学戦都市の“元”ボッチ 外伝〜新たなる祭典 黄昏星武祭〜 作:生焼け肉
八幡side
さてと、学院に戻って来たはいいが、誰をスカウトすればいいか分からん。あっ、星露は論外なだから。だとしても、【冒頭の十二人】のスカウトは少し難しそうだな。ああ見えて連携が取れる連中ばかりだからな。黎兄妹に虎峰とセシリーのコンビ、宋と羅に永成に銀梅の《鳳凰星武祭》コンビ。それだけでなく、日頃から鍛えている奴等ばかりだから、他の学園とも対等以上に渡り合える連中ばかりだ。
出来れば接近戦に長けた奴が良いんだよな……近接戦闘が出来る人材が今のところ俺と荒屋敷くらいだから、もう1人くらい欲しい。だとすれば暁彗に虎峰と宋と銀梅がめぼしいが、どう説得していいか分からない。アイツ等の目の前で敵になるって言っちまったから、あの場所に居なかった奴に声をかけたい。
八幡「さて、誰にすっかなぁ……」
沙希「随分大きい独り言だね、周りにも聞こえるよ。」
八幡「ん?おぉ川崎か。そんなにデカかったか?」
沙希「あたしが注意するんだから大きいって事。気を付けな。」
八幡「じゃあ、今の俺の独り言をずっと聞いていたのか?」
沙希「あたしはそこまで悪趣味じゃないよ。それに、私が聞いたのは『誰にすっかなぁ……』のところだけだから。」
いや、その独り言くらいはさせてくれよ。
八幡「ん?そういや川崎って空手やってたよな?」
沙希「何突然?まぁやってたけど?」
八幡「今って序列何位だっけ?」
沙希「31位だけど?興味ないからそこまで戦ったりはしてないけど。」
あれ?もしかして川崎って、意外と強い?
八幡「なぁ川崎、俺のチームに入ってくれないか?」
沙希「……なんの事?」
八幡「あぁ説明してなかったな、悪い。近々新しい星武祭が開催されるのは知ってるな?今俺はそのチーム作りをしているんだ。本当なら学園VS学園の戦いなんだが、界龍とクインヴェールの同盟が禁じられていたから、個人的に同盟を結んだ結果、10人集めないと出られないって事になってるんだ。だから俺とシルヴィは他学園を回ってスカウトして来たんだ。そして残りは4人。お前が受けてくれたら3人でシルヴィも成功したら2人。かなり大きいステップになる。どうだ?来てくれないか?」
沙希「でも、あたしには京華の世話とかあるから……ちょっと難しいかも。」
八幡「そうか……まぁそれなら仕方ないな。他を当たって「その必要はありませんよ!宗師っ!!」……ん?」
柚珠奈「私が京華ちゃんの面倒を見るので、どうぞサキサキを連れて行ってください!それに、シスコンのサキサキに妹離れさせる良い機会ですから!」
コイツは……いつも川崎とけーちゃんとよく一緒に居る奴だ。名前は確か……椎橋だったな。
八幡「だがいいのか?そしたらお前は星武祭に出られないぞ?」
柚珠奈「元々不参加にしようと思っていたので丁度いいですよ。それに京華ちゃんもお姉ちゃんの戦っているカッコ良いところを見たいんじゃないかなって思いまして。」
沙希「けどいいの?」
柚珠奈「いいのいいのっ!気にしないでチームに入りなって!宗師からのお誘いなんてこれまでもこれからも一生に一度あるかどうかなんだから!今受けておかなきゃ損だって!」
………何だろう、何故かかなり説得力のある言い方だ。
柚珠奈「なら京華ちゃんに確認を取ってもいいしね!京華ちゃんならきっと、『さーちゃんの凄いところ見たーい!』って言うに決まってるよ!」
八幡「……って言ってるが?」
沙希「………じゃあ京華を少しの間お願い。比企谷、私もアンタのチームに入るから。どれだけやれるか分からないけど。」
八幡「いや、充分だ。よろしく頼む。悪かったな、急な誘いで。」
沙希「ううん、もう気にしてないから。」
八幡「じゃあ詳細とかは10人面子が揃ってから紹介とかするから、それまでは待機しててくれ。」
沙希「ん、分かった。」
よし、俺の方は成功だ。後はシルヴィが成功しているかしていないかだが、そんなに慌てる必要もないだろう。シルヴィなら良い人材を確保してそうだしな。
メールくらいは送信しておくか。
柚珠奈「そういえば宗師、この時間にこの場所に居るという事は、今日はこちらで寝食をするという事ですかっ!?」
八幡「いや、ちゃんと家に帰る。さっきまで一緒に居たシルヴィとスカウトが成功したら家に帰るって約束してるからな。だからもう行く。」
柚珠奈「そうなんですか……少し残念です。ほんの少しでも宗師とお話がしたかったのですが……ねぇサキサキ。」
沙希「はぁ……何度も言うけどサキサキ言うな。これセシリーにも言ってるんだけど聞かないんだよね。そんなに呼びやすいわけ?」
柚珠奈「良いじゃん、サキサキ。」
沙希「そんな軽いノリで呼ばれてたんだ、あたしのあだ名って。」
まぁ……うん、あまり意味無いが、頑張ってこう。
八幡「なら俺も呼んだ方が「殴るよ?」……すいません、嘘だからやめてください。」
ユニークな冗談なんだから受け取ってよ!
沙希「まぁ取り敢えずよろしく。リューネハイムさんにもよろしく言っといて。」
八幡「あぁ、分かった。」