ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

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572話

 

 

ツグミが総司令執務室に入ると城戸だけでなく忍田も彼女のことを待っていた。

予定よりも期間が長引いてしまい、メノエイデスを発ったタイミングで本部基地への連絡が可能となったのでそこで簡単に報告はしてある。

しかしその連絡がないことで不安にはなっていただろう。

場合によっては期間が延びるということは伝えてあったものの6日も延長したのだから忍田だけでなく城戸も心配していたにちがいない。

そして三門市に到着したことを伝えたので、忍田は城戸の部屋で待ち構えていたのだ。

彼の顔は娘のことを心配していた父親のものだが、ツグミが帰還の挨拶もそこそこに城戸に報告書を提出する様子を見てボーダー本部長の顔になった。

 

「今回のアフトクラトル訪問につきましては主たる目的が技術者(エンジニア)によるトリガー技術の習得ですので、わたしの報告はアフトで現地住民と交流をした内容及び彼らの生活環境や身体検査等の調査結果のみについてになります。さらに現地住民の生体データにつきましてはこれから専門家に預け、その結果が出た時点で改めて報告書を提出させていただきます」

 

「うむ、ご苦労だった。さっき鬼怒田室長から報告書を受け取ったが、なかなか実りのあるものとなったようだな?」

 

「はい。住む世界が違っても技術者(エンジニア)魂は同じで、アフトの技術者(エンジニア)も自分の技術が戦争に使われるよりは同胞の生活レベルの向上につながるトリガーの製作の方が気合が入るというものです。ラグナでは一般人でもトリオン能力が比較的高いので農作業をする時にはトリオン体に換装して行っていたので労働者の数が少なくても十分な収穫を得ることができました。しかしアフトではそれができず、全部手作業で行うために効率が悪いです。そこにモールモッドを改造した耕運機を試作したようでした。あと少し改良をして増産し、王都付近の村や町に配置して交代で使えるよう手配するとハイレイン陛下は言っていました」

 

「戦争に使っていたトリオン兵を農作業に使うとは近界民(ネイバー)では想像もつかないだろうな」

 

「はい。玄界(ミデン)ではさまざまな分野で機械を使用して人間の作業を楽にしてくれているという話をし、その中で農作業も多くが機械化されていると言うと驚かれたそうです。そこで面白半分にラッドを元に耕運機の試作機を作ってみたところ想像以上に使えそうで、次にモールモッドを本格的に改造したということです。あの昆虫ぽいボディはそのままで、刃状の前足にロータリーを装着しただけなので、動きはモールモッドそのもの。三門市民とボーダー隊員を苦しめたトリオン兵が見た目はほぼ同じでも人の役に立つ道具に改造されたのを見ているとなんだか不思議な気分でした」

 

現物はそこにはないが頭の中でモールモッドが畑を耕している様子を想像したのか、城戸がわずかに表情を緩めたことにツグミはすぐ気が付いた。

「そんな我々の役に立たない玩具を作って喜んでいたのか」などと非難されるかもしれないと少し不安であったツグミは胸を撫で下ろす。

 

(今さら改造したトリオン兵を玄界(ミデン)で使用する必要はないんだから、このモールモッド型耕運機を作ったことは意味がない。100パーセント近界民(ネイバー)の利益にしかならないものだけど、それを認めてくれたってことは城戸司令も近界民(ネイバー)の生活レベル向上に前向きってこと。ハイレイン陛下とは敵として戦ったけど、アフト国民は無関係で憎しみの対象ではないものね。彼らの生活が楽になれば赤の他人であっても良かったって思うのが人として当然の感情。ボーダーにとってアフトではいろいろ収穫はあったけど、城戸司令が近界民(ネイバー)に対して優しい気持ちになれたってことの方がわたしには収穫よ)

 

少しずつでも「昔の城戸さん」が戻ってきていることがツグミにとってはなによりも嬉しいことなのだ。

 

「本日一五〇〇時から臨時幹部会議を行う。それまでゆっくりと休んでくれ。以上だ」

 

