古代魔術師の第二の人生(修正版)   作:Amber bird

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第606話

 高級歓楽街の中心に幾つか有る高級レストランの内の一つ『淑女の囁(ささや)き亭』に来ている。近衛騎士団員達との合同懇親会だ、今回の出席者は六十七人。

 若手や式典要員の推薦枠の連中は来ていない、距離を置かれているみたいだな。僕は彼等にとって嫉妬の対象だ、逆に父親世代の連中には気に入られている。

 他の魔術師達と違い、単独で戦場の最前線で戦える。実戦経験者、旧コトプス帝国との大戦経験者達の事を僕は『本来の王国の守護者達』と評価した事も彼等が気を許してくれた要因らしい。

 僕は現代の英雄として意図的に広められているし、その裏付けの実績も持つからこそ御世辞やオベッカと思われなかったのだろう。後は単純に模擬戦で引き分けたからだな、両騎士団は強さが判断基準だし……

 エルムント近衛騎士団団長にゲルバルド副団長、ダーダナス殿にワルター殿、それにビショット殿の副長三人。残念ながらボームレム殿とスカルフィー殿の兄弟は当直で来れなかったそうだ。

 この店は元々は教会だったらしく、重厚な石造りで所々にステンドグラスが嵌め込まれている。豪華な造りは清貧を尊ぶモア教の教会じゃない、つまり衰退した異教の教会だな。

 オーク材の巨大な一枚板のテーブル、樹齢百年ではきかないだろう。天井から吊り下がっているシャンデリアも年代物で、魔法の灯りが優しく店内を照らす。

 隅には専属の楽団が落ち着いた曲を演奏していて、壁際には見目麗しい同じドレスを着た女給さん達が一列に並んでいる。全員同じ衣装なのは店の制服なのだろう、派手さは無く落ち着いた感じ。

 この店の売りは淑女の囁きに因んでテーブルに女給さん達が付いて酌をして楽しく会話もしてくれるんだ。前に行った『火の鳥』みたいに健全ではあるが、懇親するから堅苦しいマナーは不要って事だ。

 あと女給さん達は、お客の話し相手もするが守秘義務は徹底されている。今夜何を話しても彼女達から情報が漏れる事はない、貸切だから周囲の客からも漏れる事もない。

 そんな秘密な話はしないだろうが、ゲルバルド副団長は国家戦略や機密事項も喋っちゃう前科があるから心配だ。裏切り者疑惑や敵側に買収された傭兵団の存在や、監視している事は対策されない為にも秘密なんだ。

 今夜の主賓は招かれた僕だ、店内中央の六人席の円卓にはエルムント団長にゲルバルド副団長、ダーダナス殿にワルター殿、それにビショット殿の副長達が座っている。

 懇親会なのに全員が近衛騎士団の正式鎧兜を着込んでいる、既に既得権や予算絡みを解決したので固定化の魔法も順次掛けているし『雷光』も定数納品した。

 上位陣且つ派閥絡みの順番で対応しているが、バニシード公爵の派閥に属していた連中は派閥を移った。これにより更に勢力が落ちた、バニシード公爵は近衛騎士団に圧力を掛ける事が実質的に不可能になった訳だな。

 元々ガチガチに派閥に括られた訳じゃなく親族間で婚姻を結んだ遠戚だが、泥船に乗る事は家の衰退を招く事だから離縁まではしないが距離を置かれた訳だ。

 僕の側に付けば、定期的に防具に固定化の魔法を掛けて貰えて魔法の付加された武器も手に入る。友軍として戦友として、最前線で共に戦える。

 この有り余るメリットに大抵の連中は友好的に接してくれるが、打算だけじゃないモノも感じている。まぁ『雷光』の他に固定化の魔法を重ね掛けして自動修復機能を付加した、極端に固く壊れ難いだけの槍を渡したのも良かったのかな?

