機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ IF   作:タロ芋

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はい、実質新年1度目の投稿!
前回のはちまちま書いてたヤツをやったのから実質ノーカン!!
ということでね!少しづつ投稿していきますからねー!今回はまぁ日常的な?平和パートです。
ではドゾー(*゚-゚)っ


拾弐

 火星軌道上での戦闘の後、幸いなことにギャラルホルンからの追撃はなかった。

 おそらく、コーラルの不祥事や戦闘での損害の後始末や部隊の再編といったことでそれどころでは無いのだろう。

 

「ミカエラさーん、装甲の補強ってモビルワーカーと同じでいいの?」

 

「ダメに決まってますヨ? それと、このマニュアル通りにやって下さいネ。 といっても、基本は鹵獲した"グレイズ"のを切った貼ったデスがネー」

 

「ミカエラさーん! リアクター周りのチェックもー!!」

 

「ハーイ! いまアンドロマリウス(この子)のリアクターのハロから整備マニュアル出すので参考にやってくだサーイ」

 

「わかりました!」

 

「キチントナ! キチントナ!」

 

 "バルバトス"や"アンドロマリウス"といったMSのいる格納デッキにて、ミカエラは"バルバトス"の胸部に取り付いているヤマギにハロを流す。

 しばらく遊泳した後にきちんとハロが受け取られたのを確認し、ミカエラは少年たちの感謝の言葉にヒラヒラと手を振りながら作業へと戻る。

 

 その光景を見て雪之丞は。

 

「あ〜、やっぱしあの嬢ちゃんのおかげで大助かりだなぁ。 こちとらMW専門だからMSは門外漢だし、MSを触るなんざガキの頃以来だからな」

 

「このモビルスーツって大昔に造られたんでしょ?」

 

 すると、無重力の中で浮遊しながらタカキが"バルバトス"を見上げる。

 それに雪之丞は相槌を打つ。

 

「昔も昔。 "厄祭戦"の頃の骨董品だ。 最も、ギャラルホルンが使ってるモビルスーツは大抵が骨董品だがな」

 

「"ヤクサイセン"って確か300年前の大きな戦争だっけ?」

 

「よく知ってんなぁ。 んで、300年も前に地球で起こったデカい戦争だが。話にゃ、それこそ地球をぶっ壊すぐらいの数のモビルスーツが、ドンパチやりあったそうだ」

 

 駆動系の整備を行いつつ、ミカエラはついでとばかりに雪之丞の説明に頬についたオイルぬぐいながら補足を行った。

 

「事の発端は細かくは覚えていませんが、効率よく人を殺すためにどこかの国が開発し、戦線に投入したモビルアーマーの暴走が大元デス。

 それで、この"バルバトス"や"アンドロマリウス"はその厄祭戦末期に建造された72機あるうちの一機デス。

 そして、″ガンダムフレーム″のその持ち味は専用設計による"ツインリアクターシステム"による大出力で、データを見る限りは現在の最新のモビルスーツにはパワーは負けてませんネー。

 更には、"ガンダムフレーム"のうちに後半に建造された子たちはその機体ごとに特徴とも言える武装をもっていて、私の"アンドロマリウス"の"ソロモンパッケージ"はいままでのガンダムたちのテクノロジー集大成ともいえて〜のって…… いっぺんに言っても分かりませんカネェ」

 

「ザンネン! ザンネン!」

 

 事実、先程までの説明に少年たちはポカーンとした様子で惚けていた。

 それに気まずくなったのかコホン、とミカエラは咳払いを1つし、ハロがパタパタとパーツを開いたり閉じたりする。

 

「やっぱし、嬢ちゃん本当に300年前に生きてたんだなぁ」

 

アンドロマリウス(この子)のおかげデス」

 

 そう言ってミカエラは愛機を見上げる。

 

「確か、"コールドスリープ"だったけ?」

 

 雪之丞の呟きに、ハイとミカエラは頷くがそれ以上語る気は無かったことを雪之丞は察したのか言及されることは無かった。

 

「(そういえば、今ごろオルガさんたちは今後を話し合ってるんですかネー)」

 

