「禁忌目録違反だけど愛さえあれば関係ないよねっ!」「えっ」   作:練れば練るほど色の変わるお菓子

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ロニエちゃん(CV近藤さん)が可愛すぎたので作った。後悔はしていない。アリシゼーションの二次創作は原作との相違点という地雷が鬼のように埋め尽くされているので出来るだけ回避したつもり。矛盾点があったら感想で教えてください。大体のことは反論できるよう理論武装してます。

主人公の見た目は多分他作品のルクス・アーカーディア。名前の由来は4800のライフバーストと言えば通じるのだろうか…




長い長いプロローグ
「禁忌目録違反だけど愛さえあれば関係ないよねっ!」「えっ」


「北セントリア修剣学院の名に於いて、貴君、ルクス・ブラッディを首席修剣士に任命する。」

 

 ようやく、やっとだ。ここまで来れた。学院でも一二人しかなる事のできない上級修剣士、所謂特待生。剣術は勿論、秘奥義、神聖術まで収めていなければ至る事は不可能。その頂点に、登り詰めた。

 

「…ありがたく拝命いたします。しかし己は未熟の身。今後も精進いたしますことを、ステイシア神の名の下に誓わせていただく所存です。」

 

 学院長に定型化した礼を取れば、周囲の学院生からたちまち拍手と歓声が湧き上がる。が、気にしている余裕は無い。今僕が気になっているのは、たった一人の少女の事だけなのだから。

 

「静粛に!次席、ライオス・アンティノス!」

 

「はっ!」

 

 次々と上級修剣士となる人物の名前が読み上げられていく。後半、友人となった亜麻色髪の穏やかな少年と、黒髪の悪戯心溢れる少年が呼ばれる。

 

 二人はそれぞれの反応でこちらに微笑んだが、正直歓喜で打ち震えていてよく覚えていない。ただただ、この集会が終わって彼女に会うことしか頭になかった。

 

「以上、十二名が今年の上級修剣士である!諸君らには後程、様々な手続きを行ってもらう事になる。準備を怠らないように!では解散!」

 

 解散。その一言で、集団はだんだんと散っていく。選ばれなかった事に落胆する者。逆の結果に安堵する者。修剣士としての新生活に胸を踊らせる者と、その反応は様々だ。

 

「…いやはや。流石ブラッディ一等爵家出身のルクス様は格が違いますなぁ。」

 

「是非我々にもその御技をご教授願いたいものです。」

 

「お世辞はいいよ。アンティノス次席修剣士、ジーゼック上級修剣士。貴君らのハイ・ノルキア流には私も力で勝てる気がしない。悪いが用事があるのでね。これで失礼させてもらうよ。」

 

「お褒め頂き光栄の至り。そうでしたか。これはお邪魔をしてしまったようで。申し訳ない。」

 

 首席修剣士ということでゴマを()ってくる貴族(ドブ連中)を適当にあしらって。

 

「お、ルクス!いや、ルクス首席修剣士殿かな?」

 

「おいキリト!幾ら何でも一等爵士の方へいつものように接するなってあれほど!」

 

「いやいや、いいよ。キリト上級修剣士、ユージオ上級修剣士。君たちのアインクラッド流からは学ぶものが多いし。僕としても、今後君たちとは仲良くしたいしね。遅くなったけど、上級修剣士試験合格、おめでとう。」

 

「おう!」「ありがとうございます」

 

 友人の二人への祝福も程々に。僕は学園の寮内にある庭園へ小走りに向かっていく。白金樫(シラカネガシ)の木剣を握って、はやる気持ちを抑える。

 

 生徒の集団から少し離れ、庭園の黒い柵と四大聖花…今は春なのでアネモネ…の青色が見え始めたところで息を整え、普通にここまで歩いて来たように振る舞おうとする。

 

「…よし、行こう。」

 

 一つ大きく深呼吸し、赤い煉瓦の道へ一歩を踏み出した。周りを見渡して探してみると、いた。花壇近くの長椅子に腰掛け、心なしか物憂(ものう)げな表情をする茶髪の彼女が。

