前の方がいい!などの意見がございましたら、教えてください。
「ところで、私たちは何処で寝泊まりすればいいのかしら?」
「本来ならプレイヤーの皆様から最上階に住んでもらうのですが……移動も不便ですし、お好きなところを使ってもらってかまいません」
「…あそこにある別館は使っていいのですか?」
「構いませんがあれは子供たちの館ですので、120人の子供たちとご一緒でよければ…」
「…遠慮します」
「私も遠慮するわ」
「それよりお風呂に入りたい」
「一刻ほどお待ちください!すぐに綺麗にしますので!」
と叫んで掃除に取り掛かった。それはもう凄惨なことになっていたのだろう。
「…私に言っていただければ自動で掃除してくれる”清掃”に適したロボットがあったのですが」
「ロボット?」
古い時代から来た飛鳥にはロボットという言葉がわからなかったのだろう。
「なにそれ、すごいほしい。そんな機械があったならすごい便利だったと思う…」
代わりに春日部さんには伝わったみたいだが…
「…まぁ、少しだけ欠陥があるのですが」
「欠陥?」
「……人間も汚れと勘違いして排除してしまうのですよね」
「いやいやいや!それ致命的よ!」
「何それ怖い…」
「…まぁ、元々製作者は隣人を排除するためにプレゼントしたらしいですが」
「なんでそんなものを使おうと思ったのかしら!」
「怖い…。管理官さんどんな世界に住んでたの?」
確かに我が社でも【All-Around Helper】は嫌われてましたね……。
「湯殿の準備ができました!女性様方からどうぞ」
「…先に入らせてもらいますね」
「俺は二番風呂が好きな男だから構わねえよ」
女性四人は真っすぐに大浴場へと向かった。
●〇●〇●
「本当に長い一日でした。まさか新しい同士を呼ぶのにここまで苦労するとは、想像もしておりませんでしたから」
「それは私たちに対する当てつけかしら?」
「め、滅相もございません!」
「このお湯…森林の匂いがして落ち着く。三毛猫も入ればいいのに」
「水樹から溢れた水をそのまま使ってますからね」
「……ちょっとした温泉ですね」
「水を生む樹……これもギフトと呼ばれるものなの?」
「はいな。ギフトは様々な形に変化させることができ、生命に宿らせることでその力を発揮します」
「ギフトを得るためのギフトゲームか……。私は楽しければそれでいいと思ってたけど、コミュニティのことを考えると無茶できないのよね。春日部さんと管理官さんはどう思う?」
「私はとにかく勝てばいいと思う。勝てば私たちも楽しいしコミュニティも嬉しい。一石二鳥」
「……私の友人に、失敗は全て事故ということにしたらいい。そうすれば何事も楽しく思えるよ。と言ってた人が居るのですが、彼の言葉を借りるなら失敗なんて気にせずやれるだけやってみてはどうでしょう。全てのギフトゲームを警戒していたら何も参加できませんよ?」
「耀さんと管理官さんの言う通りでございます!まぁ、管理官さんのご友人の言葉はちょっと…、いえだいぶ問題がありますが、ゲームを楽しむのは一流のプレイヤーの条件ですよ」
「そ、そう言ってもらえると助かるわ」
「ところでところで御三人様。こうして裸の付き合いをしているのですし、良かったら黒ウサギも御三人様のことを聞いてもいいですか?ご趣味や故郷のことなどナド」
「…そんなものを聞いてどうするのですか?」
「それはもう、黒ウサギの好奇心というやつでございますヨ!ずっとずっと待ち望んでいた女の子の同士、黒ウサギは御三人様に興味津々でございます♪」
「……そうね。これから一緒に生活する仲だもの。障りのない程度なら構わないわよ。…というか私も管理官さんのことは知りたかったのよね」
「…なぜ私なのですか?春日部さんもいますが」
「私はあまり話したくない。けど、質問はしたい。黒ウサギには興味あるし、管理官さんは……いろんな意味で私達とは違うから」
「春日部さん…?いろんな意味とはどういうことでしょうか?……というか、お二人ともどうして私のことを知りたがるのですか?」
「「それは……ねぇ……」」
「あやや、黒ウサギも知りたいのです!」
「……???」
どうして自分に興味を持たれたのか理解できていない管理官であった。
―――――翌日 箱庭 ペリペッド通り・噴水広場前。
飛鳥、耀、管理官、ジン、そして黒ウサギと十六夜と三毛猫は”フォレス・ガロ”のコミュニティ居住区を訪れる道中、”六本傷”の旗が掲げられた昨日のカフェテラスで声を掛けられた。
