「お、おんし…その力は一体…」
「…これは正確には私の力ではありませんが……私をあまり舐めないでもらいたいですね」
誰も、何も言うことができなかった。先ほど白夜叉が放った威圧よりも、明らかに強すぎる威圧感に言葉を発することができなかった。
「おいおい何だよそれ!さっきの白夜叉よりも面白そうじゃねーか!」
「…面白そうですかね?……とりあえず、納得してもらえたみたいなので”もう抑えていいですよ”」
管理官が告げると、途端に威圧感が消失した。
「…私には”彼ら”が付いてるからいいですが、お二人は本当に死ぬかもしれませんのでお気をつけてください。”命は元には戻らないのですよ”」
「え、えぇ…気を付けるわ」
「……うん」
リセットできるなら消耗品扱いしますがね……。
「今日はありがとう。また遊んでくれると嬉しい」
「駄目よ春日部さん。次は対等な条件で挑むんですもの」
「そうだな。次は渾身の大舞台で頼むぜ」
「…私も白夜同士をぶつけてみたいですね」
「ふふ、望むところだ。私は三三四五外門に本拠を構えておる。いつでも遊びに来い。……管理官のはシャレにならなさそうだからやめてくれ」
「…残念です」
●〇●〇●
白夜叉とのゲームを終え、ノーネームの居住区画に着いた一同は門の先を見て言葉を失った。
「っ、これは……」
街並みに刻まれた傷跡。残骸が転がる廃墟がそこには広がっていた。
「…ひどいですね」
「……おい、黒ウサギ。魔王のギフトゲームがあったのは何百年前の話だ?」
「わずか三年前でございます」
「そりゃ面白いな。マジで面白いぞ。この風化しきった街並みが三年前だと?……断言するぜ。どんな力がぶつかっても、こんな壊れ方はあり得ない。膨大な時間をかけて自然放火したようにしか思えない」
十六夜はあり得ないと結論付けながらも、冷や汗を流していた。
「魔王とのゲームはそれほど未知の戦いだったのです。僅かに残った仲間たちも心を折られて……箱庭を去っていきました」
「……面白そうですね。魔王…。博士へのお土産になりそうです……」
―――――ノーネーム居住・区水門前
「みなさん!貯水池と水路の準備は終わってます!」
「ご苦労様ですジン坊ちゃん♪皆も掃除を手伝っていましたか?」
「黒ウサねーちゃんお帰り!」
「掃除手伝ってたよー」
「ねぇねぇ、新しい人たちって誰?」
「強いの!?かっこいいの!?」
(…私、子供はあまり好きじゃないんですよね。見た目に騙されやすいですから……【TheQueenOfHatred】とかもいますし…)
「……さて、自己紹介も終えたし水樹を植えましょう!十六夜さん、お願いできますか?」
「あいよ」
「それでは根を張りますので、十六夜さんは水門を開けてもらえますか?」
十六夜が水門を開けると、多量の水が激流となって貯水池を埋めていった。
「ちょっ、マテやゴラァ!」
濡れるのが嫌だったのか、十六夜は慌てて石垣まで跳躍した。
「すごい…。これなら生活以外にも使えるかも」
「…農作業でもするんですか?」
「近いです。水仙卵華などの水面で自生する花を植えれば、それだけで収入になりますから」
「ふぅん。…で、水仙卵華ってなんだ御チビ」
「す、水仙卵華は薬湯や観賞用に取引されている花です。確か噴水広場にもあったはずです」
「あの卵っぽい華のことか。一個ぐらい取っておくべきだったな」
「だ、駄目ですよ!ギフトゲームのチップに使われるものですから。採ってしまえば犯罪です!」
「おいおい、ガキのくせに細かいことを気にするなよ御チビ」
(…御チビとは、また懐かしい呼び名ですね。【Laetitia】を思い出します…)
ジンは癪に障ったように言い返そうとする。
「悪いが、俺が認めない限りリーダーとは呼ばないぜ。この水樹も気が向いたから貰ってきただけだ。なぁ、あんたもそう思うだろ?管理官さんよ」
「…ここで私に振るのですか。……そうですね、私もリーダーとは認めていません。リーダーとは部下の管理をする者のこと。リーダーの選択一つで全てが失敗に終わることもありますから。……私のように」
最後の言葉は聞き取れなかったのか反応されることはなかった。
アブノーマリティの名前は日本語と英語どっちがいいですか?(現在英語)
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日本語がいい
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英語がいい
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何でもいい