ワールドトリガー ~ I will fight for you ~   作:ルーチェ

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638話

 

 

翌日の午後、ツグミはようやくエクトス国王ヌンツィオ・エクトスとの謁見の許しをもらうことができた。

しかし彼女にその報せを届けたのはヌンツィオの従僕であり、前日に東屋で別れて以降は一度も会っていないアロイスのことが気になってしまう。

 

(あの様子だと閣下が教えに来てくれると思っていたんだけどな…。もしかしたら陛下との話で何かトラブルでもあったのかな?)

 

アロイスは国の№2ではあるがすべてに目が届いているわけではなく、各国に派遣している諜報員を管理しているのは軍総司令官である。

だから彼が現場の人間の動向を知るには軍総司令官からの報告をもらうしかない。

 

(わたしがリコフォスでの一件を話した時に閣下は何も知らされていなかった反応だった。それは当然なんだろうけど、逆に何かを知っているといった感じもした。知っているからこそ自ら確認をしたいと考えて陛下に面会したんだと思う。そこで何かあったにちがいない。そしてそれは閣下にとって不都合なことで、もしかしたら触れてはいけないことに触れてしまってヤバイ状態になっているのかもしれない。…考えすぎかもしれないけど、命に危険が及んでいるなんてことは…ううん、一国の宰相なんだものさすがにそこまではありえないか)

 

ツグミは時々突拍子もないことを考えるが、それが単純に大げさだとかありえない妄想だといって片付けられない。

彼女の思考にはこれまでの経験や知識から得られた大量のデータと、観察眼、そして膨大なデータを父親譲りの頭の回転の速さによって凡人には想像もつかない「答え」を導き出す。

そんな彼女が漠然とでも妙だと思うのだからと、彼女がヌンツィオと会っている間に迅はこっそりと調べることにした。

迅もゼノンたちから諜報の技術を学んでおり、こういう時に彼のキャラクターとぼ〇ち揚げが非常に役立つのである。

 

 

◆◆◆

 

 

迅がエクトスの兵士たちに探りを入れている頃、ツグミはそんなことを何も知らずに王城の謁見の間へと向かっていた。

ヌンツィオ・エクトスは「5人の王」の末裔である王家の人間で、彼女にとっては非常に遠いが親戚といえる存在である。

今回は自分がエウクラートン王家の人間だということは伏せてボーダーの代表として謁見するわけだが、彼女がリコフォスでの事件について知っていることをアロイスの口から伝えられているはずだ。

そうなればより一層警戒されることは百も承知していたが、ツグミは一か八かの賭けとして直接言うのではなく間接的に耳に入るようにしたのだった。

 

謁見の間とは名ばかりの小さな部屋にツグミは招き入れられた。

迎賓館と同様にもう長い間使われていなかったのだろうか、急いで体裁を整えようとした様子が見られる。

広さがバトミントンのコートくらいしかなく、上座の一段高くなっている場所に玉座と思しき椅子があって、そこに王は腰掛けていた。

国全体が疲弊しているというのにヌンツィオは福々しく、見た目はアフトクラトルのヴィザが栄養たっぷりで太ったという感じだ。

王冠にはエクトスの王族の象徴であるエメラルド(スマラグドゥス)の玉が燦然と輝いている。

「神」の寿命が近付いているというのに不安や心配などないかのようで、アロイスに言ったように今しばらくこの苦境を耐え抜けば明るい未来が見えてくると本心からそう考えているのだろうとツグミには感じられた。

その解決策が何なのかはわからないが、「神」になるに相応しいトリオン能力者を手に入れることでしかこの問題は解決しないことは間違いない。

すでに「神」候補が見付かったのかとも考えられるのだが、それなら一日でも早くこの状況から抜け出す作業をするはずである。

だからまだ見付かっていないと考えるのが妥当なのだが、ならばヌンツィオが余裕の表情でいるのは奇妙だ。

リコフォスでの工作が失敗したことを知らされていないという可能性もある。

諜報員たちを統括する軍総司令官が報告しなければ王が知ることはできないのだから、今でも計画遂行中とでも思っているのかもしれない。

 