 

 彼女もこちらを見つけたようで、暗かった表情が花の咲いたように明るく、朗らかなものになる。

 

「あ、先輩!こっち!こっちです!」

 

「わかってるよ。久しぶり、ロニエ。」

 

 大きく手を伸ばしてこちらを招く活発で可愛らしいこの少女こそ、僕が会うのを待ちに待ちわびた人物、ロニエ・アラベルだ。

 

「先輩!首席修剣士任命、おめでとうございます!先輩なら出来るって信じてました!」

 

「ありがとう。全く、ここまで長かったような短かったような…。頑張った甲斐があったってものだよ。」

 

「そうですね。私もここ数ヶ月は本当に長く感じて…。えっと……あの、先輩。そろそろいいですか?」

 

「あぁ、いいんじゃない?」

 

 お祝いの言葉もそこそこに、顔をほんのりと赤く染めたロニエは、神聖術の行使を始めた。ピンと張られた特徴的な指先から、闇素が7つ。光素が2つ、指ごとに合計9個。そして残った小指を床の煉瓦に触れさせ、複雑な詠唱が始まる。

 

「システム・コール。ジェネレート・ルミナス・エレメント、アンブラ・エレメント。アボイド・ヘイト・ガーデン・アイディー・シーエスエス。アラウンド・テン。実行(ディスチャージ)!」

 

 最後の一言を唱えた途端、ロニエの手から光素と闇素がふわりと離れる。そして上空に浮かび上がったと思えば、薄いドームのように広がり、屋根ごと庭園を覆い尽くしてしまった。

 

「これで人は来ないね。もう、空間指定と人避けの神聖術なんて禁呪もいいところだよ?一体どこで学んだんだい?」

 

「それは乙女の秘密です。ところで…あの…」

 

「うん、いいよ。いらっしゃい。」

 

 顔を赤くしながらモジモジとする彼女。いい加減十年もしたらどんな事をしたいかは分かった。大きく手を広げて、招き入れるようにロニエへ向ける。

 

「……じゃあ早速。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 寂じがっ゛だよお兄ぢゃぁぁぁん!!」

 

「うんうん。お疲れ様でした。」

 

 ひしりと僕の体に抱きついて涙と鼻水で僕の服を濡らす彼女の頭を、出来るだけ優しく撫でる。幼い子供をあやすように、茶色の髪を梳いていく。

 

 彼女、ロニエ・アラベルは感情の整理が難しいらしい。きっちりしている普段は大丈夫なようだが、一度甘えると溜め込む性格もあってか感情が爆発し、このように幼児退行を起こしてしまう。

 

「えへへ。三日ぶりのお兄ちゃんの匂いです…。これを機にしっかり溜め込んでおくんです…」

 

「そんなに警戒しなくても大丈夫だよ。上級修剣士になったんだ。数日の都合くらいはつけてみせる。」

 

よだれまで垂らしながら弛緩した声を上げるロニエが、突然、一瞬だけ硬直する。そして体がプルプルと震え、機嫌が悪くなっていくのがわかる。

 

「……お兄ちゃんから別の女の匂いがします。」

 

「あー…アズリカ先生だね。ほら、この間学院教師の労働規則を一新したから。感動のあまり手を握られちゃって…」

 

「あー!もう!お兄ちゃんに触っていいのは私だけなのに…」

 

 今のロニエは非常に嫉妬深い。なおかつ犬が如く鼻が効く。元々匂いフェチなのもあるのかもしれないが。手を握っただけで匂いて。

 

「ねぇ。お兄ちゃんと三日間()離れて私、寂しかったんです。一日目はお兄ちゃんの制服の匂いを嗅いでなんとか凌ぎましたけど、二日目になるともうダメで…」

 

「うん…。うん?」

 

「三日目になると明日だって考えても寂しくて寂しくて仕方なくて。お兄ちゃんのことを思って自分をなぐ「待って!話止めて!それ以上はダメ!」」

 

 流石に女の子として致命的な発言が飛び出す前に止める。てか制服盗られてたのか。気がつかなかった。

 

