サンタクロースパイ    作:COLK

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31.たとえ、犯罪だとしても・・・

そこで、霧河の「サンタクロースパイ」としての今までの活躍や

 

無罪判決は、大きなニュースになり、テレビの報道番組や新聞などでも、あっちこっちで大きく取り上げられた。

 

 

 

 

 

そして、

 

彼の功績は、とても誉めたたえられ、公式に認められ、

 

表彰される事となった。時間が流れ、数か月後の授賞式にて・・・・・・

 

 

 

 

 

「おめでとうございます。あなたは、サンタクロースとして、

 

子供達に様々なプレゼントのみならず、夢や希望を与えた事を、

 

ここに賞します」と言って、賞状が授与された。

 

 

 

 

 

霧河は、それを受け取り、同時に、

 

表彰式に出席していた、たくさんの人達が

 

拍手し、とても大きな歓声が上がる。

 

 

 

 

 

〝パチパチパチパチ〟

 

 

 

 

 

「ワ~ッ!!おめでと~~~う!!!」と。

 

 

 

 

 

霧河は、拍手してくれた人達がいる方向に

 

振り向き、とても嬉しそうに笑顔で手を振り、

 

「ありがと~~~う!!!」と言った。

 

 

だが・・・・・・

 

 

 

 

 

〝ガバッ〟

 

 

 

 

 

そう、コレは、霧河が見ていた夢だった。

 

 

 

 

 

実は、霧河は、

 

クリスマス・イヴである本日、深夜に色々な家にプレゼントを

 

渡して帰って来て、時間が経ってから、夕方、去年の

 

クリスマスに霧河が会社で倒れた時、あの女性社員から言われた、「自分の身体や睡眠を大事にして」という言葉に従い、

 

イヴではないクリスマス当日の深夜に備えて、ずっと、

 

自宅の寝室で寝ていたのだ。

 

 

 

 

 

「何だ~。夢か~。ビックリした~!!!まぁ、

 

そりゃそうだよな。現実離れし過ぎてたし。でも、今の事、全部夢だったのは、悔しいし、ショックだけど、サンタクロースの存在が公になって、全ての人が〝いる〟って知っちゃったら、何か、

 

ロマンがないもんな~。だから、これで良いのかもしれないな」

 

 

時計を見てみると、時間は、23時37分だった。

 

 

 

 

 

「おっ!いっけね!!もうクリスマスになっちまう!!!

 

急がないと!!!〝真っ赤なお鼻の~トナカイさ~んは~♪〟、

 

って俺、トナカイ飼ってねぇけど(笑)」と言い、

 

あの、黒いサンタクロースの服を着て、玄関まで移動しようと

 

思ったその時、子供達をはじめとするたくさんの人達が

 

呼んでいる声が自分を呼んでいるような気がした。

 

 

 

 

 

「〝お兄さん〟、〝兄ちゃん〟、〝お兄ちゃん〟」などと。

 

 

 

 

 

「おっ!皆、俺を呼んでるな!!」

 

 

 

 

 

そこで、霧河はこんな事を思った。

 

 

 

 

 

(俺のやってる事は、確かに犯罪だ。だからいつか、

 

もしかしたら、この事が、本当に現実でもバレて、

 

もしかしたら、捕まってしまうかもしれない。でも、皆、

 

凄く喜んでくれるし、これからも、たくさんの人達に、

 

プレゼントだけじゃなくて、夢や希望も与えたい。だって、

 

それが、俺の生きる意味だと思うから)と。

 

 

 

 

 

外に出ようとした時、玄関に飾ってある、

 

霧河の幼い頃に、両親と一緒に撮った家族写真が目に留まり、

 

霧河は、笑顔で、

 

「父さん、母さん、行ってくる」と言い、

 

そして、玄関のドアを開けた。

 

 

 

 

 

〝バタン〟

 

 

 

「霧河竜令」。本名、「網田謎留」。これからも、彼は毎年、

 

クリスマスに、子供をはじめとするたくさんの人達に、

 

プレゼントや夢や希望を与えていくだろう。

 

 

 

 

 

クリスマスの朝、

 

〝枕元を見ると欲しいモノが置いてある〟という現象は、

 

もしかしたら、この、不思議な男が起こしているのかもしれない。

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