どこにでもありそうな平凡な喫茶店。存在自体は知っていたけど、店内にはいるのは初めてだった。
雪ノ下の家からの帰り道にあり、いつも行き帰りこの店の目の前を通っていたのだが、こんな落ち着いた雰囲気というのは初めて知った。これならたまに通ってもいいかもと思わせるような落ち着く店内であった
雨に濡れ、物思いに耽っていると目の前に一人の女性が立ち止まった
「相席してもよろしいでしょうか?」
人もそんなに多くないはずなのに相席を頼んできた女性の方を見ると。見覚えのある顔がそこにあった
陽乃「ひゃっはろ〜!比企谷君がこの店にいるなんて珍しいね」
そこには陽乃さんの姿があった
雪ノ下陽乃。雪ノ下雪乃の姉にして、俺らにとっては恩人みたいな人だ。まぁ、手段はあれだったけれど…陽乃さんのお陰で奉仕部の関係はより強固なものになった
ある意味こうして3人で集まれるのも陽乃さんのおかげなのかもしれない。それと俺が住んでいるマンションも陽乃さんがかなり割引してくれたし…つーか雪ノ下建設ってどこまで顔広いんだよ
八幡「お久しぶりです、陽乃さん」
陽乃「ほーら、これで頭少し拭きなさい、折角この私がいい男にコーディネートしてあげたんだから」
陽乃さんからハンドタオルを受け取り少し濡れた頭を拭いた。陽乃さんのこういう所を見ると、やはりお姉ちゃんなんだなと思う。普段の姿からはあまりイメージ出来ないけれど陽乃さんはかなり姉属性を持っている
八幡「洗って返します」
濡れた頭を拭き終わりバックになおそうとすると陽乃さんにとめられた
陽乃「ううん、次いつ会えるか分からないし 私が持って帰って洗うよ、それとも比企谷君はお姉さんのタオルを持って帰っていやらしい事でもするつもりだったのかな〜?」
カラカラと笑いながらからかってきた。この人のこういう所はいつまでも変わらない。だけれど俺は陽乃さんのこういう所は案外嫌いではない。むしろ好きまでもある
八幡「しませんよ、そんな事するくらいなら陽乃さんに告白して振られてきますよ」
陽乃「えぇ〜つまんないなー でももし君に告白されたらお姉さん本気になっちゃうかも」
八幡「俺も…もし本物の陽乃さんともっと早く出会っていたら あなたの虜になってましたよ」
軽い冗談で返事をした。
陽乃さんのおかげか…少し気が楽になった。今まで思い詰めた感じだったが、今は大分マシだ
その後軽く雑談をし、
陽乃「雪乃ちゃんと何があったか知らないけど、もし逃げたりしたら許さないからね〜それと!前に言った約束!今度2人で飲みに行くよ」
そう言い陽乃さんは立ち上がり店を出て行った
八幡「全くあの人には適わねぇわ」