戦闘シーンは難しいですね。
かといって日常シーンが得意なのかと言われるとそうでも無いんですけど…
1匹のインファント・ドラゴンが私に対して前足を振り出して攻撃をする。右へサイドステップをすると右方向から尻尾を振って胴体を狙ってくる。尻尾を斧の柄で防御するが思ったより衝撃があり吹き飛ばされてしまった。
「くそっ!」
体勢を立て直す前に更にインファント・ドラゴンが私に追い打ちをかける。前足が降り掛かってくるのに対して斧の柄で守るがインファント・ドラゴンの体重がのしかかり地面が凹んだ。
その前足を右へ逸らして無防備な顎へ掬い上げるように斬り上げると呻き声を上げ体勢を崩すのが見えたのでチャンスと思い、両前足を狙うように横一直に斬りつける。
しかし斬りつけたのはいいが3匹中の1匹が私の後ろへ回り込み、大きな口を開けて噛み付こうとする。それを紙一重で避けきるが、無理な体勢でしゃがみこんで避けたので追撃の尾を使っての攻撃に対処できず、吹き飛ばされてしまい、そのまま壁へと激突し肺の中にあった空気を吐き出す。
「かはっ!」
意識が朦朧としながら体当たりをかましてくるのをギリギリで起き上がり、横っ飛びで回避する。
そして息をつかせないように2匹のインファント・ドラゴンが斜め前から挟み込むように口を開いて接近して来るのを上へ飛び上がって避け、縦に回転しながら片方の小竜の頭頂部目掛けて2つの斧を縦に振り下ろす。
着地すると大きく振りかぶって右の前足を斬り飛ばす。片足が無くなったことでインファント・ドラゴンは腹の底まで響くような悲鳴を上げながらも地面へ倒れ込む。
まずは1匹を動けなくしたと思い、安心したら後ろから私の無防備な背中へ1匹のインファント・ドラゴンが前足を踏み出す。
間一髪で斧の柄で踏み潰されるのを防ぐがドラゴンの体重を支えて防御できない私に目掛けて、3匹目のドラゴンが尾を振るって脇腹に直撃する。
「がっ!」
脇腹を攻撃された私は数メートル先の地面まで転がり飛ばされる。
今のは不味い、全く対応出来てなかったと反省するがそんな暇も与えずに接近してくる1匹のインファント・ドラゴンに顎下を狙うように斧を1つ突き刺す、そして突き刺したまま小竜の首を縦に割くように力を入れ斧を振り斬ると途中で捻り、刃の向きを変えると横一直に斬りつけ、予備の斧も同時に斬りつける。
するとインファント・ドラゴンの首が切断され魔石へと変わる。
「はぁ、はぁ、まずは、1匹…!」
魔石を回収する暇もなく1匹のインファント・ドラゴンが走り出してこっちへ接近してくるのを踏ん張って斧の柄で受け止めると1メートル程度後退する。すぐさまにバックステップをとって後ろへ下がり、接近していたもう1匹のインファント・ドラゴンの尾での攻撃を回避すると
前へ前進し2つの斧を用いて斬りつける。
すると間髪入れずに顎を使って噛み付いてくるインファント・ドラゴンに斧の柄をクロスさせてガードする。
ガードした後ドラゴンの胴体へ行き、前足と腹を斬りつけて鱗の薄い部分を目掛けて奥深くへ斧を突き刺した。すると血飛沫が顔にかかり視界が塞がれ、もう1匹のインファント・ドラゴンの爪での薙ぎ払いをギリギリ予備の斧の柄で受け止める。
しかし受け止めたものの衝撃を殺しきれずに斧を離してしまい地面へ転がる。
このままでは不味いと思い、インファント・ドラゴンに突き刺していた斧を引っこ抜くと両手で柄を握りしめて腹に突き刺したインファント・ドラゴンに更に追撃を仕掛けるが自分の手の何倍の大きさがある爪で私の隙だらけの背中へ振るわれる。
「んぐっ!……舐めるなぁ!」
背中の激痛を無視して追撃していたインファント・ドラゴンに斜め下から上へ斬りつけて、そのまま片足を軸にしてくるりと回転して分厚い前足を斬り落とす。
「ガァァァ!」
前足を失い。バランスを崩したインファント・ドラゴンは仕返しとばかりに私の胴体に牙を立てようとするが、前周りに転がり回避するとそのまま起き上がり、勢いを殺さずに倒れかかっているインファント・ドラゴンに追い打ちをかける。
そしてトドメとばかりに地面に転がり立ち上がれないインファント・ドラゴンの腹に斧を突き刺す。
「根性ォォォ!!!」
突き刺していた斧にさらに力を入れ。深くまで突き刺すと引っこ抜いて腹に目掛けて斧を振るい。胴体を真っ二つに分ける。
すると魔石に変わり、最後の1匹に目を向けると腹に尻尾が振るわれ、数メートル先の壁へと激突する。
「くそっ…!」
斧を支えにしてなんとか立ち上がり、視線を最後のインファント・ドラゴンに向けると遠く離れた位置にいる。
なぜ追いかけて来ないかと疑問に思っていると、地面に転がっていた魔石をインファント・ドラゴンが顎を開け噛み砕く。
するとインファント・ドラゴンの色が変色し、赤色だった体が黒へと変わり、メキメキと音を立てて体が大きく成長する。
「嘘…だろ…!」
そしてインファント・ドラゴンが最後の魔石へ目を向け口にくわえようとするのを見て、私は握っていた斧をインファント・ドラゴンの元へ投げ飛ばそうとするが背中の傷が痛み、斧を手放してしまう。
最後の魔石を噛み砕くとインファント・ドラゴンは私に視線を向け大きく口を開けると火を吹き放つ。
「くっ!」
私はできる限りの力で横へ飛び出しなんとか回避するが、追い打ちをかけるインファント・ドラゴンの尻尾が襲いかかる。
顔の前に振るわれた尾の攻撃を避けきれないと思い、腕をクロスさせて防御するが私の矮小な体は軽々と吹き飛ばされてしまう。
「はぁ、はぁ…!」
なんとか立ち上がるも血で視界は霞んで見えずらく、右腕には力が入らない。恐らく先程の攻撃で腕にヒビが入ったか折れている。そして桜花さん達はまだ来る気配はない。
「(どうする…?このままじゃあ、確実に… )」
殺される。それも惨めに、ドラゴンに体を噛みつかれて跡形もなく私は食い殺されてしまうだろう。
そう思うと手に震えが止まらなくなる。一歩一歩着実に近づいてくるインファント・ドラゴンに震えが止まらない。
自分が殺されたあとは?
ヘスティア様やベル君、ヘファイストス様、タケミカヅチファミリアのみんなは悲しんでしまうだろう。
ヘスティア様とベル君は泣きに泣いて、ヘファイストス様も悲しそうな顔を浮かべているのが想像出来る。桜花さん達は良い人たちだから罪悪感に苛まれてしまうのではないかと思う。
こんな時、物語の主人公はどうしていた?三ノ輪銀はどうしていた?
「諦めなかった!」
そうだ。どんなに絶望的な状況だとしても守りたいもののために命を張って戦っていた。
仮にも私は三ノ輪銀の体を借りている身だ。作中であんなことがあったのにこの世界でも同じような目に会うのは嫌だった。
もうこの状態では逃げることが出来ない。
ならば道は一つだけ。
「ここで倒す!!」
私はまだこの世界でみんなと笑って過ごしたい!
ならば絶対に殺される訳にはいかないと決意を固めるのであった。