(それはともかくこの人がどんな人物なのかを見極めなきゃ。見た目は危険な雰囲気はないけど、ヴィザ翁の例もあるから油断はできないのよね。少なくともリコフォスをあんな目に遭わせた張本人であることは確かなんだから警戒しないといけないわね)

 

ツグミはそんなことを考えながらも姿勢を正し、お辞儀(カテーシー)をした。

 

「この度は謁見の栄誉を賜り誠にありがとうございます。わたしは玄界(ミデン)の界境防衛機関ボーダーの総合外交政策局長霧科ツグミと申します」

 

「余がエクトス国王ヌンツィオ・エクトスじゃ。遠路はるばる良くまいられた。アロイスから話は聞いておる。玄界(ミデン)の人間が来たというから8年前の侵攻の報復のための下調べかと思うたが、そちは『変えられない過去をいつまでも憂いているよりも、その過去を乗り越えて新しい関係を築くことの方が未来はずっと明るいものになる』と言っておったそうじゃな。若いというのになかなか賢い娘よのう」

 

ツグミがアロイスに言ったことを伝え聞いているようで、ボーダーがエクトスに対して害をなす存在ではないと認めているようである。

 

「それにボーダーの『近界(ネイバーフッド)玄界(ミデン)の友好の架け橋になる組織を作ろう』という創設理念にも感服した。…と言うても余がそちの同胞に対しての蛮行をなかったことにはできぬ。何らかの形で謝罪をしたいとは考えておる」

 

「でしたら謝罪として陛下の心からのお言葉をいただきたい。陛下が蛮行とひと言で片付けてしまう行為によって三門市民の1200人以上の人間の生命を奪い、400人以上の人々の人生を大きく狂わせ、その数倍を超える彼らの家族や友人たちが哀しみ苦しませたのは事実です。過去を変える手段がない以上いくら貴国が金銭的・物質的な賠償をしようとしても()()()()()()にはできません。ですから陛下には謝罪の言葉以外に何も求めはしないのです。それに今の貴国は大きな問題を抱えていてそれどころではないでしょうから」

 

「……」

 

「実はボーダーは拉致された同胞を救出するためにリコフォスを訪問しました。わたしたちが現地に到着した時、国内は大変な状態になっていました。それについては宰相閣下にお話ししましたからご存じでしょうが、現地では直前に大規模な疫病が発生して全国民約32万人のうち4割近くの国民が命を失いました。玄界(ミデン)では罹患しても適切な治療を受けて大事に至ることは少ないのですが、近界民(ネイバー)にとっては死に至る病だったようです。原因は人為的にウィルスと呼ばれる原因菌が撒かれたことです」

 

ヌンツィオはツグミの話を黙って聞いている。

平静を装ってはいるがリコフォスの名を出したところでわずかに反応をした。

 

(やっぱりこの人は何かを知っている。少し揺さぶりをかけてみよう)

 

「どうやらウィルスを持ち込んだのは某国の諜報員で、国内が混乱している隙に神殿に潜入してあるものを盗み出そうとしていたというのです。リコフォス政府は容疑者を拘束したのですから尋問をしてどこの国の諜報員なのか、どんな理由でこんな大事件を起こしたのか把握しているようなのですが部外者であるわたしたちには教えてもらえませんでした」

 

「それはそうだろうな。しかしなぜそんな話を余に聞かせるのだ?」

 

「それは貴国に関係することだと推測されたからです」

 

「ほう…それはどういうことかね?」

 

「素性は明かせませんが、とある人物から捕縛された諜報員がエクトス…貴国の人間だと教えられたからです」

 

「何だと?」

 