「はい」

 

城戸への報告という仕事を終えたツグミを待ち構えていたかのように忍田が彼女の声をかける。

 

「ツグミ、迅はどうした?」

 

「今は仮眠室で休んでいるはずです。トリオン補給は不要ですが艇の操縦には操縦者のトリオンが必要で、今回の渡航では操縦のできる人間が彼だけだったので少し無理をさせてしまいました。だから休んでもらうようお願いをしたんです。3時間くらい眠れば元気になるでしょうから」

 

「それならおまえだけでいいから一緒に昼飯を食おう。話はまた別の機会に時間を作ればいい」

 

「わたしたちに何か話があったんですか?」

 

「まあ…な」

 

忍田しにしては歯切れの悪い言い方なのでツグミは少し気になったが、相手が言いたくなさそうなことを無理に訊くのは失礼だ。

 

「わかりました。急ぎの話ではないのならゆっくりと落ち着いて話せる場所や時間の方がいいでしょうし。それで昼食はどこへ行きますか?」

 

「給料をもらったばかりだから久しぶりに寿司でも食いに行くか?」

 

忍田がそう言うと、ツグミは首を横に振った。

 

「そんなことじゃダメですよ。回転寿司ならともかく昼間からそんな無駄遣いをしていては老後の蓄えが不安になります。下の食堂にしましょ? ()()にご飯を奢るなら食堂ランチが適当です」

 

ツグミに窘められてへこむ忍田。

忍田は娘のツグミを食事に誘ったのだが、ツグミは本部長と総合外交政策局長という職場の同僚のつもりでいるから当然の反応である。

そんなふたりの様子を見ていた城戸が言う。

 

「忍田本部長、ツグミの言い分はもっともだ。親子の会話は定時に仕事を終えてからにするのだな」

 

城戸は忍田の気持ちは理解できるもののここはツグミの言い分が正しいと判断したようだ。

しかし()()()ふたりを帰宅させるという配慮は忘れてはいない。

今日は早く家に帰って家族団らんの時間を過ごせばいいということなのだ。

 

「わかりました。では、失礼いたします」

 

「わたしもこれで失礼いたします、城戸司令」

 

忍田に続いてツグミも総司令執務室を出て行った。

 

 

 

 

「いくら私の懐具合を心配しているからといって本部基地(ここ)の食堂でなくてもいいんじゃないのか? いちおうこれでも本部長として相応しい給料はもらっていると思うぞ」

 

エレベーターの中で文句を言う忍田。

そんな彼にツグミは反論した。

 

「ええ、わかっています。これはお金の問題ではなくわたしの都合によるものですから」

 

「おまえの都合?」

 

「はい。これは自分が蒔いた種のようなものなんで忍田本部長にも真史叔父さんにも責任はありません。実は…総合外交政策局長としてマスコミへの露出が増えたことで街を歩いていると市民から声をかけられるようになりました。いえ、それよりもずっと前の例の有人近界(ネイバーフッド)往還成功のニュースをでっち上げたことでわたしはある意味英雄のようになってしまいました。別にそれが嫌だというのではありません。面倒事を他の人に押し付けるわけにはいかないということでわたしがその役目を負ったわけですし、わたしならバレるようなヘマはしないという自信があったからです。でもそのせいでわたしは嵐山隊並に知名度が上がってしまいましたから、一緒に外で食事なんてしたら周囲の目があってゆっくり味わうなんてことはできないでしょう。それにボーダーの幹部同士だといっても男女ですから良からぬ噂が立っても困ります。親子だということも内緒にしていますからね」

 

「なるほどな。これで合点がいった」

 

忍田がうんうんと頷きながら言う。

 

「その点で本部基地(ここ)の食堂ならふたりで食事していても打ち合わせをしながらのパワーランチということで誤魔化せます。防衛隊員であった頃なら特定の部下と本部長が一緒に食事をすると関係性を疑われたかもしれませんけど、今ならわたしも幹部のひとりですから誰も文句は言わないでしょう」

 