 壊れ難く刃零れしても勝手に直る、戦場での使い勝手は最高だろう。しかも岩や鉄の塊だって技量次第で貫通させられる、下手な属性魔法を付加するより良いそうだ。

 実際に城壁を粉砕した時は呆れた……製作者の意図と全く違う使い方、突撃系の技は使用武器の強度も関係するらしく、剣撃突破とか威力割り増しらしい。

 実は前にカイゼリンさんに渡した戦斧が話題になっていたらしい。鉄で補強した城門どころか、石積みの城塞すら破壊する強度。しかも手荒に扱っても勝手に直る、普通は手入れは出来ても補修は出来無い。

 鍛冶屋に頼んだ場合は数日掛かる、戦場で呑気に武器の補修とか待てない。予備の武器も有るが重いから荷物になる、自動修復機能付きとは戦士垂涎の武器なんだな。

 戦争の場合は鍛冶工も従軍するが、簡易な炉で武器を打ち直すから機能が低下する。自慢の武器を雑な補修などしない、するのは量産品の消耗品だけだよ。

「こうして同じ卓を囲むのは初めてだな。エルムントだ、堅苦しい話は無しにしよう。此処は酒場だからな、楽しく飲んで楽しく話す。リーンハルト殿には色々と聞きたいのだ。単独で一国を落とす男の活躍をな」

 そう言ってワイングラスを胸元に持ち上げる、大きな手なのでワイングラスが小さく見える。随分と砕けた様子だが、見た目は厳ついのにマナーは完璧だ。

 流石は武人でありながら、自身も伯爵であり宮廷内の警備の最高責任者だけの事は有る。ゲルバルド副団長は脳筋だが、彼は王宮内の魑魅魍魎共とも渡り合える。

 当然だが近衛騎士団で一番強い。バーナム伯爵と同等以上の化け物、こんな人外クラスが何人も居るんだよな……アウレール王の護衛であり、高官故に簡単に最前線に出れないのが勿体ない。敵国であるウルム王国のバッカイ将軍も相当の強さだろうな……

「では堅苦しい挨拶は省きましょう。リーンハルトです、僕もエルムント団長の武勇伝を聞かせて下さい。バーナム伯爵が唯一勝てないと言わしめた、最狂の武人の活躍を……」

 そう言ってワイングラスを胸の高さまで持ち上げる。周囲の連中も僕等のやりとりを伺っていたのだろう、全員がワイングラスを掲げている。

「「「「「乾杯!」」」」」

 唱和の後、最初の乾杯は一気に飲む。最高級品のワインの無駄な飲み方だ、テイスティングすらしていないが美味い。直ぐに空いたグラスに女給さん達がワインを注いで回っている、僕等のテーブルには……

 えっと、他のテーブルは一卓に二人位だが此処には六人も配置されているな。確かに主賓だが、エルムント団長と僕の左右に二人ずつとか伯爵だからって凄い待遇だ。

 そして飲むペースが早い、殆ど一気飲みだがペース配分を間違えると轟沈する。いや、彼等と飲むと自分の限界を弁えずにガブ飲みして酔い潰れるんだった。今回も同じパターンか?流石に六十七人の送迎手配は無理だぞ。

「ふむ、未成年ながら堂に入った飲みぷりだな。エムデン王国最強の酒豪、王宮主催の舞踏会で並み居る酒豪を酔い潰し上級侍女を侍らすだけの事はある」

 未だその話が広まっているのかと思うと苦笑いしてしまう。その後にザスキア公爵と同じ馬車で帰って大変だったんだ、その噂は沈静化してるみたいだが……

 しかしエムデン王国最強の酒豪って未成年が名乗っちゃ駄目だと思うんだ、主に対外的にもさ。国外の自称酒豪達に絡まれそうだ、魔法でズルしてるから後ろめたい。

 何故かアルコールを分解する水属性魔法は現代には伝わってないんだよ。戦争継続には必須とは言わないが、必要な魔法なのに継承が途中で途絶えたのは何故だろう?