ヌンツィオはツグミを睨みつけ、低い声で静かに言う。

 

「わたしはその人物のことを信頼していて嘘をつくとは思えませんので真実だと考えています。そこでリコフォスの宰相であるサルシド・リコフォス閣下にエクトスから何か狙われるものがリコフォスに存在するのではありませんかと尋ねました。しかし明確な答えはいただけませんでしたが、その表情は明らかにわたしの推測を認めているものでした。ですから今のところ断定できる証拠はありませんが、リコフォスでの事件には貴国の人間が絡んでおり、何等かの理由で神殿にある()()を奪おうとしていたと考えられるのです。それが国王陛下の命令なのか、もしくは軍の上層部の誰かの指示なのかは不明ですが、リコフォスの惨状をこの目で見てしまったからには貴国との平和的な交流を行うのであればはっきりさせなければいけません。いくらわたし個人が貴国と友人になりたいと言ってもボーダーの幹部たちを説得するためには真実を知った上でわたしは総合外交政策局長としてこれからの外交方針を示さなければならないのです」

 

「……」

 

「国にはそれぞれ国の事情があり、国王とは国民の健康で平和な暮らしを保証するために働かなければならないという尊い義務があります。ですから陛下がリコフォスに対して非人道的な行いを命じたとしても仕方がないのかもしれません。8年前に玄界(ミデン)侵攻を決めたのもエクトス国民の豊かな暮らしのためなのでしょう。もちろんだからといって認めるわけにはいきませんから、ボーダーは陛下に本気の謝罪の言葉をいただきたいと考えているのです。そしてリコフォスは近いうちに玄界(ミデン)と正式に同盟を結ぶことになっております。もし陛下にリコフォスでの事件に心当たりがおありでしたら、貴国には友好国(リコフォス)に対しても謝罪をしていただきたい。もし無関係だとおっしゃるのであればその証拠を出していただかなければなりません。そうしないと大変なことになってしまうからです」

 

無関係ならその証拠を出せと言うのは一般に「悪魔の証明」と言われる消極的事実の証明であり、「ない」ということを証明しようとするのは非常に難しい。

それをあえてヌンツィオに要求するツグミ。

そうなると彼の機嫌が悪くなるどころか腹を立てるのは無理もない。

 

「いい加減にしろ! なぜ余がそのようなことをしなければならぬのだ!?」

 

「理由は簡単です。これ以上近界(ネイバーフッド)に争いの火種となるものを残したくはないからです」

 

ツグミは冷静に答えた。

 

「同盟国間で守るべきことは『相互尊重、相互不可侵、相互内政不干渉』で、お互いに積極的な交流を要求するものではありません。自国のペースに合わせて仲良くやっていこうという趣旨のものですが、どこかの国が第三国に侵略されそうになっていて救援を求めているとか、第三国間での戦争が同盟国に影響を及ぼす可能性がある場合に同盟国間で話し合いを行い、武力介入が必要だと判断された場合は各国が軍を動員して多国籍軍を結成します。この意味はおわかりになりますか? リコフォスが貴国を敵とみなし、他の同盟国も同様に貴国を危険な存在だと考えたとなれば、キオンやアフトクラトルの軍が貴国に進軍して来る可能性があるということです。ボーダーは原則として専守防衛で玄界(ミデン)における防衛でのみ戦闘員が戦うものですから近界(ネイバーフッド)での争いには無関係でいたいのですが、同盟国が助けを求めている、もしくは玄界(ミデン)に危険が及ぶかもしれないとなれば戦闘員を派遣することになるでしょう。いくら止めようとしたところでわたしひとりの力で押し留めることは不可能なのです」

 

ツグミはキオンやアフトクラトルの名を出してヌンツィオを脅迫しているわけだが、最後に「わたしはあなたの味方だけど他の人は味方になるとは限らない。むしろ敵になる可能性があって、そう判断した国をわたしには止められない」と言っている。