「たしかにおまえの言うとおりだ。しかし食堂は混雑しているだろうから時間がかかるかもしれないぞ」

 

「それは夏休みになって中高生の隊員が熱心に訓練をするようになったからですか?」

 

「ああ。ボーダーも組織内の改革をしなければならない時期が来たからな。これでボーダーに残るか、高卒もしくは大卒のタイミングで辞めて別の道へ進むかを決める判断材料になると思う。これからは防衛任務よりも近界民(ネイバー)との交流やトリガー技術の普及と監視に重点を置かざるをえない状況になるだろう」

 

「だから防衛隊員の質の向上を図り、個々の才能や能力に見合ったポストを与えたり、戦闘能力の低い隊員には別の分野…たとえば災害救助等の戦闘とは直接関係はないがトリオン体を使って公共の利益につながる仕事に就くよう勧める、ということですね?」

 

「そのとおりだ。そしていずれこの三門市だけでなく玄界(ミデン)は大きく変わるだろう。我々はその変革の引き金(トリガー)を引いてしまったのだから結果がどうであれ全責任を負わなければならない。城戸さんはその時のために準備を進めている。自身の進退はもちろんのこと、その後のことも考えているようだ」

 

「その後…とは何ですか?」

 

「それは城戸さんのみぞ知る、といったところだ。あの人は他人に素の姿を見せてくれない人だ、長い付き合いの私にすらあの人はわからないことが多い。ただひとつ言えることはあの人が優しい人だということ。それはおまえにもわかるだろ?」

 

「もちろんです。でもそれだけで十分ではありませんか? わたしたちはそんな城戸さんを信じて支えていくだけです」

 

「ああ」

 

エレベーターの扉が開き、食堂のあるフロアに到着するとふたりで食堂に向かった。

食堂は昼食の時間帯ということで混雑しており、一番奥の目立たない場所にあるボックス席に空きがあるのを確認すると忍田に席の確保をお願いしたツグミはふたり分の料理 ── ツグミはカツ丼で、忍田はカツカレー ── の食券を買って列に並ぶ。

食堂内には見知った顔がいくつもあるのだが彼女が幹部の制服を着ているものだから気付かないのか遠慮をしてなのかわからないが声をかけてくる者はいない。

だから彼女もあえて声をかけようとはせず、料理を受け取ると忍田の待つ席へと直行した。

窓側の明るい場所であり最奥の席なのでふたりだけで食事をするのには適している場所だ。

 

「お待たせしました」

 

ツグミは忍田の前にカツカレーを置き、自分の前にはカツ丼を置いた。

そして「いただきます」と言うと食べ始める。

 

「おまえがカツ丼なんて珍しいな。おまえはここの塩ラーメンときつねうどんが好きだと言っていたから、そのどちらかにするかと思っていた」

 

忍田がそう言うと、ツグミが笑みを浮かべて答える。

 

「たしかにそれも食べたいと思いましたが今日はどうしてもカツ丼が食べたい気分だったんです。近界(ネイバーフッド)へ行っている間は基本的にレトルト食品や現地で調達した野菜で料理を作るんですが、簡易的なキッチンですし安全面で本格的な調理はできません。ご存じのとおり揚げ物の調理は不可で、フライや天ぷらを食べることはできません。ラーメンやうどんなどは乾麺を茹でるだけなので航行中に何度も食べましたから、今日はパスにしました」

 

「だからカツ丼か。でもそれならカツカレーでもいいんじゃないか?」

 

「カレーは昨日の夜に食べました。レトルトのものを温めただけですけど」

 

「そういうことか。…話は変わるがおまえの留守中にこちらでいくつか()()があった。それについて話しておきたいことがある」

 

「はい。ひと月以上も離れていればその間に何かあるに決まっています。それが良いニュースならいいんですけど」

 

「まあ、ボーダーに関わることは良いニュースだと言えるのだが、個人的なところでは悪いニュースがある」

 

急に忍田は険しい顔になった。

 

