痛い。
痛い、痛い。
痛い、痛い、痛い。
頭が痛い。
目が痛い、鼻が痛い、口が痛い、耳が痛い。
首が痛い。
胸が痛い、手が痛い、指が痛い、足が痛い。
吸い込んだ息が痛い、引き裂くような声が痛い。
心臓の脈打つ音が痛い、湿った地面の感触が痛い。
何もかもが、自分を構成する総てが痛い。
痛い、痛い、痛い、痛いイタイ、イタイイタイイタイイタイイタイ
痛、痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛イタイイタイイタイイタイ痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛
痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛
痛痛痛痛痛痛痛痛イタイイタイイタイイタイイタイ痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛
痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛
痛痛痛痛痛痛イタイイタイイタイイタイ痛痛痛
痛痛痛痛
イタイ痛痛痛痛痛痛痛痛
痛痛
痛痛痛痛痛痛痛痛
痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛
あは、
あはははははは、
あはははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははイタイイタイイタイ
イタイ?イタイ?
イタイノハキモチイイ?
ハハ母はハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハは
イイイイイイいいいいい
いきたまイタイまさばかれるさイタイかなのきもちまないたのうイタイイタイえはまっかなぷーるみたいでそのなかでおぼれるこいをわたしイタイはながめてイタイイタイいるえさはみずからのにくたいイタイイタイイタイてもあしもないぞうもなにもかもぴちぴちでイタイイタイしんせんですらりとなイタイイタイイタイイタイいふがささるさんまいにおろしてきれいにしょりされてそのままばりばりとくだかれイタイイタイイタイイタイてみんイタイちになるイタイイタイイタイイタイ
とまらないとまらないいたみがひかないいたみがとれないしにたいころしてなんでなんでなんでんなんでなんでなんでなんでんなんでなんでなんでなんでんなんでなんでなんでなんでんなんでなんでなんでなんでんなんでなんでなんでんなんでなんでなんでんなんでなんでなんでんなんでなんでなんでんなんでなんでなんでんなんでなんでなんでんなんでなんでなんでんなんでなんでなんでんなんでなんでなんでんなんで
「あ゛あ゛あああああ、痛い痛い痛い痛い痛いぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」
遠くで誰かの声がする。
痛いと叫ぶ音がする。
でも、今は、
そんな声すら、痛くて痛くて堪らない。
「ん゛っ、お゛え、がはっ、あ゛あ゛あ」
息ができない。
溺れてしまったかのように、藻掻くことしか出来ない。
見れば、本当に溺れていた。
哀れにも打ち上げられた魚のように、真っ赤な地面をのたうち回る。
そして、その全てが自分の血だと気付いてしまう。
止まらない止まらない。
身体中から、それこそ決壊したかのようにとめどなく溢れ出る。血、血、血。
信じられないほどに、自分から溢れて止まらない。
「…………………………な。……………………、起源…………………………。」
また別の誰かの声がする。
黙れ、黙って欲しい。
だって痛いんだ、全部全部痛いんだ。
もう楽になりたい、こんなに苦しいのはいやなんだ。
「……………………………………………………」
声はひどく優しく、のっぺりと、痛みを与える。
そして、頭に固く冷たいものが触れた。
あぁ、これで終われるのだ、と痛みの中に感じた。
痛みが消えるのだ、痛みが終わるのだ。
楽になれる、楽になれる。
やっと、やっと、やっと
この地獄から解き放たれる、針の筵から抜け出せる。
理解した途端、それはずるりと這い寄って来て痛みの上に覆い被さる。
これで、終わりなんだ。
「ぁーーーーーー、ぁ、あぁ…………………………」
そして遂に声を上げる事すら出来なくなる。
体を掻き毟ることも、じたばたと動き回ることも出来なくなり、視界が暗くなっていく。
これで死ぬんだと、最後に残った意識の中で安堵した。
胸中、何も感じ得ず。
私はただ、この苦しみから解放されるという安堵の一心で、引き金が引かれるのを待った。
そして、銃声は響いた。
私の意識もまた、そこで途絶えた。
あれ、
でも、
な
に
か
わ
す
れ
て
い
る
よ
う
な
?
落ちていくような、昇っていくような不思議な感覚の中で
私は最後の力を振り絞り、彼に呪いを残した。
「…………………………ごめんね、さ………………くら」
「え?」
どうかそれが、傷になればと。