「あー!昨日のお客さん!もしや今から決闘ですか!?」
『お、鉤尻尾のねーちゃんか!そやそや今からお嬢たちの討ち入りやで!』
「ボスからもエールを頼まれました!ウチのコミュニティも連中の悪行にはアッタマきてたところです!二度と不義理な真似ができないようにしてやってください!」
「…そのつもりですのでご安心を」
「おお!心強いお返事だ!」
満面の笑みで返す猫娘を後に、管理官たちはゲーム会場へと向かっていった。
「あ、皆さん!見れてきました……けど、」
「……ジャングルですか」
「虎の住むコミュニティだしな。おかしくはないだろ」
「いえ、おかしいです。”フォレス・ガロ”のコミュニティの本拠は普通の居住区だったはず……それにこの木々、鬼化してる?…いや、まさか」
「ジン君。ここに契約書類が貼ってあるわよ」
・プレイヤー一覧 久遠飛鳥 春日部耀 管理官 ジン=ラッセル
・クリア条件 ホストの本拠内に住むガルド=ガスパーの討伐。
・クリア方法 ホスト側が指定した特定の武具でのみ討伐可能。
指定武具以外は”契約”によってガルド=ガスパーを傷つける事は不可能。
・敗北条件 降参か、プレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
・指定武具 ゲームテリトリーにて配置
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、”ノーネーム”はギフトゲームに参加します。
”フォレス・ガロ”印
「ガルドの身をクリア条件に……指定武具で打倒!?」
「こ、これはまずいです!」
「…何か問題でも?」
「このゲームはそんなに危険なの?」
「いえ、ゲームそのものは単純です。問題はこのルールです。このルールでは飛鳥さんのギフトで彼を操ることも、耀さんのギフトで傷つける事も、管理官さんの武具で傷つける事も出来ないことになります……」
「……どういうこと?」
「”恩恵”ではなく”契約”によってその身を守っているのです。これでは神格でも手が出せません!」
「すいません、僕の落ち度でした。初めに”契約書類”を作った時にルールもその場で決めておけばよかったのに……!」
ルールを決めるのが”主催者”である以上、白紙のゲームを承諾するというのは自殺行為そのものなのだ。
「なるほどな。敵は命懸けで五分に持ち込んだってことか。観客にしてみれば面白くていいけどな」
「…気楽でいいですね。指定武具が何かもわかっていない現状では、かなり不利な状況ですね」
「だ、大丈夫ですよ!”契約書類”には『指定』武具としっかり書いてある以上、何らかのヒントがなければなりません」
「大丈夫。黒ウサギもこう言ってるし、私も頑張る」
「……ええ、そうね。むしろあの外道のプライドを粉砕するためには、これぐらいのハンデが必要かもしれないわ」
(…昔の管理作業に比べれば、達成条件がわかっているだけ全然楽ですね)
●〇●〇●
「大丈夫。近くには誰もいない。匂いで分かる」
「あら、犬にもお友達が?」
「うん。二十匹ぐらい」
「…私も保険を張っておきますか。【Punishing Bird】辺りを見てきて貰えますか?」
管理官の呼び声に答え胸に赤い模様のある、真っ白な手の平サイズの小鳥が現れた。
「あら可愛い。昨日のを見て思ったけど、管理官さんのギフトは召喚系みたいね」
「…そう思っていただいて構いません。それと、見た目は可愛いですが間違っても攻撃しないようお願いします。攻撃されたと認識した場合、速攻で殺しに来ますので…」
「何それ怖い。…小鳥さん、後で私とお友達になろうね」
「管理官さんの出すものは、危ないものばかりね」
「…むしろ罰鳥は安全な方ですよ?それよりも、もうしばらくお待ちを。罰鳥がガルドを探してきてくれると思いますので」
「ガルドならもう見つけた」
「…はい?」
「本拠の中にいる。影が見えただけだけど、目で確認した」
「…それを先に教えて欲しかったです。【Punishing Bird】戻って大丈夫です。お疲れさまでした」
『自分が来た意味はあったのでしょうか?』
「…すみません。でも、意味はあったんじゃないでしょうか?どう思いました?この”黒い森”の惨状を見て」
『酷いですね…。悪いことだと知っているのになぜそのようなことをするのでしょう』
「…罰する人が居ないからですね。ですので、私が罰しましょう」
『ありがとうございます。それと管理官。この森の木には吸血鬼が関わっているようですのでご注意を』
