絶対選択肢───突然頭の中に声が響きわたり選択を迫られる。必ず選択肢を選択しないとならない無視をすると死ぬほどの頭痛が襲ってくる。何故こんな事を説明するのかというと……俺、天野エルシャは今まさに選択を迫られているからだ。ちなみに俺は日本とどこかの国のハーフだ。
『選べ
─1「無謀にも関わらず丸腰で突っ込んでいく」
─2「ねぇお姉さん僕のDT奪ってくれませんか?と言い服を脱ぎながら近づく」』
「んな!?選べるか!!──っ痛!!痛い痛い!!」
どう考えても物理的に殺されるか精神的に殺されるための選択肢だと俺は思う。ん?何故ってそれは目の前に上半身裸体で下半身が獣っていう女性がいるからだ。
「美味そうなだなぁ、それに私の好みだ」
その言葉を聞き俺は体を震わせる。しかし、震えよりも痛みの方が強くなってきた。仕方ない。こうなったら
「1番だぁぁぁ!!」
そう叫びながら俺は無謀にも関わらず丸腰突っ込んでいった。勿論、俺にはあんな化け物を倒せる摩訶不思議パワーなんてない。故に──
「突っ込んでくるなんてバカだな。死ねぇぇ!!」
「ゴフッ!!あぎゃ!!ふごぉ!!」
化け物は存在自体が凶器である手を使い突っ込んでいく俺を上に払い上げる。その後、もう片方の手で払い落とし、トドメに獣の足で踏み潰された。あぁ、此処で俺は死ぬんだなと確信してしまった。そんな矢先、また頭に声が響きわたる。
『神は言っている、ここで死ぬ運命(さだめ)ではないと』
その声が響き渡ると巻き戻される。そして、選択肢する前まで戻った。地味に巻き戻される時に殺されるダメージを再び受けたのは気のせいだ。
しかし、1番を選択して死んだ。と言うことは俺が生き残る方法は………
俺は自分の精神を殺すことにした
「ね、ねぇ、お姉さん……僕のDT奪ってくれませんか?」
そう言って俺は服を脱ぎながら化け物に近づいていく。化け物はその一言で発情したのか息を荒げながら俺を持ち上げてきた。
「…ハァ…ハァ……本当に美味そうだな」
「ヒィ!」
俺は化け物に掴まれ、顔を近づけられる。そして、俺の唇が化け物の唇と重なりかけた時
「はぐれ悪魔バイサー。アナタを殺しに来たわ!……って人間!!不味いわ!!」
突然現れた声の主に応えるように電撃の槍が化け物の腕に当たり俺は助かった。が、数メートルの高さがあったらしく落下する。
俺は目を瞑る。しかし、落ちた衝撃がない。寧ろ、誰かに抱えられている気がする。そう思い目を開けると
「……重いです。それに何で上着てないんですか。変態です」
次々と並べられる精神を殺す言葉。しかし、ある意味では救われたと思う。もし、もしも、下まで脱いでいて今の状況になったらどう思う?答えは簡単だ。死ぬ。死ねる。いやほんとに精神的にも社会的にも。
そんなことを考えているうちに俺は優しく地面に下ろされており、いつの間にか上に駒王の制服を羽織らされていた。
「大丈夫だったかい?」
「えっ!?ああ…ありがとう」
笑顔が眩しいイケメン。恐らく、このイケメン君が俺に制服を羽織らせたのだろう。俺が女なら完全に落ちていた。
それにしても、転入先の制服をこういう形で着るとは思わなかった。悲しいのか、嬉しいのか。恐らく前者の方だと嘆く。
『選べ
─1「身をていして人を守る」
─2「スカートを降ろす気でわざと転けるフリをする」』
また、選択肢が現れた。何で死亡フラグ回避したと思ったら連チャンで来るの!?
「くっ!仕方ないが一番だ!」
そう呟き、周りを見渡す。すると腕が動き出し、赤髪の人に突っ込んでいくところが見えた。これなのか!?コレなのか!?これなんだな!!
「危ないっ!!」
「えっ?キャァ!!」
「っ痛たた」
どうやらこの選択肢は正解だったようだ。死亡フラグを回避したのだ。やったね!というか背中痛い。手が掠ったせいか血が出ている気がする。すると、赤髪の人が心配した様子で声をかけてくる
「アナタ、私を庇って……大丈夫?」
「大丈夫だ。問題ない」
俺は、素っ気なくそう言ってしまった。やばい助けてくれた恩人に対してこの言い方は。と思っていると赤髪の人の顔色が変わる。何事と思い、後ろを向くと先程襲ってきた手が僕の心臓に向かって来る。そして、呆気なく刺さった。
すると、また声が響く
『神は言っている、ここで死ぬ運命(さだめ)ではないと』
また戻ったのだ。選択する前に。頭を抱える。生き残る選択肢が命を救ってくれた人のスカートを降ろす気でわざと転けるフリをしないといけない。これをしてしまった時点で社会的に死ぬ。物理的にも殺されるだろう。ならばと1番を選び2撃目を避ければいいんだ。そんな事を思ったときがありました。結果は言うまでもない。仕方なく俺は2番の行動をするとこにする。
あくまでも、今から俺がやることは自分の死亡フラグ回避の為だと心に言い聞かせながら
「……おおっと、躓い────」
「ん?ちょっ、アナタ!」
ああ、命の恩人、ましてや明日から通う学園の人に嫌われるんだろうな。
そんなことを嘆く。
「危ないわ!!」
予想とは裏腹に赤髪の人は俺を守るような形で抱き締められていた。恐らく、いやこの時俺は絶対に顔を真っ赤にしていたに違いない。
「全く、勝手に動いたら危ないじゃない」
赤髪の人は母親みたいに優しく怒る。
「けど、私を助けようとしてくれたのかしら?」
正直に話せない。そして、正面から抱き締めるのは止めていただきたい。豊満な胸部が形を変えて俺の理性をォォォ。
そして、俺の意識がプツンと消えた。
誤字や感想おまちしております。
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