学戦都市の“元”ボッチ 外伝〜新たなる祭典 黄昏星武祭〜   作:生焼け肉

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拳と拳のぶつかり合い

 

ーーーーーー

 

 

ドゴッ! ガッ! ドッ!

 

 

沙希「ふぅー………」

 

虎峰「……成る程、序列31位というだけの事はあるとは思っていましたが、本来はそれ以上ですね。貴女なら【冒頭の十二人】に入れてもおかしくはない実力です。何故序列に拘らないのですか?」

 

沙希「妹の世話があるからね、初等部になったとはいえ不安なのは今までと一緒だから。初等部の子を1人にさせるわけにもいかないでしょ?」

 

虎峰「……成る程、然るべき理由があるのであれば納得です。確か、京華さん……でしたっけ?よく師父と一緒におられる可愛らしい方ですよね。」

 

沙希「うん。会長がお気に入りみたいだからよく行くんだよね。」

 

虎峰「今度僕ともお話をさせて下さい。どんな子なのかは知っているつもりですが、話した事は1度も無いので。」

 

沙希「うん、分かった。」

 

虎峰「ではそろそろ始めさせてもらいますよ。準備はよろしいですか?」

 

沙希「あたしはいつでもいいよ。」

 

 

沙希(とは言ったものの、虎峰の動きが速過ぎて目で追うのがやっとだよ。あたしじゃコイツの動きにはついていけない。一瞬でも気を抜いたらそれでおしまいだね。どうやって戦おう?)

 

虎峰(先程の戦いで分かったのは、彼女は僕のスピードにはついてこられないみたいですね。ですが動きは見えているみたいなので、受けや流しはしていました。ここはパワー重視でいってみますか。)

 

 

虎峰「金剛たる鉄身もって災悪を防がん。急急如律令」

 

沙希「………」

 

虎峰「では、参りますっ!

 

 

沙希(……こうなったらカウンターを狙う!)

 

 

虎峰は正攻法、沙希はカウンター狙いの戦法を取った。だがこれだけでもかなりの差があった。何故ならカウンターというのは本来、相手の攻撃を見切って攻撃する戦法。沙希は目で追うのがやっとの相手にカウンターで挑もうと言っているのだ。これは自殺行為にも等しかった。

 

予想通り、虎峰のスピードとパワーを兼ね備えた攻撃に沙希は防戦一方になっていた。攻撃をしようにも、虎峰の攻撃が速過ぎるのだ。速過ぎるスピードに目が慣れるには多大な時間が必要になる。沙希には虎峰の動きに着いて行くにはその時間が足りな過ぎるのだ。

 

 

虎峰「どうしました?その程度ですか?先程は僕の攻撃を受け流していたり、止めたりしていたのに、何故それが止んだのですか?」

 

沙希「くっ……(速すぎる……流石にあの動きにカウンターは無理。リスクは大きいけど、あたしのとっておきを使うしかない。)スゥーーハァーー……」

 

虎峰「答える気は無い、と?ならば貴女を倒しに掛かります。」

 

 

沙希は深呼吸をして目を閉じながら、その場で直立していた。ただそれだけだった。

 

 

沙希「………」

 

虎峰「……だんまりですか。ならば終わりです!」

 

沙希「………無の型ーーー」

 

虎峰「はああぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沙希「仁王殺(におうごろ)しっ!!」

 

ドゴォッ!!!

 

 

虎峰「ぐはっ!!」

 

 

校章が当たるスレスレのタイミングで、沙希は身を引いてからの虎峰の鳩尾に星辰力を圧縮させた正拳突きを放った。油断をしていなかったとはいえ、攻撃を全く予測していなかった虎峰は大ダメージを受けた。

 

これもいわばカウンター技である為、威力も高い。虎峰は壁まで吹き飛ばされ、激突した。

 

 

沙希「……ふぅ、何とか一撃。でも、この技は教えてもらって良かった。ハイリスクハイリターンだからね、この技は……でも、放送がならないって事は校章は砕けてないのか……もし虎峰が気絶していたらラッキーなんだけど、あたしそこまで強運じゃないから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

虎峰「………驚きましたよ、まさかあんな技を隠していたなんて。おかげで呼吸が苦しいです。」

 

沙希「自分の力を一気に相手にぶつける技だからね、簡単に言うと、玉砕覚悟のカウンターみたいなものだよ。校章を狙ってくるのは分かってたからね。」

 

虎峰「だからあんな無防備だったんですね。ですが、もうやられる事はありません。次で仕留めます!」

 

沙希「………」

 

 

ダダダダダッ!

 

 

そこからは互いに拳と蹴りの打ち合いになっていた。驚く事に沙希は虎峰の動きが見えているかのように攻撃を捌いていた。

 

 

虎峰(この短時間で僕の動きを………やはり貴女は31位に収まる器ではありません。ですが………)

 

 

虎峰「まだ甘いです!」

 

沙希「なっ!?」

 

 

虎峰は沙希の両腕を外側へと弾き、身体を無防備な状態にした。これには沙希も手の出しようが無かった。

 

 

虎峰「これで最後ですっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムニュン。

 

 

虎峰「……………あ。」

 

沙希「……………え?」

 

 

虎峰は確かに校章は捕らえていた。だが、別のものまで捕らえてしまった。それは沙希の胸である。

 

 

虎峰「あ、あの………これは………/////」

 

沙希「な……な………/////」プルプル…

 

虎峰「え、えっと……僕は校章を狙って……」

 

沙希「………さ、さっさと離せこのど変態ーっ!!!」

 

 

バチイイィィィィン!!!

 

 

虎峰「ブフウゥゥゥゥ!!!?」

 

 

再び壁に激突した。虎峰は気絶し、そして顔から激突したせいか、その影響で校章が粉々に砕けてしまった。

 

 

『校章破壊』

 

 

こうして川崎沙希は勝利を得たのだが、途轍もなく納得のいかない勝利だったのは当の本人であろう。

 

 

 




うわぁ……虎峰、やらかしちゃいましたか。

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