「悪いニュースの方は食事の後にしよう。こういう場で話すことではないからな。それで良いニュースだが主要な点を掻いつまんで話す。詳しいことはおまえの執務室のPCに送ったデータを後で読んでもらえばいい。まずはおまえが気にしていた拉致被害者家族の帰化近界民(ネイバー)だが、彼らのほぼ全員が就職・就学の目処がついた。それは彼らが真面目で友好的な人間であり、こちら側の世界の人間と共存する意思があったからで、三門市民もそんな彼らを受け入れることができるだけの心の整理ができたからだろう」

 

「第一次侵攻やアフトの大侵攻の直後でしたらそうはいかなかったでしょうが、アフトの侵攻からでも2年半も経ちましたから近界民(ネイバー)に対する憎しみはずいぶん薄れたのだと思います。それにヒエムスとレプトとラグナの3ヶ国は2つの大侵攻とは無関係な国でしたから、それも受け入れやすい条件だったのでしょう」

 

「ああ、そうだ。子供たちも基本的な読み書きや計算などを教えてから入学させているから授業にもついていけるようだし、なによりも勉強したいという意欲がこちら側の世界の子供と違う。希望者はこの夏休みに補習をするらしいからまったく心配はいらないということだ」

 

「それは良かったです。近界民(ネイバー)というだけで警戒する人間もいるでしょうが、そのうちに彼らが温厚で戦争など望んでいない平和的な人間だとわかれば仲良くはできなくても嫌うこともなくなるはず。これまでだって外国人の受け入れなんてそんな感じだったんですから。でもまだ残りの拉致被害者は大勢います。第一次侵攻だけでなく失踪扱いとなっている市民も近界(ネイバーフッド)にいるはずですが、そちらは人数も国も手掛かりがない状態です。今後はいろいろな国へと使者を送って情報収集をしたいと思っています。そこで相談したいことがありますので、午後の幹部会議で提案しようかと思っています」

 

「そう言うということは、会議で配る書面はすでにできているということだな?」

 

「あとは印刷するだけです。今日の会議がいつもよりも開始時間が遅いので助かっています」

 

すると忍田はやれやれという顔で言う。

 

「それは雑務に費やす時間ではなく、帰国したばかりで疲れているおまえたちに気遣って遅くしただけだと思うぞ。ゆっくり食事をして、身体を休めてから仕事をしてくれということだ」

 

「あ…それはそうですね。城戸司令はいつでもわたしたちのことを良く見ていますから、ほんの少しの変化でも気付いてくれます。以前にわたしがトリオン切れで倒れた時にもわたしの好物を覚えていてお見舞いに持って来てくれたんです。それがわたしだからというのではなく他の隊員や職員でも同じく目を配ってくれています。優しい人ですが、あの見た目と近界民(ネイバー)に対する厳しい姿勢が大勢の人間に勘違いをさせてしまうんです。わたしもそのひとりですから。ボーダーの総司令官という責任のある立場だからこそ厳しい態度で接しなければならず、個人としては見過ごしたいことでも公人としては見過ごせないなんていう二律背反する感情の間であの人は足掻き苦しんでいた。そんなことに気付かずにいたことを申し訳なく思っています」

 

本気で申し訳ないと思っているものだから、ツグミは表情を曇らせた。

 

「城戸さんはそんなこと気にしてはいないさ。昔おまえがメノエイデスで捕虜を逃がしたとして隊務規定違反でB級降格などの処分をした時には『あの子なら賢いからいつかわかってくれる時が来る』と言っていたんだ」

 

「それは初耳です。でもちゃんとわたしのことを見ていてくれたということですね。なんだかちょっと嬉しい…」

 

そう言ってツグミは目を細めて微笑んだ。

忍田もコロコロと変わる(ツグミ)の表情を見ていて、ようやく無事に帰って来てくれたのだと実感したのだった。

 

 

◆◆◆

 

 