「前にドワーフ族の秘酒である『火竜酒』を飲んだ影響でしょうか?体質が変わったみたいなんですよ」

 ニヤリと笑いながら一気にワインを飲み干す。もう人間以外の他種族と交流してますと公言する。優秀な鍛冶工であるドワーフ族は、武器や防具が大好きな連中からは比較的に好意的にみられている。

 特に僕の錬金術の原点だと話しているからな。僕が錬金する非常識な武器や防具には、ドワーフ族の英知が注ぎ込まれていると思われている。

 反面魔法特化種族のエルフ族は微妙だ。それほど好意的にはみられていないが、その魔法による戦力は畏怖の対象だ。下手をすれば十人程度で国が落ちる、全員が宮廷魔術師筆頭クラス以上の化け物だよ。

「ドワーフ共が秘宝たる『火竜酒』を他人に、しかも人間に飲ませるとは驚きだな。名前の通り火竜の血と肝が入っているらしい、伝説級の酒だ。俺も酒飲みとして憧れている酒なんだ」

 懐かしむみたいな表情をしたぞ。エルムント団長は、もしかしたらドワーフ族と友好的な関係を結んでいるのか、過去何かしらの関わりが有るのかな?

 どちらにしても悪感情は持っていない。良かった、人間至上主義者とかだったら付き合い方を考えないと駄目だった。ゲルバルド副団長や副長三人も、特に否定的じゃない。

 あと火竜、所謂ファイアドラゴンはデスバレーにも生息していない伝説級のドラゴンだ。近年討伐はおろか目撃情報すらない、他にも雷竜(サンダードラゴン)や氷竜(アイスドラゴン)も幻獣扱いかな。

「飲むだけでレベルアップするんです。味については焼ける様に熱い喉越しで、一気飲みがマナーらしく味わう暇も無かったです」

 早いピッチだな。この卓だけで既にフルボトルのワインが四本も空だ、話しながら継ぎ足しせずに一気飲みじゃ直ぐに無くなるよ。

 この段階で漸く料理が運ばれて来た。今夜は海鮮がメインらしい、フィンケンヴェルダーショレと言うカレイのバターソテー、メーフィシュリと言う香辛料をきかせた小海老や小魚のフライ。

 我がエムデン王国は肉料理が人気で魚料理は余り好まれない、デオドラ男爵家など典型的な肉料理が大好きで食卓は肉料理オンリーだ。栄養のバランスとかは一切無視している、腹持ちは良く力も出るとは思うが……

 次に運ばれて来た料理は、ムール貝の酒蒸しに帆立貝のベーコン巻き。東方では魚を生で食べるらしいが、エムデン王国の料理レシピには、流石に、生魚をメインとしたモノは無い。

 赤ワインから白ワインに変える、比較的さっぱりとした魚料理には合う。そして珍しく海鮮料理をメインにしただけあり美味い。特に香辛料をきかせた小魚のフライは食べ始めると止まらない。

 酒の肴として気楽に摘んで食べれる料理なので助かる。マナーに重点を置かない気楽な飲み会にしても最低限の守るべきマナーは有る。他人に不快感を与える食べ方は駄目だ。

「詳細は知らぬので無責任な事は言いたくないのだが、バーリンゲン王国とウルム王国の上位宮廷魔術師五人に喧嘩を売るとは驚いたぞ」

「全員纏めて掛かって来いと啖呵を切ったらしいな。しかも不遇な扱いを受けていた女魔術師の為らしいじゃないか?」

「いくら戦争の切欠を作って来いと言われても普通は言えないぞ。しかも結果は瞬殺じゃないか!他国の外交官達からの問合わせが凄かったらしい、是非我が国自慢の美姫を貰って欲しいとな」

「小国とは言え一国を相手に単独で喧嘩を売って勝つ。男の本懐極まれりだな、普通は一部隊とかから始めるだろ?ああ、ジウ大将軍が率いる五千人の軍団に単独で挑み一方的に蹂躙していたな」

