話のネタだけ考えて続きを書いていない二次創作集 作:飛翔するシカバネ
俺が魔王になってからあと1週間で約束の1年だ。
長かったな。
俺は城にある自室のテラスから外に妖しげに浮かぶ月を眺め、そう思った。
ダンジョンは無事完成し、冷たい谷のイルシールとロスリック城の合わせ技でダークソウルプレイ者なら恐るべき舞台となったダンジョン。
更に恐ろしいのが自分たちが主人公でも無ければエストも無い現実だろう。
ダークソウルプレイ者でも攻略出来ないようにMAPを弄っているし、敵も違うからな。
橋を渡ろうとすると強制的に夜のように暗くなる使用にしている為月が美しさに磨きをかけている。
そして何処からともなくピアノが音を奏でている。
これはBGMでは無い。
MPを常時消費でダンジョンにBGMを流せるがこれは手動だ。
後で説明しよう。
俺はこの美しく堅牢な城塞都市が自分のものだと思うと顔がニヤケてしまう。
この1年、俺はダンジョンの作成以外の事も行った。
その上で色々と分かった事もある。
まず、スケルトンと模擬戦をした。
スケルトンだが覚える脳が無いため心配だったが動きを繰り返す事で魂に記憶され、強くなって行くことが判明した。
そしてスケルトンとワイトには視覚が無かった。
目が無いのだ、視覚なんてあるわけ無かった。
しかし、魂を感知しているのか魔力を感知しているのか(俺も同じだが)不意打ちが効かない。
とりあえずスケルトン4ワイト1の5体1組で隊を組ませ、フォーメーションを覚えさせたりした。
感情を持たないが故の危険を顧みない合わせ技が強い。
止めをささなければ魔力を与える事で再生するので強いままに育った。
ウィスプは既に一万体を超え、ダンジョン内を浮遊している。
MPが余った時にMP100を残してウィスプにしていたらそれ位になった。
そしてウィスプは空気中の魔力を吸い、満タンになるとMP回復量は1000だった。
そして1000に到達するとウィスプは100に分裂して更に吸収を開始する。
こうしてネズミ算的に増え続けていった。
ウィスプであれば1日1回回食らう事を魔性達に許可していたので少しづつ増えていった。
魔性といえばもう一種類ポルターガイストだが俺がダンジョンに設置した家具や剣に憑依させている。
このポルターガイストだが1体のみなら常人の片手で持てるぐらいの物体に取り憑くのだがこれ一つにつき1体という訳では無かったのだ。
正確にはそれであっているのだが一つを何処に限定するかでその範囲が変わった。
部品それぞれに1体なら使えたのだ。
サイズ的にも重さ的にもパーツ一つなら憑依可能だった。
そのパーツの分ポルターガイストが必要にはなるがそれで少し重くても動かせられる。
そしてポルターガイストを剣や杖に憑依させ、スケルトンとワイトに持たせたのだ。
これでかなりの初見殺しが可能となる。
ピアノも鍵盤一つ一つに憑依させ、演奏させている。
最初は皆適当に鳴らし、酷い音だった今ではなかなかの演奏だ。
MP回復の暇つぶしだったが楽しかった。
とまあ他にも罠を仕掛けたり、魔性の数を増やしたり、魔性を育てたりしていた。
当然自分の力の確認もした。
ラスボスには勝てないだろうがかなりのチート具合に驚いている。
これで生存、そして欲を満たす事ができるだろう。
「我が父にして我が王、ランスロット様。今宵の訓練のお時間になりました」
「そうか。既にそんな時間か」
俺の後ろには黒い鎧を身にまとった黒髪の騎士が膝をついていた。
俺の名前だが最強の騎士ランスロットを名前にさせてもらった。
折角騎士なんだ、カッコつけたいだろう。
かといってアーサー王は違うと思う。
アーサー王は確かに騎士王だが欲望の霊騎士王とは違う。
人妻に恋をして忠義と欲望の2つを持つ裏切り者こそ相応しい。
俺も騎士道と欲望を併せ持ち、人類の裏切り者なのだ。
ここまで合うのもなかなか無いだろう。
そうして俺は欲望の霊騎士王ランスロット・デュ・ラックと名乗っているのだ。
俺は黒騎士を見る。
黒髪黒目だが日本人の様な顔の平たさが少ない。
まるで漫画のイケメンだな。
「何でしょうか我が父にして王、ランスロット様」
「いや、何……1年という年月だが長かったと思ってな。お前を生み出した時を考えていたのだ。
なあ、フェデルタ」
そういえば口調だが王だし、威厳があった方がいいかな?って思ったので変えてみた。
そしてこの「フェデルタ」だが俺の感情を霊体化、つまり魔性にした。
全てを渡すと俺の感情が無くなってしまうため、1部の感情それも全てでは無いが大半を素材にして。
この時に分かったが感情を霊体化するにはMPが大量に必要だった。
ぶっちゃけ足りなかった。
死ぬかと思った。
MP消費しながらウィスプを食らったお陰で生き延びた。
それで生まれたのがフェデルタだ。
与えた感情は忠誠心。
王になった以上いらないかなっと考えて軽はずみにやってしまったものだ。
死にかけたがかなり実りのある結果となった。
説明にあった通り特殊なスキルを持ち、こちらの命令に必ず従う。
そしてそれを喜びだと感じる。
まさに、社畜。
他の感情でも命令には従うだろうが喜ぶ事は無いだろう。
自分を構成する感情に当てはまらないのだから。
忠誠心は忠義を示す事から始まる。
命令は信頼に繋がり、存在理由となる。
俺の第1の騎士に相応しい。
「フェデルタ、では今宵の訓練といこうか。1週間後にはいよいよ俺の城が世界に顕現するんだ。一切の油断をせず、世界に力を示そう」
「畏まりました。我が父にして我が王、ランスロット様」
「………長いから重要時以外はランスロットと呼ぶ様に」
「畏まりました。ランスロット様」
1週間後、世界にダンジョンが現れた。