話のネタだけ考えて続きを書いていない二次創作集 作:飛翔するシカバネ
入ってこない軍隊の皆様の為に俺はダンジョン機能のひとつであるダンジョン内部及び、外部近辺の音を拾ってみる。
『明らかに罠だな』
『ですね、ガンマ2。他の場所からは人数制限があり侵入不可となっているのにここだけは無い。橋はこの城を囲むかのように4つ存在していますが、水辺に降りての移動も可能のようです。この分ではヘリで近づくのも可能でしょう』
『雪で若干視界は悪いですがそれが妖しくこの城を映してますよね。こんな訳分からないもので無ければ有名な観光スポットになったでしょうに……』
『罠らしきものや各地の報告にある怪物なども見られない。この城主はよほどの自信家か城を自慢したい馬鹿か』
『いや、実際馬鹿でしょう。だってこれ……イルシールですし』
馬鹿で悪かったな!
というか一瞬でバレた!
くそぅ、俺は好きなんだよ。ダクソの中で1番、この景観が。
やれるならダクソワールド全部やりたかったわ!!
土地をくれ!土地を!!
『イルシール?どこかの場所か?ガンマ5』
『ダークソウル3っていうゲームのマップの1つです。まあ、他の場所と混ざっているし、ゲームのまんまって訳では無さそうっすけど』
『あ〜、ダクソか。これは不味いな』
『どういうゲームだ?』
『難易度の高いアクションRPG。初見殺しで何回死んだことか…』
『死ぬことでリスタートして攻略するのが前提とも言えるゲームです。初見で1度も死なずにクリアは無理とも言われてます』
『ゲームではロードがあるけど、現実ではそうも行かない。これ作ったやつは性格悪いっすわ』
スマン。
ダクソはにわか勢でクリアはしたことないんや。
実況で見ただけなんや。
かっこよくてマインなんちゃらとかでマップ作っただけなんや。
『そのゲームと丸っきり一緒では無いだろうが最初の罠は?』
『橋を半分渡ると入口の門からトカゲの化け物が降りてきてプレイヤーを食いに来ます』
『後方にも警戒が必要か』
『ゲームと違って人数に制限無いのが救いっすね。その分人も死ぬでしょうけど』
まあ、死ぬだろうな。
そういうことの罪悪感は消え失せた。
レベルは上げたいが入るかの選択肢も侵入の人数制限も取り払った。
だから好きにするといい。
こちらに容赦はなく、慈悲も無い。
あるとすれば……気まぐれ位かな。
『これより突入する。全員の参加は強制しない。志願者のみとする。そして残ったものは橋での情報を必ず持って帰れ』
『『『『了解』』』』
いよいよ、突入か。
では、任せたぞ。
橋を進んで行くがやはり罠らしきものを発見できない。
後方の警戒や門を調査してみたが化け物の姿は無い。
橋に踏み込んだ瞬間に景色が昼から夜に変わり、月が橋を照らしている。
隊員の一人が言う通り、観光スポットならどれだけよかったか。
元からカップル御用達のデートスポットだったんだ。
これなら更にムードが上がることだろう。
死と隣り合わせで無ければ。
あとすこしで橋の中間部分だ。
「そろそろ中間だ。皆、警戒を」
「隊長!前方を!!」
後方に目を向けていた目を前方に向ける。
そこには白銀の鎧をつけた騎士のようなものが立っていた。
その手には長剣を持って。
「我が名は
「………」
「警戒せずとも直ぐに事を構える気は無い。それよりも貴方がたに私は提案しに来ただけだ」
「提案、だと?」
「我らが神にして主に忠誠を。そうすれば貴方方には必ず栄光が…」
「残念だが私たちはこの国のために生きて戦うものだ。その提案には乗れない」
「………本当に残念です。貴方がたほどの忠誠心があればフェーデ卿の騎士にもなれたでしょうに」
私たちは無言で銃を構え、謎の騎士に向ける。
「そう、銃を向けないで下さい。私は争う気は本当にありません。私は生きる意味である信仰心の元に貴方がたに布教しに参っただけです。ですので主の命を果たしてください、
「うわあああぁぁぁぁー!!!」
叫び声が聞こえる。
後ろを振り返ると翼の生えたライオンが隊員の一人を咥えている。
残った隊員が銃で応戦するが成果は乏しい。
咥えている隊員の身体が上下に噛みちぎられる。
その瞬間に隊員の身体から何か青白いものがでる。
青白いものは隊員の姿をしている。
半透明だが着ている軍服もその顔も困惑の表情を浮かべているが隊員そのものだ。
天に召されるが如く、青白い半透明の隊員は上に登っていく。
まるで魂のようだ。
上がっていた隊員は困惑の表情だったが時期に理解したのか諦めた表情で上がっていく。
仇は必ずうつ!
そう思い、ライオンに目を向けようとすると隊員の元に青白い人魂のようなものが集まっていく。
その数は次第に増えていく。
そして人魂に口のようなものが現れ、隊員の身体を食いだした。
隊員の表情は驚愕に包まれる。
「全部食べちゃダメだよ。決められた感情とエネルギーだけだからねー!」
声の方向を見ると普通の鋼色の鎧に身を包んだ背の低い騎士がいた。
しかし、その鎧は獅子の衣装がされている。
「彼がアッペティート。この邪魔な肉体を食べるボディイーターを従える騎士。我らが神にして主に生み出された使徒の一人です」
「えへへ〜」
「本来ボディイーターは魂を食べるソウルイーターと一対の魔性ですが、主の御心はソウルイーターと主の心を使い新たなる騎士を生み出したのです。肉体がある分我々より位は低いですが……」
「肉体の有無で位を決めるのか!!」
ライオンと騎士に向かって銃を撃ちながら騎士に話しかける。
「当然です。肉体を離れ、主と同じ姿になること。それおそが最高位騎士になる為の条件ですから」
「その為に俺はもっと魂を得て、霊体になりえるようにならなければならないんだ!」
「お前の提案にのっていたら、俺達もそうなっていた訳か……」
「当然です。………そういえばアッペティートは何をしていたのですか?姿が見えませんでしたが…」
「えっと…フェーデ様が提案している間に入り口近くで食事してました」
「食事?…まさかっ!」
「全滅はしてないでしょうね?」
「主様の命令で数人逃しました」
最悪は免れたが、決して良い状況じゃない。
「さて、残りも食べて差し上げなさい。私はそろそろ祈りの時間です」
「了解しました。フェーデ様」
不味いっ!
「逃げっ……」
「例え他を逃がしても貴方は逃がしませんよ。貴方の忠誠心はフェデルタ卿をより強くさせる。そして…
神の
「そういう訳だから、バイバイ」
人魂に食われながら隊員を見る。
既に息絶えだえ。
自分の身体も食われていく。
ここは危険だ。
踏み込むな。
そんな言葉を残す事もできない。
そして意識は消えていった。
隊長最後の願いは果たされる。
数日のみ。
直に人は訪れる。
欲望のままに。
混沌は始まった。