おっさんが異世界で無双したりしなかったり   作:一条 治

25 / 32
24. おっさん、暗躍する⑦

 

 

 結局ほとんど眠れませんでした・・。

 眠い目を擦りつつ、美味しい朝食をいただく。

 

「クックック・・・」

 

 今日は今まで仕込んできた事の総決算だ。気合入れていこう!

 

「・・ご主人様、すごい悪い顔してますよ」

 

 カグヤさんに指摘される。

 顔に出ていたか。いかんいかん、感情を表に出すのは三流の商人のする事だ。商人じゃないけど。

 

「くっくっく・・」

 

 シラユキさんも真似してわるい顔をしている。かわいい。

 

 

「カグヤ、今日もシラユキのこと見ててくれるか?」

 

「・・・どれくらいで戻られますか?」

 

「なんとか午前中には終わらせて、お昼までに帰ってくるよ。そしたらすぐに街を出るから、そのつもりでね」

 

「わかりました。全ては御心のままに」

 

 カグヤさんはちょいちょい堅くなるよね。もっとフランクでええんやで?

 シラユキさんは置いていかれるのが不満らしく、俺の手をがじがじ噛んでいる。そんなわるい子はこうだ!抱き上げてくびすじにチューしてやる。ちゅぅーーーー!くすぐったそうにキャッキャ言っている。

 

 ふたりが退屈しないようジェンガを購入。遊び方を説明して渡しておいた。

 

 まずは領主の館に向かう。入り口にいた私兵に案内されて領主のいる部屋へ。

 

「待ちくたびれたお、さっさとボクちんの胡椒をよこすお!」

 

「まずは代金を確認させて頂きます」

 

 用意されていた金を数える。契約書を交わしているが信用出来ないからな。

 

「・・たしかに、白金貨20枚確認いたしました」

 

 バックパックから粒胡椒20kgが入った麻袋を10袋、計200kgを取り出す。

 

「・・マジックバッグ持ちかお?まあいいお、それより胡椒だお!」

 

「問題ありません」

 

 領主の私兵が念入りに確認した後そう告げた。

 

「これで取引完了だお!また儲け話があったら来るといいお!」

 

 バカ領主はニヤニヤ笑っている。またカモにしてやる、そう思っているのだろう。

 

(悪いが、もう会うことは無いだろうよ・・)

 

「・・それでは私はこれで失礼します。大変よい取引をありがとうございました」

 

 俺は館を後にした。

 

 

 その後も急いで用事を済ませていき、最後に獣人嫌いのクソ野郎がいる屋台へとやってきた。ちなみにおっさんは結構根に持つタイプだ。こいつを許すつもりは無い。

 

「お金は用意出来ましたか?」

 

「・・あんたか!ああ何とか金は工面出来た。確認してくれ!」

 

 聞けば屋台を担保に金を借りられたらしい。

 大金貨2枚を受け取る。

 

「・・ではこれを」

 

 麻袋に入った粒胡椒2kgを渡す。

 受け取った男は中を確認した後、こう呟いた。

 

「これで俺も大金持ちだ・・」

 

 欲望に濁りきった目をしている。

 

「・・きっと評判の店になりますよ」

 

 そう言って俺は立ち去った。

 

 

 

==========================

 

 購入品リスト

 

 ・[ジェンガ]  2,000円

 

 合計 2,000円   

 

 




おっさんは根に持つタイプ(´・ω・`)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。