足りない頭で頑張ります。
「ほう、見た目は子供だが、そこそこの実力はありそうだ。」
赤い外套の男は言った。
さて、どんな強さかまだ分からない以上、無闇に手出しは出来ない。
だから、とりあえずまずは様子見だ。
「みんな私を子供と言うんだな。まぁ、私は戦闘狂じゃないからな。どうしてここに来たか、話くらいは聞こうじゃないか。」
そう言うと後ろから向こう側のマスターらしき女が現れた。見た感じ、魔術師としてはそこそこといった実力だ。
そして彼女は言う。
「あら、随分と利口的なサーヴァントじゃない。
ちょうどいいわ。貴方のマスターは?」
マスターを殺しに来たか…?
でも、魔術師としては士郎は未熟だから、マスターの候補として見られては居ないだろう。
すると、後ろから士郎が追いかけてくる。
あのバカ。相手がバーサーカーとかだったら、自殺行為だぞ。
「おい!待て!……って遠坂!?」
「衛宮君!?もしかして貴方がマスター?」
おっと、知り合いか。それは良かった。
対話がやりやすくていい。
「お二人さん。場所を移そうか。いくらか士郎に説明して欲しいしな。」
〜衛宮家にて〜
遠坂という女が一通り衛宮にマスターや聖杯戦争について話した。
「そうだ、衛宮君。もしかしてセイバーの真名とか聞いたりした?」
「いや、あいつがそれは危険だと言って、話さなかった。」
「それが正解ね。衛宮君は魔術師として未熟な訳だし。」
私が色々と説明する必要が無くて良かった。
すると遠坂は私に言った。
「貴方はどこの英霊なのかしら…。見た目からして現代に近いのかしら?」
「私は恐らく、この世界の英雄なんかではないだろうな。」
遠坂は驚く。まぁ、当たり前といえば当たり前だ。
「ふぅん……これは当たりかそれともハズレか判別が付かないわね。
まぁ、戦闘は出来そうだってアーチャーが言ってた訳だし。」
士郎という男は聖杯戦争が「殺し合い」である事に、不満な様子だ。
殺しなんて、ニンゲンにとっては当たり前にやってることだろうに。
「とにかく、俺はこんな子供を戦わせられない。
それに、殺し合いなんてしたくもない。」
「私を怒らせたいのなら、大当たりとだぞ。」
呆れた様子の遠坂はどうやら、監督役のいる教会に行った方がいいと判断したらしく、教会へと向かう。
ああいう類いの奴はどこかで見覚えがある。
とても呆れた思想だが、それを叶えてしまう奴もいるのも知っている。
Friskと言ったっけな。アイツの名は。
〜教会〜
私な門番だ。中には入らない。
門番をしてても、何かとしっくりくるのは何故だろうか。
恐らく、別の世界線の私だろうな。
士郎…。あいつの言うことは呆れた夢物語に過ぎないかもしれないが、どこか憎めない。
アイツに似てるからだろうか。
果たして、士郎はどうするかな。
士郎の選択する一つ一つが何かと楽しんでる私がいる。
士郎とFrisk(Pルート)ってどこか似てる気がするんですよね。
果たして、戦闘は次回ですね。
遂に来ますよ。
Charaは全てを殺すのか、それともFriskの時のような選択をするのか……。
Charaの願いってなんでしょうね。