「ずるいぞ!俺だって単独侵攻とかしてみたいんだ。何故、リーンハルト殿だけ無理で無茶で無謀で楽しい戦いが出来るんだ?」

 いや、王命ですし望んで戦いを挑んでません。そしてゲルバルド副団長の羨ましいの言葉には苦笑いしか出来無い、この人は本当に羨ましいのだろう。

 騎士の戦いは正々堂々として規律を重視する集団戦法が基本だ。単独での一騎駆けは本来は好まれない、一番槍は集団戦の最先鋒って意味で単独侵攻じゃない。

 重装備の騎兵による集団突撃こそ、騎士団の力を十全に使う戦法だ。彼等は常に厳しい集団訓練により統率力を高めている、当然だが個人の武力も磨いている。

「宮廷魔術師とは単独で敵に打ち勝つ事を望まれている連中の総称。連携など無理な個人主義の集まりです。僕はゴーレムによる集団戦を得意とする変わり種ですが、気持ちは常に最前線で戦います。騎士団とは連携プレーを重視しますから、ゲルバルド副団長は単騎突撃とか自重して下さいね?」

 僕に感化されて単騎突撃しましたとかは止めて欲しい。実際にやりかねないし実力的には問題も無い、だが悪影響を与えた的な責任が僕に来るのは勘弁して欲しい。

 個人的武勇で何とかしちゃう連中ばかりが周囲にはいる、バーナム伯爵とデオドラ男爵は遊撃部隊として単騎突撃を必ずする。それは武人達にどんな影響を与えるか、今は未だ分からない。

 良い影響か悪い影響か……もしかしたら戦争の仕組みすら変え兼ねない大事になるかも知れない。個人的武勇で戦場が動く、いや動かされる。小国でも寡兵でも有能な人材さえ抱えていれば、大国や大軍に勝てる。

 実際は占領地の統治や安全面の確保とか小国では無理な大量の官僚や護衛兵が必要って条件が絡んでくる。短期間で出世した僕の家臣不足も似たようなモノで、疎かにすれば何時か破綻する。

 そして占領統治が疎かになり他国から侵略されるか、最悪は内戦だ。僕の場合は政務が滞(とどこお)り政敵から指摘される。だから個人が幾ら強くても組織の歯車として活躍する事が望ましい、そして切っても切れない派閥争いの始まりか……

「むむむ、念を押されなくてもだな。俺だって突撃して良い時と悪い時くらいは分かる」

「俺達副長が止めるからな。ゲルバルド副団長は馬鹿だから、平気で馬鹿な事をする」

「だから俺達副長が三人も居るんだ。馬鹿だが近衛騎士団で二番目に強いからな、一人では止められない」

「全くだ。目を離すと直ぐに居なくなる、困った馬鹿なんだ。俺達の苦労を知って欲しいものだな」

 ああ、また副長三人からの鋭い突っ込みだ。ゲルバルド副団長の脳筋振りは近衛騎士団の共通認識事項なんだな、エルムント団長も苦笑いを浮かべて止めない。

 他の卓に座る連中からも笑いが起こっている。本当に無礼講って言うか砕けた飲み会だ、こんな懇親会は初めてだが皆さん楽しそうだな。

 近衛騎士団も聖騎士団も派閥が有り規律を重んじ連携を重視しても、水面下では派閥争いが有り駆け引きや足の引っ張り合いが無い訳じゃない。

 でも彼等からは派閥争い等の負の感情は見受けられない、上手く隠している?いや、そんな腹芸が出来る連中じゃない。彼等は全員が芯の通った武人だぞ。

「リーンハルト殿、我等の一体感が不思議かな?幾ら近衛騎士団とは言え、家の思惑が有り派閥と言う争いが有る」

「え?いや、その……はい、正直に言えば僕も政争の真っ最中ですから。皆さんの一体感を不思議に感じていました」

 同じバーナム伯爵の派閥に属する貴族達でさえ、更に小規模な派閥を形成し中立や敵対と言った立場を貫いている。味方の中に敵が居る、そんな複雑怪奇な関係が貴族って生き物だと理解している。

 だが僕の言葉を聞いた、エルムント団長は妙に優しい笑顔を浮かべてワイングラスを傾けている。そんなに子供っぽい受け答えだったか?それとも質問の意味を取り違えたか?

