もしも士郎が召喚したのがCharaだったら   作:ロッキード

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今回はほのぼのな感じな場面があります。
あの時の日々が再び……という感じですかね。


第4話 懐かしい景色

家に帰り、早々に遠坂と私で士郎への説教が始まる。

「士郎!何をやってるのよ!無防備にも程があるわ!」

「全くだ!戦闘中に前に出るなんて、子供でもしないぞ!」

士郎は不満そうに言う。

「だって、あのままだったらセイバーが危なかっただろ!」

私達は声を揃えて言う。

「「だってじゃない!!」」

しかし、とにかくこれといった損害がないのが奇跡に思える。

昔から、運がいいのやら悪いのやら分からないものだ。

「とにかく、士郎。お前は危なっかしい。寝室も同じにするか。」

そう提案する。

「は!?セイバー女の子……ん?男の子…?どっちだ?」

本当は女の子なんかと一緒に!と言いたかったんだろうが、性別がハッキリしないせいで、1人で勝手に困惑してしまったようだ。

「男か女かはお前の思いたいようにすればいいけどな…。とにかく、そうする。異論は認めん。」

すると遠坂は思い立ったように言う。

「提案があるの。私たちと手を組まない?」

聖杯戦争でそれはアリなのかは分からないが、マスターとして、そこそこ優秀な遠坂がいるのは心強い。

「え?遠坂とか?俺は構わないけどセイバーはどうだ?」

「私としては、2人の関係は分からんが、そこそこ信頼出来る相手なんだろう?

私としても向こう側もメリットはある。私は構わん。」

「なら、決まりね。さて、そうなったら用意しないと…」

用意とはなんだろうか。

遠坂が家を出てしばらく経つと、たくさんの荷物を持ってきた。恐らく、アーチャーにやらせたんだろう。

「私もここにしばらく住むわ。」

なるほど、いい発想だ。

「は!?遠坂まで何を言うんだ!」

「人手が増えるのはいいことだろう。何も言うな。」

士郎が呻いている。

そういう年頃なのだろう。

「まぁ、しょうがないか………そういえば、晩御飯がまだだったよな。藤ねぇも帰ってくるだろう。」

ここは集会所か何かか。

普段から人はよく来るみたいだ。

士郎がご飯の支度をする。

手慣れている感じだった。私も負けてないと思うが。

「ほら、出来たぞ。」

「ほう、上出来だな!私には劣るがな!」

「なんか負けた気分……」

ガッカリしてる遠坂。

「遠坂だよな、たしか。練習すればなんとかなるぞ!」

「凛でいいわよ……。」

「分かった凛。」

こうした会話をすると1人が勢いよく部屋の扉を開ける。

「たっだいまー!士郎ー!ってえぇ!?」

そりゃ、その反応をするだろう。

「士郎………遂に誘拐を……!」

「違うって藤ねぇ!えっと……」

「私は…」

セイバーなんて変だ。だが、これが一番かもしれん。

「セイバーだ。海外からやってきて、ここに下宿という感じか?うん、そんな感じだ。」

「海外の人…で、なんで遠坂さんまで…」

「私も事情があって住まわせて頂くことにしました。別に構わないですよね?藤村先生?」

なんとか誤魔化せた。

私も住むんだと叫ぶ藤ねぇという人。

平然とご飯を食べ続ける私と凛。

騒がしいが、この賑やかさはどこか懐かしい。

そして、夜も更けて皆は眠りにつく。

 

もしかしたら……

いや、辞めておこう。

私は全てを殺した悪人なのだから。

その幸せを自らで手放したのだから。




ここまで書いといて、チョコレートの存在を忘れてましたね。
まぁ、ナイフあるし良いのかな??
セリフがだいぶ多めの回でした。

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