シンドリア王国対組織の勝敗はシンドリア王国の勝利で終わった。シンドリア王国に紛れ込んだギルダーツはヤムライハといっしょに王であるシンドバットのところへ向かうところであった。
「それにしてもギルダーツさんは魔導士だったんですね」
「ギルダーツでいい。」
「そう、ならギルダーツはさっき何の魔法を使ったんですか?」
「あぁー、あれかあれはクラッシュっていってなあらゆるものを破壊できる超上級魔法だ。」
ギルダーツは頭をボリボリかきながら答える。そして右腕を横にむけるとそこにあった木がバラバラになった。
「まぁこいつのせいで無意識に発動しちまうのが難点なんだがな」
ヤムライハはギルダーツを見る。上から下まで。あきらかに私よりは年上で魔導士でひげが生えててかっこいいし強いし。あれ、これ私の好みのタイプなんじゃ・・・ヤムライハの視線を感じ取ったギルダーツは不思議がる。
「どうした?そんなじろじろみて。俺の身体になんかあんのか?」
「え?っいやっあの、その」
ヤムライハはビックリしてあわてだす。そしてギルダーツは自分の身体を見る。そして納得がいった。
「あぁなるほど、そりゃ聞きたくても聞けねぇな。俺の左腕と左足。まぁいいさ、これもなんかの運命かもしれないからな、武勇伝聞かせてやるよ。」
ギルダーツはおもいっきり勘違いしてるのだがあえてつっこまない。ヤムライハは運命という言葉に敏感に反応したが何故かギルダーツのことをもっと知りたくなって今か今かとまっている。
「(あれ、私どうしたんだろう。もしかして私、ギルダーツに恋!?)」
そんなヤムライハの心中を知らないギルダーツは語り出す。
「こいつはつい最近の出来事なんだがな、俺はギルドの仕事で100年クエストに挑んでたんだ。」
「100年クエスト?」
「あぁ、100年クエストっつーのは100年間誰もその依頼を成功させたものがいないという意味があってな。まぁそれに挑戦してたんだ。だがその途中でドラゴンにあってな、戦闘になったんだが手も足も出ずにこのざまってわけさ。まっ、そのせいでクエスト失敗ってわけさ。」
ヤムライハはギルダーツの左腕と左足を見て悲しそうな顔になる。それよりも気になる単語が出てきた。
「ドラゴン!?いるんですか?ドラゴンが」
「あぁ、アクノロギアってドラゴンだ。多分今ごろ世界中がその名を知ってる!」
「アクノロギア・・・聞いたことないわね。」
そしてギルダーツは思ってたことが確信となった。
「やはりそうか。思ってた通りだ。」
「ん?」
「最初に言っておく。俺はこの世界の人間じゃない。」
「え?この世界の人間じゃないって・・・アクノロギア・・・フィオーレ王国、魔導士ギルド、フェアリーテイル・・・まさかそんなことって」
どうやらヤムライハも気づいたようだ。その頭脳の高さにギルダーツは誉める。
「あぁ、それはもう事実だろう。俺はっていうより俺たちのギルドはS級昇格試験を天狼島って場所でやっててその途中に闇ギルドが襲ってきた。追い返したらアクノロギアが出てきてブレスで島ごとふっとんだはずで気づいたらこの世界にいたんだ。」
「そんなことが」
そんなこんなで話してたらどうやら宮殿についたようだ。
「ここでシンドバット王にあってもらうわよ。」
「あぁ」
そしてしばらくして
「入っていいわ」
そしてギルダーツは王のいる部屋、シンドバット王がいる部屋に入った。
ギルダーツはあたりを見渡す。ギルダーツにとっては王宮の部屋がどれほどいいかなんてのは正直わからないがまぁ広いなってぐらいだった。
「ようこそ、わがシンドリア王国へ。」
ギルダーツを待っていたのは20代ぐらいに見える身長高めのイケメンだった。
「俺の名はシンドバット。このシンドリア王国の王をつとめている。よろしくたのむよ。」
「俺はギルダーツ。魔導士ギルドフェアリーテイルの魔導士だ。よろしく。」
おたがいが握手する。それからギルダーツとシンドバットは酒を飲みながらいろいろ話していた。ヤムライハはシンドバットとギルダーツに酒をいれてあげている。ヤムライハがわざわざする必要はないのだがギルダーツのそばにいたいと思ってやっているのだ。
「それにしてもギルダーツも王も今日の夜は謝肉祭(マハラガーン)なのに大丈夫なんですか?」
「なぁに、たしなむていどでよったりはしない。」
「ギルダーツは酒強いんだな。」
「娘に比べたら俺は弱い。」
とまぁこんな感じで話が進んでたんだがヤムライハは途中からおかしくなっていた。
「(むすめ?え?じゃあギルダーツは・・・・)ギ、ギルダーツ。」
ヤムライハの震える声に反応したギルダーツはヤムライハを見る。
「どうした?」
「ギルダーツって娘がいたんですか?」
ヤムライハは震える声でギルダーツに聞いた。シンドバットはヤムライハの今の状態を理解した。
「あぁ、そういえば話してなかったな。娘はいる。名前はカナで俺と同じギルドに所属している。それよりも震えてるが大丈夫か?部屋まで送ろうか?」
ギルダーツのこの言葉によってヤムライハは涙を流して杖にのって部屋に行ってしまった。シンドバットはやれやれといった感じでギルダーツはなんなのかまだ気づいてない様子。
「ヤムライハはいったいどうしたんだ?」
「はぁー、気づいてないのか。まぁ一言だけ教えとくとあの状態のヤムライハはおとめってことだ。」
「なっ・・・・・・なにーーーーーーーーーーーーーー!!!俺はいつ手だしたんだ?そんな記憶はないぞ。いったいいつからだ?くそっこの俺が女性の気持ちに気付かないなんて。シンドバット、部屋まで案内たのむ。」
さすがのギルダーツでも気づけたようだ。シンドバットは王を使うなよとかなんとかいってたがヤムライハの部屋まで案内する。
「ここがヤムライハの部屋だ。多分いると思うが、まぁ頑張るんだな。」
そういうとシンドバットは手を振りながら歩いてどっかへいく。残されたギルダーツは扉をノックしてドアをあけて中に入る。そこにはベッドで泣いているヤムライハがいたのだった。
つづく。