一部変わってないところや追加したところがいくつかありますが、よろしくお願いします
本編どうぞ。
10年前の約束と幼馴染みのお目覚め
「ねえユズくん」
「なに、ひまりちゃん」
いつからだろうか。俺が彼女のことを好きになったのは。そうだ、5歳の頃だ。俺とひまりは生まれた時から一緒だ。いつも一緒で、まるで兄妹のような関係だった。
「私とユズくんが大人になったらさ……」
俺とひまりは約束したんだ。
――私をお嫁さんにしてください!
俺とひまりが大人になったら、ひまりを俺のお嫁さんにするって。二人で幸せになろうって約束したんだ。
▼▼▼▼
懐かしい夢だったな。俺とひまりが約束した時のことが夢に出てたんだな。それにしてもなんだ?上に誰かが乗ってるような気がする。重いし、髪もわしゃわしゃされてるし……。
――ゆ……き、起きて。
起こしにきてくれたのか?早く起きた方がいいな、これは。今週は彼女が起こす番ってことか。起きないと五月蝿く言ってくるからな。さすがにそれはごめんだ。
「ん、んぅ……」
「やっと起きた!おはよー、結月!」
「むぅ、ふあぁ~、おはようひまり」
欠伸が出てしまった。目が覚めたのはいいけど、本当に俺の上に跨がるのはやめてくれ。でかい何かが強調されるし、揺れるとかで目のやり場に困るんだよなあ。
「朝から元気ハツラツだな」
「ハツラツだよ!元気なひまりちゃんが起こしに来たよ!」
「そうかい、そうかい。起きるからどいてくれないか?」
「はいはーい、わかりました~」
まったく元気だな、抱き締めたいくらいだ。朝からひまりの笑顔を見ていたらやる気が出てくる。俺は身体を起こしてひまりの頭を撫でた。
「起こしてくれたご褒美に撫でてやるよ」
「えへへ~、幸せ~」
「可愛い顔しやがって」
「可愛いのは結月の寝顔だよ」
あれ、もしかして寝顔撮られたか?まあいっか。ひまりになら撮られてもいいか。早く着替えようか。
「着替えるから出てもらっていいか?」
「着替え見ちゃだめなの?」
「だめだよ。下で待ってなさい」
「はーい」
着替えてひまりの弁当も作って、朝食も作って、朝って本当に大変だな。お母さんとお父さんは早朝に仕事に出てるからいない。二人共いる時といない時があるんだ。ひまりが起こしに来れたのは合鍵を渡してあるからだ。
ひまりの親御さんはお母さん達と同じ職場で働いている。同じようにいる時といない時がある。何日かいなければ、ひまりは俺の家に泊まりにくることがある。
それと、俺は
――俺はひまりのことが好きだ。
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結月の寝顔可愛いかったなあ。本当に男の子かなって思ってしまう。結月は肩まで伸びた黒い髪に青い瞳。顔は女顔で男の子なのかって見えてしまう人だ。結月は私の好きな人で、幼馴染みでもある。
私は結月と10年前に約束をしたんだ。
――結月のお嫁さんになるって!
結月は覚えてくれてるかな?10年前の約束を……。
「お待たせひまり」
「ううん。全然待ってないよ」
「そっか。弁当とご飯作るから待っててな」
「じゃあ私も手伝うよ!」
「わかった。じゃあパン焼いて、後お湯沸かしてコーヒー入れてもらっていいか?」
料理をしている私達ってなんか夫婦みたいだ。私はお菓子作りならできるけど、料理はあまりできない。結月は料理もお菓子作りも出来るから、私からしたら羨ましい。
結月ってなんでここまで出来るんだろ?ギターとベース、手芸も出来る。私はここまで出来る結月が本当に羨ましい。私も料理できるように頑張ろう!