これはツグミという頼りの糸を手放してしまったら取り返しのつかないことになると暗に言っているようなもので、どんなことをしてでも彼女だけは味方でいてもらわなければ最悪の事態になると匂わせているのだ。

このツグミの作戦は上手くいったようで、ヌンツィオは彼女を怒らせるようなことはあってはならないと考えた。

 

「わかった。ではまずリコフォスの件の事実確認を行う。余が現場の諜報員を統括している軍総司令官を自ら問い質し、現実にそちが話したような悪逆無道なことが行われていたとなればすぐにリコフォスに対して公式に謝罪をすることにしよう。現場の人間が勝手にやっていたとしても最終的な責任は国王である余にあるのだからな」

 

「ですがリコフォス側がそれで許してくれるかどうかわかりませんよ。ボーダーの場合は貴国に賠償を求めてはいませんが、リコフォスは国民の4割を殺されてしまったのですからね。その怒りは謝罪の言葉だけで済まされるものではありません」

 

「ならばどうすればよいのだ?」

 

「わたしにはわかりません。ですが陛下に本気で謝罪するお気持ちがあれば、わたしが間に入って両国が和解できるよう全力で努めたいと考えています。ただしとても難しいかもしれません。なにしろ大切な国民を大勢失ったサルシド閣下の言葉にできないほどのお怒りはごもっともで、本当にエクトスの諜報員による工作であったなら一刻も早くその怒りを鎮めないと恐ろしいことになりそうです。ですが貴国がこの一件に関わってないというのであれば謝罪も何もありませんから問題ありません。ですから軍総司令官殿に対して早く事実確認をお願いします。こちらも貴国が無関係であることが確認できればそれを上司に報告してリコフォスの件はおしまいにできますから」

 

そうはいってもリコフォスの件はエクトスの諜報員によるテロであることは当事者の口から聞いているのだから間違いのないこと。

そしてヴィートたちは軍総司令官から直々に指示されたと証言しているわけで、国王の命令か軍総司令官が国王の与り知らぬところで勝手な命令をしたかのどちらかである。

実行犯であるヴィートたちの話から「ユゥアレェィニィアム」がリコフォスに存在することを知っている人間でなければこの指示はできないとなると、黒幕がヌンツィオであることはほぼ間違いはないのだ。

そのヌンツィオもリコフォスのレグロから聞かされたと考えるのが妥当で、遠い過去に国をひとつ滅ぼしてしまうほどの強力な兵器が存在し、それを再現することでエクトスが近界(ネイバーフッド)の覇権を握ることができると企んだとすればすべてに説明ができるというもの。

しかし彼がそうだという確証がない。

 

(この人は事情を全然知らないのかもしれない。リコフォスでそんな事件があったってこと自体まったく知らない様子で、この態度が演技だというのならアカデミー賞を受賞するレベルの俳優だってことになる。…もしかしたら内政は宰相、軍関係は軍総司令官に丸投げしていてことが順調に運んでいれば報告だけ受けていて、現場でトラブルがあったとしても途中で情報をストップする人間がいて報告が上がってこないから何も知らないってことじゃないかな? そうなると…あ!)

 

ツグミが重要なことに気が付いた。

 

(ユゥアレェィニィアムの存在を知っているのはレグロ・リコフォスの方だった! エクトスの王族が知っているのは自国の箱に作製方法の一部があるということだけで、ユゥアレェィニィアムがどの国にあるのかを知っているのはリコフォスの王族のみ。レグロがそれを話した相手がこの人じゃなくて軍総司令官だったとしたらどうだろ? …すべてが軍部の独断専行だったとしたら国王や宰相という立場の人間であっても知る由もない。核兵器の恐ろしさを知らずただ単に強力な破壊兵器を手に入れる方法があると聞かされたらやってみようという気になる。それが野心家で慎重な人間であればあるほど強い気持ちで挑み、失敗した時のことを考えれば周囲に内緒で事を進めるはずだ。だとすればこの人の態度にもあらゆる事象にも説明がつく。でも証拠がない。やっぱ()()に会うしかないかな)