 いや、間違いは無かった筈だ。満足度100%とは言わないが、70%は下回らないと思う。いや静かになったと思えば、ゲルバルド副団長や副長三人も同じ様な笑みを浮かべている……何故だ?

「リーンハルト殿の感じた事は間違いじゃない。我等とて一枚岩じゃなく、細かい所では反発したり敵対もしている。同じ志しを持つ近衛騎士団でも、他の連中と変わらない」

「だがな。戦争になれば、全員が無事に帰国など不可能なのだ。小競り合いでさえ死傷者は出る」

「だから我等は戦場に行く前には、必ず何回か仲間で集まって飲んで騒ぐのだ。別れを悲しむ事はしない、我等は死ぬ事も必要な場合があるからな」

「戦場で死に別れる事は当たり前に有る。悲しむ事は良いが、作戦の成否に絡む精神的動揺は死んでいった者達に対する冒涜行為なんだ」

 エルムント団長とゲルバルド副団長のゴツい手が僕の頭を乱暴に撫でる。だが子供扱いって感じはしない、この無礼講の大宴会は彼等なりの儀式なんだ。

 別れを先に済ませて悲しみは引き摺らない。戦死とは国家に命を捧げる尊い行為だ、それを悲しみ戦局にマイナスとなる精神的動揺などするな。悲しみに平常心を失うな、無用な復讐心で作戦を乱すな。

 もっと複雑で色々な意味が有るのだろう。だが僕には分からない、これが人間の兵士を配下にして戦う事を嫌い少数の魔導師団とゴーレム軍団だけで戦場を渡り歩いた僕には理解出来無い部分なんだ……

「我等は生まれも育ちも派閥も違う。だが同じ近衛騎士団員として国家に忠誠を捧げている。死に別れは悲しくない、先に忠義を全うした誇らしい事なのだ。この大宴会に、リーンハルト殿を招けた事を喜ばしく思う。貴殿は味方には甘い、だが我等が死しても悲しまないでくれ」

 不味い、涙腺がダダ漏れだ。武人の心意気は不意打ちで食らうと我慢出来無いんだぞ。彼等は死を恐れない、エムデン王国を守る為なら率先して死地に赴くだろう。

 つまりウルム王国と戦えば、この大宴会に参加した何人かとは……そんな大切な催しに僕を参加させてくれたのか。彼等は死ぬ事を恐れず国家の、その後ろに控える家族や大切な人達の為に戦場に向かうんだ。つまり僕に出来る事は……

「エムデン王国の守りは任せて下さい。速攻でバーリンゲン王国を平定し戻って来ます。誰であろうとエムデン王国内には入れさせません」

 僕に出来る事は後顧の憂いを無くす事、エムデン王国の最後の守りの要となる事。

「ああ、エムデン王国の守りは頼んだぞ。現代の王国の守護者殿」

「ええ、前大戦の王国の守護者殿達は何の心配もせずにウルム王国を攻略して下さい。エムデン王国は僕が必ず守ってみせます」

 その言葉だけで後は何も語らなくとも通じ合えた。だが僕を除いた全員が深酒で轟沈するとは思わなかったんだ!

 少しは自分の限界を把握して欲しい、全滅って凄いよ。全員の帰宅手配を済ませたら日付が変わる時間だったよ。

「「「リーンハルト様!有り難う御座いました。是非ともプライベートでも御利用下さい。従業員一同、お待ちしております!」」」

 うん、そうだね。今回も僕だけ泥酔せずに生き残ったからね。まさかエルムント団長が絡み酒で泣き上戸とは……相当ストレスが溜まっているんだな。

 




日刊ランキング二十六位、有難う御座います。

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