「…なるほど。ありがとうございました」
「管理官さん?さっきから何を言ってるのかしら?」
「小鳥と話してたみたい。私にも聞こえてたから」
「…そういえば、春日部さんはあらゆる生物と会話できるんでしたね」
『おや、自分の声が聞こえていましたか』
「うん。よろしくね小鳥さん」
『こちらこそお嬢さん。どうぞ罰鳥とお呼びください』
「私だけ会話に入れないのは、少し悲しいわね」
「大丈夫です。僕も入れていませんから」
『それでは、管理官。また御用があればお呼びください。すぐに駆け付けますので』
「…その時はよろしくお願いします。…皆さん、春日部さんは会話を聞いていたのでわかっていると思いますが、どうやらこの木には吸血鬼が関わっているようです」
「吸血鬼?ガルドではなくて?」
「…それは僕も思っていました。植物を鬼化できるのは吸血鬼だけですから。…でも、どうして」
「…さっきから私の得た情報を潰されていくのは何故でしょうか。まぁ、いいですけど……。吸血鬼が関わっているなら、指定武具は”聖水”や”銀の剣”ですかね」
「その可能性が高いです。ただ、絶対はあり得ませんので気をつけてください」
「わかってるわ」
「…せっかくですから、罰鳥の力をもう少し借りますか。【くちばし】」
管理官が呟くと、彼女の服装が防護服へと変わった。
「可愛い…」
「…春日部さんも着ますか?もう一着ありますし、多少ですけど防御力も上がりますよ?」
「私はいいかな。この服が好きだから」
「…飛鳥さんはどうします?一応、多少の怪我なら防いでくれますが」
「私もいいわ。せっかく黒ウサギに貰った服ですもの。このままの格好で参加したいわ。それに、この服にも多少は防御力があるみたいだしね」
「…そうですか。それじゃあ館に入ります。皆さん、警戒を」
管理官が扉を開くいて中を覗くと、中はかなり酷いものになっていた。高級そうな家具は打倒されて散乱し、扉に施された虎の紋様も無残に取り払われていた。この光景を見て、四人は疑問を持ち始めていた。
「この奇妙な森の舞台は、本当に彼が作ったものなの?」
「……わかりません。”主催者”側の人間はガルドだけに縛られていますが、舞台を作るのは代理を頼めますから」
「…もしかして、吸血鬼が」
「おそらくは。というよりも、ガルドが慣れない吸血鬼の力に暴走して破壊したと思う方が正しいでしょう」
「…ということは、以前よりも強くなっていると」
「間違いなく強くなっているかと」
「…二階に上がるけど、ジン君。貴方はここで待ってなさい」
「ど、どうしてですか?僕だってギフトを持ってます。足手まといには」
「そうじゃないわ。上で何が起こるか分からないからよ。だから二手に分かれて、私たちはゲームクリアのヒントを探してくる。貴方にはこの退路を守ってほしいの」
理に適った回答だが、ジンはそれでも不満だった。しかし退路を守らなければならない重要性も彼には分っている。ジンはしぶしぶ階下で待つ事にした。
管理官たちは根に阻まれた階段を物音を立てずにゆっくり進む。階段を上った先にあった最後の扉の両脇に、飛鳥と耀が立ち機会を窺う。
「…お二人とも、少し動かないでください。今から少し防護壁を付けますので」
「防護壁?」
「…驚くかもしれませんが、痛くはないので我慢してください」
そう告げると、管理官は二人に向かって赤色の弾丸を撃ち込んだ。
「…反応する前に撃ち込まれたらどうしようもないと思うのだけれど」
「痛くはなかったけど、驚いた」
「…すみません。ですが、これで少しの物理攻撃なら防げると思います」
「そう…。ありがとうね」
「…それじゃあ、開けます」
管理官が扉を開け、中に入ると
「—————……GEEEEEYAAAAAaaaaa!!!」
言葉を失った虎の怪物が、白銀の十字剣を背に守って立ち塞がった。
いかがでしたでしょうか?
長文を書くのは初めてなので、誤字が含まれていたり、文法が狂っていたりしたらすみません。
アブノーマリティの名前は日本語と英語どっちがいいですか?(現在英語)
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日本語がいい
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英語がいい
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何でもいい