バレンタイン…それはモテる奴は女子から大量のチョコを貰い、モテないやつは家族からしか貰うことの出来い……そして、お菓子会社が儲けるためだけに作った 汚い大人達の欲が垣間見得るイベントだ
ただ、貰えるやつ羨ましいってイベントでは無いことを先に言っておこう。貰ったやつはお返しに3倍の価値で返さなければいけないという世にも理不尽なルールが存在する。そのルールのせいで、バイトを始めるやつが居るとか居ないとか……いや知らねぇのかよと思った君、まず俺には殆ど友達が居ない、なんなら大学ではいつもボッチだ。そんな俺に他人の情報が入ってくるはずもない。
やべ、自分で言ってて悲しくなってきた……
でもそういう俺も今年は少し…いやかなりワクワクしている。だって今は彼女が居るから
まぁ、2月14日って普通に学校あるから萎えるんですけどね……
今日は一限から授業があったので朝から家を出ていき、神奈と特に会話も出来ぬまま夕方になってしまった
八幡「ふぁ…やっと帰れる…」
大学が終わり、学校を出ていこうとすると、疲れが溜まっていたのか大きなあくびが出た
「比企谷君!待ってー!」
玄関を出て校門に向かっていると後ろから見知らぬ女性に名前を呼ばれた
八幡「…え?俺?」
「あ、うん!…えっとねこれ…バレンタインチョコ!その…一応本命の 受け取って貰えるかな?」
前言撤回…バレンタインサイコー
俺にもこんな青春イベントが待っていたのかよ
八幡「…あぁえっと…俺、君の事知らないんだけど…こういう時どうしたらいいのかな?」
少し記憶を遡ってみたが
やっぱり、今まで大学で話したことのある人の中にはいない。つーか話したことあるやつが少なすぎて覚えてしまってるとか俺やばすぎだろ
「あはは…そうだよね 私も一応大学二年生なんだけどな…」
八幡「すまん…」
少し気まづい雰囲気になったが
それは直ぐに彼女が打破してくれた
「えっと、私今井リカといいます。その、比企谷君に一目惚れしました!クールな所とか、実は優しい所とか!メガネ外すと目が濁っている所とか全部好きです!良かったらチョコ受け取って貰えませんか?」
唐突の告白とツッコミどころ満載なセリフ
いや、なんで、目の事は置いておけよ
触れるなよ…泣いちゃうだろ
八幡「チョコはいいなら貰うけど…俺婚約者居るから…すまん」
「そう…だったんですね…あ、それなら私と友達になってください!」
それならってなんだよそれならって
八幡「別に…今更友達だなんて、俺は好きで一人でいるだけだ…同情とかそういうのは辞めろ」
俺は、どうしてこんなやり方しか出来ないのか…本当に自分の事が腹正しくなる
「ごめんね、同情とかじゃないんだけどな… あ、それと比企谷君が酷いことを言う時は相手の為の時って私知ってるから無駄だよ 私、比企谷君と同じ総武高の卒業生だから、一方的だけど君の事はある程度知ってるしね。 といっても大学で君を見かけてから調べたんだけど……あはは」
マジか…俺の黒歴史知ってるのかよ
「やっぱり雪ノ下さんと交際しているの?」
周りから見たらやはり雪ノ下と俺ってそういう関係に見られやすいんだな
八幡「アイツじゃねーよ…俺には小学生の頃から許嫁が居たんだよ」
まぁ、俺も親父も忘れてたけど
「そうだったんだ…奉仕部の面々とはどうしてるの?」
八幡「今でも友達としてちょくちょく集まったりしてる」
「いいなー そういうの。私には本物の友達なんて居ないから…その学校にいる間だけ、友達として振舞って
卒業したらそこで終了…そんなのの繰り返しだったから」
本物か……俺にとってあいつらは本物だったのか分からない。だけれどあいつらと過ごす時間は充実してて、すごく楽しかった。
八幡「俺で良かったら、友達になってやるよ
ま、まぁボッチで会話とかそんなん盛り上げたりできねぇーけどさ」
「本当!?ありがと!」
彼女は嬉しそうに笑った
もし、神奈と出会ってなかったらこの子と付き合う未来もあったのかもな…俺の事を調べ尽くし、それでも俺の事を好きと言ってくれたこの子と
「はい、チョコ!本命のつもりだけど 友チョコって所でいいよ!それじゃ私行くからまたね!」
チョコを渡され、その子は機嫌良さそうに走っていった
今井リカか…
雪乃「比企谷君、随分と今井さんにデレデレしていたようだけれど、これは浮気の証拠として神奈さんに提出してもいいかしら?」
結衣「そうだよ鼻の下伸ばして!ヒッキーデレデレし過ぎだし!!」
校門をくぐると雪ノ下と由比ヶ浜が立ちふさがった