オリ主は英雄たりえるか   作:七罪の王

1 / 2
リハビリしながらゆっくり書いていく予定です。投稿遅くなるかもしれません。


DaysONE

まだ寒さの残るころ、ひとつの『事件』があった。テロリスト集団の立てこもり。彼らは複数人の人質をとり、政府へ要求を突きつけた。無論警察がその要求を飲むことは出来ず、かといっても迂闊に手を出せない。このまま膠着状態が続くかに思えた…。

しかし事件は意外な展開を見せる。人質の一人によってテロリスト集団は壊滅したのだ。警察が乗り込んだとき、20代前半男性の死体と気絶した12名の実行犯が倒れ込んでいたという。

逮捕後、聴取で犯人の1人はこう供述した。「あいつの『覚悟』が俺たちを敗北者にしたのだ。」と。

 

死者1名 重軽傷者11名

 

 

__________________

 

「お前の生前の功績を称え、褒美を授ける。」

 

気づいた『時』、それは現れた。全体的にぼやけたモヤのような存在。自分の最後の記憶と、現在の状況を照らし合わるがここに至る過程が想像できなかった。ならば…そう。

 

「死んだか、無様にも」

 

結論はひとつ。であるなら、現代社会に「生きた」ものとして現状を把握した。

 

「要求は…そうだな記憶を持ったままの転生。」

 

いや違う、もう一度を望むならこれは要らない。

 

「いや、訂正だ。『覚悟』を持ったままの転生。そして出来るなら……を貰い受けたい。」

自分のことながら、少しばかり幼稚な願いだったと思う。普段はそれらの類をあまり好んでいなかったのに。

 

モヤが、鼓動を打つように光を強くしていく。

 

「では、褒美を授ける。」

 

そこで俺は意識を失った。

 

__________________

 

 

「力也《リキヤ》!朝よー!ご飯できてるから、ちゃんと食べてから学校行くのよ!」

 

相変わらず、朝から元気な母親だ。

 

「……了解」

 

俺は朝が苦手だ。なぜなら朝はゼロだからだ。無論物理的な意味は無い、精神的な意味だ。起きた瞬間には『意志』がない。何かをなそうとする意志が、だから嫌いだ。

 

「起床後、洗顔、食事、着替え、登校。」

 

意思を「充填」する。準備は出来た、行動開始。

 

 

__________________

 

 

「あ、りーくん!おはよう!」

視界に入ったのはもじゃもじゃ緑色の髪。

 

「なんだ、朝から元気だな出久。いいことでもあったか?」

 

「もしかして見てないのりーくん!昨日のオールマイト特集!あれは…で、…だったけど、…の点では…」

 

返答を失敗した。こうなると出久は長い。適当に聞き流すか...。

 

「おいクソナード!俺の前歩いてんじゃねぇ!」

 

朝から、騒々しい。この近辺でこんな口の悪いやつはアイツだけだろう。

 

「勝己、ヒーローを目指すならいい加減その口を直したらどうだ。」

 

「うるせえ!ロボット野郎!てめぇこそ、その気持ち悪ぃ喋り方辞めたらどうだ!」

 

この言葉は許容できない。この喋り方のどこが可笑しいのか。

 

「俺の喋り方のどこが気持ち悪いと?簡潔に説明出来たら半殺しで辞めてやる。」

 

言葉使いが理知的でも子供は子供、彼も人のことは言えず、存外切れやすかった。

 

「てめぇも、人の事言えねぇじゃねえか!上等だやってやる!」

 

「ちょっとかっちゃん!りーくん!辞めてよ!」

 

「「ちょっと黙ってろ」」

 

「は、はいっ!?」

 

これが彼らのいつもの光景である。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。