 ぼんやりと"イサリビ"のブリッジがある方向を見上げ、そんなことを思う。

 といっても、部外者の自分からしたらどうでもいいことだと結論づけ、作業へと意識を戻す。

 それからは順調に作業は進み、駆動系周りもだいぶ改善されてきた。

 だが本格的なオーバーホールは必要であり、いくらギャラルホルンから奪い取った設備があったとしても、やはりきちんとした施設を用いて整備、改修を行えば建造時ぐらいまでには性能を戻せるだろう。

 

 それに、

 

「(早くアンドロマリウス(この子)の片腕をどうにかしないとナァ)」

 

 今のところはどうにかなっているが、いままでの戦闘では所々に危険な場面があり、その都度に片腕があればと思った。

 

 もしこれ以上戦闘が激しくなれば、いくらアンドロマリウスとミカエラの技量があるといえど恐らく、難しいだろう。

 

「皆さーん、お疲れ様でーす」

 

 そんな時、アトラが三日月、クーデリアとともに格納庫へと入ってきた。

 その声に今まで顰め面だった雪之丞が、ようやく顔を緩まる。

 

「おーい! 区切りのいい所で飯にしようや!」

 

 思考が泥沼化していたミカエラはこの声にキリがいいし、作業を切り上げ3人の元へ向かう。

 

 他の面々もつられてわらわらと整備や雑用係の少年兵らが集まってくるが、その面々はまだ前線に立つことのできない、年端もいかない子供たちだ。

 

 アトラとクーデリアが、一人一人にお弁当を手渡ししていく。

 

「みんなの分もちゃんとあるから」

 

「ど、どうぞ」

 

 クーデリアから渡された弁当を少年のひとりが照れながら受け取る。

 どうやらアトラよりクーデリアが人気で、少年たちが彼女の周りに集まりちょっとした人だかりができていた。

 

「あ、ミカエラさんはコレですよ〜。 いっぱい食べるって聞いていたので沢山作りました!」

 

「ん、どーもデス」

 

 アトラから5個くらいの弁当の入った袋を渡され、ミカエラは受け取ると近くの手すりに腰を下ろし蓋を開くと、サンドイッチを摘み小さく齧る。

 

「……美味しい、デスネ」

 

 アトラの料理の腕はどうやらミカエラのお気に召したらしく、そのまますぐに平らげ彼女の評価を上げておく。

 そんなことをしている隣で、三日月が雪之丞を見上げて口を開く。

 

「俺もこっち、手伝おうか?」

 

「ああ、力仕事になったらな。今、細けぇ調整やってっからよ。オメー、字読めねえだろ?」

 

「そっか。分かった」

 

「三日月……あなた字が読めないの?」

 

「うん?」

 

「うん、って…………だって、こんな複雑そうな機械を動かしているのに?」

 

 クーデリアはそう言うと、三日月と"バルバトス"を交互に見やった。 それを見て、ミカエラは早くも3箱目に手をつけながら説明を行った。

 

「"阿頼耶識"というものは元々、訓練や学習といった手間やコストを掛けずに手っ取り早く戦力を手に入れるために開発されたものデス。 感覚的には体を動かすのと同じデス。 長く接続してシステムに体を慣らすか、或いはセンス、或いは肉体の鍛錬で……ハイ、歴戦のパイロットのかんせーい…… ってところデス」

 

「オテガルカンタン! オテガルカンタン!」

 

「……まぁ、こんな感じ? 字ぃ読んで動かすわけじゃないからね。 モビルワーカーとだいたい一緒だし…… あとは勘?」

 

「か、……勘?」

 

「そんなに驚くことかな?」

 

「少なくとも私の時代では無かったデスネ〜」

 

 三日月の言葉に肯定し、ミカエラはまたひとつサンドイッチを頬張る。

 

「あの、学校とかには?」

 

「行ってないよ。 行ったことがある奴の方が少ないんじゃないかな?」

 

「まぁ、学校に行けるほど裕福だったらこんな所にいませんもんネ」

 

