学戦都市の“元”ボッチ 外伝〜新たなる祭典 黄昏星武祭〜 作:生焼け肉
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冬香「何やらあちらが騒がしいですが、何かあったのでしょうか?」
シルヴィア「戦いは騒がしいものだと思いますけど、違った騒がしさですもんね。何があったんでしょう?気になりますけど、私は目の前の人に集中しないといけないので。」
冬香「ふふ、そうですね。私も目の前の方に意識を向けなくてはいけませんね。」
セシリーたちが虎峰の事で騒いでいる一方で、こちらはシルヴィアと冬香が対峙しようとしている。
冬香「それにしても、まさか八幡様の奥方である貴女からのご指名なんて大変光栄なのですが、何故私をお選びになったかのか、理由を聞かせてもらってもよろしいでしょうか?」
シルヴィア「えっと、私が一度も戦った事が無いタイプの相手だから、でしょうか。式神を使っての戦闘なんて経験が無いので。」
冬香「……そうなのですね。」
シルヴィア「戦った事のあるのは、八幡君の式神のシオン君だけだったので、妖怪の式神とはまた別じゃないですか。だから冬香さんの魔法で召喚している式神で1度戦ってみたいなぁって思ったんです。」
冬香「確かに八幡様と私の式神はタイプが全く異なりますからね。シルヴィア様が今まで見てきたのは八幡様の式神である人型で、私は妖怪が主体となっておりますので、別といえば別ですからね。」
シルヴィア「そして、何よりも《王竜星武祭》で由比ヶ浜さんと戦った時のあの妖怪が凄く印象に残ってたから………今でも覚えているけど、凄く怖かったです、あの式神。」
冬香(……あの式神は私の中でも人を恐怖させる妖怪の類ですからね。そう思うのも当然ですね。)
冬香「人喰いの妖怪ですから、恐怖するのも当然ですね。私も最初は怖かったです。」
シルヴィア「やっぱりそうなんですね……あの、その妖怪は出さないでくださいね?出来ればあんなのとは戦いたくないので。」
冬香「ふふっ、さてどうしましょうか?」
シルヴィア「本当にお願いしますっ!」
冬香「承知しておりますよ。流石に八幡様の奥方である貴女にトラウマを植え付けるなんて真似は絶対に致しません。」
シルヴィア(………本当にしないよね?)
冬香「では、始めましょう。妖怪達による、百鬼夜行の演舞を!」
冬香が星辰力を練り始めると、周りからは禍々しく、不気味なオーラが漂い始めた。そこには人の顔のようなものが浮いていたり、青白い玉のようなものが浮いていたりしていた。
そしてその球や顔が次第に形を成して行き、妖怪の姿になっていった。
鬼火、妖鬼、輪入道、1つ目鬼、山姥、他にも多々居るが、冬香の後ろには様々な鬼の妖怪が大量に召喚されていた。
冬香「百鬼夜行・鬼行列。妖怪といえば最初に思い浮かべるのは鬼の類でしょう。その鬼を百鬼の群で召喚致しました。これでも私の式の中では可愛らしい方ですよ?」
シルヴィア(これで可愛いの?私には不気味にしか見えないよ……)
冬香「では、お行きなさいっ!」
鬼の軍が一斉にシルヴィアに向かって走って来た。流石のシルヴィアも1対1でやろうと思う程、バカではない。シルヴィアは即座に煌式武装を展開して、銃型の武装で対処していた。だが、先頭の敵は倒せても、後ろの敵までは倒せなかった。
シルヴィア「これが数による戦い方……もし冬香さんが最初から私達のチームに攻めてきていたらと思うと、酷い状況になってそうだね。でもどうしよう……こんな数を一気に打ち消す技なんて持って……あっ!八幡君のあの術!私も少しだけだけど呪符は貰ってあるから、やる価値はある!!」
冬香「……?シルヴィア様の動きが止まった?一体何を?」
シルヴィア「東海の神、名は
冬香「百鬼夜行避けっ!!?こんな高等呪法、何故貴女が使えるのですか!?」
シルヴィア「好奇心っていうのは尽きないものですから。八幡君に色々と教えてもらったんです。大抵の術なら使えるんですけど、貰った呪符はあまりないので、こういう時に使おうって思ってたんですよ。」
冬香の目の前に居た鬼の百鬼夜行がシルヴィアの百鬼夜行避けにより、全て打ち消された。その光は金色に輝いていて、次第に空へと却っていった。
冬香はシルヴィアが使った百鬼夜行避けに驚いていたが、今は別の事で胸が一杯になっていた。
冬香「………美しい。」
冬香(………美しい。とても綺麗な……いえ、それだけでは表現出来ない程のお姿。シルヴィア様のお召し物が狩衣だったら、どれだけ………)
目の前に居るシルヴィアの姿に見惚れていた。虹色に輝く百鬼夜行除けの術式の奥には術者であるシルヴィアが右腕を前にかざしている。
シルヴィア「………貴女の百鬼を私の百鬼除けで滅します。」
冬香「………っ!どうやら手加減は出来ないようですね。分かりました、では私も本気でいかせて頂きます!シルヴィア様、お覚悟を!」
シルヴィアがまさかの百鬼夜行避け!?八幡色々とシルヴィアに教え過ぎ!!