「…でもまあ、許してあげます。お兄ちゃん(先輩)からの汗の香りに免じて。お兄ちゃん(先輩)、此処にくるまでだいぶ走りましたね?そんなに私に早く会いたかったんですか?」

 

「うっ!」

 

 痛いところを突いてくる。そう、僕はロニエとかなり長い付き合いになるが、一度たりとも主導権というか、勝ちを手に入れたことがない。

 

「…お兄ちゃん(先輩)って、本当に私のこと大好きですよね。今回主席修剣士になったのだって、他の誰かに私を傍付きにさせたくなかったからですよね?」

 

「うぐぐっ!」

 

 またもや急所を突かれる。ロニエの言う通り、僕が主席になりたがった理由は、(ひとえ)にロニエを他の誰かに渡したくなかったからだ。

 

 傍付き、という制度がある。ロニエを含む初等錬士の上位十二名は、同じ数いる上級修剣士に一対一で世話を焼き、剣を学ぶという制度だ。そして傍付きは、主席が指名、次席、三席という順番で指名していく。

 

 要するに、僕はロニエを絶対に傍付きにするため主席修剣士になる努力をしたということになる。

 

「…傍付きには大体の命令が一応は通ります。不適切な命令をされたという話も聞かないでもないですが…。先輩、私に何の命令をなさるつもりですか?」

 

「なあっ!?そ、そりゃあ、普通の事だよ?」

 

「あれ?普通じゃない命令があるみたいな言い方ですね。先輩、何を慌ててるんですか?私が言った不適切な命令って、何を想像したんですか?」

 

 いつのまにか泣き止んでいた彼女が、抱きつくのはやめずに上目遣いでこちらを覗いていた。爛々と輝くその目に写っているのは、隠しきれない悦楽だ。

 

「そ、それは…その…。」

 

「…先輩、や〜らし〜♡」

 

「な、なななななぁ!」

 

 突然耳元で囁かれた声に顔が熱くなるのを感じる。そんな言葉をいつ覚えたのか。なんて考える余裕もなく、頭は真っ白になっていく。

 

「えへへ…先輩って本当に可愛いですよね…。前も私を学院に入れるために無茶して…この右眼(・・・・)の時だって、私を庇って…」

 

 忌々しいものを触るかのように右眼を擦ったロニエは、突然、僕を近くの長椅子に押し倒した。

 

「…先輩は、私に沢山のものをくれました。その分先輩は傷ついていって…。私の心は、先輩でいっぱいなんです。だから私も、その分先輩を、愛してあげますね?」

 

「ロニ…エ…」

 

 明らかに正気を失った彼女の目。有無を言わせないその態度に、彼女から漂ってくる甘い香りに、柔らかな感触に、だんだんと抵抗の意欲が無くなっていく。

 

「大丈夫です。気がついたら全部終わってます。先輩はただ、私に身を委ねて、花と蕾の数を数えているだけでいいんですよ?」

 

 色欲で蕩けた表情のロニエを見て、完全に抵抗する気力を失った。これが惚れた弱み、という奴だろうか。甘えられて、嫉妬されて、偶にからかわれて。許嫁(・・)となって十年来ずっと続いてきたやり取りに仕方なく(いつも通り)身を任せた。

 

 

 




とりあえずまとめてみた規則違反

ルールを守ろうとしない 右眼の封印(コード871)の解除
禁忌目録 公理協会への叛逆
神聖術の無断行使
学院則 神聖術の無断使用の禁止
制服を盗む
禁忌目録 他者の保有物の天命を減少させる行為
上級貴族に同意の上でも下級貴族が抱きつく
帝国基本法 貴族懲罰権の使用対象
多分行われたやらしいこと
禁忌目録 婚前の口同士での接吻

因みに右眼の封印を破っても元老にバレていないのは『奇跡の三日間』だった為。また、本人達に協会へ叛逆しようとする思いがないから。A.L.I.C.Eになっても菊岡さん達が回収しようとしないのは黒幕が知らさないシステムにしたから。

…指摘されるのはこのあたりだろうか…。人気があれば次書きますね
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