オリ主は英雄たりえるか   作:七罪の王

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彼なりのプロローグ

「力也遅刻するわよー!」

 母親のそんな言葉で目が覚める。ん?そのときの気分?どうだったかな、よく覚えてない。朝は苦手だからな。まぁ、そんなわけで俺は…

 

「遅刻したわけだ」

「何でドヤ顔!?」

 朝だというのに緑谷少年は元気だなぁ」

「声に出てるよ!?」

 …正直少々喧しい。朝は静かに過ごしたいんだ。頭がクリアなため雑多な情報が入り易い。

「それで、クラス全員テンションが高いんだが、何かあったのか?」

「う、うん。進路決めだよ、朝のホームルームで先生がね…進路決めろってさ…」

 そういって、彼は次第に元気がなくなっていく…原因は一つだろう。

「勝己に虐められるって?」

「…うん。やっぱり僕じゃ無理かなぁ、〈無個性〉の僕じゃ雄英なんて…」

 〈個性〉それは現代を生きる者にとっては、当たり前の物となった異常。人類のおよそ8割が超上の力を持ち、悪用したり、善行に用いたりする。

「…関係ないだろ、出久。必要なのは前に進もうとする〈意思〉だ。それ以外何も必要ないさ、人類の可能性が無限である限り…、だから諦めるな。」

「…! 僕頑張るよ!絶対雄英に入ってヒーロになる!」

 そういって、駆け出していく彼。どこに行く気なのか…いや、これもまた若さなのだろうか?

 なんてことを考えていると…

「おい、ロボ野郎!ツラかせや!」

「やかましいのが来たな」

 せっかく青春気分に浸っていたのに、急にヤンキー漫画系に変わってしまった。

「んダァテメェ!!おもて出ろや!あぁ!!」

 ほんとにうるさいなこいつ…。

「おい、勝己やめろって。それで来たんじゃないだろ?」

「落ち着けって、いっつもこんなんじゃんか?」 

 取り巻き君たちがなだめてくれているので、本題にいこう。こいつはわざわざ用もなく来るようなやつじゃない。

 

「それで…何のようだ?」

 体育館裏、ほんとにヤンキー漫画みたいだな…。

「進路…テメェも雄英に入んだろ?」

「…今のところはな。何だお互い健闘しようぜって?」

「んなわけあるか!うかんだろ俺とテメェなら!どっちが首席か勝負しろっつってんだよ!」

 こいつにしては捻りがないな…。結果なんぞ分かり切ってるだろうに。

「「まぁ、オレが勝つけどな!」」

「「なんだてめぇ!!俺の方が上に決まってんだろ 」」

 

「なんだかんだで、」

「仲良いよなこいつら」

 

「「よくねぇえ!!」」

 よくはない!

 

 

 

「ってなわけで家に帰ってきたわけだが…」

 正直、雄英に行くのが当たり前みたいになっているが別にそこまで行きたいわけじゃない。行けそうだから…いや、あいつら(・・・・)について行きたいんだ。いつでも前向いて走ってるあいつらに…。そんな、たわいもない感情だ。友達と一緒にいたいとかそんなレベルの…。

 

「力也!!大変よ!勝己君が!」

 

こんなに慌てる母親を見たのはいつ以来だろうか。

 

「どうしたんだよ母さん、とうとう補導でもされたかあいつ?」

 

内申点を気にする子悪党気味のアイツでもヘマを犯すのか、なんて呑気にしていたが…

 

「違うの!(ヴィラン)に、捕まってるって!テレビで!ヒーローじゃ助けられないって!」

「場所は!?」

「近くの…、ちょっと力也!?どこ行くの!?」

 

…走っていた。

世界を救いたいわけでもない、最高のヒーローになりたいわけでもない、

「出久、勝己…俺は自分勝手に、自分勝手なヒーロー(英雄)になるよ。手加減はしないからな。」

 これは俺が英雄に至る物語だ。

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