サンタクロースパイ    作:COLK

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8.お互いに自己紹介。そして、別れ

「でも、サンタさんが本当にいたなんて、私、すっごく嬉しい!!」

 

「え・・・!?」

 

「だって、この前、友達に〝サンタさんは本当はいないかもしれない〟って言われちゃったから、いるかいないか不安だったから!!だから、今年はお父さんやお母さんに〝プレゼントが欲しい〟って言わなかったの」

 

 

 

 

 

霧河は、まさか、そんな事を言ってくれるとは思っていなかった。

 

(そうだったったのか・・・なんて純粋な娘なんだ!!)

 

 

 

 

 

「そういえばお兄さん、さっき言ってたけど、

 

何で〝サンタクロースパイ〟って言うの?」

 

「あ~、俺ね、〝スパイ〟みたいなやり方で子供達にプレゼントをあげてるからさ」

 

「そうなんだ~」

 

「うん」

 

「でも〝スパイ〟ってなぁに?」

 

「〝スパイ〟っていうのは、コッソリ何かのグループや他人の事を調べたり、建物の中とかに忍び込んだりする事だよ。ホントは

 

あんまり良い事じゃなんだけどね・・・」

 

「へ~」

 

「だから、真似しちゃダメだよ!!それに、俺の事は、もちろん、たとえお父さんやお母さんだろうと、他の人達には言っちゃ

 

ダメだよ!もし、言わないなら、毎年クリスマスに

 

君にプレゼントをあげに来るから!!」

 

「は~い!!」

 

 

「ありがとう!!ところでさ、実はこの前、君と君の友達の会話を聞いたんだけど、何で犬が好きなら、犬そのものを欲しいって思わないの?」

 

「あ~、私も、ホントは本物のワンちゃんが

 

欲しかったんだけど、ペットを飼おうと思ったら、凄くお金が

 

かかっちゃうし、しつけも大変だから、お父さんとお母さんに

 

迷惑かけちゃうから」

 

「・・・・・・!!なんて親思いな娘なんだ!!こんな良い娘、

 

初めて見る!!」

 

「ねぇお兄さん、私の欲しいモノが何か聞いたんだよね?」

 

「うん」

 

「じゃあ、この箱の中には、ワンちゃんのお人形さんが

 

入ってるの?」

 

「それは、明日の朝、確かめてみると良いよ!!お楽しみに!!」

 

「うん!!分かった!!」

 

 

「ところで君、名前なんて言うの?」

 

「私は、〝空野叶そらのかなえ〟!!」

 

「そっか!良い名前だね!!」

 

「ありがと!!お兄さんは!?」

 

「俺は〝網田謎留〟!!」

 

霧河はここで、本名を名乗った。

 

 

 

 

 

「分かった!!じゃあ、名前、覚えとくね!!」

 

「ありがとう!!じゃあ、また来年来るね!!」

 

「うん!!お兄さん、頑張ってね!!」

 

「うん!!君も頑張ってね!!おやすみなさい!!」

 

女の子が手を振り、

 

「元気でね~!!」と言った。

 

 

 

 

 

霧河は叶の家を出た。家を出た後、

 

入ってきた時と同じ〝サムターン回し〟で

 

外側からカギをかける。

 

霧河の活動はもちろん、まだ続いていた。が、

 

叶は、再び眠った。

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