食事が終わるとツグミと忍田はそれぞれ自分の執務室へと戻り、幹部会議の準備や雑務に取り掛かった。

ツグミは総合外交政策局長として近界民(ネイバー)との友好的な交流を目指して行動しているが、忍田は積極的に戦うことはないが三門市防衛というボーダーの主たる役目を果たすべく隊員たちの指導や管理をしている。

どちらも重要な仕事であってなくてはならないものなのだが、2年半前のアフトクラトルによる大規模侵攻以前には「近界民(ネイバー)との友好的な交流」などという考え方は一部の人間の頭と心の中にのみあってボーダーの活動としては存在しなかった。

総合外交政策局という部署も1年と少し前に創設されたというのに、現在ではボーダーの活動の多くを占めるようになっている。

三門市民も第一次近界民(ネイバー)侵攻の拉致被害者市民救出計画の進行具合に関心を寄せていて、次の遠征先がどこになるのか、またいつになったら拉致された市民が帰って来るのかなどの話が日常会話で欠かせないものとなっていた。

そうなると総合外交政策局の仕事の比重が増えてきて、現在のメンバーのみでは今後増大するであろう仕事を回していくことは不可能となる。

そこで幹部会議の場で総合外交政策局の拡大を申し出るつもりでいて、ツグミはアフトクラトルからの復路で提案書を書き上げていた。

 

(これはわたしの希望であってボーダーのためになることだと思っている。でもボーダーの存在感が増せば増すほど対外的には面倒なことが増えるのは明らか。特にこれは急いでやろうとすればその分だけ反動が大きい。これからはトリオン兵よりも利権に群がろうとする金の亡者たちと戦わなゃいけない。その矢面に立つのは唐沢部長だけど、わたしが利用される可能性がある。さすがに前の時のように拉致されることはないだろうけど、みんなに心配をかけないように行動すべきだわ。それにまだボーダーに対して悪意を向ける人間もいる。順風満帆のように見えるけどそういうわけにはいかないんだから気を引き締めていかないといけないぞ!)

 

プリンターで文書を印刷しながらそんなことを考えているとドアが開く音がして迅が入って来た。

まだ少々眠そうだが3時間ほど仮眠したことで帰国時の様子とは一変している。

 

「悠一さん、おはようございます。お目覚めはいかがですか?」

 

「ああ、だいぶ楽になった。早く帰りたいからってちょっと無茶したかな?」

 

迅が頭を掻きむしりながら言うと、ツグミは当然という顔で答えた。

 

「それはそうですよ。近界民(ネイバー)の艇はトリオンをエネルギーとして動いているわけですが、操縦者もトリオン能力者でなければダメだというのは操縦している時に少しずつトリオンを消費しているからなんですよ。メノエイデスでいつもの半分の時間しか休まなかったから、あなたのトリオンは完全に取り戻せていない状態で出発してしまったんです。もし途中であなたが倒れたらどうなっていたか…」

 

「俺もそれは反省しているが、おまえのようにぶっ倒れるまで ──」

 

「すみません。それは心から反省しています。こんなわたしにあなたを責める資格なんてなかったんです。ごめんなさい」

 

素直に謝るツグミに迅はそれ以上何も言えない。

 

「わかっているならいい。早く帰りたいと無茶したのは事実だし、その時におまえは無理するなと言ったのにそれを俺は大丈夫だと言って強行した。そしておまえに心配をかけてしまったのだから今回は全部俺が悪いんだ。俺も反省しているからこの件はこれでおしまい。これからは俺も十分に気を付けるよ」

 

「そうしてください。ところでこの後一五〇〇時から幹部会議があります。わたしは出席しますけど、あなたはどうします? 本部基地(ここ)で休んでいますか? それとも寮に戻ってゆっくりと身体を休めますか?」

 

「う~ん、そうだな…俺はここで休んで会議が終わるまで待つよ」

 

「わかりました。それでは会議が終わるまで待っていてください。忍田本部長があなたに話したいことがあると言っていましたので」

 

「俺に話? 何だろな? …ま、会えばわかるか」

 

迅は眠そうな顔で考えるが頭が回らないようですぐに諦めてしまうのだった。

 

 

 

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