバー)のイメージは宇宙人のようなもので得体の知れない存在だったんですが、お話を聞いているうちに普通の外国人だという感覚になってきました。文化の異なる人間同士ですから初めのうちは衝突するのは仕方がないことでも、話の通じる相手ならお互いの事情を説明して妥協点を見付けることは可能。そうやって仲間を増やしていこうということですね?」

 

「そのとおりです。この番組に出演させていただいてあなたには直接訴えかけることができましたが、テレビの画面を通してではどれくらいの影響があるのかはわかりません。それでも見ていただいた視聴者の方がほんの少しでも近界民(ネイバー)との関係を考えるきっかけになってくれたなら、そしてあなたのようにわたしの気持ちをわかってくれる人がひとりでも増えたならそれがわたしの力になります」

 

「きっと大勢の人に伝わったと思いますよ。ですからこれからも頑張ってください」

 

「はい。どうもありがとうございました」

 

これで収録は終わり、ツグミの仕事はここまでとなる。

後はテレビ局側で編集し、29日の放映を待つだけだ。

そして局の駐輪場に停めてあったクロスバイクに跨ると、本部基地へと向けて走り出した。

 

 

 

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