サンタクロースパイ    作:COLK

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11.もう、ヒーローになれていた!?

「え?いやいや、冗談はやめてくれよ(笑)。

 

俺はあんな強くないし、あんなに大勢の人を助けたりなんかも

 

出来ないよ」

 

「いや!兄ちゃんはもう、たくさんの人を助けてる!!だって、

 

ちゃんと、俺にもクリスマスプレゼントくれたし、いつも俺だけ

 

じゃなくて、他の人達にもプレゼントをあげてるんだろ?!」

 

「ま、まぁ、そうだけど・・・でも、こんなの、俺が自己満足で

 

やってるだけだし、本当はやっちゃいけない事だしね」

 

「いいや!兄ちゃんは、〝サンタクロース〟っていうヒーロー

 

だよ!!!たくさんの人達に、プレゼントだけじゃなくて、夢や

 

希望まであげてんじゃん!!!超カッケ―ヒーローじゃん!!!」

 

「・・・・・・!!!」

 

 

 

 

 

霧河は感動し、両親の事を思い出した。

 

(そうだ。俺がまだサンタさんを信じてた頃も、俺にとって

 

サンタさんは、自分の寝てる間に姿を見せずにプレゼントをくれるヒーローのようなカッコ良い存在だった。

 

でも、死んだ後だったけど、いつも、

 

プレゼントをくれてたのが実は父さんと母さんだって

 

知ってからは、父さんと母さんが俺にとってのヒーローに

 

なったんだ。こんな大切な事、すっかり忘れてしまうなんて、

 

俺は・・・・・・)

 

 

 

 

 

その時抱いた感情が蘇り、霧河は泣いた。

 

 

 

 

 

「に、兄ちゃん・・・どうしたの?突然泣いて・・・」

 

 

 

 

 

それに対し、

 

「あ、いや、〝グロリアスライダー〟がカッコ良過ぎて、

 

思い出したら涙が出てきたんだよ」と嘘をついた。

 

 

 

 

 

「何だよそれ(笑)。でも、感動シーンもいっぱいあるよな!!!」

 

「うん!!!」

 

 

「なぁ」

 

「何?」

 

「こんな俺の事を〝ヒーロー〟って言ってくれてありがとう!!!」

 

「うん!!これからも、たくさんの人達に夢や希望をあげてくれよな!!!」

 

「分かった!!ありがとう!!!ところで、君の名前はなんて言うんだい?」

 

「〝夢路正義 (ゆめじまさよし)〟!!!」

 

「そっか!!カッコ良いじゃん!!その名前!!!」

 

「ありがと!!兄ちゃんは?」

 

「俺は〝網田謎留あみだなぞる〟」

 

 

 

 

 

また本名を名乗った。サンタクロースでいる時は、基本、この名前を使っている。

 

 

 

 

 

「へ~!!兄ちゃんの名前もカッケー!!!」

 

「ありがとう!!!じゃあ、頑張れよ!!!」

 

「うん!!兄ちゃんこそ!!!」

 

 

 

 

 

そうして、霧河は、その家を出た。しかし、

 

今回は、その子の欲しいモノを盗み聞きで知った事までは言っていなかった。

 

 

「そういや、兄ちゃんに俺の欲しいモノが何かなんて言ったっけ?言ってねぇよな。この中にはちゃんと俺の欲しいモン、

 

入ってんのかな?まぁ良いや、寝よう。そんで、明日の朝、

 

確かめりゃ良いや。いつもそうしてるし。けど、サンタさんって

 

ずっと、赤い服を着てると思ってた」

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