「ねえ結月」
「何?」
「なんか今の私達って夫婦みたいだね」
「そ、そうか」
お、結月の顔が赤くなった!顔を赤くしてる結月って可愛いなあ。顔が女の子みたいだから余計可愛く見える。
お湯が沸いたし、パンも焼けた。結月もちょうど二人分の弁当ができたみたいだ。さあ、今日も一日が始まる。今日は結月とどんな一日が送れるかな?楽しみで落ち着かないよ。
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朝食を終えて俺とひまりは家を出た。俺達が向かっている学校は羽丘学園、昔は羽丘女子学園だったが少子化の影響によって共学になった。
俺が料理が出来る理由は、ひまりを幸せにするために必要だから出来るようにしたんだ。他にもお菓子作りや手芸、あとはギターやベースも出来るようにした。ひまりは「Afterglow」っていうバンドを組んでおり、ひまりはベース担当でリーダーでもある。
俺は中学1年の頃からベースとギターを始め、その次の年にAfterglowが結成された。ひまりは俺にベースを教えてほしいと言ってきて、俺は必死にベースを教えた。今では抜かされるんじゃないのかっていうくらいに上手くなってる。
本当にひまりはすごいなって、こいつは努力家なんだなって思い知らされた。
俺はひまりを幸せにするためなら何だってやる、そういう覚悟で料理も楽器も出来るようにした。だから俺は……。
――ひまりをお嫁さんにするなら、ちゃんと幸せにしてやらなきゃいけない。
「ねえ結月、手繋いでもいい?」
「どうしたんだ急に?」
「ちょっと手を繋ぎたくなってね」
ひまりは顔を赤くして言った。手なら毎日繋いでるんだけどな。まあいい、彼女の言うことを聞こうかな。
「いいよ、繋いでも」
「いいの繋いでも?」
「それくらい構わないよ。ただし、蘭達が来るまでな」
「わかった。ありがとう!」
いい笑顔だ。この笑顔のためなら断れないし、甘やかしたくなってしまう。俺はひまりに甘すぎるんだなって思ってしまう。まあしょうがない、彼女のことが好きなんだから。
どのくらい経ったんだろう。もうかれこれ10分くらいか。長いようで短い、この一時の時間が俺は好きだ。あ、蘭達が見えて来たな。
「ひまりここまでな」
「うん……」
ひまりは落ち込んだ表情をしながら手を離した。俺も名残惜しいけど、しょうがない。後は家でやるかな。俺はひまりの頭に手を置いた。
「ひまり。後は家の中で、な?」
「うんいいよ。ありがとう結月」
俺とひまりは放課後手を繋ぐ約束をした。
「おはよう結月、ひまり」
「おはよ~ひーちゃん、ユズ―」
「ひまり、ユズ。おはよう!」
「結月君、ひまりちゃんおはよう」
蘭、モカ、巴、つぐみ。うん揃ってるな。この4人は俺とひまりの幼馴染みでAfterglowのメンバーだ。
「おっはよーみんな!」
「おはよう」
なんかみんなニヤニヤしてるな。あれ、もしかして手を繋いでたのバレてたか?バレてなきゃいいんだけど......。冷や汗が流れる。なんでだろう、嫌な予感がする。特にモカが何か言いそうだ。
「二人共朝からアツアツですな~」
「なんのことだモカ?」
「ひーちゃんと手繋いでたでしょ~」
「なんでわかったんだ!?」
どういうことだ!?まさかモカ遠くから見えてたのか?そうだとしたら外で手を繋げなくなる!それだけは避けたい!
「ユズからひーちゃんの匂いがするからだよ~」
「ひまりの匂い?手から匂うのか?」
「その通り。ユズってわかりやすいね~」
俺ってそんなにわかりやすかったっけ?なんかひまりに申し訳ないな。帰ったら存分に甘やかしてやろうかな。
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蘭から手を繋いでいたことがバレてしまった。結月もどうやらモカにバレたみたいで焦ってるようだ。なんでバレるのな?
「ひまり、結月とはどんな感じなの?」
「えっ、どんな感じって。まだ進展はないよ」
「まだなのか!?ひまり、本当に結月のこと好きなのか?」
「す、好きだよ!好きに決まってるじゃん!」
因みに、私が結月のことを好きであることはみんなにバレている。私は私なりに結月にスキンシップをしたり好きだっていうアピールを積極的にやっている。
「ひまりちゃん。私達は応援してるよ!ひまりちゃんなら結月君と幸せになれるって私は信じてるから!」
「ありがと、つぐー。私絶対に頑張るから!」
私はつぐみに抱きつきながら言った。待っててね結月!貴方のお嫁さんになるために私は頑張るからね!
――青春の恋物語は始まったばかりである。
――少年は少女を幸せにするために、少女は少年に想いを届けるために奔走する。全ては二人の幸せのために……。
リメイク1話完了。
これから追加される部分が何個か出てきますが、
今後ともよろしくです。
感想と評価お待ちしてます。