「まあ、生きていくだけで精一杯だった奴がここにも多いからなぁ。 マシな施設にいたやつは幾らか教わった事があるようだがなぁ」

 

 雪之丞がそう言い、作業へと戻っていた少年たちを見つめ何処か悲しげな声で吐き出す。

 

「そうですか……」

 

 そうすると、弁当を配り終えたアトラが4人の元へとやってくる。

 

「配り終わったよ〜」

 

「アトラは字を読めるんだっけ?」

 

 三日月の問にアトラは、

 

「うん。おばさんに習ったから!」

 

 その様子を見つめ、ミカエラは小さくため息を漏らす。

 

「(はぁ…… こういうのを無くすためにあの大戦をアグニカは走り抜けてたのニ…… 呆れしか出ませんネェ)」

 

 地球圏以外の福祉は皆無に等しいことに、300年前と何一つ変わっていない。 むしろ悪化している事実に改めて認識させられ、呆れ混じりに頭の中で愚痴をこぼす。

 そして、再度見やれば学校に行ったことがないという三日月に、クーデリアは熱意をもって、読み書きの勉強をしないかと提案している所だった。

 

「私が教えますから! 読み書きができれば、きっとこの先役に立ちます。本を読んだり、手紙や文章を書くことで、自分の世界を広げることもできます」

 

「そっか…………。いろんな本とか読めるようになるんだよな」

 

「ええ! そうですよ」

 

「俺、やってみようかな…………」

 

 その事に話を聞いていたタカキや双子のエンビとエルガー、それにトロワといった年少の子供たちがいいなー! と駆け寄ってきた。

 

「俺も読み書きできるようになりたいっス! 一緒にやってもいいですか?」

 

「俺も俺も!」

 

「俺にも教えてよ! クーデリア先生っ」

 

 先生、という子供たちの言葉にクーデリアは恥ずかしそうに戸惑った様子だったが、「ええ……! 私でよければ、みんなで勉強しましょう!」と力強く頷いた。

 

 その言葉に少年たちは喜びの声を上げ、はしゃぎ始める。

 

「みんな偉いわね〜。 ウン! じゃあ私も教えてあげるからいつでも聞いてね!」

 

 すると、アトラが言うが。

 

「アトラかぁ……」

 

「俺クーデリア先生がいいやー」

 

「俺はミカエラさんがいい!」

 

「え!? ちょっとなによそれー!! それに、私とミカエラさんのどこが違うの? 多分同い年ですよね!?」

 

 最後の1切れを食べ終えご馳走様でした、と手を合わし終えたところのミカエラにそう聞いてきたアトラにミカエラは僅かに首を傾げたあと、口を開く。

 

「違いますヨ? 言ってなかったデスガ、私19デス」

 

「ソノトーリ! ソノトーリ!」

 

『エェ!!?』

 

 衝撃の事実に、格納庫にいた一同は驚きの声を上げる。

 その中に、クーデリアや雪之丞はもちろんの事、三日月も僅かばかり驚いた様子だった。

 

「と、年上…… だったのですか? ミカエラさんは」

 

「ま、まったく見えなかったぜ…… 嬢ちゃんはてっきり三日月くらいかと思ってたんだがなぁ」

 

「オルガより2つ上なんだ……」

 

「…………そんなに幼く見えマス?」

 

『見える』

 

「…………フッ」

 

 まさかのハモリに僅かばかり、ミカエラは視線を自身の体。 詳しくは胸に注視する。

 どこまでもスラットした線に少しだけ目を細めたのち、顔を上げて一同を見たあとに微笑む。

 その事を後に、タカキ少年は「少しだけ走馬灯が見えた」と語ったという。

 

 余談だが、その日のクランクに出された食事はかなり辛く、その悲鳴が"イサリビ"中に響き渡ったとか……

 

 




ハイ!ありがとうございました〜。最後にクランクさんとばっちりでしたね!
では、誤字脱字といったご報告や評価に感想(これ重要)を待ってますので!次回もお楽しみにー!

歳星にて登場するアンドロマリウスの新装備案

  • 近接攻撃型
  • 遠距離砲撃型
  • 電撃強襲型
  • 強行偵察型
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