 

リコフォスへ行って「箱」と「鍵」をサルシドから預かった時、ツグミは1通の手紙を託された。

それはサルシド()レグロ()に宛てたもので、ツグミがエクトスへ行って会うことができたら渡してほしいと頼まれたのだ。

 

(たぶんこの国にいることは間違いない。そして単なる亡命者であるだけでなくリコフォスの王族となれば国王がその存在を知らないはずがないんだから名前を出せばきっと何等かの反応をする。ちょっと試してみよう)

 

「陛下、わたしが貴国を訪問した理由は他にもございます。実はリコフォス訪問の際にサルシド閣下から大切な手紙を預かっており、それをその方にお渡しするためでもあるのです。こちらにレグロ・リコフォスという方はいらっしゃらないでしょうか? サルシド閣下の実のお兄さまで、24年前に祖国を出て以来ずっと行方不明だということなのです。もしかしたら貴国に滞在しているのではないかと閣下がおっしゃっていましたので、わたしが近いうちにエクトス訪問の予定があると言うとその手紙をわたしに託したのです」

 

ツグミが睨んだとおり、ヌンツィオはレグロの名を出すと顔をほんの少しだけ顰めた。

そしておもむろに言う。

 

「たしかにレグロ・リコフォスは我が国にいる。祖国を追われて逃げて来たようだが、今さら何のために手紙など寄こしたというのだ?」

 

「詳しい事情はわかりませんがサルシド閣下はお兄さまがどこかで元気でいてくれたらそれで十分だと思っていたようなのですが、突然何か会わなければいけない理由ができたのかもしれません。…ですがリコフォスの事件とタイミングが同じだというのは気になりますね。もしかしたらこの事件に関わっていると考えたのではないでしょうか。とにかくお手紙をお渡ししたいので、レグロ閣下にお会いする機会をお与えくださいませ」

 

ツグミが深々と頭を下げてお願いをするが、ヌンツィオは首を横に振る。

 

「今は我が国の国民となったがリコフォス王家の人間であることに変わりはない。本人の意思を確認する前に余が勝手に許しを与えるわけにはいかぬ。余が手紙を預かって本人に渡すということにすれば良いのではないのか?」

 

「わたしはサルシド閣下から直接渡すよう頼まれましたし、陛下にそのような子供の使いのようなことはお願いできません。…それでは本人にサルシド閣下からの手紙を携えた人間が来ていることだけ伝えていただき、レグロ閣下が会う意思があれば会ってお渡ししますし、嫌だとおっしゃるなら手紙は持ち帰ります。そしてリコフォスへ行ってサルシド閣下に手紙を渡すことはできなかったがレグロ閣下がエクトスにいることは確認できたと報告します。それでわたしの役目はおしまいです。それでどうしてもレグロ閣下に会いたいとなればサルシド閣下が自らこの国へとやって来ることでしょう」

 

「ま、待て。…わかった。余が何とかしよう。そちの手で手紙を渡すことができれば良いのだな?」

 

「はい。リコフォスとの関係はこれ以上悪化させないことが最適解だと思われますので、ぜひともリコフォス及びボーダーの機嫌を損ねないようよろしくお願いいたします。わたしはこれでもトリガー使いですから、貴国に刃を向けるようなことはしたくありませんので」

 

「わかっておる。そちにはリコフォスとボーダーの人間との交渉の窓口になってもらわねばならぬのだからな、そちの願いは可能な限り叶えてやろう。レグロが会いたくないとごねても国王命令で従わせるから待っておれ」

 

「ありがとうございます、陛下」

 

こうしてヌンツィオとの謁見はツグミの()()で終えるのだった。

 

 

 

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