星と翼の矛盾螺旋   作:響家825

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今回は少し長めになってしまいました。
この後は閑話休題として、用語集、ならびに

アズワン、キザナ、二つの国等について記載する予定です。


第2話 巡星

【キザナ本社ビル アズワン待機室】

作戦終了後、私は所属している企業の本社ビルに

呼び出された。

議題は当然、さっきの独断専行とダブル・エントリーのこと。

 

「先の作戦行動中に、独断専行、ならびに謎の発光現象について、説明せよ、アズワン」

 

テーブルの向かい側で渋い顔をしている人が聞いてくる。

 

「独断専行に関しては申し訳ありません。ですが、発光現象に関しては私もわかりません。」                      

 

正直私が言えるのはこれだけ。

だって事実だし。それと、彼を連れ出すわけにはいかないからね。

 

二時間くらい押し問答が終わったあと、自室の部屋に行くとドアの前にレイカちゃんと「彼」が立っていた。

状況的には...最悪かなぁ...

 

 

【キザナ工業 ヒカリの私室】

「ごめん!呼び出されちゃったからしばらくここにいて!!帰ったらもとに戻る方法探そ!」

 

そういって飛び出していったヒカリなのだが...

俺は用を足したりすることをわかっているのだろうか...

 

「バレなければ大丈夫か...」

そっと外へと抜け出し、曲がり角の向こうにあるトイレへと向おうとした。のだが...

 

「ちょっと、貴方。」女性の声に心底ビックリする俺。

 

「な、なんです...?」アニメのキャラみたいにギギギ、と音が聞こえそうな感覚で振り向く。

そこには黒髪の女の子が立っていた。

 

「あなた、見慣れない顔ですね。どなたですか?」

顔をまっすぐに除き込んでくる相手に返事もできずに悩んでいると、彼女は溜め息を吐いてからまっすぐ顔をまた見てきた。

 

「俺は...ツルギ...クモノツルギ、です。よろしく... 」

息が漏れるような声で自己紹介しておいた。

 

人付き合いを拒むような冷たい瞳で俺を見下ろしながらだが、彼女は一応名乗ってくれた。

「レイカ。レイカ・フロストエッジです。」

 

「あっ...レイカちゃん...」

帰ってきたらしいヒカリが半分青ざめながらこっちを見ているが、俺にはどうしようもない。

 

 

「ヒカリ、説明して下さい。」

レイカさんの表情が恐ろしすぎて、

俺とヒカリは覚悟を決めるしかなかった...

 

 

【キザナ工業 ヒカリの私室】

「なるほど...作戦行動中に急にコクピットに彼が入ってきて、エア・リアルが強化された、と?」

 

ありのままを話してみたけど...うわぁ...信じてなさそう。というか信じてないよね...

 

すみません、と握手しようとした彼の手を払ってレイカちゃんは彼に言ったの。

「ヒカリにそんな言い訳をさせて、貴方って、最の低です。」

...どうやら誤解されちゃったらしい。

 

「なるほど。おおよそ理解できました。」

一時間ほど説明して、現状を理解してもらい、

俺もこの場所について教えてもらった。

 

ここは巡星、という惑星だとのことで、

なんでも生きているのだとか。

にわかには信じがたいが、地球も同じような物だからな...

そして、この巡星には[星血(ほしのち)]という資源が間欠泉のように噴き出しているのだとか。

そして、その星血を巡って二つの国家が紛争状態にあるということも。

 

「轟ア・スレッガ」と「ヴ・レード惺王国」という理念も教義も異なる二つの大国が、星血を巡って戦闘を繰り返しているそうだ。

 

そして、その戦争の中核となっているのが、ヒカリ達の乗るエア・リアルというロボットで、彼女達はそのエア・リアルを製造出来る多国籍企業、キザナの部隊、特殊騎士アズワンに所属しているそうだ。

 

(ちなみに俺がいるのはそのキザナのアズワン宿舎のヒカリの私室だそうだ。)

 

キザナは中立を謳っているが、戦争の早期解決のため、戦争に参戦している、ということだそうだ。

 

「先の作戦も、協定の範囲外で秘密裏に軍事行動を起こしていたのを止めるためだったのですよ。」

 

という言葉でレイカさんは説明を止めた。

 

 

これからどうなるのか、その処遇は後程決まるそうだ。

ヒカリとレイカさんの配慮であてがわれた部屋で、少し横になることにした。

 

 

巡星の夜が更けていく。

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